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好きじゃ足らない(1)
なめらかに恋生の手が私の胸のふくらみを辿る。
全身泡まみれにされ、抱きしめられ、弱さも強さも全部ないまぜにして。背後から彼が猛りを押し付ける。もう――欲しい。
浴槽に手をつき、尻を突き出した体勢の私は、背後からあらゆるところをまさぐられ、――うなじにキス。
真っ赤な薔薇のちらつく湯。湯気の立つバスルーム。響くのは、か細い私の響き。野性的な恋生の立てる物音。
「あ、――あ」
すっかり反応したそこをいじくりまわされ、素直に、本能が暴れる。腰を抜かしかけたところを恋生の手に支えられ、
「本当に花は感じやすい子だよね。そういうところも――好きだ」
「恋、生……」
「やっぱり駄目だ。――舞台を変えよう」
一旦シャワーで私を洗い流すと、丁寧にふかふかのタオルで拭き、姫抱きにして運ぶ。
*
天蓋つきのベッドなんてリアルで見るのは初めてだ。天使が気まぐれで産み落としたかのような、清楚な空間で、私は……。
頬を挟み込まれ。じっくりと、星の宿る麗しい瞳で見据えられ。唇を重ねる。もう、布一枚だって許されやしない。永遠の愛が奏でるリズム。
散々昨晩刺激されきったからだは更なる高みを獰猛に求め、恋生の刺激に従順に反応する。もう、触れられるだけで感じるからだになってしまった。あなたのせいだよ恋生。私をこんなにして――。
「花、とても綺麗だ――」
高みに上り詰めて息が出来ないほどの愛撫を振る舞う。超絶的貴公子。サディスティックな私の王子様。
「ふふ。感じすぎちゃってふるえてるの、可愛い」
ちゅ、と頬にキスを落とされるだけで変な声が出ちゃう。「恋生……」
もっと。もっとと勝手に腰がゆれる。「ああ――もう、無理、恋生……」
かくん、と力が抜ける。勝手にぼろぼろ涙があふれだす。頭の奥が白くなって目の前がちかちかして変な感じ。
この反応を見て恋生は私の耳たぶを貪り、
「花のイき顔、本当可愛い――。ちょっと、待ってて」
性感帯になったみたい。びくびくしてふるえて、全身が膣みたいに収縮して。
ぱきぱきと開封する音がして、もう、後戻りが出来ない道に来ていることを悟る。でも、その先が欲しい。ちゃんと……本気で……。
足を開かれ、「――入るよ」
「……ん。あ、……」意識がちぎれそうだ。昨晩、散々到達に導かれて、教育を施されたこのからだ。愛する男の侵入に細胞のひとつひとつが歓喜する。
ゆっくりと。
しっかりと、私のなかに入り込んだ恋生は、私の最奥まで到達するとしかと抱き締める。
私の余波までかき抱く恋生は、うわごとのように、
「僕たちいま、ひとつになってる」
「恋生……」
あふれる私の涙はあなたの指が拭ってくれる。「なぁに? 花」
「……好き」
「知ってる」鼻と鼻を重ね合わせ、また、唇を重ねる。皮膚と皮膚が重なるだけでこんなにも愛おしい。胸の奥から勝手にほとばしる感情。この感情を単純な言葉で片づけたくはない。この世でたったひとりしかいない、あなたへの想いを。
「好き……、じゃ、足らない」
「うん」
「愛している……、でも、物足りない」言葉はなんと不便なのだろう。この感情を正確に言い表す表現が見つからない。
「花。伝わっているから……大丈夫」私の涙を唇で吸うあなたは、「俺も同じだ。……永遠に、愛している……」
ようやくひとつになれた私たちは、確かめるように絡まり合う。
*
全身泡まみれにされ、抱きしめられ、弱さも強さも全部ないまぜにして。背後から彼が猛りを押し付ける。もう――欲しい。
浴槽に手をつき、尻を突き出した体勢の私は、背後からあらゆるところをまさぐられ、――うなじにキス。
真っ赤な薔薇のちらつく湯。湯気の立つバスルーム。響くのは、か細い私の響き。野性的な恋生の立てる物音。
「あ、――あ」
すっかり反応したそこをいじくりまわされ、素直に、本能が暴れる。腰を抜かしかけたところを恋生の手に支えられ、
「本当に花は感じやすい子だよね。そういうところも――好きだ」
「恋、生……」
「やっぱり駄目だ。――舞台を変えよう」
一旦シャワーで私を洗い流すと、丁寧にふかふかのタオルで拭き、姫抱きにして運ぶ。
*
天蓋つきのベッドなんてリアルで見るのは初めてだ。天使が気まぐれで産み落としたかのような、清楚な空間で、私は……。
頬を挟み込まれ。じっくりと、星の宿る麗しい瞳で見据えられ。唇を重ねる。もう、布一枚だって許されやしない。永遠の愛が奏でるリズム。
散々昨晩刺激されきったからだは更なる高みを獰猛に求め、恋生の刺激に従順に反応する。もう、触れられるだけで感じるからだになってしまった。あなたのせいだよ恋生。私をこんなにして――。
「花、とても綺麗だ――」
高みに上り詰めて息が出来ないほどの愛撫を振る舞う。超絶的貴公子。サディスティックな私の王子様。
「ふふ。感じすぎちゃってふるえてるの、可愛い」
ちゅ、と頬にキスを落とされるだけで変な声が出ちゃう。「恋生……」
もっと。もっとと勝手に腰がゆれる。「ああ――もう、無理、恋生……」
かくん、と力が抜ける。勝手にぼろぼろ涙があふれだす。頭の奥が白くなって目の前がちかちかして変な感じ。
この反応を見て恋生は私の耳たぶを貪り、
「花のイき顔、本当可愛い――。ちょっと、待ってて」
性感帯になったみたい。びくびくしてふるえて、全身が膣みたいに収縮して。
ぱきぱきと開封する音がして、もう、後戻りが出来ない道に来ていることを悟る。でも、その先が欲しい。ちゃんと……本気で……。
足を開かれ、「――入るよ」
「……ん。あ、……」意識がちぎれそうだ。昨晩、散々到達に導かれて、教育を施されたこのからだ。愛する男の侵入に細胞のひとつひとつが歓喜する。
ゆっくりと。
しっかりと、私のなかに入り込んだ恋生は、私の最奥まで到達するとしかと抱き締める。
私の余波までかき抱く恋生は、うわごとのように、
「僕たちいま、ひとつになってる」
「恋生……」
あふれる私の涙はあなたの指が拭ってくれる。「なぁに? 花」
「……好き」
「知ってる」鼻と鼻を重ね合わせ、また、唇を重ねる。皮膚と皮膚が重なるだけでこんなにも愛おしい。胸の奥から勝手にほとばしる感情。この感情を単純な言葉で片づけたくはない。この世でたったひとりしかいない、あなたへの想いを。
「好き……、じゃ、足らない」
「うん」
「愛している……、でも、物足りない」言葉はなんと不便なのだろう。この感情を正確に言い表す表現が見つからない。
「花。伝わっているから……大丈夫」私の涙を唇で吸うあなたは、「俺も同じだ。……永遠に、愛している……」
ようやくひとつになれた私たちは、確かめるように絡まり合う。
*
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