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05 ここもこんなにして……可愛いよ、ゆうひ。
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神坂さんの体温が近くなる。ただでさえ濃い気配が、いっそう重くまとわりついて、たちまち意識がとろりとぼやけた。
全身を包むコレは、なんだろう。意識がぼやけるのは、きっとこの気配のせいだ。そんな確信はあるのに、その正体がわからない。
さっきは口を噤んだまま迎えた神坂さんのキスを、今度は自ら口を開いて待ち受けた。
それはほぼ無意識でのことで、どうしてそうしたのか、自分でも理由がわからない。不可解なことに、もうやめたいと思っていたはずのキスを、どうやら俺は望んでいるらしかった。
早く早くと疼く唇の表面を、俺のとは別の吐息が掠める。そのかすかな熱が、迎え開いた俺の口の中へ「ゆうひ……」と低く囁きかけた。
その呼名に、頭で考えるよりも先に胃の裏あたりがカッと熱くなる。その熱のおかげで、ぼやけていた意識もたちまちクリアになった。
いまキスしちゃダメだ。
ヤバいマズいと焦ったけれど、次の瞬間にはすでに唇が重なっていて、神坂さんのキスも自分の思考も、とめることは叶わなかった。
塞がれた唇をゆるく食まれながら、自分で自分に呆れてしまう。なんでまた、こんなことを考えてるんだ、俺は。
神坂さんが俺の名前を口にしたからって、そこに俺の核なんかないし、こうして口づけられたって、核を口移しにされてるなんてことは、けしてない。
頭でそうとわかっていても、その変な妄想は一度始まったら最期のようで、どうにもとまらなくなってしまった。
しかも、今度のキスがまた事態を悪化させていた。
さっきの、深みを掻き混ぜられるようなキスとはちょっと違う。まだ痺れの残る唇や舌先を熱い舌で嬲られながら、硬い歯でもぐもぐと甘く噛られた。まるで咀嚼みたいなそのキスに、口移しにされた俺の核が、探られ、舐められ、啜られて……ふたたび神坂さんの口の中へと消えていく。
「ゆうひ」
咀嚼の合間にも、神坂さんは俺の名前を囁いた。互いの唇はほぼ触れたまま、わずかにあいた小さな隙間で囁くせいで、そのたびに俺の核が直接俺の口の中へと何度となく落とされる。
神坂さんと俺のあいだを俺の核が行き来することも、そんな変な妄想がやめられない自分自身も、恥ずかしくてたまらない。
もう本気で稽古どころじゃない。完全にギブアップだ。
十分練習はできたし、熱愛カップルのキスがどんなかもよくわかった。今度こそ、どうにかしてキスを終えてもらおう。
そんな意思を伝えようと、握られた手をキツく握ってみたり、ソファーと自分の身体とに挟まれたままだった手を引き抜いて、神坂さんの背中を引っ張ってみたりした。けど、どうにもそれが逆効果だったらしく、キスは激しくなるばかりだ。
よくよく考えてみれば、そういった行動は、映画の中でもキスに夢中な恋人たちによくある反応だ。キスを煽りはしても、とめる役にはまったく立たないのも道理だった。
それならと、咀嚼の合間にできるわずかな隙間を狙って声をかけてみる。けれど、
「ん、まっ、ンふ、ぁ……」
喉奥からこぼれるのは腑抜けた頼りない声ばかりだ。これじゃ、とても制止の言葉には聞こえない。むしろ、キスに感じてる演技ととられかねなかった。
いや、それはないか。キスの前に、神坂さんからは「感じるままに」とアドバイスされた。きっと、神坂さんのキスを俺が気持ちいいと感じてることはバレてるに違いない。
実際、神坂さんのキスはとても気持ちがいい。やさしく刺激された場所はそこがどこでもとろとろと蕩けて、どんなに力んでいても、ふわりと力が消えていく。
さきほどキスをやめてほしくて、握るだの引っ張るだのと、懸命にしたつもりだったけど、どこまで力を込められたのか、怪しいものだ。
「……ゆうひ」
もういやだ。そんなに甘い声で囁くのはやめてほしい。実際には見えないはずの俺の核が、甘く色づいてるようにさえ感じてしまう。
まったく、自分の妄想力の高さにはあきれはてる。どこまでも続くこの妄想をとめるには、腑抜けた声だろうがなんだろうが言葉にして、いつまで続くかわからないこのキスをやめてもらうほかない。
「んっ、うんん……」
再度チャレンジしたものの、隙間なく塞がれた唇のままじゃ、喉奥で唸るような音しか出なかった。それでも、何もしないよりマシだろう。せめて、何かを伝えたがってることだけでも気づいてほしい。
けれど、いまのこの状況じゃ、そんな願いもなかなか届かないらしく、ちゅるりと舌先を吸われてしまった。
これではまともにしゃべれない。
そう思って焦る俺をよそに、俺の舌は、そのまま神坂さんの口の中へと連れていかれ、あたたかい粘膜の隙間をさらに奥へと誘われた。
舌先に、ひときわやわらかな粘膜を感じる。そのすぐあとに、神坂さんの喉が鳴るコクンという音を聞いた。
たちまち襲ったキツめの圧迫に、「んんっ」と甘えた声が鼻から抜けていく。
もしかして、俺が神坂さんの舌先を飲み込みそうになったときも、神坂さんはこんな感じだったんだろうか。
暢気にも俺がそんなことを考えていたときだった。
舌を捕らわれたままで、いっそう深く噛み合わせるような角度にされた。それからたいして間を置かず、吸いあげられてひりつく舌のつけ根に、軽く歯を立てられた。
「んッ、ああぁっ」
驚いた。
あれだけ頑張っても唸るような声しか出せなかったのに、けっこうな声量で突然声が飛び出した。
おかげでキスが解けたらしく、気がつけば少し身体を起こした神坂さんが、俺と同じく驚いた顔をして俺を見おろしていた。
いったい、何が起こったんだろう。
甘噛みされた舌のつけ根には、いまだに電流のようなビリビリが走ってる。刺激の強さと自分の声とに驚いて、それが気持ちよかったのかどうかまでは、よく思い出せなかった。
けど、いまのは明らかに喘ぎ声だ。
声から想像するに、これまでの快感とは比べ物にならないくらい気持ちよかったんだろう。
神坂さんも、きっとそう思ったに違いない。
「ゆうひ……キスに感じてくれたんだね。嬉しいよ」
ああ、やっぱりだ。
でもそれが事実だとしても、いや、事実だけど、事実だからこそ口に出してほしくなかった。
いくらキスに慣れる必要があったからとはいえ、これは稽古だったのに。相手が百戦錬磨の神坂さんだったからって、成す術もなくされるがまま、本気で感じてしまうなんて……恥ずかしすぎるじゃないか。
「ここもこんなにして……」
俺が羞恥のあまり内心半泣きになっていると、神坂さんが半身を浮かせて、嬉しそうにそう言った。
ここも? こんなに? なんのことだ?
神坂さんの言ってる意味がわからずに、きょとんとしていると、神坂さんが、俺とのあいだにできた空間から、足元のほうを覗き込むようにして視線を遣つた。
つられて俺も見てみると……。
違った。神坂さんが見てたのは足元なんかじゃなかった。
でも、『ここもこんなに』の意味は、一目ですぐに理解した。
気づかなかった。自分の身体がそんなことになってたなんて。意識した途端に、ずきずきとソコが痛みだす。
神坂さんは感激したみたいな声で言ったけど、あれだけ濃厚なキスをされたんだから、こんな反応も当然だ。こんな快感は初めてだったんだから。
もはや、そう言い聞かせて自分を慰めるほかなかった。
「可愛いよ、ゆうひ」
声を聞いただけで、神坂さんの口角があがっているのがわかってしまう。そんなに楽しそうに、恥ずかしいことを言わないでほしい。
人前で勃たせてしまうという衝撃の失態に、自分のソコから目を逸らせずにいると、ソコへと向かう神坂さんの手が視界に入った。
繋がれた手はそのままだから、さっきまで髪を撫でてくれていたほうの手だ。キスのあいだじゅう、緩やかな快感をくれていたその手が、はしたない俺のソレにあと少しで触れてしまう。
あり得ない光景に思考が固まった。
でもだからって、ぼんやりと見てる場合じゃない。
「ちょ、ま、……か、和樹さっ」
慌てて制止の声をかけたけど、慌てすぎてて制止になっていない。
そうこうしてるうちに、神坂さんのやさしい指先を布越しに感じた。
全身を包むコレは、なんだろう。意識がぼやけるのは、きっとこの気配のせいだ。そんな確信はあるのに、その正体がわからない。
さっきは口を噤んだまま迎えた神坂さんのキスを、今度は自ら口を開いて待ち受けた。
それはほぼ無意識でのことで、どうしてそうしたのか、自分でも理由がわからない。不可解なことに、もうやめたいと思っていたはずのキスを、どうやら俺は望んでいるらしかった。
早く早くと疼く唇の表面を、俺のとは別の吐息が掠める。そのかすかな熱が、迎え開いた俺の口の中へ「ゆうひ……」と低く囁きかけた。
その呼名に、頭で考えるよりも先に胃の裏あたりがカッと熱くなる。その熱のおかげで、ぼやけていた意識もたちまちクリアになった。
いまキスしちゃダメだ。
ヤバいマズいと焦ったけれど、次の瞬間にはすでに唇が重なっていて、神坂さんのキスも自分の思考も、とめることは叶わなかった。
塞がれた唇をゆるく食まれながら、自分で自分に呆れてしまう。なんでまた、こんなことを考えてるんだ、俺は。
神坂さんが俺の名前を口にしたからって、そこに俺の核なんかないし、こうして口づけられたって、核を口移しにされてるなんてことは、けしてない。
頭でそうとわかっていても、その変な妄想は一度始まったら最期のようで、どうにもとまらなくなってしまった。
しかも、今度のキスがまた事態を悪化させていた。
さっきの、深みを掻き混ぜられるようなキスとはちょっと違う。まだ痺れの残る唇や舌先を熱い舌で嬲られながら、硬い歯でもぐもぐと甘く噛られた。まるで咀嚼みたいなそのキスに、口移しにされた俺の核が、探られ、舐められ、啜られて……ふたたび神坂さんの口の中へと消えていく。
「ゆうひ」
咀嚼の合間にも、神坂さんは俺の名前を囁いた。互いの唇はほぼ触れたまま、わずかにあいた小さな隙間で囁くせいで、そのたびに俺の核が直接俺の口の中へと何度となく落とされる。
神坂さんと俺のあいだを俺の核が行き来することも、そんな変な妄想がやめられない自分自身も、恥ずかしくてたまらない。
もう本気で稽古どころじゃない。完全にギブアップだ。
十分練習はできたし、熱愛カップルのキスがどんなかもよくわかった。今度こそ、どうにかしてキスを終えてもらおう。
そんな意思を伝えようと、握られた手をキツく握ってみたり、ソファーと自分の身体とに挟まれたままだった手を引き抜いて、神坂さんの背中を引っ張ってみたりした。けど、どうにもそれが逆効果だったらしく、キスは激しくなるばかりだ。
よくよく考えてみれば、そういった行動は、映画の中でもキスに夢中な恋人たちによくある反応だ。キスを煽りはしても、とめる役にはまったく立たないのも道理だった。
それならと、咀嚼の合間にできるわずかな隙間を狙って声をかけてみる。けれど、
「ん、まっ、ンふ、ぁ……」
喉奥からこぼれるのは腑抜けた頼りない声ばかりだ。これじゃ、とても制止の言葉には聞こえない。むしろ、キスに感じてる演技ととられかねなかった。
いや、それはないか。キスの前に、神坂さんからは「感じるままに」とアドバイスされた。きっと、神坂さんのキスを俺が気持ちいいと感じてることはバレてるに違いない。
実際、神坂さんのキスはとても気持ちがいい。やさしく刺激された場所はそこがどこでもとろとろと蕩けて、どんなに力んでいても、ふわりと力が消えていく。
さきほどキスをやめてほしくて、握るだの引っ張るだのと、懸命にしたつもりだったけど、どこまで力を込められたのか、怪しいものだ。
「……ゆうひ」
もういやだ。そんなに甘い声で囁くのはやめてほしい。実際には見えないはずの俺の核が、甘く色づいてるようにさえ感じてしまう。
まったく、自分の妄想力の高さにはあきれはてる。どこまでも続くこの妄想をとめるには、腑抜けた声だろうがなんだろうが言葉にして、いつまで続くかわからないこのキスをやめてもらうほかない。
「んっ、うんん……」
再度チャレンジしたものの、隙間なく塞がれた唇のままじゃ、喉奥で唸るような音しか出なかった。それでも、何もしないよりマシだろう。せめて、何かを伝えたがってることだけでも気づいてほしい。
けれど、いまのこの状況じゃ、そんな願いもなかなか届かないらしく、ちゅるりと舌先を吸われてしまった。
これではまともにしゃべれない。
そう思って焦る俺をよそに、俺の舌は、そのまま神坂さんの口の中へと連れていかれ、あたたかい粘膜の隙間をさらに奥へと誘われた。
舌先に、ひときわやわらかな粘膜を感じる。そのすぐあとに、神坂さんの喉が鳴るコクンという音を聞いた。
たちまち襲ったキツめの圧迫に、「んんっ」と甘えた声が鼻から抜けていく。
もしかして、俺が神坂さんの舌先を飲み込みそうになったときも、神坂さんはこんな感じだったんだろうか。
暢気にも俺がそんなことを考えていたときだった。
舌を捕らわれたままで、いっそう深く噛み合わせるような角度にされた。それからたいして間を置かず、吸いあげられてひりつく舌のつけ根に、軽く歯を立てられた。
「んッ、ああぁっ」
驚いた。
あれだけ頑張っても唸るような声しか出せなかったのに、けっこうな声量で突然声が飛び出した。
おかげでキスが解けたらしく、気がつけば少し身体を起こした神坂さんが、俺と同じく驚いた顔をして俺を見おろしていた。
いったい、何が起こったんだろう。
甘噛みされた舌のつけ根には、いまだに電流のようなビリビリが走ってる。刺激の強さと自分の声とに驚いて、それが気持ちよかったのかどうかまでは、よく思い出せなかった。
けど、いまのは明らかに喘ぎ声だ。
声から想像するに、これまでの快感とは比べ物にならないくらい気持ちよかったんだろう。
神坂さんも、きっとそう思ったに違いない。
「ゆうひ……キスに感じてくれたんだね。嬉しいよ」
ああ、やっぱりだ。
でもそれが事実だとしても、いや、事実だけど、事実だからこそ口に出してほしくなかった。
いくらキスに慣れる必要があったからとはいえ、これは稽古だったのに。相手が百戦錬磨の神坂さんだったからって、成す術もなくされるがまま、本気で感じてしまうなんて……恥ずかしすぎるじゃないか。
「ここもこんなにして……」
俺が羞恥のあまり内心半泣きになっていると、神坂さんが半身を浮かせて、嬉しそうにそう言った。
ここも? こんなに? なんのことだ?
神坂さんの言ってる意味がわからずに、きょとんとしていると、神坂さんが、俺とのあいだにできた空間から、足元のほうを覗き込むようにして視線を遣つた。
つられて俺も見てみると……。
違った。神坂さんが見てたのは足元なんかじゃなかった。
でも、『ここもこんなに』の意味は、一目ですぐに理解した。
気づかなかった。自分の身体がそんなことになってたなんて。意識した途端に、ずきずきとソコが痛みだす。
神坂さんは感激したみたいな声で言ったけど、あれだけ濃厚なキスをされたんだから、こんな反応も当然だ。こんな快感は初めてだったんだから。
もはや、そう言い聞かせて自分を慰めるほかなかった。
「可愛いよ、ゆうひ」
声を聞いただけで、神坂さんの口角があがっているのがわかってしまう。そんなに楽しそうに、恥ずかしいことを言わないでほしい。
人前で勃たせてしまうという衝撃の失態に、自分のソコから目を逸らせずにいると、ソコへと向かう神坂さんの手が視界に入った。
繋がれた手はそのままだから、さっきまで髪を撫でてくれていたほうの手だ。キスのあいだじゅう、緩やかな快感をくれていたその手が、はしたない俺のソレにあと少しで触れてしまう。
あり得ない光景に思考が固まった。
でもだからって、ぼんやりと見てる場合じゃない。
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