23 / 54
23-自分の気持ちは把握しておきましょう。
しおりを挟む
一瞬、聞き間違いだと思った。大悟がそんなことを言うわけがないから、と。
でも、聞き間違いだと思ったのは俺だけじゃなかったようで、エレベーター待ちの看護士や、通りすがりの患者さんまでが、目をひん剥いて大悟に見入っていた。
え……幻聴じゃないの?
「聞こえなかったか? 俺をおまえのセフ」
「わあっ、だあっ! おまっ、ちょっとコッチ来い!」
慌ててスニーカーに足を突っ込んで長椅子から立ちあがり、もう一度同じ言葉を繰り返そうとしている大悟をその場から引っ立てた。
大悟の腕を掴んだまま、当てもなく人の少なそうな方向へとずんずん歩く。
大悟のマッサージが効いたのか、足に違和感はもうない。というか、大悟の発言のせいで頭に血が昇って、足の調子もよくわからなくなってしまった。
「幸成、これは大事なことだ。ちゃんと聞いてくれ」
後悔する前に言わないと、とでも思っているのか、病院の廊下を連れ歩かれながら大悟が珍しく食いさがってきた。
俺だって、聞けるものなら聞いてやりたいよ。
でも、どこへ行けば人目を避けられるのか。あっちへ行ってもこっちへ行っても人影は途絶えない。勝手の知らない病院内をうろついたって埒が明かなかった。
観念して足をとめる。
大悟を振り返ると、ひどく真剣な瞳に見つめ返された。
『俺を、おまえのセフレにしてくれ』
俺の聞き間違いでも幻聴でもないのなら、なんで大悟はこんなことを?
大悟のそばにいられるならどんな関係でも構わないと、確かに願った。ロクでもない女どもにやるくらいなら俺がもらうとも心に決めた。
俺がそこまで大悟に執着するのは、大悟のことがどうしようもなく好きだからだ。それが、やっとわかったんだ。
たとえ、文句ナシのイイ女が大悟に擦り寄ろうとしたって、譲る気なんかさらさらない。もし、大悟が俺以外の誰かを選ぼうものなら、心が嫉妬で爛れてしまうだろう。
それが大悟の幸せを邪魔することになったって、どんなに利己的で自分勝手だって、あとから来た誰かに、大悟の隣を譲るなんて絶対にイヤだ。俺の本当の望みは、いずれ手を離さなきゃならないような関係じゃないんだよ。
俺は、大悟の一番がいいのに……。
やっとここまで自分の気持ちを掴めたのに、大悟の希望は、いずれ手を離す覚悟が必須の『セフレ』だなんて。まあ、大悟に跨ったときにセフレの座を狙ってた俺が文句を言えた義理じゃないけど、本当なんの因果だろう。
「わかった。大悟の話をちゃんと聞く。でもそれは、いまここでじゃない」
「じゃあ、いつ、どこでならいいんだ?」
いつになく押しの強い大悟に、ちょっとどきどきしてしまう。
「あとで、大悟の部屋でなら……」
「わかった。じゃあすぐ帰ろう」
今度は俺が大悟に引っ立てられた。俺の手首をしっかりと握り締めた大悟が向かう先は、病院の玄関だ。
このまま大悟の部屋に帰るのか? 帰ったら、セフレになるとかなんとかの話になるんだよな。
この期に及んで、足取りが重くなる。大悟との距離が少しずつ開いて、二人を繋ぐ腕と腕が軽く持ちあがってしまった。
これ以上速度を落とせば、俺が大悟の家に行きたがってないことがバレるだろう。それは、『セフレにはなりたくない』という大悟への答えになってしまわないだろうか。
それはそれで嫌だな。
セフレじゃ嫌だ。でも、セフレになりたくないと思われるのも嫌だ。自分の我が儘っぷりに呆れてしまう。
とりあえず大悟についていくしかないか、と心を決めたとき、大悟のスマホが小さく鳴った。
俺の手を離さないまま立ち止まり、スマホを取り出した大悟が、画面に表示された名前を見た途端に珍しくうんざりした顔になる。
「……もしかして、親父さん……?」
大悟の父親がいつ倒れたのかは知らないが、大悟が社長代行をしてたのは昨日と今日だ。普段は顔も合わせない、会話もないような親子が、社長業を挟んで二日も意思疎通を強制されたんだ。きっと互いにストレスだったに違いない。
電話は鳴りやむ様子を見せない。大悟には気の毒だけど、「出たほうがよくないか?」と、小さく声をかけた。だって、急用かもしれないし、過労とはいえ入院するほどの病人なんだから、何かあってからじゃ遅いだろう。
大悟は、未練がましそうにしばらく俺を見つめたあと、深い溜め息をついてから通話をオンにした。
《病室まで来い》
もともと声量のデカい人なのか、そばにいた俺にまでその要求が聞こえた。そして、大悟が何かを言おうとして口を開くのと同時に、通話の切れた音がする。
「…………」
気の毒に。大悟はスマホを耳に当てて、固まったままだ。
大悟の父親とは、俺も一度だけ会ったことがある。
あれは中学三年の夏、バスケの全国大会初日だった。予選リーグのために会場へ向かおうと、部員たちと駅で待ち合わせをしていると、大悟の父親が現れて、大悟を連れ去ってしまったんだ。
『部活よりも大事な用事だ』
と、顧問に断っていた割に、大悟が連れていかれた先は、会社の得意先主催のお茶会だったという。後継者としての顔見せは確かに大事かもしれないけど、バスケ部のほうだって大事な大会だったのに。
あのとき、父親に腕を掴まれて連れて行かれた大悟は、何もかもを諦めたような無表情だった。
あれからもうすぐ四年が経つ。
大悟もいくらかは変わっただろうし、父親のほうだって大悟に社長代行の依頼をしてるんだ。その関係が、少しはいいほうに変わっているのだと信じたいけど……どうだろう?
「大悟……俺、待ってるから、行ってきなよ」
俺がそっと話しかけると、大悟はむすっと不機嫌な様子を滲ませる。働きすぎて疲れてんだろうな。
「その不貞腐れ顔を親父さんに見せてやれよ。言っただろ? 言わなきゃ伝わらないし、伝えないで後悔したって仕方ないんだぜ?」
ずっと諦めて、呑み込んで、従ってきたじゃないか。そろそろ反抗期があったっていい頃だろ。
「わかった。行ってくる」
しばらく考え込んだ大悟がそう口にした。
不貞腐れていた表情は姿を消して、瞳には苦悩が浮かんでいる。言葉の雰囲気も重々しい。
そうとうにプレッシャーがかかってるみたいだ。
「やっぱり、俺も一緒に行っていいか?」
気がつけばそんなことを言い出していた。
いまの大悟や、大悟と父親の関係に、何かしてやれるだなんて思ってない。ただ、俺の言葉に後押しされて一歩踏み出そうとしてる大悟を、傍で応援してやりたいだけだった。
出しゃばりすぎたかなと思わないでもなかったけど、そんなことよりも、少し驚いたようにして見返してくる大悟が、ホッとしたような小さな笑顔を見せるから……。
ああ、やっぱり大悟が好きだ。
なんて噛み締めながら、思わず痛んだ胸を押さえてしまった俺だった。
でも、聞き間違いだと思ったのは俺だけじゃなかったようで、エレベーター待ちの看護士や、通りすがりの患者さんまでが、目をひん剥いて大悟に見入っていた。
え……幻聴じゃないの?
「聞こえなかったか? 俺をおまえのセフ」
「わあっ、だあっ! おまっ、ちょっとコッチ来い!」
慌ててスニーカーに足を突っ込んで長椅子から立ちあがり、もう一度同じ言葉を繰り返そうとしている大悟をその場から引っ立てた。
大悟の腕を掴んだまま、当てもなく人の少なそうな方向へとずんずん歩く。
大悟のマッサージが効いたのか、足に違和感はもうない。というか、大悟の発言のせいで頭に血が昇って、足の調子もよくわからなくなってしまった。
「幸成、これは大事なことだ。ちゃんと聞いてくれ」
後悔する前に言わないと、とでも思っているのか、病院の廊下を連れ歩かれながら大悟が珍しく食いさがってきた。
俺だって、聞けるものなら聞いてやりたいよ。
でも、どこへ行けば人目を避けられるのか。あっちへ行ってもこっちへ行っても人影は途絶えない。勝手の知らない病院内をうろついたって埒が明かなかった。
観念して足をとめる。
大悟を振り返ると、ひどく真剣な瞳に見つめ返された。
『俺を、おまえのセフレにしてくれ』
俺の聞き間違いでも幻聴でもないのなら、なんで大悟はこんなことを?
大悟のそばにいられるならどんな関係でも構わないと、確かに願った。ロクでもない女どもにやるくらいなら俺がもらうとも心に決めた。
俺がそこまで大悟に執着するのは、大悟のことがどうしようもなく好きだからだ。それが、やっとわかったんだ。
たとえ、文句ナシのイイ女が大悟に擦り寄ろうとしたって、譲る気なんかさらさらない。もし、大悟が俺以外の誰かを選ぼうものなら、心が嫉妬で爛れてしまうだろう。
それが大悟の幸せを邪魔することになったって、どんなに利己的で自分勝手だって、あとから来た誰かに、大悟の隣を譲るなんて絶対にイヤだ。俺の本当の望みは、いずれ手を離さなきゃならないような関係じゃないんだよ。
俺は、大悟の一番がいいのに……。
やっとここまで自分の気持ちを掴めたのに、大悟の希望は、いずれ手を離す覚悟が必須の『セフレ』だなんて。まあ、大悟に跨ったときにセフレの座を狙ってた俺が文句を言えた義理じゃないけど、本当なんの因果だろう。
「わかった。大悟の話をちゃんと聞く。でもそれは、いまここでじゃない」
「じゃあ、いつ、どこでならいいんだ?」
いつになく押しの強い大悟に、ちょっとどきどきしてしまう。
「あとで、大悟の部屋でなら……」
「わかった。じゃあすぐ帰ろう」
今度は俺が大悟に引っ立てられた。俺の手首をしっかりと握り締めた大悟が向かう先は、病院の玄関だ。
このまま大悟の部屋に帰るのか? 帰ったら、セフレになるとかなんとかの話になるんだよな。
この期に及んで、足取りが重くなる。大悟との距離が少しずつ開いて、二人を繋ぐ腕と腕が軽く持ちあがってしまった。
これ以上速度を落とせば、俺が大悟の家に行きたがってないことがバレるだろう。それは、『セフレにはなりたくない』という大悟への答えになってしまわないだろうか。
それはそれで嫌だな。
セフレじゃ嫌だ。でも、セフレになりたくないと思われるのも嫌だ。自分の我が儘っぷりに呆れてしまう。
とりあえず大悟についていくしかないか、と心を決めたとき、大悟のスマホが小さく鳴った。
俺の手を離さないまま立ち止まり、スマホを取り出した大悟が、画面に表示された名前を見た途端に珍しくうんざりした顔になる。
「……もしかして、親父さん……?」
大悟の父親がいつ倒れたのかは知らないが、大悟が社長代行をしてたのは昨日と今日だ。普段は顔も合わせない、会話もないような親子が、社長業を挟んで二日も意思疎通を強制されたんだ。きっと互いにストレスだったに違いない。
電話は鳴りやむ様子を見せない。大悟には気の毒だけど、「出たほうがよくないか?」と、小さく声をかけた。だって、急用かもしれないし、過労とはいえ入院するほどの病人なんだから、何かあってからじゃ遅いだろう。
大悟は、未練がましそうにしばらく俺を見つめたあと、深い溜め息をついてから通話をオンにした。
《病室まで来い》
もともと声量のデカい人なのか、そばにいた俺にまでその要求が聞こえた。そして、大悟が何かを言おうとして口を開くのと同時に、通話の切れた音がする。
「…………」
気の毒に。大悟はスマホを耳に当てて、固まったままだ。
大悟の父親とは、俺も一度だけ会ったことがある。
あれは中学三年の夏、バスケの全国大会初日だった。予選リーグのために会場へ向かおうと、部員たちと駅で待ち合わせをしていると、大悟の父親が現れて、大悟を連れ去ってしまったんだ。
『部活よりも大事な用事だ』
と、顧問に断っていた割に、大悟が連れていかれた先は、会社の得意先主催のお茶会だったという。後継者としての顔見せは確かに大事かもしれないけど、バスケ部のほうだって大事な大会だったのに。
あのとき、父親に腕を掴まれて連れて行かれた大悟は、何もかもを諦めたような無表情だった。
あれからもうすぐ四年が経つ。
大悟もいくらかは変わっただろうし、父親のほうだって大悟に社長代行の依頼をしてるんだ。その関係が、少しはいいほうに変わっているのだと信じたいけど……どうだろう?
「大悟……俺、待ってるから、行ってきなよ」
俺がそっと話しかけると、大悟はむすっと不機嫌な様子を滲ませる。働きすぎて疲れてんだろうな。
「その不貞腐れ顔を親父さんに見せてやれよ。言っただろ? 言わなきゃ伝わらないし、伝えないで後悔したって仕方ないんだぜ?」
ずっと諦めて、呑み込んで、従ってきたじゃないか。そろそろ反抗期があったっていい頃だろ。
「わかった。行ってくる」
しばらく考え込んだ大悟がそう口にした。
不貞腐れていた表情は姿を消して、瞳には苦悩が浮かんでいる。言葉の雰囲気も重々しい。
そうとうにプレッシャーがかかってるみたいだ。
「やっぱり、俺も一緒に行っていいか?」
気がつけばそんなことを言い出していた。
いまの大悟や、大悟と父親の関係に、何かしてやれるだなんて思ってない。ただ、俺の言葉に後押しされて一歩踏み出そうとしてる大悟を、傍で応援してやりたいだけだった。
出しゃばりすぎたかなと思わないでもなかったけど、そんなことよりも、少し驚いたようにして見返してくる大悟が、ホッとしたような小さな笑顔を見せるから……。
ああ、やっぱり大悟が好きだ。
なんて噛み締めながら、思わず痛んだ胸を押さえてしまった俺だった。
15
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる