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第十三話 妖精の森へ
しおりを挟むアスフェアと海斗はお互いに文句を言い合いながら仲良く?喧嘩している
しかし遠くからでもエナ達の気配を感じたのか二人は喧嘩を止めてその方向を見るとエナとクシアの他に同い年くらいの男女が二人増えているのが確認できる
二人は疑問に思っていると真っ先にクシアがこちらに駆け寄って来て小声でささやく
クシア「海斗様 良いですか? あちらに見える二人はこれから妖精の森まで一緒に着いて来る冒険者の人達です……もしも何か聞かれたら海斗様はエナさんの幼馴染だということにして異世界の勇者であることを隠して下さい よろしいですか?」
前回はクシアの弟だという設定だったが客観的に見て違和感しかなかった反省からか次はエナの幼馴染になってしまった
勝手に弟だったり幼馴染だったりと色んな立場になり困惑する海斗だが少し楽しい気持ちもあるようにも見える
幼馴染ということをアスフェアに伝えると妖精は鼻で笑い少しニヤけた顔になって一言だけ「頑張れ」と言ってくる、また煽ってくるアスフェアに文句を言いたくなるが我慢しているとエナと新しい仲間がこちらに来て声をかけてくる
?「こいつが一緒に連れて行きたい人?」
海斗と同い年くらいの男の子が物珍しそうに声をかけてくる、ツンととんがった頭をしており親友のタケシにどことなく似ているようにも感じる
?「ふーん……この人を 大怪我どころじゃないわね」
もう一人の女の子はショートな髪にスレンダーな体格をしており海斗のことを悲しそうな目で見て大怪我でまともに動くことができない海斗に同情しているようだった
エナ「ゴメンね……この人をどうしても妖精の森に連れて行きたくて」
疑問をもつ二人に説明をするが曖昧でハッキリしない理由にモヤモヤしているようでその様子を見た海斗は取り敢えず二人に挨拶と自己紹介をする
それに返すように二人とも挨拶と自分の自己紹介をする
?「俺の名前はマッシュでブロンズ星四の冒険者だ」
?「私はミラっていいます、ランクはブロンズの星三です」
男の方はマッシュ女の方はミラと名乗り海斗はどのような関係なのか二人に聞くとどうやら幼馴染で一緒に世界を冒険することが夢だったらしい
海斗は仲の良い二人を微笑ましく思いながらも本題である妖精の森からの依頼についてエナに聞くと丁寧に説明してくれた
内容は妖精の森に食材や材木などの物資を運ぶ馬車の護衛をするというもので最初はマッシュとミラのブロンズランク二人で不安しかなかったがそこにシルバーランクである程度実力のあるエナが助けに入ったことでギルドの受付嬢がGOサインを出し依頼を受けるに至ったようでミラとマッシュからも頼りにされている様子が分かる
海斗(ただの一般人かと思ってたけどエナって結構スゴイんだな)
ギルドのランクなどは理解できてなかったが信頼されているエナを見て海斗は関心していた
実はすごいエナに驚きながらも新たな仲間を引き連れて護衛する対象になっている馬車の場所まで行くと小太りで優しそうなお爺さんが馬の隣で待っていた
小太りの男「あなた方が護衛をしてくれる冒険者の方ですか?」
こちらに気付いた男が話しかけてきたのでマッシュが元気よく返事をして答えると男は嬉しそうに笑顔をうかべる
小太りの男「元気がよくて何よりですな 申し遅れました私は運転手のジルクという者です……そちらの手負いの方はどうされたのですか?」
ジルクと名乗った男はエナに背負われている海斗を見て疑問におもったことを口にするとエナはミラとマッシュに説明した時と同じ事を話す
ジルク「そうですか……時間帯は昼で安全なルートを通りますので心配しないでくださいな」
答えに納得していない様子だったがあまり気にしていないようで海斗は安心する
マッシュ「大丈夫ですよもしも魔物や盗賊が出ても俺が全てやっつけますから」
マッシュは自信満々に宣言すると「頼もしいです」とクシアが褒めたのでマッシュは照れている
ミラ「もーう……調子に乗ってないで早くいくよ」
マッシュが照れているのが気に入らないのかミラは焦ってるようでその様子を見たジルクは少し笑いつつも冒険者の全員に今から出発すると呼びかける
ジルクの呼びかけに全員が元気よく返事をして護衛対象の馬車へと乗り込む
馬車はかなり大きめで馬が二頭で牽引するようで護衛の人が乗るスペースと物資があるスペースで別れており五人が乗っても余裕があるほどだった
ジルク「それでは今から出発しますよ」
荷物の最終確認を済ませたジルクは護衛に声をかけ全員が頷くのを見ると馬の手綱を引く
馬は鳴き声をあげて駆け出し馬車はゆっくりと進みだし王都の大きな門を抜けるとそこには広大な草原が果てしなく広がっている
都会で暮らしている海斗にとってこの景色は新鮮なものであり小さな子供のように目を輝かせていた
マッシュ「海斗は外に出るのは初めてなのか?」
揺れる馬車の中海斗の事をよく知らないマッシュは反応を見て質問をすると海斗はその質問に対して頷いて答える
ミラ「そうなんだ……その怪我は外で魔物と戦ったからそんな風になったと思ってたけど違うの?」
海斗「そうだな……この怪我は王き」
実際にこの世界で外に出たことのない海斗はそう答えるしかなく怪我の事については王宮で負った傷だと正直に言おうとしてしまうがそれに被せるようにクシアが
クシア「この傷は私を庇ってくれたからこうなってしまっているんです……」
慌てるクシアを見て思い出したかのように相槌をうちクシアはとにかく話題を変えようとしていた
クシア「最近の王都は何かと物騒ですからね……爆発が起きたり、異世界の勇者の噂だったりと」
ミラ「……最近聞く異世界からの勇者ねぇ……あまり信用できないけど」
二人は慌てるクシアを不自然に思うが勇者の存在を気にしている様子を見せる
マッシュ「でも知ってるか?一人の勇者が裏切ったかどうか分からないけど居なくなってしまったって噂 ついでに天使もいなくなったとか?」
この言葉を聞いたクシアと海斗は顔を青ざめてしまう何故ならその裏切り者に自分が当てはまっている可能性があるからだ
クシア「そそ そうなのですか 異世界の勇者に裏切られたなんて信じたくはないですけど……」
ミラ「まぁどれも噂程度のことだから気にしても仕方ないとは思うけどね」
どこからその噂が流れているのか気になるクシアだったが一般的には信頼されてないみたいなので安心する
マッシュ「大体異世界から来た奴らやなんて信用できないだろ 俺の方が強いに決まってる」
ミラ「あんたは調子に乗らないの」
エナ「ふふっ まずはシルバーランクの冒険者から目指さないとね」
自信満々なマッシュを中心に三人は盛り上がっておりその隙にクシアと海斗の裏切り者候補は小声で会話をする
海斗「クシアさん……どうして俺らの噂が?」
クシア「分かりません……大体の予測だとあの場に来ていたマルク王子が流している可能性が高いですね……」
海斗「そうですね……悪い方の噂を流すのはあのヘッポコ王子くらいだろうな」
二人は色んな可能性を考えるが分かるはずもなくこれからのことについて悩んでいると……
?「おーーい!!!!お前その馬車に積んでいる荷物を置いてとっとと失せやがれ」
大きな男の声が響き渡った次の瞬間に馬車が大きく揺れて立ち止まる
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