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第十五話 大妖精様
しおりを挟む森へと向かう途中で盗賊に出会ってしまったが冒険者達は難なく退治し再出発していた
エナ「まさか盗賊が襲ってくるなんて思ってなかったよ」
マッシュ「これもエナとクシアさんのおかげだよ」
ミラ「そーね……でもそのせいで油断して一人だけ逃げられちゃったから……」
最初は八人だった盗賊だが最後に人数を確認した時には七人になっていた
エナ「多分だけど 戦闘の途中で逃げ出したんだと思う」
クシア「エナさんが斬られそうになって以来はずっと見てたので絶対に気づくはずですから」
エナ「それにあなた達が前線で戦ってくれたから効率よく倒せたんだから 自信をもっていいんだよ?」
クシア「私達も油断してたのは事実ですから」
油断が失敗を招いた事でマッシュとミラは落ち込んでおりエナとクシアは連帯責任だと言って二人を励まそうとしている……しかしここで盗賊を一人逃してしまった事によって悲劇を生んでしまう事になる事を五人はまだ知らない
また馬車に揺られる時間が続き海斗は退屈していた、話し相手を探そうにもクシアとマッシュとミラは三人で楽しそうに話していて会話に入りづらくエナは魔法の書物?のようなもの読むのに集中しており海斗一人だけ暇そうにしている
ジルク「アスフェアさんここから迷いの森へと入りますが案内をよろしいですか?」
アスフェア「任せなさい」
カイト「迷いの森ってどんな仕組みなんだ?」
消去法でアスフェアに話しかけようとしたが迷いの森を案内するみたいなので疑問に思った海斗は迷いの森についてクシアに質問をする
クシア「そうですね、簡単に言うとこの辺りは妖精族の魔力で方向感覚が狂ってしまうので正しい場所へたどりつくことができなくなるという感じですね」
カイト「だから妖精族のアスフェアがいないとこの森は抜けれないってことなのか?」
ミラ「そういうことよ 妖精さんがいて本当に助かったわ」
馬車は大きな木が立つ森の中へと入っていき周辺が薄暗くなる、周りを見ても同じ風景でどの方角に進めば良いのか全く分からない
マッシュ「本当なら道案内をしてくれる妖精と住人がいるんだけど王都に来る途中で襲われてしまったらしいんだ、だから依頼はキャンセルになると思ったんだけどな」
海斗「そんな事が……その住人と妖精たちはどうなってしまうんだ?」
依頼の裏で悲しい出来事が事が起きていたのを知った海斗は悲しい表情を浮かべている
ミラ「大丈夫よ そっちの方はギルドの方で討伐隊を集めてたからそのうち何とかなるって」
クシア「そーですよ 私達よりも強い人達がしっかりと救ってくれるはずです」
マッシュ「その体で他人を心配するなんてどんだけお人好しなんだよ」
些細な会話を楽しんでいると周りが少しづつ明るくなり始める、しばらく進みアスフェアがこちらに入って来たので全員が森を抜けたと確信する
森を抜けて辺りを見回すと緑に囲まれている村が広がっており、都市の家とは違って屋根がなくここの住人は木の中に直接住んでいるのか大きな木の所々に穴が空いていてそこが窓になったりドアになっていたりとかなり独特な風景が広がっていた
カイト「すげーな 木の中に住んでるのかよ」
クシア「確かに凄いですわね 色んな種族の暮らし方がそれぞれありますが初めて見ると感動します」
海斗とクシアは独特な雰囲気と空気を初めて味わったのか目をかがやかせている
マッシュ「お前ら感動しすぎだろ おっと 妖精族が出迎えてくれるみたいだぞ」
それに対して他の三人は以前も来た事があるかのように落ち着いており目を輝かせる二人を笑顔で見ていると馬車のまえに妖精たちとその住人が出迎えにくる
森の住人「これはこれは冒険者の方々 依頼を引き受けて下さりありがとうございます」
緑色の服をまとった若い男が出て来て冒険者にお礼を言いに来たので全員が挨拶をする
森の住人「ここのところ盗賊たちの動きが活発になっているそうなのであなた方は大丈夫でしたか?」
エナ「こちらも遭遇したのですが何とか撃退しました」
理由が分からないが盗賊の動きが活発とのことで穏やかそうな雰囲気の男が心配してくれたがエナが問題なかった事を伝える
森の住人「これは素晴らしい あなた方が住人たちの護衛についてくれていたら良かったのですが...」
エナ「心配しないでください ギルドの方で討伐隊を組んでいたのできっと大丈夫ですよ」
森の住人「そうなのですか! 本当に盗賊の人達が王都の人間と同じだなんて到底思えませんね なんと感謝したら良いことか」
男は仲間の事を心配し不安そうにしていたがエナが討伐隊の件について話すと泣き目になり感謝を伝えてくる
ジルク「いいえ こちらも資源を提供してもらっている側なのでお互い様ですよ」
マッシュ「そうだな 困った時は助け合いだぜ」
妖精の森と聞いてアスフェアのような妖精ばかりいるものだと思っていた海斗は普通の人間がでて来て肩抜かしを喰らった気分だったが異世界でも人間同士の助け合いながら生きている事に感動していると
?「あああ! 王都の人間だー」
周りを見回すとアスフェアと同じ妖精に囲まれていた
カイト「ちち チビがたくさんいる」
エナ「もう少しマシな言い方あるでしょ」
この数を初めてみた海斗は語彙力が無くなり失礼な言い方をしてしまうがそれに対して少し面白かったのかエナは微笑んでいる
妖精1「アスフェアだ 王都のほうでは大丈夫だった?人間に何かされてない?」
アスフェア「大丈夫よ ここにいる皆いい人ばっかりよ」
妖精2「急にいなくなったかと思ったら手紙で無事ってきてその時は本当に安心したよ」
アスフェアは久しぶりに仲間に会って嬉しそうに話している会話の内容から過去に何かあったような感じがするが
アスフェア「人間に助けてもらったのよ」
妖精3「誰誰 この男に助けてもらったの?」
アスフェア「そいつは絶対に違うわ その隣の可愛い女の子に助けてもらったのよ」
妖精は海斗のことを指差して見つめているとアスフェアが秒速で否定してエナの方を指差す
カイト「絶対は一言余計だろう」
エナ「もーう 可愛いは余計でしょっ」
エナは過去にアスフェアを助けた経験があるようでその事が海斗は気になるがアスフェアの余計な一言が頭にきてその事を一瞬で忘れてしまいエナは照れている
海斗、エナ、妖精達で盛り上がっているとクシアが海斗の元へと駆け寄り怪我を治して貰う目的できた事を伝える
海斗「そうだったな忘れてたよ」
アスフェア「本当に阿呆なの? 治療をうけにここまで来たのに忘れるなんて」
妖精1「どうかしたの?」
目的を忘れていた海斗にアスフェアは呆れたように叱りその様子を見た妖精が話しかけてくる
アスフェア「こいつの手足を治療して再生させたいの」
カイト「大妖精っていう一番偉い人がそれを出来るって聞いたんだけど……」
酒場で得た情報を頼りにきた事を伝えると妖精達は首を縦にふりその通りだと頷く
アスフェア「…………でも大妖精様はその治療にあまり積極的ではなかった感じが……」
海斗「もし断られても土下座してまでもお願いし続けるしかないだろそのために来たんだから」
いきなり来た人間に治療をしてくれるか分からないが海斗は何でもする覚悟ができているようだ
妖精2「きっと大丈夫だと思うよ」
妖精3「大妖精様って結構気分屋だからさ」
アスフェア「あれ?そうだったっけ」
しかし長い間会っていなかったのかアスフェアの大妖精のイメージと妖精達の証言に大きくギャップを感じている
妖精2「取り敢えず行ってみなよ 場所はずーーっと向こうの泉だよ覚えてる?」
アスフェア「うん 覚えてるわ それじゃ行きましょうか」
むず痒い気持ちを抱えるアスフェアだが海斗の手を引いて海斗を案内する事にする
エナ「私達も頼みに行きたいけど 荷物が沢山あるから降ろすのを手伝うわ」
カイト「うん分かった 後は任せたよ」
カイトは仲間たちと一旦離れて治療をうけるためにアスフェアに付いていく、海斗は片腕で体を支えながら必死に移動しアスフェアはその様子を見守るように泉までの道のりを案内する
アスフェア「ほら着いたわよ」
カイト「ここが大妖精様の泉...」
アスフェアと海斗は泉の前まで来て立ち止まる、目の前には透き通るほど透明な泉が広がり奥にある巨大な樹木が反射している
アスフェア「大妖精様ーアスフェアです ただいま戻りました」
アスフェアが呼ぶと泉のなかから大きな音を立てて妖精ではなく人間の何倍もの大きさの妖精が勢いよく飛び出す
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