クラスメイトと共に異世界に召喚されたので世界平和をめざします

ミジロ

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第十七話 復活の勇者

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 冒険者達を中心に明るく楽しい雰囲気が流れていたのだが、大きな爆発音と共にこの雰囲気は壊され予想だにしない悲劇が起きることとなる

ドゴーン!!

エナ「うわっ!?」

マッシュ「何が起きたんだ」

 突然大きな音と共に地響きが鳴り響きエナは尻餅をついてしまう

 クシア「嫌な予感がします  とにかく爆発音がしたほうに行きましょう」

 爆発音がした方向へ向かうと住人と妖精が倒れ炎が広がり木々に燃え移り綺麗な森が悲惨な事になっている

 クシア「どうしてこんなことに…… 待ってて下さい今から治療します」

 クシアは倒れている住人のもとへと駆け寄り手を当て治癒魔術を唱える

 エナ「火があんなに……」

 エナは炎に向けて手をかざして水の呪文を唱えたおかげで炎が広がる前に消化できたので一安心し周りの妖精と住人からお礼を言われている

 ミラ「一体何があったの?」

 クシアの治療によって意識を取り戻した住人に話を聞くとその住人は手を震わせながらある地点を指差す

 全員が指差す方向に注目すると大男とさっき倒したはずの盗賊達が目の前に現れる

 盗賊「お前らさっきはよくもやってくれたな」

 マッシュ「お前らが何でこの森に」

 マッシュを含め全員が疑問に思っている事を盗賊は自慢げに話し出す、要約するとあの場で一人だけ逃げた盗賊が馬車に匂いを付けてその匂いをグランドウルフに後を付けて追跡したとのことだった

 マッシュ「こうなってしまったのは俺らの責任だな……だからお前達を責任持って倒さないと」

 エナ「えぇ やるしかないわね」

 冒険者は責任を果たすために戦闘態勢に入る、敵の数は三人とグランドウルフ一匹で少ないのだが

 盗賊「お頭、あの護衛のやつらにやられました」

 逃げた盗賊が報告すると大柄の男が立ち上がる、その男は触れれば大怪我では済まないような大剣を片手で持っておりさっきの盗賊とは格が違う事が分かる

 お頭「お前ら情けねえな こんなガキ共にやられたのか? しかも女ばっかりいるじゃないか」

 盗賊「あいつらはただのガキじゃありません 中々しぶとい奴らですがお頭の敵ではないはずです」

 お頭と呼ばれた男は大声で冒険者を見下して観察している

 お頭「おっと 何やら上物の女がいるな あれは高く売れそうじゃねーか おいお前ら俺はあの金髪の女を捕まえる その他の雑魚の相手でもしとけ 後妖精どもに傷をつけるなよ 高く売れねーからな」

 お頭はクシアに目をつけると不適な笑みを浮かべて冒険者に襲いかかってくるがマッシュがクシアを守るようにして立ち塞がり

 お頭「テメェなんかに興味はない 失せろ」

 マッシュ「クシアさんは俺が守る」

 盗賊の頭も威圧するように言葉を放ちマッシュとお頭の戦闘が始まる、クシアは咄嗟にマッシュに身体強化の魔法をかけて援護をする

 強めに魔法をかけてはいるがそれでも互角なのでクシアの魔法がなければマッシュはすぐにやられてしまうだろう

 しかし盗賊の狙いはクシアと妖精で残った盗賊もクシアめがけて突っ込んでくるので

 エナ「ミラ!!私達はクシアを守るよ」
 ミラ「(クシアさんにあんな事言って……)分かった!!マッシュとクシアがあいつを抑えてるから近づけさせないようにしないと」

 ミラはクシアに嫉妬するが今はそれどころではない

 クシアを守るためにエナとミラの二人で盗賊三人とグランドウルフの相手をする事になると思っていた

 森の住人「お、俺らの森からでていけ!!」

 声のする方を見ると森の住人が三人立っている、この森を守るために立ち上がったのか武器も剣ではなく鉄の棒で寄せ集めの武器なのがはっきりと分かる

 妖精達「僕たちも力を貸すよ」

 さらに妖精達も出て来て風魔法で盗賊を攻撃しグランドウルフと盗賊を分断させる事に成功する

 ミラ「森の人たち…………そっちは任せてもいいですか?」

 住人は元気よく返事をするが声は震えている

 エナ「私達がさっさとウルフを倒して一緒に戦うしなかないね……それまでどうか足止めだけでもお願いします」

 妖精の援護があるとはいっても戦いと縁が無い住人を戦わせるわけにはいかないがエナとミラはグランドウルフ一匹の相手で精一杯である…………王宮では海斗達の勇者パーティがスムーズに倒せたがこの世界の一般人にとってグランドウルフは強敵だったのだ
 ――――――――
 
 その一方でそんなことはいざ知らず大妖精とカイトは治療に専念していた

 カイト「......(「死ぬほど痛い」なんて言ってたが痛みどころか何も感じないぞ 本当に大丈夫なのか?)」

 あれほど深い痛みを伴うと大妖精に脅し気味にいわれたカイトだがその痛みを全く感じることがなく静かな空間でポツリと寝ており退屈していた

 大妖精「うふっ♡ いやん♡ たまらないわ」

 大妖精は側からみれば紛らわしい声を出してカイトを治療しているがカイトは何故このような声を出しているのか分からず言われたことと全く違うので大妖精を怪しんでいた

 カイト「(空間が静かで外の音が全く聞こえないから大妖精の声がよく聞こえるな……というより何故喘ぐんだよ)」

 大妖精「うんっ♡ やばい」

 大妖精は変な声を出し続けているが白い空間で長く横になっている海斗は急激に眠くなってしまい喘ぐ大妖精を他所に眠ってしまう
 
――――――――――――――
 

 カイト「うーーー 知らないうちに眠ってたのか あれれ!?」
 
 しばらくして目覚めたカイトは驚いていた、何故なら失ったはずの手足が蘇っていたからである

 カイト「うおおー すげーな自由に動けるぜ」

 しばらく体感していなかった感覚に感心し五体満足とは素晴らしいということに感激する

 カイト「あら? 大妖精様はどこに行ったんだ?」

 そう、大きい姿をしている大妖精のすがたが見当たらないのだ、障害物も何もない空間で姿が見えないのはおかしくお礼を言おうと必死で姿を探すカイトの後ろから

 大妖精「何をしておる うちはここにいるぞ」

 後ろから声が聞こえてきたしかし振り返るとそこには先ほどの巨大な妖精  ではなく人とあまり変わらない大きさの妖精が立っており

 カイト「あんたが大妖精様でしょうか?」

 何が起きたのか訳が分からずカイトはそう尋ねるしかなかった

 大妖精「大妖精様って 見れば分かるじゃろ」

 小さくなった大妖精がそう言ってカイトを呆れた目で見ている

 カイト「分かるじゃろって なんでこんなに縮んでるんだよ さっきまであんなにでかかったじゃないか」

 大妖精「焦るでない そんなに気になるのか?」
 
 大妖精はまるでこのことが当たり前かのようにしており気にしている様子さえ無い

 大妖精「そんなにきになるのなら仕方ないの 話してやるか」

 疑問をもつカイトが気になったのか大妖精は体の変化について説明を始めた、要約すると体が大きいのは魔力を溜め込んでいるせいであって治療に大きく魔力を使ったことにより大幅に体が小さくなってしまったとのことだった

 カイト「そうなのか じゃあ本当ならもっと小さい姿になのか?」

 ある程度理解したカイトは大妖精に尋ねた

 大妖精「本来ならそうじゃ、うちは魔力を大きく溜め込んでしまうからあんなになるのはうちだけじゃ やっぱりこのくらいの大きさが一番いいのう」

 人間くらいの大きさになり大妖精は嬉しそうにしている

 カイト「でも何で痛みを感じなかったんだ? 気がくるうくらいの痛みを伴うんじゃなかったのか?」

 大妖精「そーなんじゃが でも貴様に痛みがいくなんて言ってないぞ?」

 大妖精は訳のわからないことを言っておりカイトは全く理解が出来ずにいた

 カイト「はあっ? 治療する前あんなに脅していたじゃないか」

 最初の発言が矛盾していることを指摘したが大妖精は

 大妖精「あれ?そんなこと言ったかのう? そうじゃ!!貴様じゃ良い悲鳴を聞けそうになかったから痛みをうちが受け入れるようにしただけじゃ」

 カイト「はぁっ!?」

 衝撃の発言にカイトは驚いた、それと同時に(なんだこいつ)と思うが激痛なく体を取り戻す事ができ目的を果たせたのでそんな事はどうでも良かった……のだが

 大妖精「にしても人間は勿体無いのー あんなに気持ちいいのを痛い痛いゆーて騒ぐんじゃから」

 カイト「はえ?」

 とんでもないことを言う大妖精にカイトは理解が追いつかず口を半開きにする

 大妖精「そうやって変な顔をするな こう見えても感謝しておるのだぞ? あんな快感はそうそう味わえるものじゃないからのー」

 カイト「(こいつドMだったのかよ……だからあんなに嬉しそうにしてたのか)」


 カイト「そそ そうか 俺のお陰であんたは満足して俺は自由になれたからお互いwinwinじゃないか」

 大妖精「いいや お前だけではないのー」

 全てを察した海斗は同様しているが大妖精は意味深なことを呟きまだ何かをかくしているようだった

 

 大妖精「じきに分かるぞ    それ来た」

 大妖精がそういうとカイトの影の中から銀毛の獣が飛び出してくる

 カイト「うおっ!! 何だこいつわ」

 突然の出来事に驚くカイトをよそに大妖精は説明をはじめる

 大妖精「そいつはフェンリルの子供じゃな 何故かは知らんがお前角を持ってたじゃろ?」

 カイト「こいつがあのフェンリルの……子供だと!?」

 あの時の王宮で奇跡的にフェンリルを倒した後にカイトは価値の高そうなフェンリルの角を自身の影のなかに入れていたのだが色々ありすぎてそのことはすでに忘れてしまっていたのだが

 カイト「でもこいつは俺を恨んでいるんじゃ……」

 敵だったとはいえ一度命を奪った相手だと認識すると罪悪感を感じずにわいられない

 大妖精「恨んでるじゃと? そうには見えんが  お主ら殺しあったのか?」

 事情を知らない大妖精は疑問に思いながら言葉を返す

 カイト「そうだな 何なら俺がこうなったのもこの犬のせいだけどな  でも何でこんなに懐いてくるんだろうか」

 フェンリルの子供はかつて殺されたカイトに甘えておりまるで記憶が消えているかのように振る舞っていた

 大妖精「大体フェンリルは魔族領にいるはずじゃが……どうやって出会ったのだ?」

 カイト「そういえばまだ俺のことを自己紹介してなかったな...」

 嘘をついても仕方ないと判断したカイトは大妖精に全てを打ち明ける事にした

 自分が異世界から召喚された勇者であることと王宮で起きたことを順番に話すと大妖精はこれまで聞いたことない話に興味津々で聞いており

 大妖精「そうか 大体分かったぞ まさかお前が最近噂の勇者とは思わんかったぞ だが一つ教えてやろう フェンリルは本来人間を無闇に襲うような奴ではないお前の話を聞くと突然襲ってきたような感じじゃが?」

 カイト「まあそうだな 最後の魔物を倒したらいきなり現れて襲ってきたんだ」

 大妖精「そうじゃな そこのフェンリルは何者かに操られておったということじゃな 証拠にほれ倒されたはずのお前に今は懐いておる」

 フェンリルの子供は海斗に頭を擦りつけて甘えてくるが子供とはいえその辺の大人よりも大きいので子供と呼べるのかは怪しいところだ

 カイト「やっぱり 誰かが仕組んだ罠ってことなのか?」

 大妖精「さー知らん だがフェンリルを操ることができるのは限られて来るがのう 」

 下手をすれば王宮の中に裏切り者がいる可能性がありクラスメイトを心配するカイトだが心配したところで何も変わりはしないことは理解していた

 カイト「 気にしてても仕方ないか とにかく今はやるべきことをやろう まず始めにエナ達にお礼と手伝いだな」

 大妖精「そうじゃな うちもスリムになった体を皆に見せてやりたいわ」

 前向きに覚悟を決めてぼんやりしそうな泉の洞窟から出るとアスフェアが青ざめた顔でこちらに向かってきているのが目に入り海斗も外にでた瞬間に異様な空気を感じ取る
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