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第三十九話 決闘
しおりを挟む2コマ連続での実技の授業を終えたBクラスとEクラスの生徒はお昼を食べる時間となっていた
実技のテストで物凄い魔法を披露した異世界からの勇者三人の周りにはとてつもない人が集まっており質問責めにあっている
カンナ(おおーすっげー 俺は良くもなく悪くもないみたいな感じだったからな……こっちの方が調査がしやすくなるからいいけど)
一応この世界の住人という設定のカンナは話題性が低くテストの内容も並程度であったので色んな事を聞きに来る生徒は誰もいなかった
カンナ(まあ俺に行くくらいなら異世界の勇者から色々聞きたい事があるよな)
カンナ「よし、腹が減ったし今日はエナとシアを誘ってみようかな……リナも連れて行って仲良くなったって紹介してみるのもアリかも」
お昼の時間なので昨日は一緒になれなかったエナ達を誘おうとしていたカンナだが意外な人物に呼び止められる
カリータ「ねぇカンナさん……ちょっといいかしら?」
その人物はカリータでEクラスのリーダーをやっている真面目で気の強い女の子だ
カンナ「ん?カリータさん?が私に何か用事があるのですか?」
カリータの用件は二人でご飯を食べたいという内容だった本当はエナを誘うつもりでいたが(今から一緒に頑張るクラスメイトのリーダーだし仲良くなっとかないとな……)と感じたのでカリータと二人でご飯を食べる事にした
飯を取ってカリータが待っている席へと行くと大量のご飯を見てカリータは驚いている様だった
カリータ「凄い量ね……」
カンナ「それはリナにも言われたな、それで何で私なんかをさそったのですか?」
カリータ「そうですね……私はカンナさんがテストの最後に使った最後の魔法の事について聞きたくて」
カンナが最後に見せた魔力を手に集中させて剣の形を作った魔法について気になっているようだった
教師と生徒からはそんなに印象が良くなかった魔法に注目しているカリータにカンナは驚いた様子で何故なのかを聞いた
カリータ「理由はですね……実は私もカンナさんが最後にやった魔法がメインで戦うのですよ」
カンナ「えぇ!?カリータさんも俺と同じ感じで戦うのですか!?」
カンナは大きな声で驚きそれに対してカリータが更にビックリする
カリータ「ちょっとカンナさん 驚きすぎですよ(俺って言ってなかった?)」
カンナ「あっ……ごめんなさい、それで私と同じ魔法を使えるから仲良くなりたいという事なんですね?」
カリータ「いえ……それもありますが」
言いづらい事なのかカリータはゆっくりと口を開く、その内容はEクラスについての事についてで成績が悪く差別を受けているため授業に対するやる気も低くなっている事を話す
入学した時から感じ取っていた事改めて言われると嫌な気分になるカンナだがカリータが言うには斉藤とカンナの二人でEクラスの雰囲気を変えて欲しいとの事だった
カンナ「斉藤さんならまだしも……私なんかができるのでしょうか……」
カリータ「二人だけじゃないですよ……」
カリータの他にグライスなどの何人かはやる気がある生徒で非常に頑張っているらしくさらにEクラスに勇者である斉藤と編入生のカンナが頑張る事で皆が変われるきっかけになるかもしれないとの事だった
カンナ「私達が皆が変われるきっかけに……か」
カリータ「はい……編入して間もないですけどあなた達に頼るしかないんです……」
カリータはカンナに深く頭を下げておりこんなにもクラスの事を第一に考えるリーダーも中々いないのかもしれない
カンナ(俺がカリータの立場なら多分諦めてしまうかもな……よし決めたぞ カリータの為にもEクラスの人が自信をもっていけるように俺も頑張っていかないとな)
人の為に尽くすカリータに胸を打たれたカンナはクラスの全員が胸をはれるようになるために頑張って行くことに決めてカリータにその意思を伝える
カンナの言葉を聞いたカリータは嬉しそうにして立ち上がっていると……
カリータ「痛っ……あっごめんなさい」
誰かにぶつかってしまいカリータは反射的に謝るがぶつかった男子生徒はこちらに向かって来て
男子生徒「おい!!Eクラスの分際でAの俺に触れるんじゃねーよ」
何とその相手はauクラスの生徒だったようでEクラスを下に見ているのかカリータに大声で怒鳴っている
カリータはひたすら謝るが周りにいた取り巻きの生徒も加わり「土下座しろ」と罵っている
自分が悪いと感じたカリータは土下座をして座り込んで頭を下げるがあろう事かその男はカリータの頭を踏みつける
カリータ「痛いです……止めてください!!」
必死に叫ぶが「口答えするな!!」と怒鳴って取り巻き達は笑い合っている
カンナ(……もう我慢ならん)
その光景に怒りを覚えたカンナは立ち上がると
カンナ「おいお前!!そこまでやる必要なんてないだろ?」
カリータを笑っていた連中はカンナに注目する
男子生徒「何だお前?……こいつは確か昨日で一番最後に自己紹介した女か何故こいつを庇うんだ?どう見てもこいつが悪かっただろ?」
カンナ「確かに先にぶつかったのはカリータだ……でもそれはやり過ぎだと言っている」
踏まれてしまったカリータの制服は汚れて綺麗な青髪も泥が着いてしまい台無しになっている
男子生徒「Eの分際で生意気言いやがって」
カンナ「うるさい!!しょうもない事でうちのクラスリーダーを傷つけやがって 謝れよ」
男子生徒「……ほーう、謝罪を要求するのか」
男子生徒は何か考えた後にゆっくりと話し出す
男子生徒「それなら決闘して俺に勝ったら謝ってやろうじゃないか」
決闘という言葉を初めて聞いたカンナは意味が分からなかったがカリータが傷付いた状態でカンナに説明を始めた
この学園には魔法の勝負による決闘があり勝者は敗者に何でも命令して敗者はそれに絶対に従わなければならないとの事でこの弱肉強食の制度が今のEクラスの原因となっているらしい
カンナ「そーいう事か……なら俺が勝ったら謝ってもらうぞ」
男子生徒「ほーう、なら俺が勝ったらお前は今日の夜の相手をしてもらおうか」
カリータ「そんな……カンナさん私のためにそんな事をしなくても……それにそんな要求は理不尽すぎますし釣り合ってないです」
カリータのいう事は最もであるがカンナは覚悟を決めて決闘を受ける事にした、授業の時間とは比べものにならないほど今のカンナは自信に満ち溢れており「任せてください、必ず勝ちます」と言葉を残して男子生徒と決闘する為に外に出ていく
このやり取りはあっという間に広がり決闘が始まろうとしている場所にはたくさんの生徒が見物に来ていた
シア「何かとんでもない事になってますね(目立ってしまってますー)……」
エナ「海斗……じゃなくてカンナ、大丈夫なの?」
エナとシアもそのうちの一人であり大騒ぎの原因に海斗が絡んでしまっているので心配している
編入生との決闘という事もあり盛り上がってはいるが異世界の勇者ではないためイマイチ盛り上がりに欠けておりおまけにEクラスに配属された一般人であるのでAクラスの生徒の方が勝つだろうとほとんどの人が思っているようだった
カンナ「決闘のルールはどうなっているんだ?」
入学初日とは雰囲気の違うカンナにギャラリーの大半は驚いている
ギャラリー「あの女 あんな感じだったか?」
ギャラリー2「別に大した事ないだろ、おーいサブナックそんなEの編入生なんかに負けるなよー」
サブナックと呼ばれた生徒は「うるさい」とふざけて言い返しており余裕の表情をしている
サブナック「ルールは今から負けるお前が決めれば良い」
カンナ「そーか、なら先に膝を着くか倒れた方が負けで文句ないだろ?」
サブナック「それで良いだろう……なら合図を」
ギャラリーの中から一人の生徒が飛び出して向かい合う二人の前に立ち「決闘開始!!」と合図をして離れる
サブナック「ファイア!!」
合図と同時にサブナックが炎の呪文を唱えてカンナに先制攻撃を行うがカンナはそれを回避し得意な炎の呪文を唱えて攻撃を返すが
サブナック「その程度の威力なのか?」
サブナックは防壁を展開してその場から動かずに攻撃を防ぐ
カンナ「なんだあの魔法」
サブナック「お前 防御魔法が使えないのか」
カンナ「そんなの知るか」
この会話を聞くとギャラリーがヒソヒソと話しだす「それはやばくない?」「基礎の基礎なのにできないの?」などとこの学園に入っているならできて当たり前の事のようである
サブナック「そんな魔法も使えないくせに俺に挑んでくるなんてな呆れたぜ」
カンナ「クソっ 体が思うように動かない……それに邪魔だ」
サブナックは様々な魔法使って攻撃しカンナを追い詰めていく、カンナは防御魔法を一切使えないので全ての攻撃を見切って回避し続けるがやはり大きな胸が気になっているようである
これだけ縦や横に大きく動いてしまうとそれに合わせてカンナの胸も大きく揺れてしまい男子生徒は最初こそカンナに興味は無かったが次第にカンナが注目されるようになっていった
サブナック「何だあいつは……防御魔法を使わずに全て見切って回避しているのか…………くそ 当たれ」
カンナ「……今だ」
サブナックがヤケクソになって攻撃に全ての意識が集中した瞬間をカンナは見逃さずに素早く懐に潜り込んで正拳突きを喰らわせる
サブナック「ぐうっ!?」
正拳突きを喰らったサブナックは膝をついてついてしまう
カンナ「私の勝ちだな さぁカリータに謝って貰おうか土下座でな!!」
カリータ「嘘……Aクラスの生徒に勝つなんて」
カンナはサブナックをカリータの前まで連れて行く、周りはその光景を信じられないといった感じの顔で見つめている
サブナック「うっ……ゴメンなさい」
カンナ「おい!!もっと誠意をもって謝るもんだろ」
カンナはサブナックのお尻を叩いて喝を入れて誠意を持って謝らせる、この光景をたくさんの生徒が目撃していたため良くも悪くもカンナの噂が学年中に広がる事となってしまったのだった
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