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9・それだけは
しおりを挟む「お願い、ジュリオ様。やだ、それだけは」
あたしは必死でジュリオ様の手を拒んでいた。スカートと下穿きを一気に剥ぎ取られ、今やなんと、ジュリオ様はあたしの膝を割り開こうとしている。
「だめだよダリア。君は僕のに触ったじゃないか。それに―――」
「でも嫌なの! そこは恥ずかしいから、ねえお願……いやあ!」
抵抗の甲斐なくぱかっと両脚を開かれ、あたしは悲鳴を上げて顔を覆った。
「ごめんよダリア。でも、僕だって不安なんだよ。君が泣くほど辛いのに、挿れなきゃならないんだろう? 少しでも楽にできるように、よく知っておきたいんだ」
優しく宥めるように言うけれど、そのジュリオ様はあたしの膝をがっちり固定して放さない。
「ああ、もう放してぇ」
「待って、もう少し。―――ここかい、ダリア?」
ジュリオ様がよく見ようと顔を近づけ、そこに息がかかった。
「ひっ!」
あたしは全身を強ばらせ、ひくりと震える。
「ねえ、ダリア。何だか……」
「あっ!」
まだ誰にも触れられていなかったところを、ジュリオ様の指が遠慮がちに撫でた。と同時に、あたしの耳にも明らかな、くちゅりという音が聞こえた。
「やあ……」
「ねえ、ほらこれ。さっきは確か、こんなじゃなかったよね? これ、何だと思う?」
―――やだやだやだ、そんな事聞かないで! そんな露骨な聞き方……もう、知らないって罪だよ!
恥ずかしくて泣きそうなあたしに気づいていないのか、ジュリオ様は興味津々といった様子で指を動かしている。
「うん、きっとこの方が滑りがいいんだな。でも、どのくらい狭いんだろう……。ダリア、ちょっといいかい?」
「え……、ああっ!」
聞いたくせにあたしの返事を待たず、ジュリオ様が指で脚の間を探った。
「え、嘘だめっ!」
「ん、ここかな?」
ジュリオ様の指が、つぷりとあたしのなかに入り込んだ。
「これ……?」
「あ……っ、や……あっ!」
感触を確かめるように、僅かに指が動く。たぶん、ほんの指先……ごく浅いところまでしか入っていない。だけどすごく、いっぱいいっぱいな感じだ。指だけでこれなら、ジュリオ様のアレなんか入るわけない。
ジュリオ様も同じことを思ったようだ。
「ねえダリア、ここ、こんなに狭くて……、大丈夫なの? これじゃ、ちょっと怖くて挿れられないよ?」
「ひんっ……!」
探るように動く指に、あたしはまたびくりと震えた。
「あ、今、中がきゅってなったよ」
「ばかばか、言わないでぇ!」
―――もう、なんて事言うのよ、ジュリオ様の馬鹿! 無神経にも程があるでしょう。
「んん? いまので余計に滑りがよくなったような……」
「やだあ、そんなこと……って、動かしちゃだめぇ!」
「なるほど、こうすればいいのか」
「やあん、だめだってばぁ!」
それにしても、さすが見習いとはいえ魔導師様だ。好奇心というか研究熱心というか……。
何にも知らなかったくせに、妙なところでカンがいい。いつの間にか脚の間からぐちゅぐちゅ音が聞こえ、あたしはジュリオ様の指に合わせてあられもない声をあげていた。
「そうだダリア、君はさっき舐めてくれたよね」
「えっ……」
さも名案を思い付いたような顔で、何てことを言うのか。初めての感覚に、今でもめいっぱいだというのに、そんなことされたら……考えるだけで怖い。
「いや、そんな……! やだ、ダメだって……あっ!」
「んん、……ほら、どう?」
「ひぁ……ああっ! や……んっ、くぅ!」
「ん、急に溢れてきたよ」
「やあん……!」
―――ばかばかばかばか、ジュリオ様のばか。こんなにいやらしいことできるんなら、あたしがあんなことする前に、最初からやってよ! しかも指、入りっぱなしなんですけど!
ぴちゃぴちゃと音をたてて舐めていたジュリオ様の舌が、あたしの襞を分けた。
「ん、ここは?」
「あああああっ!?」
小さく呟く声を聞いた次の瞬間、これまでの何倍も鋭い感覚が身体を駆け上がった。
―――なに、これ?
呆然とするあたしと反対に、ジュリオ様は何やら嬉しそうだ。
「すごい、今ので君のここ、一瞬ぎゅうって締まって……その後急に柔らかくなったよ! そうだ、これなら僕の指もう一本くらい挿れられるかな? そうしたらきっと、もう少し楽になるよね」
「なん……て?」
あたし、知らなかった。無邪気な微笑みが、こんなに怖いものだなんて……。
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