* 闇の白虎

慈雨

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04.秘密

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ここ柳緑学園の寮は、何棟かに別れていて、二人で一部屋、一棟に約100人ほどの生徒が住むことが出来る。

その棟の中の一つ、角部屋に割り当てられた瑞稀。今は端数が居ないらしく、一人で部屋を使うようにと校長から言われていた。


「まだ少ないな、荷物」

部屋を見渡し、一言。声の主は慎也である。

「もともと少ないんだよ。それにしても、一人でこんなに広いと落ち着かないな」


元は二人部屋の作りなため、共同で使うリビングとキッチンがあり、それぞれの部屋の扉が向かいに繋がっている。

コーヒーの良い香りをさせて、瑞稀は慎也の向かいに座り、テーブルにソーサーとカップを置いた。


「まだ慣れないうちは依頼を寄越さないって総帥も言ってたから。ちょっとずつ慣れればいいよ」

「ああ、ありがとな」

「…で、聞きたいことって?」

慎也が瑞稀の部屋を訪れたのは、瑞稀から誘われたためである。


「うん、WGの事について、知らない事が多くてさ。前の白虎さんは、どうして除籍したんだ?」

瑞稀が言うと、慎也は目を見開いた。
そしてふう、と一つ息を吐く。


「瑞稀、お前って観点が鋭いな」

「勘は良いほうなので」

「…前代白虎は、殉職したよ」

少し迷ったのち、出来るだけ声を殺して言った。

前代白虎の情報は、WGは一般に公表していなかったため、知らない者が大半らしい。
知られたら、不安、不満や反乱が起こりかねない。

それだけ、この世界にとっての白虎という存在は大きいのだ。

瑞稀も予想外で、目を丸くした。


「相手は?」

「相打ちだった。前の白虎は本当に強かったんだ」

少し間を置いて、慎也がまた口を開く。
目を伏せ、悔しそうに歯を食いしばった。


「相手は、“リュストル”っていう反乱軍の一人。少数で形成された、タチの悪い連中だ」

「リュストル…聞いたことない」

「ああ、WGもなるべく外には出していない情報だからな」
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