* 闇の白虎

慈雨

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04.秘密

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「答えられる質問なら、最善を尽くします」

「あんたは強いのか?」

たった一言だけだが、白虎の目を丸くするには十分であった。
その後、一息ついてふっと笑った。


「その判断の基準は?」

「ーー生き続けること。
弱ければ滅びる。だから、生きることが強さの証明だと俺は思う」

「では、暫くは死ぬ予定もないのでーー」


白虎はぐるりと見渡した。
一人一人の顔は見えないが、表情を見て空気を伺う。

「どうぞ、お手柔らかに」

そう言って、微笑んだ。


それからいくつか問答しているうちに、向こうの方では、ガヤガヤと言葉が飛び交い盛り上がってきたようだった。


「もうそろそろ捕まりますかね」

「この世界の入り口であり、出口というのは、何だったんだ?」

「モンシロチョウに、門番を預けています。捕まえると元の世界に戻れます」

それを聞いた残りの団員も、漸く揃って騒ぎの方向に向かう。総帥と白虎だけがその場に留まった。


「総帥様、私からの質問です」

「ほう、答えられる事なら何でも聞くがよい」

総帥は髭を触っている。

目線は集まっていった団員の方に向け、微笑んではいたが声はこちらを向いていた。


「あそこは、総帥様の記憶ですか?」

白虎が思い浮かべるのは、廃墟に埋もれた小さな町。
時計塔は歴史があるようで、今の建物の作りとは少し土台が異なっていたように思う。


この、作られた世界は単に無駄でしかない。裏の取り引きや戦闘に使えない、夢のようなこの世界に意味などないのだ。

それにしては、総帥の世界は作り込み過ぎている。


「さて、どうじゃったかな。
残念だが答えられる質問ではないようじゃ」

未だ笑ってはいるが、読めない表情でーー総帥は飛んで来た蝶に触れた。


どうやら他の団員はみな、白虎の世界から元の世界に帰ったようだった。








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