いとでんわ

こおり 司

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糸電話

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 もしもし、聞こえていますか。僕の声。
 もしもし、聞こえていますよ。君の声。



 鼓膜を満たす蝉の鳴き声。
 茹だるような夏の暑さがそこら中に充満し、一時の涼しさを求めて開け放った窓の向こうからは、熱を帯びた空気が流れ込んでくる。
 これ見よがしにカーテンや髪を撫でるそれに心地よさは感じられず、肌からじんわりと汗が吹き出し白いワイシャツを湿らせた。
 吸っても吐いても変わらない空気の温度。
 地球温暖化のせいで酸素が無くなったのかと錯覚してしまう。
 人類の努力も虚しく二酸化炭素が世界を覆い尽くすのにそう時間は掛からないのかもしれない。
「俺サウナーだからさ、このぐらいの暑さなら全然平気だわ。誰か熱波師やってくれー」
 教室の奥で男子生徒が数人集まってふざけている。
 用具ロッカーから取り出した雑巾でお互いを扇いで盛り上がる姿は同じ受験生である高校3年生だと思いたくない反面、男子学生らしいなとも感じられた。
 黒板に書かれた自習の文字。
 大学受験を控える高校3年の夏休みが始まって1週間。
 学校が用意してくれた夏期講習の雰囲気にも慣れ始めた頃だった。
 疎らに教室にいる生徒のほとんどが、黙々と受験勉強に専念している。
 今ふざけている彼らも普段はそんなに騒がないのだが、流石に連日続く猛暑に頭がやられたらしい。
 受験のストレスもあるかもしれない。
 有り体に言えば現実逃避だ。
 都会の学校のようにクーラーでもあれば快適に勉学に励むこともできるだろうが、こんな過疎化の進む田舎の学校に文明の利器の恩恵がもたらされることはないだろう。
 などと余計な思考を続ける村瀬隼人もまた、現実逃避をしているひとりだった。
 絵の具のような真っ青な空に1本の飛行機雲が横切る。
 あの人たちはどこに行くのだろう。
 旅行か出張か、夏休みだし帰省かもしれない。
 何にせよ彼らには目的があってあそこにいるのだろう。
 チャイムが鳴り、自習時間の終わりを告げる。
「あー、終わった。あっつ。なぁ、コンビニでアイス買って帰ろうぜ」
 前の席に座っていた幼馴染み兼クラスメイトの尾崎翔が、椅子の背もたれに肘をかけながら振り返る。
 黒い短髪にフレームの太い黒縁メガネの組み合わせが如何にもな優等生オーラを放っていた。
「いいよ」
 その言葉に頷きながら、机の上を片付ける。
 1ページも捲られなかった参考書と真っ白なノートを鞄に仕舞い、2人は窮屈な教室を後にした。



 通学路にあるコンビニは隼人たちが通う高校の生徒が頻繁に利用している馴染みの店だ。
 品揃えもなかなか充実しているので、購買のない学校に通っている身からすれば救世主的存在だった。
 いつもなら必ずと言っていいほど同じ制服を目にするのに、夏休みだからか薄着の地元民ばかりが目立つ。
 翔の誘い通り、帰りの道中にそのコンビニでアイスを買って歩きながら袋を開ける。
 漏れ出た冷気は一瞬で外気と混ざり合い消えていく。
 本当はコンビニ前の車止めポールに寄り掛かりながら落ち着いて食べたいところではあるが、昨今は店の前でたむろするのをあまりよしとしない風潮にある。
 学校からも何度も言い含められていたので、少なからず苦情が入っているのだろう。
 それが原因なのかはわからないが、今まで設置されていた外ゴミ箱も撤収された。
 隼人はソーダ、翔はチョコレート味のアイスバーを口に含めば、心地よい冷たさが舌の上に広がった。
 暫し無言でアイスを咀嚼する。
 先ほど落ち着いて食べたいとは言ったが、どちらにせよこの気温ではアイスが足早に溶けてしまうのでそんな暇はないようだ。
 あっという間に食べ終え、有料のビニール袋にゴミを入れる。
 そこでようやくひと息ついた。
「クールビズを所望する」
 翔が唐突に言い出した。
「学校にクーラーの設置を要求する」
「クーラーが設置された時点でそれはもうクールビズではない」
「なんで」
 そもそもクールビズとは環境対策などを目的とした軽装のことであり、冷房を節約するための政策の一環だ。
 隼人も詳しくは知らないが、電気の使用量や二酸化炭素の問題とかで、自然に優しく現場に合った涼しい格好をしようねみたいなことなのだろう。
 だったら、今着ている夏服こそまさにクールビズの先駆けではないだろうか。
 知らず知らずのうちに学生服が時代を先取りしていたなんて、新しい発見だ。
「というわけで、僕たちは絶賛クールビズ中だし、文明の利器を使って涼をとろうとする行為ではないってこと」
「マジかよ。テンション下がるわー」
 つまらなさそうに頭の後ろで手を組みながら翔が空を仰ぐと、光反射刺激で豪快なくしゃみをかます。
 成績も運動神経も悪くない。
 色白で清潔感があり、整った顔とメガネのコンビネーションで外見はクールイケメンの称号にぴったりな彼だが、その中身はやや残念。
 見た目に反して性格やしゃべり方が雑なので、初見の人は大抵そのギャップに衝撃を受けてしまう。
 以前、顔のおかげで本性を知らない下級生の女子生徒から告白をされたことがあったらしいのだが、返事をする前に「もうしゃべらないでください」と泣き出し走り去られてしまったという。
 翔も普通の男子高校生。
 しかも年頃の男の子。
 何度経験しても告白されればテンションは上がるもので、ベラベラ余計なことを口走った結果、相手が思い描いていた理想の尾崎翔を打ち砕いてしまったらしい。
「姉ちゃんにも気を付けろって言われてんだけどさ。ほら、俺の見た目改造したの姉ちゃんだから。けどなー、中学の時にできた初カノに無口でクールな彼氏演じてたらそれはそれでフラれたし、だったら最初から素の俺を受け入れてくれる子がいいじゃん? だから俺スケベでエロいこと好きだよって素直に言っただけなんだぜ」
 ガジガジと噛んでいたアイスの棒と空き袋をこちらに突き出しながら、不思議そうに翔は呟く。
 翔の分のゴミもビニール袋にまとめ、鞄の中に仕舞う。
「素直なのはいいことだけど、素直すぎるのも考えものだな。まぁ、嘘の自分を演じる必要はないと思うから、翔はそのままでいいと思うよ。そのうちいい子に出会えるって」
「だよなぁ。ま、気長に待つか」
 決して自分から行こうとしないところがモテる男の特権か。
「好きな子いないの」
「……気になる奴はいる」
「いるんだ。初めて聞いた。告白すればいいじゃん」
「あいつ俺に興味ねぇもん」
「ふーん。まぁ、頑張れ」
 口を尖らせ拗ねた子供のような表情で翔がこちらを見る。
 感想はそれだけか、もっと興味持てとでも言いたげだ。
 残念ながら隼人にはこれ以上掘り下げたいと思うほど友人の恋バナに興味はなかった。
「そういえば、お前の進路って市内の大学だっけか」
「そうだけど、それがどうかした」
「いや、進路希望決まってないの俺だけかーって思っただけ」
 隼人はすでに最初の進路希望調査で市内の大学進学を希望していた。
 そこへはバスで30分くらいで着くので通学も苦ではないし、バイトの時間も確保できる。
 滑り止めの大学も受験するつもりだが、偏差値も自分のレベルに合っているのでこのまま真面目に勉学に励めば問題なく合格できるだろうと考えていた。
「選択肢を減らさないようにこうやって夏期講習とか勉強は真面目にやってっけどさ、進学か就職かも全然決まってねぇの。もー、やりたいことありすぎ」
「やりたいことがあるならいいじゃん。僕は特にやりたこともないからとりあえず手堅い大学を受験するってだけだから。いろいろ悩んでる翔が羨ましいよ」
「本当に?」
「嘘」
「だと思った」
「悩むのは疲れるからな。でも、やりたいことがあるのが羨ましいっていうのは本当。僕はきっとこのまま公務員にでもなって無難な人生を歩むんだ」
「公務員も立派だろ」
 そんな会話をしているうちに、分かれ道のT字路に差し掛かる。
 隼人は右、翔は左に住居があった。
「じゃーなー」
「また学校で」
 お互いに適当な挨拶をして別れる。
 暫く歩くと年季のはいった市営住宅群が見えてきた。
 隼人はその市営住宅に母親と2人で住んでいる。
 鉄筋コンクリートの古びた市営住宅は、エレベーターもなく部屋まではコンクリートがむき出しになった階段を上っていくしかない。
 光源はところどころ切れている蛍光灯しかなく、窓もないので明るい時間帯でも階段や踊り場は薄暗くて空気もひやりとしている。
 小学5年生でここに越してきた頃は、おばけが出やしないかとひとりで部屋に向かうのも怖かったものだが、流石に7年近くも住んでいれば何も感じなくなっていた。
 単純におばけを信じない年齢になったというのもあるのかもしれない。
 階段を上り、オレンジ色に塗装されたドアの鍵を開けて部屋の中に入る。
 部屋の中は静まりかえっていた。
 リビングにあるダイニングテーブルには、二千円と『好きなもの買って食べてね、母より』と書かれたメモ紙が置かれていた。
 冷蔵庫に貼られた母のシフト表を確認すると夜勤の当番になっていた。
 隼人の母は市立の病院で看護師をしており、月に何度か夜勤当番もやっている。
 基本的に忙しく働いている母なので食事は作り置きか冷凍食品が多いのだが、夜勤の日は出勤まで寝ていることが多いため、こうして次の日の昼ごはんまでを含めたお金が置かれている。
 帰ってきて早々だが、腹は空くため買い出しに出かけることにする。
 着替えるのは面倒なので、制服のまま出かけることにした。
 夕焼けが空一面を覆い頭上に広がっている。
 遠くにうっすらと藍色が滲みだしていた。
 コンビニもいいがコストパフォーマンスを考えると近所のスーパーがいいかと、歩きなれた道を進む。
 近所のスーパーは値段もお手頃で日替わりの弁当や総菜も多く、何度通っていても食べるものには飽きがこない。
 コンビニ飯も好きなのだが、やはり数回続くと食べ飽きてしまうのが残念なところだ。
 夕食にはカツカレーを選んだ。
 暑さで体力を消耗した分、身体がカロリーを欲しているらしい。
 栄養バランスを考えて生野菜のサラダをサイドメニューにチョイスした。
 あとは明日の朝食べる菓子パンと昼食の弁当、洗い物はできるだけ出したくないので紙コップも買い足した。
 慣れた手つきで買ったものをエコバックに詰め、帰宅する。
 夕飯の前に汗をかいた身体が気持ち悪くて先にシャワーを浴び、その間に洗濯機を回す。
 村瀬家の部屋は3階にあたるため、あまり遅い時間に洗濯機を回すと下の階の住人の迷惑になってしまうので、できるだけ早い時間に済ますようにしていた。
 この時間だと部屋干しにはなるが、母親との2人暮らしは案外洗濯物は出ないし、今時の洗剤は優秀で部屋干しでも臭いは気にならない。
 カレーを温め、先ほど買った紙コップに作り置きしている水出しの麦茶を注ぐ。
 シャワーの後なのでそれを一気に飲み干し、もう1度注ぎなおし席に着いた。
 静かな部屋の中でひたすらカレーを咀嚼する。
 ひとりで過ごすのには慣れた。
 家事も積極的にやっているわけではないが、生活に困らない程度にはこなせている。
 大学生になればひとり暮らしを始めたいと考えているので、ひとり暮らしの練習だと思えば家を空けがちな母親への文句も出てこない。
 まぁ、女手ひとつでここまで不自由なく育ててもらっておいて文句を言う資格はないのだが。
 それでも中学生の頃は隼人の中学進学と同時に夜勤を始めた母に不満があった。
 放っておかれているような捨てられたような孤独感と反抗期が相まって、暴言を吐いたり反抗したこともあったが、そのたびにプロセスファンの母によって技を決められ黙らせられた。
 日頃から激務に耐える母は強かった。
 そのうちに反抗しても反撃されるだけだと悟り、だんだんと反抗期も治まっていったのだ。
 いい加減、料理は教えてもらわないとなとカレーを食べながら思う。
 恥ずかしながら隼人はほとんど料理ができない。
 普段台所に立つのはインスタントラーメンを作る時ぐらい。
 学校の調理実習で味噌汁や野菜炒めは経験済みだが、あれも数人でやってようやく作ったものなのでひとりでできるかと言われれば自信はない。
 ひとり暮らしにはなにかとお金がかかるし、自炊はできるにこしたことはないだろう。
 夏休み中なら母と休みが合うこともあるだろうから、タイミングをみて教えを請おう。
 忙しくて手が回らないことが多いだけで、隼人の母は料理が上手だった。
 隼人が幼い頃は専業主婦だったので、よく凝った料理を作ってくれていた。
 昔の記憶を思い出しながら食事を終え、洗い終わった洗濯物を干したところでようやくひと息。
 ソファに座ってテレビでバラエティー番組を流しながら、スマホをいじる。
 ネットサーフィンや翔など数少ない友人とメッセージのやり取りをしながら時間を過ごし、ひと段落したところで寝る支度を整え自室に行く。
 あとは勉強をして寝るだけだ。
 だが、いざ机に向かうと夏期講習の時もそうだがなかな集中できなかった。
 どうも今日はそういう日らしい。
 勉強に身が入らない。
 英文を2、3行書いたところでシャープペンを置き、ため息をつきながら背中を反らし伸びをする。
 机のライトだけが点灯している薄暗い部屋。
 昔はよく寝たふりをして、こっそりドアの隙間から父と母の様子を窺っていたものだ。
 隼人の両親は彼が小学5年生の時に離婚している。
 はっきりとした理由は教えてもらっていないが、夫婦仲が冷え切っていたことは幼いながらに感じ取っていた。
 両親が話している記憶はほとんどなく、たまに会話をしていてもそれは大抵テーブルを挟んで向かい合わせに座った父と母が神妙な面持ちで何かを話し合っているだけ。
 今思えば離婚について話し合っていたのだろう。
 村瀬家は笑顔の溢れる一般的な家庭とはかけ離れていた。
 そんな環境で過ごしていた隼人は、もちろんこれが普通のことなのだと思いながら育っていた。
 言葉の少ない静かな空間こそが、隼人の中での家族との暮らしだった。
 それを打ち砕いたのが友達の家へのお泊り会。
 明るくて愉快な父親、元気でおしゃべりな母親にわんぱくな弟と妹のいる家だった。
 泊りに来いと誘ってくれた友達もやんちゃな奴で、家族全員が揃うとそれはもう賑やかでいろんなところで笑顔と笑い声が飛び交う暖かな家庭。
 最初、隼人は夢でも見ているのかと思った。
 こんな世界があることに衝撃を受け、視界がチカチカ光る。
 その家族はすぐに隼人のことを受け入れてくれ、まるで本当の家族のように接してくれた。
 最初こそ状況が理解できなくて混乱していた隼人も、時間が経つにつれその雰囲気に慣れ今まで経験したことのない楽しい時間を家庭の中で過ごすことができた。
 だから自分の家に帰った時に思ったのだ。
 僕の家はおかしいんだ、と。
 そしてどうすれば父と母が会話をしてくれるのかと考えに考えた末に思いついたのが、図画工作の時間に教わった糸電話だった。
 糸電話だったら糸がまっすぐになっていれば顔を合わせなくても秘密の会話ができる。
 あんなに苦しそうな顔で向かい合わなくていい。
 そうやって話しているうちにきっと楽しくなって、父も母も笑顔になるはず。
 大好きな青色の糸で、一生懸命作った糸電話。
『パパ、ママ、これでお話ししてね』とメモを残し、わくわくしながらベッドに潜り込んだ。
 次の日の朝に見たのは、無造作にゴミ箱に捨てられた糸電話だった。
 どちらが捨てたのかはわからない。
 この時、隼人は思った。
 僕の好きな青色の糸だったから駄目だったのだと。
 それから、父の好きな緑色、母の好きな紫色でも試してみたが結果は同じで、ゴミ箱の中に糸電話が捨てられているだけ。
 それから隼人は両親の姿をなるべく見ないよう、できるだけ自室にこもるようになった。
 やっとのことで思い付いた作戦が失敗し、悲しいのと情けないのとで心がぐちゃくちゃだった。
 電気も付けず薄暗い部屋の中でじっとしていても、部屋の向こうから父と母の声が聞こえてくることはなく、それから数年後に両親は離婚した。
「……」
 気がついたら、紙コップを2つ用意していた。
 糸は家庭科の授業で使う裁縫セットに入っているもので、赤色の糸を選んだ。
 あの頃よりも随分とスムーズに作り終えた糸電話を手のひらで転がす。
 話し相手もいないのに、こんなもの作ってどうするんだ。
 我に返りさっさと捨てようとしたが、ゴミ箱に捨てられた糸電話の映像が掘り起こされ動きが止まる。
 と、机の前の窓が目にはいった。
 スライド式のガラス窓の向こうは、落下防止用の鉄格子が嵌められている。
 なんとなく、その鉄格子の間から片方の紙コップを下に落としてみた。
 コンッと外壁に当たる軽い音。
「もしもし」
 誰もいない片側に向かって話しかける。
「もしもし、聞こえていますか。僕の声」
 答えてくれる相手なんていないのに。
 馬鹿らしくなって自嘲気味に笑っていると、握っていた紙コップがくんっと少し引っ張られたような感覚があった。
「……」
 恐る恐る紙コップを耳に当てる。
 己の心臓の音しか聞こえない静寂の中で数秒が流れた。
「もしもし、聞こえていますよ。君の声」
 ゾッとするほど美しい声だった。




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