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幸せですか?
1-5 久志
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翌日は、紀子の自殺に関する保護者会が開かれた。
そのため、久志は学校に行かず家でクラスメイトの修斗と充とゲームをしていた。だけど、久志はかなり情緒が不安定だった。
「くっそが、吉永もあかりも死んだって?明菜は完全に紀子の呪いとか言ってうぜぇこと言ってやがるし、幽霊を見たとか頭わいてると思わねー?」
ゲームの中の自分のアバターが次々とゾンビを撃ち倒していくが、いくら進んでもゾンビが現れ、倒れても復活してくるのでそれをすぐさま撃つ。去年流行ったゲームで、よく死んだあかりともしたっけなと思いかえしている。
久志のその悪態に、スマホをいじりながら寝転がっていた充が起き上がる。
「え?明菜、デメキンの幽霊みたって言ってたん?」
「昨日、夜に突然泣きながらあきなが死んだって連絡してきてよ、そのときに次はあたしなのよぉぉぉ~とか泣いてびびってたわw」
ゲーム画面に夢中になっている久志のその言葉に、充と修斗は顔を見合わせる。その瞬間、久志と一緒にプレイしていた修斗の手が止まったので敵にやられてしまい、ゲーム内の自分のアバターのHPがゼロになった。
それについて久志が修斗を睨みつける。
「おい!お前ふざけんなよ!お前のせいでクリアできなかったじゃんかよ」
しかし、修斗と充はそんな久志を見つめている。よく見ると、まるで憐れむような瞳をしていた。
「なんだよ?」
「久志、次はお前かもしれねーぞ?」
「あ?」
「お前が、一番デメキンをいじめてたじゃんって話!」
充がしびれを切らし久志に釘をさすが、久志はゲームのコントローラを放り投げ笑いだす。
「は?俺がそんなんで、ビビると思ってる?だいたい、あのくそデブが自殺とかしやがるからだな。最近の若者はメンタルが弱くて嫌んなちゃうわ~」
以前にテレビで観たインタビューを受けてるおばさんのモノマネでおどけて見せるが、修斗と充は冷ややかな表情をしている。
そんな2人に苛立ちを隠せなくなってきた久志は、自分のベッドに大げさな音を立てて寝そべり、大の字の体勢のまま視線だけを修斗と充に向けるのでまるで睨むような表情をしていた。
「お前らだって、いじめてただろーが。俺が死ぬなら、お前らもなんじゃん?」
久志のその言葉に、若干動揺を隠せない修斗はとりあえず自身もゲームのコントローラーを床に置いた。それに合わせるようにゲームを中断することになった充もスマホを手にして、手持ちぶたさになる。
そして顔を見つめあい、どちらが久志に発言するか悩んだからなのか沈黙が走る。
それを見兼ねたように久志が高らかに笑い、2人を罵った。
「俺が死ぬときはお前らだって一緒だろ。だいたい、あのキモかったデメキンが自分からこの世を去ってくれたなんて世の中の大気汚染のためだろーが!担任の吉永も、あかりも死んだのがデメキンの呪いとかだとしたらまじで、すごくね?幽霊ってそんなことできんの?すげーって俺、感動するわ!」
「……お前、さすがにやめろよ」
「はぁ?!なにがだよ!」
だんだんとイラつきを抑えきれない久志は目を見開き、いつもつるんでいる友を平気で罵倒している。
そんな久志に呆れたようにため息をつき、修斗が持って来ていたショルダーバッグを掴み立ち上がる。それに連なって待ってましたと言わんばかりに充も真似をしてカバンを持って立ち上がった。
そして、「俺は、さすがにあかりが死んだのは悲しいし、吉永のもなんとなくおかしいと思ってるよ」と言った。
修斗の言葉に、久志はとっさにキレてベッドの上にある枕を投げつけて叫ぶように怒鳴った。
「あぁ!?ふっざけんなよ!さっきから何だてめー!俺のせいでみんな死んで、俺も殺されるって言いたいんだろ!?デメキンがもし化けて出てきたら、カメラに撮っててめーのスマホに送ってやるよ!それ見て勝手にびびってろ!」
「もうお前なんてしらねーわ。充、帰るぞ」
修斗も負けじと久志を睨みつけ、充も気まずそうにしたまま久志の部屋を出て行った。
この日の夜、久志はこれらの言葉を後悔することになるとは思いもしなかった。
そのため、久志は学校に行かず家でクラスメイトの修斗と充とゲームをしていた。だけど、久志はかなり情緒が不安定だった。
「くっそが、吉永もあかりも死んだって?明菜は完全に紀子の呪いとか言ってうぜぇこと言ってやがるし、幽霊を見たとか頭わいてると思わねー?」
ゲームの中の自分のアバターが次々とゾンビを撃ち倒していくが、いくら進んでもゾンビが現れ、倒れても復活してくるのでそれをすぐさま撃つ。去年流行ったゲームで、よく死んだあかりともしたっけなと思いかえしている。
久志のその悪態に、スマホをいじりながら寝転がっていた充が起き上がる。
「え?明菜、デメキンの幽霊みたって言ってたん?」
「昨日、夜に突然泣きながらあきなが死んだって連絡してきてよ、そのときに次はあたしなのよぉぉぉ~とか泣いてびびってたわw」
ゲーム画面に夢中になっている久志のその言葉に、充と修斗は顔を見合わせる。その瞬間、久志と一緒にプレイしていた修斗の手が止まったので敵にやられてしまい、ゲーム内の自分のアバターのHPがゼロになった。
それについて久志が修斗を睨みつける。
「おい!お前ふざけんなよ!お前のせいでクリアできなかったじゃんかよ」
しかし、修斗と充はそんな久志を見つめている。よく見ると、まるで憐れむような瞳をしていた。
「なんだよ?」
「久志、次はお前かもしれねーぞ?」
「あ?」
「お前が、一番デメキンをいじめてたじゃんって話!」
充がしびれを切らし久志に釘をさすが、久志はゲームのコントローラを放り投げ笑いだす。
「は?俺がそんなんで、ビビると思ってる?だいたい、あのくそデブが自殺とかしやがるからだな。最近の若者はメンタルが弱くて嫌んなちゃうわ~」
以前にテレビで観たインタビューを受けてるおばさんのモノマネでおどけて見せるが、修斗と充は冷ややかな表情をしている。
そんな2人に苛立ちを隠せなくなってきた久志は、自分のベッドに大げさな音を立てて寝そべり、大の字の体勢のまま視線だけを修斗と充に向けるのでまるで睨むような表情をしていた。
「お前らだって、いじめてただろーが。俺が死ぬなら、お前らもなんじゃん?」
久志のその言葉に、若干動揺を隠せない修斗はとりあえず自身もゲームのコントローラーを床に置いた。それに合わせるようにゲームを中断することになった充もスマホを手にして、手持ちぶたさになる。
そして顔を見つめあい、どちらが久志に発言するか悩んだからなのか沈黙が走る。
それを見兼ねたように久志が高らかに笑い、2人を罵った。
「俺が死ぬときはお前らだって一緒だろ。だいたい、あのキモかったデメキンが自分からこの世を去ってくれたなんて世の中の大気汚染のためだろーが!担任の吉永も、あかりも死んだのがデメキンの呪いとかだとしたらまじで、すごくね?幽霊ってそんなことできんの?すげーって俺、感動するわ!」
「……お前、さすがにやめろよ」
「はぁ?!なにがだよ!」
だんだんとイラつきを抑えきれない久志は目を見開き、いつもつるんでいる友を平気で罵倒している。
そんな久志に呆れたようにため息をつき、修斗が持って来ていたショルダーバッグを掴み立ち上がる。それに連なって待ってましたと言わんばかりに充も真似をしてカバンを持って立ち上がった。
そして、「俺は、さすがにあかりが死んだのは悲しいし、吉永のもなんとなくおかしいと思ってるよ」と言った。
修斗の言葉に、久志はとっさにキレてベッドの上にある枕を投げつけて叫ぶように怒鳴った。
「あぁ!?ふっざけんなよ!さっきから何だてめー!俺のせいでみんな死んで、俺も殺されるって言いたいんだろ!?デメキンがもし化けて出てきたら、カメラに撮っててめーのスマホに送ってやるよ!それ見て勝手にびびってろ!」
「もうお前なんてしらねーわ。充、帰るぞ」
修斗も負けじと久志を睨みつけ、充も気まずそうにしたまま久志の部屋を出て行った。
この日の夜、久志はこれらの言葉を後悔することになるとは思いもしなかった。
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