Please Say That

国沢柊青

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act.54

 ショーンのジーンズをその奥の下着ごと抜き去ってしまうと、ショーンはサッと膝を折って、そこを隠してしまった。
 羽柴は、ショーンの額に自分の額を押しつける。
「何だい? 見せてくれないの?」
 ショーンは羽柴と視線を合わせないようにして、小さく呟く。
「だってそんなの、恥ずかし過ぎるよ・・・」
 蚊の鳴くような声。
「じゃ・・・、先に他のところを見せて」
「他のトコ?」
「そう・・・」
 羽柴がショーンの背中を撫で、腰の付け根に手を置く。
「ここ」
「 ── いいよ・・・」
 ショーンがいそいそと身体を反転させる。
 羽柴は優しくショーンの背を押して、腰の付け根がよく見えるようにショーンの身体を前に倒した。
 繊細な線で彩られた小さな天使の羽根。
 羽柴は、その輪郭を丁寧に指で辿る。
「・・・ん・・・」
 ショーンが身じろぎする。
「くすぐったい?」
 羽柴が顔を上げてショーンに訊くと、ショーンは枕に顔を押しつけ、「そこに触っていいのはコウだけなんだ・・・。だからもっと触って」と言う。
「これを見つけた時、本当に心臓が止まるかと思った」
 羽柴がそう囁くと、ショーンが顔を上げた。
「 ── え・・・。やっぱり、嫌だった? こういうの・・・」
「そうじゃないよ。驚いたのは事実だけど。天使の羽根なんて・・・。これってやっぱり・・・」
 羽柴がショーンの瞳を見つめると、それ以上の言葉は必要なかった。
 羽柴の疑問もショーンの答えも、視線を交わすだけで互いに理解できた。
 羽柴は微笑みを浮かべると、ゆっくりとその天使の羽根に口づけをした。
 今度は指でなく、舌で輪郭を辿る。
「・・・あっ・・・ん・ん・・・」
 ビクリとショーンの背が跳ねる。
 その刺青がすっかり艶やかに輝く頃、ショーンは苦しげな呼吸を繰り返すようになっていた。
 羽柴はそのまま、背筋の窪みを首筋まで舌で一気に辿っていく。
「・・・ハッ・・・、あ・・・」
 羽柴はショーンの耳の後ろにキスをしながら、思わず腰を浮かしたショーンの身体の前に手を這わす。
 そこは既に先端が少し濡れていて。
「 ── 感じてるね・・・」
 羽柴が耳元で囁くと、早くも目尻に涙を滲ませながら、ショーンが羽柴を睨み付けてきた。
「 ── だ、だって・・・!」
 若いだけに、刺激に敏感なのだろう。
「ね・・・、コウも脱いで・・・」
 そう言われて、羽柴は自分がまだ少しも服を脱いでいないことに気がついた。
 ── どうやら、焦っているのは彼だけじゃないらしい。
 羽柴は苦笑いして一旦身体を起こすと、服を脱いだ。
 大人の成熟した逞しい身体が現れる。
 羽柴が後ろを振り向くと、ショーンが仰向けに体勢を変えていた。
 そのままピッタリと抱き合うと、羽柴の素肌に触れたショーンが、その感触を確かめるように羽柴の背中をゆっくりと撫でた。そしてうっとりとした表情を浮かべる。
「コウの肌・・・本当にすべすべだね・・・」
 今までショーンが経験してきたセックスの相手とはまったく違う、キメの細かい肌触り。
 そして、このグリーンノートの清々しい香り・・・。
 ショーンの頭の奥がじんわりと甘く痺れてくる。
 そのまま羽柴から小さいキスを首筋に受け、鎖骨に少し噛みつかれる。
 ショーンが身じろぎすると、今度は胸元にいくつものキスの雨を降らされた。
 羽柴の愛撫を期待してか、ショーンのピンク色の乳首は両方とも既に硬く勃ち上がっていて。
 羽柴はまず左の乳首を口に含んだ。
「あ! ・・・や・んッ・・・ん、ふぁ・・・」
 舌先で転がすと、羽柴の身体を挟んだ両膝が、羽柴の横っ腹を締め付けてくる。
 今度は右を舐めてみる。
 ショーンは大きく息を吐き出した。
「どっちの方が感じる?」
 羽柴がそう訊くと、ポカンと頭を拳で軽く叩かれた。
「そんなこと訊かないでよ、もう!」
 顔を更に真っ赤にするショーンに、ハハハと羽柴は笑う。
「教えてくれないなら、自分で調べてみるしかないなぁ」
 そんなことを言いながら、再び交互に乳首を刺激した。
「ヤダ! やめてよ、もう・・・! こんなの・・・恥ずかし・・・」
 最初は抵抗していたショーンも、次第に抵抗が弱くなっていく。
 羽柴に嬲られた乳首が真っ赤になる頃には、「あぁ・・・あ、ん・ふ・・・」と艶やかな声を散らせていた。
 羽柴の綿密な調査によると、どうやら左が弱いらしい。
「左の方が感じてるみたいだよ」
 羽柴がショーンの耳元で報告すると、熱く潤んだ瞳を羽柴に向け、ショーンは口を尖らせた。
「・・・エロおやじ」
「だって、若い君を満足させなきゃいけないんだから、オジサンはせいぜい努力しなきゃ」
 持久力より技術力? なんて冗談を呟いている羽柴を、ショーンは恨めしそうな目で見つめた。
 第一、ショーンを軽々と持ち上げ、部屋中歩き回れる体力を持った人間が、持久力不足の筈がない。
 ── それに・・・。
 ショーンが視線を下げると、半勃ちした羽柴のものは、その状態でもかなりのサイズだ。まったく、羽柴はショーンの中にあるアジア人のイメージをことごとく打ち砕いてくれる。
 ショーンがそんな隙をみせている間に、羽柴の手がスルスルと降りていき、ふいに膝小僧を掴まれ、グイッと両脚を広げられた。
「ちょ! な、何してんだよ!!」
「観察」
 脚を閉じようにもしっかり膝を捕まえられてしまったので、閉じることなんてできない。
 あからさまに勃起しているそこをジッと見つめられ、恥ずかしさも頂点に達する。
 ショーンは両手で顔を覆うしかできなかった。
「 ── 本当に・・・赤いんだ・・・」
 心底感動した口調で羽柴が呟く。
 その声は、今までの少しウィットの混じった口調とはまったく違う、純粋に感激している声だった。
 ショーンが指の間から、そろりと羽柴を覗き見る。
 羽柴は、この場に及んで憎たらしいほど清々しい微笑みを浮かべ、ショーンを見つめてきた。
「本当にキレイだよ。信じられない・・・。こんなに美しいアンダーヘアを見たのは初めてだ」
「あ、あんた何言ってんの・・・。ただの、毛じゃん」
「そうだけど・・・」
 羽柴は感心した表情のまま、丁寧にショーンのアンダーヘアを撫でた。
 その表情が余りにも少年のように輝いていたので、ショーンも思わず脚を閉じるのを忘れてしまっていた。
 不思議とそこはショーンの頭髪と違いあまり癖がなく、柔らかい。
 何度も何度もそこを撫でていると、ショーンの脚が再び羽柴の身体を締め付けた。
 羽柴が顔を上げると、ショーンは再び顔を赤くして、「も、そこ撫でるの、やめて・・・」と懇願する。
「なんで?」
「なんでって・・・・」
 ショーンは唇を噛みしめた。
 ── だって、たったそれだけのことをされただけでイキそうだなんて、言えない。ペニスに触れられてもいないのだ。それなのに、もういっぱいいっぱいだなんて・・・。
 羽柴はまたショーンの身体にピッタリと身体を寄せると、こめかみにキスをして囁く。
「我慢なんてしなくていい。イキたいんだろ?」
「え! わ、分かるの? そんなこと」
 ギョッとして間近の羽柴の顔を見つめると、「おい、俺の方が男性経験は豊富なんだぞ。あ、この場合、人数じゃなくて、回数な」と答えてくる。
「ええと、だから説明すると、俺がそこを撫でてるとその側にあるショーンのペニス
がピクピクとして・・・」
「も! もう説明しなくていいから。ホントに」
 ── ああ、なんてこの人って、こんなにエロおやじなんだろ・・・・!!
 ショーンの頭の中は、恥ずかしさでグチャグチャになる。
 ふいにそのペニスを握られた。
「ふぁ!」
 隙をつかれたせいで、思わず声が上がる。
 羽柴はまた身体を起こして、ショーンのそこを扱いた。
 本格的にイカそうとしている手つきだ。
「やだ! あ! あぁ! あ・んッ・・・」
 下半身を完全に羽柴に支配された状態で、上半身だけビクビクと身体が跳ね上がる。
 しどしどにそこは濡れているのだろう。羽柴が手を動かす度に、クチュクチュと音がする。
 ショーンは髪の毛を振り乱し、ギリギリとシーツを掴みながら顎を上げ、「はぁ!」と大きく喘いだ。
 眉間に激しく皺を寄せ、唇を戦慄かせる。
 潤んだ茜色の瞳は、瞳孔が開いて益々赤みを増し、焦点が定まらない。
 ショーンが胸板を大きく上下させる度に、白い前歯の隙間からチロチロと赤い舌が覗いた。
 まさしく、絶頂時のショーンの表情だ。
 たまらなく切なげで、愛らしく、とてもそそる表情。
「ぁああっ!! ・・・くっ・ん! んん・・・!!」
 今度は全身がビクビクッと震え、ショーンの滑らかな真っ白い肌に勢いよく白い飛沫がパタパタと飛び散った。
「うあぁ・・・・あ・・・ん・・・」
 絶頂を迎えた後のショーンは、堅く瞳を閉じ、唇を何度も噛みしめて、胸を喘がせた。
 ── 彼をずっと待たせておいた人間がこう思うのもなんだが・・・
 と羽柴は思う。
 こんな顔をしてずっと独りでしてたなんて、本当に勿体ない。
 そんなものじゃないかもしれないが、けれど羽柴はそう思った。
 エニグマで見せていた表情もたまらなくセクシーで魅力的だったが、今の表情には数段負ける。
 羽柴が、熱く火照っている頬を撫でると、うっすらとショーンは瞼を開けて、ぼんやりと羽柴の腕を見つめる。
 指で唇を辿ると、その指先にチュッとキスをした。
 ── 今夜はあと何回こんな表情が拝めるかな・・・。
 羽柴の男としての闘争心に火がつく。
 そして羽柴は、ショーンの腹部に飛び散った精液をそろりと指で撫でた。
 おもむろに顔を近づけると、それをペロリと舐める。
 一度してみたかったことだ。
 それは今まで、タブーだった行為だったから。
 愛する人のものを、隅々まで味わいたかった。
 確かにそれは青臭く、お世辞にも美味いものだとは思わなかったが、それとこれとは意味が違う。
 羽柴は、ショーンの出したものを丁寧に舐めて取った。
「・・・コウ、何やってんの?! それ、汚いよ・・・」
 段々正気が戻ってきたのだろう。
 ショーンが、羽柴の頭に手を置き、そこから羽柴を引き離そうとする。
「待って。待ってくれ、ショーン。したいんだ。したいんだ、どうしても」
 必死な声で、羽柴が言う。
「・・・コウ・・・?」
 ショーンが怪訝そうに羽柴を見た。
 ショーンには、羽柴がそれに拘る理由が一瞬分からなかった。
 けれど、すぐにアッと思いつく。
 確かにその行為は、羽柴にとって特別な意味があるのだ。
「・・・いいよ・・・、舐めて・・・」
 ショーンは囁く。
 羽柴は安堵したように少しバツが悪そうな微笑みを浮かべると、再びショーンの精液に舌を這わせた。
 ショーンは、優しく羽柴の髪の毛を掻き乱しながら、その様子を見つめた。
 何だかまた、変な気分になってくる。
 羽柴が舐めているのはショーンの腹部だし、そこはただの腹筋だから、本当なら性感帯でもなんでもないところの筈なんだけれど。
 またアレに血が集まってくる感じがして、ショーンはハァと溜息に似た息を吐き出し、右手を自分の額にやった。
 ── やだな・・・。また勃ってくる・・・
 ついさっき出したくせに、ソコはもうそんなこと忘れたって感じだ・・・。
 羽柴の口は、段々その場所に近づいていき、ショーンのペニスにつるりと垂れた残滓も残らず舐め取った。そのまま全体を口に含む。
「んっ、はぁ・あ・・・や、やぁ!」
 キュッと先端を吸われ、ビクリと脚が跳ね上がる。
「・・・そ、そんな・に、し、しないで・・・」
 早くもショーンが弱音を吐く。
 股間からショーンの感じている顔を見つめながら、羽柴は少しショーンのペニスを解放して訊いた。
「今までされたことはないの?」
「そりゃ、あるけど・・・。こんなんじゃ、またすぐに・・・」
「もっとショーンの舐めたいんだよ。というか、今度は飲みたい」
「えぇ?!」
 ショーンのザーメンフェチに目覚めたとしか言いようのない断言振りに、益々ショーンは目を白黒させる。
 流石にショーンにベタ惚れだった数々の女性達もそこまで断言した人はいなかった。ショーンの顔の良さや身体の良さ、そして性格のよさがを心底気に入っていたとしても、彼の精液は別といったところか。
 それでも有無を言わさずフェラチオされて、昂ぶらない訳がない。
「はぁ、はぁ・・・あっ・んッ・・・ぁは・・・」
 モジモジと脚を蠢かせ、ついにショーンはゆるゆると腰を動かす。
 やはり快楽には従順だ。
 羽柴の頭が上下するのに合わせて、ショーンの腰も上下する。
 羽柴はショーンが腰を浮かせた隙に、中指をショーンのアヌスにピタリと沿わせる。
 そこを軽く数回突いて、「ん?」と思った。
 その瞬間、「ヤダ! また、イッ・・・・イッちゃうよ・・・!」とショーンが悲鳴のような声を上げて、羽柴の口の中で果てる。
 羽柴は宣言通り、ゴクリとショーンのそれを完全に飲み干し、身体を起こす。
 今度は更に快感がきつかったのか、ショーンは完全に目尻からポロポロと涙を零し、大きく息を弾ませていた。
 羽柴は、ショーンの呼吸が落ち着くまでピタリと横に寄り添うと、額や頬に張り付く赤毛を優しく掻き上げてやる。
「・・・何だか・・・俺ばっかりで・・・ごめんね・・・」
 荒い呼吸の中でショーンはそう言う。「バカ」と羽柴はすぐにやり返した。
「俺が、そうしてるんだから当たり前だろ。── それより、ショーン。これ、真面目な質問だからちゃんと答えてくれる?」
 ショーンは、“真面目な質問”だなんて今度はどんな恥ずかしい質問だろうという顔つきをしている。
 けれど羽柴は、訊かずにはおれなかった。
 本当にこれは、大切なことだから。
「ショーン、前に経験があるって言ってたけど、どんな風にしたの? ひょっとして君、バックはまだ、ヴァージンなんじゃないか?」
「え・・・」
 ショーンが眉間に皺を寄せる。そんなこと関係あるのかって感じだ。
 羽柴はじっとショーンを見つめて再度訊いた。
「これって、凄く大切なことだから。前にそういう経験がないとすると、よくよく考えないといけないからね」
 ショーンの顔が不安に歪んだ。
「え・・・それってどういう意味・・・」
「だから、経験がないと最後までするのは凄く辛いことだから・・・」
「やだよ! そんなの!!」
 ショーンが羽柴にしがみつく。
 そしてショーンは、羽柴の完全に猛っているソコに触れた。
「あんただって、ココ、こんなになってんじゃない!」
 確かにソコは十二分なほど高ぶっていたが、羽柴の表情は冷静だった。
「いいかい、ショーン。君はいつ向こうに帰るんだ?」
「明日」
「もちろん、飛行機だろ」
「うん」
「じゃ明日何時間イスに座ってなきゃいけないと思ってるんだ?」
「えっと・・・たった・・・12時間ぐらい?」
「・・・たった?」
「・・・12時間も、です」
 メッと羽柴に睨まれ、ショーンはシュンとなる。
 だがショーンは、再び羽柴の逞しい身体に縋った。
「でも、でも! アイ-コンシューマ社の小山内さんが、ファーストクラスを用意してくれたんだよ! エコノミーじゃないから大丈夫だって!」
 羽柴は、ムッとした表情でショーンの手を掴むと、自分のガチガチになったペニスを握らせた。
「よく考えてみろ、ショーン。これを、君のアヌスに入れようっていうんだぞ」
「う・・・・」
 ショーンも思わず声を詰まらせる。
 確かに、こんな大きくて硬いモノを本来なら出すためのところに入れようっていうんだから、それ相当の覚悟がいる。
 ── でも・・・・!
「覚悟はしてるもん! 俺、コウに抱かれたい。メイクラブって、そういうことでしょ?」
 羽柴はムムムと唸っている。
「確かに、俺も君に抱かれる自信はないからな・・・。けれど、メイクラブは単に身体を繋げばいいってもんじゃないよ。他にいろいろ方法はあるんだから。それにここには、ゴムもないし・・・オイルとかジェルとかそういうのもないだろ?」
「ゴムなんていらないよ! ねぇ、そのままがいい。そのままのが欲しい・・・。生でしてよ・・・」
 ショーンは羽柴の頬にキスをしながら、早口に捲し立てる。
「おいおい・・・そんなにオジサンを煽るなって・・・・」
 ショーンみたいな子に、「生でして」なんて言われて、揺らがないオジサン連中がいたら、拝んでみたいもんだ。
 なんて思いながら、羽柴は心の中で冷や汗を流した。
 ── いやいや。そういう訳にはいかない。
 昔真一に言われたことがある。「耕造さんのは凄く大きいから、経験者でも結構キツイ時がある」って。
「ヤダヤダ! これで終わりなんて、絶対にヤダからね!」
 口を尖らせたショーンが、ポカポカと羽柴の頭を叩いてくる。
「アタ、アタタタタ。ちょっ、落ち着け! 落ち着け、ショーン!!」
 これじゃまるでじゃじゃ馬だ。
 羽柴はたまらず、ショーンの腕を押さえて唇を奪った。
 手っ取り早く黙らせるのは、これが一番効果的に思えたからだ。
 現に羽柴の思惑通り、すっかりショーンの身体の力が抜けていく。
 唇を放すと、とろんとした表情で羽柴を見つめてきた。
「な、いい子だから。年長者の言うことを聞いてください。欲望のまま抱いて、ショーンのこと、傷つけたくないんだよ」
 頬を優しく撫でながら、甘い雰囲気を崩さずに羽柴は言う。
 ショーンはうっとりと瞬きを繰り返しながら、「コウ・・・ずるい・・・」と呟いて、コツリと額を羽柴の胸元に押しつけた。
「でも、どうするつもり? このまま俺だけ、なんてヤダよ、本当に」
「だから、いろいろ方法があるって言っただろ?」
 羽柴は、ショーンの身体を裏返すと、腰を抱えてショーンの脚をピッタリと閉じさせた。
 羽柴はペロリと自分の手を舐めて自分のものを扱くと、それがスムーズに動くよう
に湿らせた。
 ショーンが訝しげに背後を振り返る前に、羽柴はぴったりと閉じさせたショーンの太股にソレを差し込んだ。
「え?! ちょっと! 何? コウ、挿ってないよ!」
 ショーンが声を上げる。
「や、だからこういうのなんだって・・・」
 ええと素股って、英語で何ていうんだっけ? なんてマヌケなことを思いながら、ドンと前に突き上げる。
「あん!」
 後ろから性器の付け根を勢いよく突っつかれ、ショーンの口から色っぽい声が零れる。
 ショーンは自分の上げた女の子のような声に顔を真っ赤にして、片手で口を塞いだ。
「気持ちいい?」
 ショーンの首の付け根に口づけを落としながら、羽柴は腰を使う。
 荒っぽく身体を揺さぶられ、ショーンは思わず両手でシーツを掴んだ。
 そのせいで、声が抑えられなくなる。
「あっ! あぁっ、あん・・・ん・ンぅ・・・ん・ふ・・・ッ」
 敏感なところを熱い肉棒で擦られ、時に突き上げられ、ショーンのペニスはまた硬く勃ち上がってきた。
「・・・ショーン・・・あぁ、俺も気持ちいいよ・・・。もっと脚、締められる?」
 背後から耳元でそう熱っぽく囁かれ、ショーンは返事を返すことはできなかったが、太股の柔らかいところで羽柴のモノをキュッと締め付ける。
 更に羽柴のモノが大きく撓り、ドンドンとショーンの陰嚢を押し上げる。
「・・・あっ! ん・やッ・・・! ヤダ! コウ、当たってるッ・・・!!」
 実際にアヌスに挿っているわけではないけれど、バックからそんなに激しく突き上げられると、本当に犯されているような気分になる。
 強制的に射精を促されているような感じで、まさに『羽柴のものにされている』感覚だ。
「ひっぁっアァ・・・あッ・・・ッ・・・うぅっ・ん・ふ・ん・・・」
 口の端から、ツルリと飲みそびれた唾液が零れてしまうのを感じる。
 前に手を回され、既にグチャグチャのペニスを激しく扱かれた。
「ヤダッ! ヤッ! あはっ、・・・アアァッ!!」
 ショーンは背をぎゅぅっと丸める。
 羽柴の左手が掴んでいるショーンの小さくて張りのある尻がピクピクと痙攣するのが伝わってくる。
 三度目の精を放って、ショーンはゼイゼイと肩で息をした。
 しかし、休む間もなく仰向けにされる。
 力が全然入らないブラブラになった両脚を抱え上げられ、そのまま押し上げられる。
 まるで仰向けに体操座りをさせられている姿勢を取らされ、太股の両側をベッドについた羽柴の両腕で内側に押さえ込まれるようにされ、その脚の間に今なお猛った羽柴のペニスを差し込まれた。
 もはやそこは羽柴がわざわざ湿らさなくても、ショーンや羽柴のペニスから流れ出た液体でヌルヌルと濡れていた。
 勢いを失いかけたショーンのソコに、羽柴の熱いソレがピッタリと合わさる。
「・・・は・ン・・・」
 ショーンが、か細い声を上げた。
 その唇を、ゆっくりと甘く奪われる。
 そのまま、猛ったペニスを敏感になっているソコに擦り付けられた。
「んんッ・・・ンッ・・うぅ・・・う~~~~」
 声も満足に上げられず、ショーンが呻く。
 ギシギシとベッドが軋み、ショーンの身体が上へ上へ押し上げられた。
 ショーンの頭がベッドヘッドにぶつかる寸前のところで、羽柴の手がショーンの頭を庇う。
 脚を持たれ、少しずり下げられた後、散らかり放題の枕がショーンの頭にすげられた。
 羽柴はこれで安心とばかりに、激しくショーンの身体を揺さぶる。
 ── こっ、こんなのって、凄すぎだよ・・・!!
 もはや口から出てくるのは荒っぽい喘ぎ声だけで、言葉を繋ぐことができないショーンは、それでも心の中で歓喜の悲鳴を上げた。
 まさしく、セックスそのものだった。
 身体を繋いでいなくても、こんなにエロティックで背筋がゾクゾクするなんて、ちょっと反則だって思う。
 ── 持久力がないなんて・・・ッ、そんなのウソじゃん!!
 今まさにショーンは四回目の絶頂を迎えようとしてるのに、羽柴はまだ一回もイッてない。
 ショーンの目尻から、再びボロボロと涙が零れる。
「・・・痛い?」
 流石に息が上がってきた羽柴が、こめかみに伝う涙を吸い取りながら訊いてくる。
 ショーンは必死に首を横に振った。
「違う? 気持ちいい?」
 コクコクとショーンは頷いた。
 本当にもう、どうにかなってしまいそうだ。
 自分と羽柴のモノが擦り合わさった股間からは、ニュッニュッという恥ずかしい音がしているのに、もうそんなことすら気にしている余裕はない。
「あハッ! ン・ウッ・・・ふ・ぁ・・・あっ、あっ」
 指で、口の端から漏れる唾液を拭われる。
「一緒にイこう・・・ショーン。イク時の顔、もう一度よく見せて・・・」
 どうやら羽柴の目的はそれだったらしい。
 最後に、ショーンのイキ顔を見たかったのだ。
 だからこういう体位をショーンに取らせたらしい。
 ── そんなの・・・恥ずかしくて、気が狂いそうだよ・・・!!
 そう叫びたかったけれど、深い快感に歯を食いしばるしかなくて。
「ハァ、ハァ・・・アァ・・・ショーン・・・ショーン・・・」
 熱っぽく名前を呼ばれる。
「コ、コウッ!! 好き・・・大好き!!」
 ようやく、それだけは言葉にできた。
 後はもう、グチャグチャで。
 一瞬早く羽柴のペニスが爆ぜた。
 自分のペニスが、羽柴の放ったものに濡れていく感覚を感じて、一気にゾクゾクとオーガズムがショーンの全身を駆け抜けた。
「ハァ・・・アア! アァアア!!」
 最後はもう、ショーン自身びっくりするぐらいの絶叫。
 その快楽に溺れる顔を、羽柴にじっと見られているのを感じたが、ショーンにはどうすることもできなかった。
感想 1

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