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勾玉
七
しおりを挟む「……なんでしょうか」
「なんでお前みたいな奴がここにいるんだ」
「お前みたいな奴…とは…」
「正装もしていない一般人って事だよッ!!」
黒髪に赤眼、整った顔には似合わない威圧的な態度の少年
「えーっと……受験をしにきたんだけど…」
「はぁッ?!得物も持ってない奴が選別の儀を受けるッ!?」
「えーっと…はい(得物…??)」
「はぁぁッー??!」
先ほどより更に怒りをあらわにする男
「遊びのつもりなら今すぐ帰れッ!!」
「(カチン)」
彼のその言葉に或は何かが切れた
「さっきからなんなの!? 遊びのつもりでここにきたわけじゃないし、俺は自分の意思でここにきてるんだけど!!!」
「はぁあ゛!!」
一触即発の状態の二人
「お…落ち着いて…!」
そんな二人の間に、小柄で気の弱そうな女の子が割って入った
「闘技くん…!ここで問題を起こせば参加できなくなるよ…!」
「………ッ」
〝闘技〟と呼ばれた少年は
或を睨みながらも彼女の言葉で冷静さを取り戻し、距離を取った
「お前みたいな思い出作りのやつは試験には絶対受からない」
「…っ…!!」
見下し、捨て台詞を吐いて去ろうとした少年は
或の制服を見て立ち止まり、目を見開いた
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