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本編
声
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溺愛お母さま・デメテール登場です。
********************************************
ドクン…。
心臓がと跳ねる。と、同時にあの『声』がハデスの頭の中に響き渡る。
『その娘を犯せ!自分のものにしろ!!』
(何を、言ってる?)
「ぐっ!!」
ハデスは頭を抱え、その『声』に抗う。だが、頭の中で響き渡り、さらなる言葉を紡ぐ。
『その娘を犯せばお前が新世界の王だ!!』
(何を、バカな…)
ハデスは頭を振り、『声』を追い払おうとする。だが、『声』は去るどころかハデスの体を侵食していく。
「ぐわっ!」
動悸が激しくなり、息苦しい。何より目の前が真っ赤になっていく。
「ハ、ハデス様?」
目の前の少女は不安に彩られた瞳で見上げている。
ドクンッ!!
もう一度、心臓が跳ねあがったところでハデスの理性が吹き飛んだ。
「きゃっ!」
ペルセポネが悲鳴を上げる。ハデスは嬉々として彼女の衣服を引き裂き、組み敷く。恐怖に戦慄く彼女の唇を貪るように自らのそれを重ね、こじ開けて舌をねじ込む。口腔内をくまなく蹂躙し、彼女の舌を絡めとる。
「ん、ふんっ…」
ハデスが唇を離すと彼女の瞳は涙に潤んでいた。だが、それはハデスに罪悪感を植え付けるどころか益々欲情を掻きたてた。そして、体のラインを確かめるように下へと手を這わせようとしたその時…。
「ペルセポネ!! どこにいるの!!」
彼女を呼ぶ声がした。それはデメテールの声だった。その声にハデスは漸く正気を取り戻す。
「わ、私は一体、何を…。」
そう言って、私は体を起こす。だが、すぐにまたあの『声』が私の心を支配しようとする。私は必死にその『声』に贖う。
「ぐっ!!」
その時だった、デメテールが現れたのは…。
「ペルセポネ!!」
「お、お母様…」
「ああ、どうしてこんなことに…」
デメテールが涙にじませたペルセポネを抱き起こし、ハデスを睨む。
「ハデス…」
「デメテール?」
「あんただけはそんな奴じゃないと思ってたけど…」
デメテールがすぅっと目を細める。冷ややかな視線に込められたのは地の底を這うような殺気だった。
(まずい…。)
ハデスは何とかその場を離れようとするがうまく体が動かない。
「覚悟はできてるんでしょうね?」
デメテールがそばにあった棍棒を構えるのが見える
(これは、非常にまずい…)
「人のかわいい娘に手を出してるんじゃねぇ!!このヤリチンが!!その大事なもの、切り刻んで魚の餌にしてやろうか?!」
物凄い下品な叫びとともに棍棒が振り下ろされた。
ゴンッ!!
それは鈍く大きな音とともにハデスの頭を直撃したのだった。
****************************************************************
「で、なんでこんなことになったの?」
デメテールが私を忌々しそうに睨みながら聞いてくる。
「わからん。急に頭の中で『声』がしたと思ったらペルセポネを押し倒していた」
「ふ~~~ん」
「信じてないな」
「当たり前。男の言葉なんて信じられない」
「……………」
「まぁ、途中で正気に戻ったなら今回は見逃してあげるわ」
そう言ってデメテールはハデスを不問に処した。その事にハデスは胸をなで下ろす。
(それにしても、さっきのは一体何だったのだろう。今起きている異変と関係しているのか?情報が少なすぎて考えがまとまらない)
ふと、ペルセポネの姿が目に入る。酷く落ち込んだ様子なのがわかる。
「デメテール…」
「何?」
「相当ショックを受けてるようだぞ…」
「は?」
「ペルセポネだ」
「あ……」
ハデスはため息をついた。どうやら、ペルセポネはデメテールの下品な発言に相当ショックを受けたようだ。自分が押し倒されたことよりも・・・。
「ヤリチンだとか、大事なもの切り刻むとか。下品極まりない発言をしたんだぞ」
「はははは…」
「私はいいがペルセポネは…」
デメテールは怒ると非常に下品な発言をすることがある。それを知っているのはごくわずかで、恐らくハデスとヘスティア、ゼウスぐらいだ。
最もその下品極まりない言動のおかげで例の一件以来ゼウスが近づいてこないのだが…。
「確かに私が悪かった。だが、あれはないと思うぞ。ちゃんとケアしてやらんと、変なトラウマになりかねん」
「わかってるわよ」
「ならいいが…」
「それより、私に何か用があったんじゃないの?」
「ああ、そうだ。お前に聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「そうだ。このところ死者が急増してるのは知っているな?」
「ええ」
「そのことで何か気づいたことはないか?どんな些細な事でも構わん」
「そうねぇ。うまく言えないけど…」
「?」
「最近、大地の感触が違う気がする」
「感触?」
「そう。決して植物が育たないわけじゃないのに変な違和感があるの」
「違和感か…」
「私が気が付いたのはこのくらい」
「そうか…」
情報量としては僅かだったが糸口にはなりそうだった。
「それよりも…」
「うん?」
「あんたの方は大丈夫なの?」
「私か?」
「そう、さっきのアレ。どう見ても常軌を逸してた」
「……………」
「おかげで遠慮なく殴れたけどね」
「…………………」
悪びれることもなくニヤリと笑うデメテール。私はため息をつく。
「変わらないな…」
「ええ。変わるつもりなんて更々ないから」
「そうか…」
私は席を立つ。
「あら? もう帰るの?」
「話しは終わったからな」
「そう。なら、出口はあちらよ」
変に口答えすると話がこじれるのを知っているハデスは無言のままそちらに向かう。だが、視界の端にペルセポネの姿が入り、動けなくなる。
「ペルセポネ…」
ハデスの問いかけに、ビクッと肩を震わせ顔を上げる。
「さっきは…。その…。すまなかった」
「ハデス様?」
「この埋め合わせは後日改めてさせてもらう」
「え?」
「兎に角、今日はもう休め」
「は、はい…」
ハデスは彼女の髪を梳き、頭をなでてやる。気持ちよさそうにするのがわかる。だが、デメテールの刺すような視線にすぐに離れ、別れの挨拶をする。
「ハ、ハデス様!!」
「どうした?」
「えっと…。その…。また…」
「?」
「また、ここへ来てくださいますか?」
「いいのか?」
「はい、結局お礼できてないし」
「デメテールの許しが出たなら、な」
「あ…」
「っと、そろそろ失礼する」
私はそこで一度言葉を切り、ペルセポネの耳元に唇を寄せ囁く。
「くれぐれも一人にはならないように…」
「え?」
「これを身に着けておくといい」
左耳にそっと触れ銀のカフスを着けてやる。ペルセポネは何が何だかわからないといった表情だ。
「御守りだ」
「ハデス様?」
「では、またな」
「は、はい!」
ペルセポネは花が綻ぶようなあの笑みをハデスに向ける。釣られて、ハデスも笑顔になる。
こうして、ハデスはニューサ山地を後にした。僅かながらだが手掛かりは得た。
だが、真実にたどり着くのはまだ先のことである。
************************************************
ハデスにとってデメテールは戦友という位置づけです。
その辺については追々明かしていこうと思います。
さて、次回は『イケメン細マッチョ』の登場です。
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ドクン…。
心臓がと跳ねる。と、同時にあの『声』がハデスの頭の中に響き渡る。
『その娘を犯せ!自分のものにしろ!!』
(何を、言ってる?)
「ぐっ!!」
ハデスは頭を抱え、その『声』に抗う。だが、頭の中で響き渡り、さらなる言葉を紡ぐ。
『その娘を犯せばお前が新世界の王だ!!』
(何を、バカな…)
ハデスは頭を振り、『声』を追い払おうとする。だが、『声』は去るどころかハデスの体を侵食していく。
「ぐわっ!」
動悸が激しくなり、息苦しい。何より目の前が真っ赤になっていく。
「ハ、ハデス様?」
目の前の少女は不安に彩られた瞳で見上げている。
ドクンッ!!
もう一度、心臓が跳ねあがったところでハデスの理性が吹き飛んだ。
「きゃっ!」
ペルセポネが悲鳴を上げる。ハデスは嬉々として彼女の衣服を引き裂き、組み敷く。恐怖に戦慄く彼女の唇を貪るように自らのそれを重ね、こじ開けて舌をねじ込む。口腔内をくまなく蹂躙し、彼女の舌を絡めとる。
「ん、ふんっ…」
ハデスが唇を離すと彼女の瞳は涙に潤んでいた。だが、それはハデスに罪悪感を植え付けるどころか益々欲情を掻きたてた。そして、体のラインを確かめるように下へと手を這わせようとしたその時…。
「ペルセポネ!! どこにいるの!!」
彼女を呼ぶ声がした。それはデメテールの声だった。その声にハデスは漸く正気を取り戻す。
「わ、私は一体、何を…。」
そう言って、私は体を起こす。だが、すぐにまたあの『声』が私の心を支配しようとする。私は必死にその『声』に贖う。
「ぐっ!!」
その時だった、デメテールが現れたのは…。
「ペルセポネ!!」
「お、お母様…」
「ああ、どうしてこんなことに…」
デメテールが涙にじませたペルセポネを抱き起こし、ハデスを睨む。
「ハデス…」
「デメテール?」
「あんただけはそんな奴じゃないと思ってたけど…」
デメテールがすぅっと目を細める。冷ややかな視線に込められたのは地の底を這うような殺気だった。
(まずい…。)
ハデスは何とかその場を離れようとするがうまく体が動かない。
「覚悟はできてるんでしょうね?」
デメテールがそばにあった棍棒を構えるのが見える
(これは、非常にまずい…)
「人のかわいい娘に手を出してるんじゃねぇ!!このヤリチンが!!その大事なもの、切り刻んで魚の餌にしてやろうか?!」
物凄い下品な叫びとともに棍棒が振り下ろされた。
ゴンッ!!
それは鈍く大きな音とともにハデスの頭を直撃したのだった。
****************************************************************
「で、なんでこんなことになったの?」
デメテールが私を忌々しそうに睨みながら聞いてくる。
「わからん。急に頭の中で『声』がしたと思ったらペルセポネを押し倒していた」
「ふ~~~ん」
「信じてないな」
「当たり前。男の言葉なんて信じられない」
「……………」
「まぁ、途中で正気に戻ったなら今回は見逃してあげるわ」
そう言ってデメテールはハデスを不問に処した。その事にハデスは胸をなで下ろす。
(それにしても、さっきのは一体何だったのだろう。今起きている異変と関係しているのか?情報が少なすぎて考えがまとまらない)
ふと、ペルセポネの姿が目に入る。酷く落ち込んだ様子なのがわかる。
「デメテール…」
「何?」
「相当ショックを受けてるようだぞ…」
「は?」
「ペルセポネだ」
「あ……」
ハデスはため息をついた。どうやら、ペルセポネはデメテールの下品な発言に相当ショックを受けたようだ。自分が押し倒されたことよりも・・・。
「ヤリチンだとか、大事なもの切り刻むとか。下品極まりない発言をしたんだぞ」
「はははは…」
「私はいいがペルセポネは…」
デメテールは怒ると非常に下品な発言をすることがある。それを知っているのはごくわずかで、恐らくハデスとヘスティア、ゼウスぐらいだ。
最もその下品極まりない言動のおかげで例の一件以来ゼウスが近づいてこないのだが…。
「確かに私が悪かった。だが、あれはないと思うぞ。ちゃんとケアしてやらんと、変なトラウマになりかねん」
「わかってるわよ」
「ならいいが…」
「それより、私に何か用があったんじゃないの?」
「ああ、そうだ。お前に聞きたいことがある」
「聞きたいこと?」
「そうだ。このところ死者が急増してるのは知っているな?」
「ええ」
「そのことで何か気づいたことはないか?どんな些細な事でも構わん」
「そうねぇ。うまく言えないけど…」
「?」
「最近、大地の感触が違う気がする」
「感触?」
「そう。決して植物が育たないわけじゃないのに変な違和感があるの」
「違和感か…」
「私が気が付いたのはこのくらい」
「そうか…」
情報量としては僅かだったが糸口にはなりそうだった。
「それよりも…」
「うん?」
「あんたの方は大丈夫なの?」
「私か?」
「そう、さっきのアレ。どう見ても常軌を逸してた」
「……………」
「おかげで遠慮なく殴れたけどね」
「…………………」
悪びれることもなくニヤリと笑うデメテール。私はため息をつく。
「変わらないな…」
「ええ。変わるつもりなんて更々ないから」
「そうか…」
私は席を立つ。
「あら? もう帰るの?」
「話しは終わったからな」
「そう。なら、出口はあちらよ」
変に口答えすると話がこじれるのを知っているハデスは無言のままそちらに向かう。だが、視界の端にペルセポネの姿が入り、動けなくなる。
「ペルセポネ…」
ハデスの問いかけに、ビクッと肩を震わせ顔を上げる。
「さっきは…。その…。すまなかった」
「ハデス様?」
「この埋め合わせは後日改めてさせてもらう」
「え?」
「兎に角、今日はもう休め」
「は、はい…」
ハデスは彼女の髪を梳き、頭をなでてやる。気持ちよさそうにするのがわかる。だが、デメテールの刺すような視線にすぐに離れ、別れの挨拶をする。
「ハ、ハデス様!!」
「どうした?」
「えっと…。その…。また…」
「?」
「また、ここへ来てくださいますか?」
「いいのか?」
「はい、結局お礼できてないし」
「デメテールの許しが出たなら、な」
「あ…」
「っと、そろそろ失礼する」
私はそこで一度言葉を切り、ペルセポネの耳元に唇を寄せ囁く。
「くれぐれも一人にはならないように…」
「え?」
「これを身に着けておくといい」
左耳にそっと触れ銀のカフスを着けてやる。ペルセポネは何が何だかわからないといった表情だ。
「御守りだ」
「ハデス様?」
「では、またな」
「は、はい!」
ペルセポネは花が綻ぶようなあの笑みをハデスに向ける。釣られて、ハデスも笑顔になる。
こうして、ハデスはニューサ山地を後にした。僅かながらだが手掛かりは得た。
だが、真実にたどり着くのはまだ先のことである。
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