イケメン目指して転生したら美少女になってました

かつしげ

文字の大きさ
37 / 51

Chapter 37 急展開

しおりを挟む
夕方になったので転送石を使ってダンジョンから出る俺たち。あれからダンジョン7階層まで攻略し、8階層に出た所で探索を終えた。結論から言うと特に何も無い。5、6、7と探索をしたが特に何も無かった。宝箱は無いしボスっぽいやつもいない。いたのはオークとその1つ上のクラスであるハイオークが新たに出ただけでオークジェネラルもいなかった。当然というか当たり前のようにドロップアイテムも無い。マッピング出来なかったら完全に時間のムダだったぞ。俺のラック値低いのか?こんなにドロップせんもんかね。


「疲れましたね。」

「そうですね…でもルキナちゃんが一番疲れてますよね。1人で魔法連発してモンスターを倒してたんですから。」

「それは特に問題ありません。このリンさんの衣でMP回復するのでただの作業でした。身体に疲労があるだけです。」


そう、ルキナに全部任せて俺は何もやってない。ルキナがフランメ連発してただただ蹂躙しただけだ。フロアも破壊しまくって見通しもよくなってしまった。そういえばルキナはフランメ系統の魔法しか使えないのだろうか?それ以外の魔法が使えるのかも聞いた事が無かったな。聞いてみよう。


「ねえルキナ。ルキナってフランメ系の魔法以外って使えるの?」

「使えます。フリーレン系、ドナー系、ラント系、ヴィント系と5属性全て上級まで使えます。」


属性って5つあんのか。火水風雷土みたいな感じなのだろうか。どれがどれなんだろう。俺も使えるんだろうか。てか上級まで使えるって凄いな。竜をクエストする的なやつだったらイオ◯ズンまで使えるって言ってんでしょ。すげーな。もうルキナだけで国落とし出来るよ。いや、まてよ。上級が一番上じゃないパターンかもしれん。そういう異世界転生モノはたくさんある。


「魔法って上級が一番凄いやつなの?」

「いいえ違います。上級の上に神聖級があります。他にも失われた魔法として古代級や、真偽は不明ですが創世級魔法というのもあるそうです。」


やっぱそのパターンか。ロストスペルは定番だから想定してたけど普通に上級超えるのがあるのは厄介だな。年季入った魔法使いは使える可能性高いもんな。万が一対人戦がある事を想定したらこっちもなんとかそれを習得しないとな。え?なんで対人戦考えてるのかだって?よーく考えてみろ。だいたいこういう異世界転生モノはモンスター以外にも利権争いとかに巻き込まれたり汚名着せられたりして対人戦が起こるもんなんだよ。ダテに異世界転生狙って自殺したりしてないんですよ?


「ふーん、そうなんだ。それならルキナもその神聖級?だっけ?それぐらいはちょちょいと覚えちゃうだろうね。」

「えっと…が、がんばります…!」

「リンちゃん…それはルキナちゃんにプレッシャーですよ…」

「え?なんで?」

「神聖級魔法を習得するには個人ランクで80相当の魔力が必要になります。いくら吸血鬼族のルキナちゃんでも70は必要です。習得するには相当の時間と研鑽が無いと使えませんよ。何より聖天魔道士にならないといけないですし。」


そうなのか。それならそんなに焦らなくても神聖級連発してくるような基地外とは鉢合わせにならないのか。


「そうなんだ。でも私はルキナは出来る子だからきっとすぐ出来ると思うよ。でもプレッシャーには感じないでね。何も焦ってないし。」

「……がんばります。リンさんの想いに応えます。」


やめろよキレカワ。ルキナに変なスイッチ入っただろ。ヤンデレってのはああいう言い方すると変なスイッチ入んだよ。
大丈夫だろうな。これでルキナがリスカとかしたりしたら嫌だぞ。別にヤンデレは嫌いではないけど自傷はやめてほしい。普通に可哀想だし辛い。適度に褒めて構ってあげれば大丈夫だろうか。キレカワ、頼むからルキナを追い詰めるような事はするなよ。大事にしてやってくれ。



ダンジョン口から外に出るがそこには兵士1人の姿しかない。今朝のおっさんはいないようだ。まだ帰ってないのか。早くしろよな。俺はメシとルキナを喰いたいんだから。


「無事だったか。今日もマップの更新をしたのか?」

「はい。7階層まで攻略し、8階層に降りて出て来ました。」

「凄いな…とても低ランクパーティーとは思えない…」


アナスタシアの報告におっさんがビビっている。ふん、それはそうだろう。ウチのルキナは凄いんだ。もうルキナに全部任せれば大丈夫だ。ルキナさんぱねえっす!


「ナーシセス隊はきっと凄いパーティーになるだろうな。俺はそう思う。侮った態度をしてしまい申し訳なかった。許してくれ。」


おっさん兵士Bが俺たちに深々と頭を下げる。なんだこのおっさん結構いい奴だな。人に素直に頭を下げられるなんて意外と出来ないもんだ。それも自分より歳下であったり女であったり、王国では蔑視する亜人であれば尚更。それなのにこのおっさんは素直に謝った。俺はおっさんを少し見直した。


「そ、そんな…!頭を上げて下さい…!」

「いや、これは俺の信念である。間違いを犯したのなら謝る。それが貴族としての誇り。」


おっさん貴族なんか。てっきりモブ平民だと思ってた。すまんなおっさん。


「もう大丈夫ですから…!!なんとも思ってませんからっ…!!」


アナスタシアがおっさんを説得してどうにか頭を上げさせた。だがそれを俺とルキナは感情のこもってない目で見ていた。え?さっき見直したんじゃないのかって?だって話長いんだもん。俺は面倒臭いの嫌いなんだよ。ルキナはアレじゃん?別に男なんてどうでもいいと思ってんじゃない?


「ふう……あれっ…?もう1人の方はまだ戻られてないんですか?」

「ああ、それについても詫びなければならん。ギンコの奴がまだなんだ。一刻前には戻るかと思っていたのだが。」

「まさか何かあったんでしょうか…?」

「いや、それは無いと思うが。ギンコはあれでも個人ランク40の猛者。野盗やモンスターに後れをとるとは思わん。」


ギンコ強えな。


「大方少し街で羽目を外して遊んで…噂をすれば帰って来たようだな。」


ギンコが馬に跨り駆けてくるのが視界に入った。こうしてみると貴族のおっさんに見えてくる。あら不思議。きっとギンコは男爵だな。ギリ貴族って感じだろう。


「無事で良かったですね!…あれ?なんだか少し様子がおかしくありませんか?」


アナスタシアがそう言うのでギンコの顔に注目してみる。確かになんか変だな。険しい顔っていうか焦ってるような感じだ。なんかあったのか?モンスターにでも追われてる?それはないか。モンスターいるならアナスタシアのセンサーに反応するはずだ。ならなんだ?ステステ草が売り切れてたのか?それは困るな。もしもそうならギンコにもう一軒行ってもらわないと。
そう思っているとギンコが俺たちの所へたどり着き、勢いよく馬から降りる。


「どうしたギンコ?そんなに血相を変えて。」

「それどころではない!!!」


兵士Bのおっさんが軽い感じでギンコに話しかけるとギンコが兵士Bのおっさんを怒鳴り散らすように一喝する。その光景に俺たちは少し戸惑った。だがすぐにギンコが血相を変えている理由が判明する。


「ブルーメが帝国に占拠された。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

異世界転生してしまった。どうせ死ぬのに。

あんど もあ
ファンタジー
好きな人と結婚して初めてのクリスマスに事故で亡くなった私。異世界に転生したけど、どうせ死ぬなら幸せになんてなりたくない。そう思って生きてきたのだけど……。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

社会の底辺に落ちたオレが、国王に転生した異世界で、経済の知識を活かして富国強兵する、冒険コメディ

のらねこま(駒田 朗)
ファンタジー
 リーマンショックで会社が倒産し、コンビニのバイトでなんとか今まで生きながらえてきた俺。いつものように眠りについた俺が目覚めた場所は異世界だった。俺は中世時代の若き国王アルフレッドとして目が覚めたのだ。ここは斜陽国家のアルカナ王国。産業は衰退し、国家財政は火の車。国外では敵対国家による侵略の危機にさらされ、国内では政権転覆を企む貴族から命を狙われる。  目覚めてすぐに俺の目の前に現れたのは、金髪美少女の妹姫キャサリン。天使のような姿に反して、実はとんでもなく騒がしいS属性の妹だった。やがて脳筋女戦士のレイラ、エルフ、すけべなドワーフも登場。そんな連中とバカ騒ぎしつつも、俺は魔法を習得し、内政を立て直し、徐々に無双国家への道を突き進むのだった。

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした

藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると 土地を蝕む邪気となって現れる。 それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。 派手な奇跡は起こらない。 けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。 ――その役目を、誰一人として理解しないまま。 奇跡が少なくなった。 役に立たない聖女はいらない。 そう言われ、私は静かに国を追放された。 もう、祈る理由はない。 邪気を生み出す原因に目を向けず、 後始末だけを押し付ける国を守る理由も。 聖女がいなくなった国で、 少しずつ異変が起こり始める。 けれど彼らは、最後まで気づかなかった。 私がなぜ祈らなくなったのかを。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

処理中です...