【R15】ネクロマンサー風太 ~異世界転生 死霊術師のチート~

ぺまぺ

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5章 竜国編

45話 死の国

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「あちゃーなんかやっちゃいましたか?」
 辺境の砦は王国によって制圧されていた。
 対魔族用に壁は石を積み上げ、内部を粘土で固めた爆発の衝撃にも耐える。
 そんな強固な守りにも関わらず、一瞬で崩壊し崩れていた。

 レモプティは地面に空いた大穴を見てテヘッと笑う。

「相変わらず加減というものを覚えなさい。
軽く脅すだけで良かったと言うのに……」
 レモプティが連れてきた謎の女ソニャームだが、角も生えていなくて一見、人間に見える。
 竜人の血を引くが、角が生えなかったのだろうか?
 一本角もいたし、その可能性もあるな。

 そんな彼女の作戦で、迅速な侵攻が始まったのである。
 まあ作戦と言っても、パワープレイで圧倒的的な力を見せることで追い出すだけだが……。

 砦の壁が崩れたのは、地盤が崩壊して穴にずり落ちたからだ。
 これで敵は抵抗を諦めて砦を逃げ出した。
 一応は、策の成功を褒めたい。
「いや、掘削魔法パイルバンカーは格好良かった。
空から杭が落ちてきてドンって揺れて……」
 風太の言葉にレモプティは有頂天になる。
「えっへん。
惚れ直しても良いし、そのままえへへへ……」
 
「何をイチャイチャしているの。
次の砦へ急ぎましょう」
 敵を追撃して撃破すれば効果的に減らすことが出来るが、あえてそれをせずに追い立てていた。
 砦から煙が上がっている。
 逃げる際に火を放ったのだろう。
「中を見なくてもいいのか?」
「ええ、あれは恐らく食料に火を付けたのでしょう。
わらわ達には必要ない」
 ソニャームは勝利へ構図に問題がないことを確信し不敵な笑みを浮かべた。
 
 人が集まれば、それだけ食料が必要になる。
 略奪も現地調達するために行われているわけだ。
 だから殺さずに追い立てるだけなのだろう。
「兵糧攻めか。
そんなに上手くいくのか?」
「ええ、空を制した時点で相手の補給を断てる。
わらわの策に不満があるなら、代案を提示しなさい」
「いや、そんなつもりはない。
そういう策略とか難しいことは解らなくて、ただ疑問に思っただけ」
「古き竜人族は、異界人によって滅ぼされる寸前にまで追い込まれた。
己の肉体を過信し個々の強さで集団を蹴散らせると考えたから」

「そんな事より、
ちゃっちゃっと終わらせましょう」
 レモプティは退屈そうに欠伸をする。
 
 ソニャームは無視して風太に話を続ける。
「このまま捻り潰しても、戦いは長引く。
それは貴方も望まないでしょう?」
 竜人の力を持ってすれば、王国兵は蹴散らすのは容易い。
 もし王国を潰せば、他の国が黙って見ているわけもなく戦争は広がってしまう。
 そうなれば、人と竜人との戦争に成り、どちらかが滅ぼまで終わらない地獄の始まりだ。

「ああ、良い策があるなら教えて欲しい。
この手に守れるだけの人々を救えれば良い」
 できれば多くの人を助けたい。
 そう望んだ結果が、この争いなのは皮肉な事だ。
 楽しく暮らすだけのことがどうして出来ないのだろうか。

「それは貴方が考えることです。
わらわは、その結末を見届けようと思って居ます」

「解決するカードは集まっている。
運命なのだろうか」
 様子を見るためにハッタリである。
 意味深なことを言うと考えが解らずに、解こうとする。
 その時に、自分の考えを漏らすというものだ。

 ソニャームは、集まっている顔ぶれを見て笑みを浮かべる。
「わらわには、意味することが解らない。
一体誰がどのようにして解決出来るというのでしょうね」

 チャナタが前に出る。
「私に任せて下さい。
秘策があります」
「ほほぉ、ぜひ聞きたい。
わらわにも解るように」
「こうして、ふくろうを飛ばします。
これであとは待つだけです」
 いや、全く理解不能だ。
 にも関わらずチャナタは、ニッコリと満面の笑みを浮かべてやりました感を出している。

 鳥は恐らく連絡用の手紙だろう。
 彼女が送るとしたら旧体制派の誰かなのは察せる。
 だが問題なのは彼女の立場だ。
 
 チャナタは恐らく裏切り者として扱われている。
 要塞都市での行いが知れ渡るには十分過ぎる頃合いだ。
「わらわには、全く解らない。
説明をして欲しい、貴方から聞きましょうか」
 いや俺に振られても。
「一体、誰に送ったのか教えてくれないか?
俺の予想が合ったているなら、王子あたりか」
「正解です。
第一王子に現状を報告しました」
 
 それを聞いたロベルアが腹を抱えて笑い出す。
「裏切り者からの報告を誰が信じる。
こんなに間抜けな者だとは思わなかった」
「この無礼な人形を壊して宜しいでしょうか?
木っ端微塵にしてやります」
「掛かってきなさい。
返り討ちに……」
 二人は一緒に敵陣を突破して来たのに、仲が悪いとは予想外だった。
 チャナタは人形と舐めているが、彼女の実力では恐らく勝てない。
 月とスッポンぐらいの差があるだろう。

「待て待て、王子を信頼しているのは解ったから。
それでも君の言葉で動く確証が欲しい」
「私が信じているからでは駄目でしょうか?
必ず動く、彼……王子はそういう人です」
 駄目だ。
 自分の立場が見えていない。
 相手から見た自分の信頼が、どれほど失われているのか?
 もし嘘つきが居たら、その言葉に耳を貸さないだろう。
 
「ふむ、王国の内戦が続けば相手をしている場合ではなくなる。
そう言いたいのなら、様子を見よう」
 
「はい、そうです。
挟撃する形になれば、どちらかと停戦を求めることになります」
 ソニャームは呆れた感じで、殆当てにしていなかった。
 運よく偶然で拾えれば良いという感じで少し考えジト目で風太をジーと見つめる。
「まあよい。
わらわは手にしたい物がある」
 良くない要求が来る予感に背筋が凍る。
 何を欲しているのか解らないけど……。

「何が欲しいんだ?」
 ごくり。
 ソニャームは風太の頬を軽く撫でる。
「解っているでしょう。
わらわが欲するものを……」
「冗談はやめて欲しい。
君のことは殆ど知らないし」
「貴方の…… は、また今度にしておこう。
禁書庫に眠っている、ある書物。
これを手に入れなければ、竜人族の存亡に関わるかも知れない、それほどの代物」
 竜人族を滅ぼしかねない古代の本。
 命を脅かされる代物が他人の手にあるのは怖い。
 手に入れたい気持ちはよく解る。

「ああ、禁書庫があるのは中央の都市だ。
魔女の館に……」
 地下に同人誌が保管されている禁書庫への通路がある。
 影を使ってリスク分散させているように、禁書の保管場所も複数に分けているかも知れない。
 砦の地下に死霊術の研究室があったらしいが、王国に悟られないように埋めてしまった。
 簡単に見つかると安易な事を言って期待させるのは良くない。
 
「手に入れば良いという程度、見つからなくても別に構わない。
わらわとしては、その些細な情報でも欲しい」
「地下にある。
場所は解っているけど、期待しないでくれ」
 
「それだけ解れば十分。
わらわの下僕が見つけ出してくれる」
 ソニャームが手を前に広げる。
 頭に透明な輝く角が現れ、ピカピカと青く光った。
 五芒星が地面に描かれると、そこから透けている青い龍が出てきたのである。
 蛇のような長細い体の、あの龍だ。
ドラゴンじゃないのか?
どうして……」
「竜人族には、複数の種がある。
わらわは水龍種、好きに呼んでもよいが青龍せいりゅうが一般的」
 形が違えば呼び方が変わるのも当然か。
 区別せずに竜にまとめてるのは、雀を鳥と呼ぶような感じだろうな。

「ごめん、姿があまりにも違っていたから驚いて」
「竜人族も人間から進化して変化してきた。
途中の分岐点が違えば姿も大きく変化するもの当然でしょう」
 ソニャームは風太の首筋を触れる。

 バチッと痛みが走る。
「何?」
「案内をして欲しい。
時期に魂が抜けて自由に動けるようになる」
 気がつけば自分を見下ろしていた。
 幽体離脱したのだろう。
 
 手足を動かしても、動く気配はない。
 ただフワフワと水の中で浮かんでいる様な感覚がするだけだ。
(行動する前に教えてくれても良いだろう。
どうしたら良いんだ?)
 青龍が飛んてきて顔を近づけた。
 長いひげがユラユラと揺れる。
 ブサイクな顔なのに愛嬌があって憎めない。
『私が掴んで行く、どこへ行けば良いのか案内さえしてくれれば。
元の体に帰してやろう』
(解った。
指差す方へ行ってくれ)
 掴まれた感触はないが、風景が流れていく。
 移動しているのだろう。
(街に向かって欲しい。
魔女の館に……、うわわああぁぁぁっ)
 わざとなのか、低空飛行で雑草にふれるかどうかの際どい高さで飛んでいる。
 下手したら地面に激突するんじやないかと、ヒヤヒヤさせられて怖い。
 幾ら霊体がすり抜けると言っても、実感がわかないのだから仕方ない。

 時々、急上昇して直ぐに急降下するような動きをする。
 まるでジェットコースターに乗っているような感覚だ。

 高く飛ぶことで、位置を確認しているのだろう。
 それは解るが、乱暴すぎないか?
『龍脈に乗っている。
その方が消耗しなくて済む、霊体でいる間は常にすり減っていると自覚したほうが良い』
(解った。
このまま真っすぐ行けば、街にたどり着くはずだ)
 
 地面……いや地下に流れる生命の流れが見えてくる。
 これが龍脈なのだろうか。
 そこに魂が、吸い寄せられるように泳いでいく。
 丸で魚のような、川を眺めているような感覚に陥る。

 もしかすると、鯉が龍になると言う話は、この光景を見たからなのからだろうか?
『そろそろ門をくぐり抜ける。
通れると意識しなければ弾かれてしまう』
 当然だが戦争中は門は閉じている。
(待って、まだ……)
 ゴッン!
 痛い……、思いっきり目から星が出るような強烈な痛みだ。
 額が割れるかと思った。

 弾かれて、空高く飛び上がっている。
 降伏したはずなのに、街は血の海となっていた。
 痛み苦しむ人々の魂が叫び、助けを求めている。
(うわああぁぁっ)
 兵士達に寄って集って剣を突き刺され切り裂かる。
 そんな光景に襲われた。
 
 悪霊に触れて、記憶の一部を見てしまったのだろう。
(こんな無意味な殺戮をするなんて……。
狂っている)
『あまり高く飛ぶと、彷徨う悪霊に捕まる。
耐えられる精神があるなら上を飛んでいっても良い』
(……無理だ。
当たらないように連れて行って欲しい)
 でもどうして、悪霊は空の上を飛ぶんだ?
 龍脈に吸い込まれて行くはずなのに……。

『生への執着、死への反発で本能的に消滅したくないと逃げている。
あるいはあの狂気から逃げたいからか』
 門をすり抜けた先、血で染まった屍の道を進む。
 死体に槍を突き立てる兵士の姿もある。
 青龍が目の前を通り過ぎても反応がない。
 見えていないのだろう。
 そもそも霊体となって居るのだから、感の良い者にしか感じることも出来ないのだろう。
 
 多くの人々が群がり奇声や大声、罵りが響かせる。
 中央広場だ。 

 老人達がはりつけにされているではないか。
 取り囲んだ人々は大声を上げながら石を投げつけている。
(助けないと……)
『もう既に死んでいる。
罪人の処刑と思って、気にしなくて良い』
 戦犯という事だろうか。
 それなら罪なき市民を殺した兵士達が裁かれる筈だ。
 違う彼らは自分達の不満を彼らに押し付けぶつけているに過ぎない。
 憎まれるようなことをしたのだろうか?
 いや、考えても意味はない。
 何も知らないのだから……。

 以前に来た時は古びてはいたが、今のような薄気味悪い不気味さはなかった。
 街は生活する人々が居て賑わいを感じられるんだ。
 
 案内する先にも、かなりの激戦があったようで家具でバリケードを作り抵抗したあとが見られた。
 若い女達の屍が転がっている。
 気色悪るさを感じつつも、たどり着く。
(燃やされていなくて良かった。
中に入ろう)
『この辺りは木造が多い、火を放てばあたり一面が燃え広がる。
道連れに火を放って居ないのは、生存者がいるかも知れない』
 その甘い期待は直ぐに打ち消される。
 魔女達は抵抗すら出来ないままに死んでいた。
 
 食べ物に毒が仕込まれていたのか、苦しそうに血を吐いて倒れている。
 顔が赤紫色に変色し、血管が浮き出ていた。
(これは、魔族化の薬に似ている。
自ら飲んで失敗したのか?)
『生命は感じられない。
ここにはもう誰も居ない、先を急いで目的のものを回収したい』
 全滅しているなら盗まれているかも知れない。
 
 光る魂が風太の前に現れ、手招きをしているような気がした。
 姿は解らないが、以前にあった誰かのような気がする。
(あの光について行ってくれ)
『光?
暗闇で見えない、いい加減事を言わず案内しろ』
 俺だけにしか見えていないのか?
 悪霊に触れて、感じやすくなっているからか。
 だとしたらアレは悪意を持って導こうとしているのかも知れない。
 
 信じてみるか、無視するか?
 ……直感を信じて、信じて付いていこう。

 風太は光る霊の後の進む先へと案内していく。
 以前ドローンに阻まれていけなかった場所を通り、破壊された鋼鉄の扉の先へ。
 既に荒らされた後だった。

 壁際の本棚は倒され。
 床に散乱する本、中身を見て不要と判断したものを投げ捨てたのだろう。
 乱暴に扱われ、本が開きページがグシャっと崩れている。
(幾ら同人誌だからって、こんな乱暴に扱わなくても……。
いや禁書がエロ本だと知って切れて暴れるか)
『何にせよ、残ったものを頂いていきましょう。
その中に目的の物が残っているかも知れない』
 偶然、残っていたとすれば運が良いが、その可能性は薄そうだ。
 保管されているはずの、死者の本が見当たらない。
 
 えっ、どうやって霊体で本を回収するんだ?
 触れることも出来ないはずなのに、いや打つかったみたいに意識すれば持てるのかも。
 だとしたら、本が浮かんで見える事にならないか。

 青龍は本を飲み込んで行った。
 本は消え去り、瞬く間に部屋は綺麗に何も無くなる。

 異空間に通じているのだろうか?
 本棚まで、持ち帰るのは流石に強欲だな。

『心外な保管するためです。
けして欲望で持ち帰るわけではない』
 意識しない言葉まで読み取るのは厄介。
 ……余計なことは考えないようにしよう。
(ごめん。
それで欲しい本はあったのか?)
『判断は主がすること。
無ければ既に奪われていると諦めつく』
 光る霊が再び現れ、奥の壁と消える。
(あの壁の向こうに何かあるのか?)
 青龍が壁を叩き破壊すると、土がこぼれ落ちた。
 行き止まりなのは間違いない。

 いや、部屋の一部を埋めて壁を設置したとしたら、この先にある。
『出入り出来ない場所を作ってどうするという。
存在を知るものが死んだら、もう二度と見つけることは不可能。
そんな愚かな事をするとは思えない』
(いや、聖女の予言によって、この争いは予期できていた筈。
だとしたら、情報を守るために封印したんだろう)
『ではどちらが正しいか確かめてみよう。
すり抜ける覚悟をしておけ』
 一度成功している。
 次も行ける、すーと抜けて空間に出るはずだ。

 暗闇、光のない世界が続く。
 今、土の中にいるのか。
 しばらくすると抜けた。

 ロウソクが幾本も立てられた、怪しい小部屋だ。
 そこに本棚が一つあるだけ。
『たちの悪い罠、ここに来て本を手にした者は命を落とす。
目に見えない死の手が、ここにある』
(どういう事だ?
毒でも巻かれているのか……)
 青龍の指先に小さな火が灯ると一瞬で消えた。
 この部屋には酸素がないのだ。
 
『ロウソクに火を灯して封鎖し、中の空気を淀ませた。
そして火が消える、そうとも知らない者がここで息をすれば……、後は解るな』
 閉ざされた空間だ。
 空気の循環はない、酸欠に気がついた時には意識が朦朧として動けなくなっているわけか。
(これが本当の禁書なのか?
持ち帰って確認しよう)
 青龍が一冊、手に取り中を確認しようとページをめくった。
 あはーんな絵が描かれている。
 
 あー、同人誌だ。
 しかも薄い本、何で厳重に隠しているのかも解らない。
 ただの罠、嫌がらせなのだろうか?

 光る霊も消えている。
 案内してくれたのは、罠へ誘導するためか。
 それとも善意……、だとしたらあの変態アマネルを狂信していた者だろう。
『……まあいい、持ち帰っておこう。
こんな物を興味持つはずもないと思うが一応、念の為と』
 まさか興味を持って、欲しいとか思ってないだろうな?
 長々と見ていたような。
 それに丁重に扱っているように見えるし。
『誤解するではない。
宝を大切にするのは竜人族の本能、こうして大切に扱われているとついつい癖が出るもの』
(あやしいなー。
まあ良いけど、急いで戻ろう)
 


 地面に潜ったと思うと一瞬だった。
「うわっ!」
 知らない場所にいた。
 巨大なテントの中だろうか、個室よりも広そうだ。
 衝立で半分に分けられている。

 あの一瞬で戻ったのだろうか?
 だとしたら、行きはゆっくりと進んでくれていたのだろう。
 
 布団の上に寝かされていたようで、肌寒さに服を着てないことに気づく。
 パンツだけになっている。

「なんで脱がされているんだ?
意識がない間に……、えっ何をされた」
 衝立の向こう側から、服を掛けるように投げ置く。
 洗濯したのだろうか、暖かくて石鹸の甘い香りが漂っている。

 何時もなら、誰かが着替えさせに来るのだが……。
 来る気配はない、それはそれで淋しい。
 いやそれも作戦か、さっさと着替えて向こうへ行こう。


 ソニャームとベリゼノアが向き合って座っていた。
 真剣そうに台の上を見ている。
 ああ、チェスをしているのか。
 ルールはそんなに知らないが、キングを取ったら勝ちのゲーム。
 
 側で対局を観戦しようと、横に座った。
「チェックメイト。
わらわの勝ちであろう」
「ぐぬぬぬ……、弟よ。
ここから逆転の手はないのか、教えるのだよ」
 詰みチェックメイトから、逆転は不可能だ。
 負けが確定しているのだから。

「一手前なら可能性があるかも知れない。
戻してくれないか?」
「ほお、この手であろう。
それなら、引き分け以上が狙える」
 ソニャームが提示した手は無難だが勝ちではない。
「違う、勝利を諦める気はない。
俺ならこう動かす」
 ベリゼノアの手が震え、顔が真っ青だ。
「な、な、なんという、愚かな手を。
王妃クイーンを捨てるなんてあり得ない、最強の駒を手放してどうして勝てるというのだね」
「勝利するには犠牲はつきもの。
王手チェック
 ソニャームの顔から笑みが消える。
 連続王手で、詰みが見えたからだ。
 その先は指さなくとも、負けが確定していた。
「わらわには、あの手は見えなかった。
ただ捨てをどうして選べたのか解らない」
「王を詰ますには何処に逃げられるかを考えるだろう。
その時、邪魔な駒があれば、そこへはいけない」
 最終的な勝ちの局面を意識して、相手を誘導する。
 気づいた時には罠の中に居るというわけだ。
 
 人は無意識のうちに、可能性の低い手段を候補から外す。
 勝ち筋があっても、そんな愚策と候補から消えれば、もう勝利への道は絶たれてしまう。
「異界では、さぞ名のある指し手だったとみうける。
わらわは、たった2百年しか遊んでいない、まだまだ子供よ」
 そんなに遊んでいて、そんなに弱いのか。
 初心者未満に負けるような……。
 いや、終盤だから見えたのかも知れない。
 序盤戦略は、ベリゼノアによって構築されていった。

 これは二人の勝利で、俺だけの勝利だと思うのは傲慢すぎる。
「ベリゼ姉が勝つために頑張っていてくれたから掴めた。
部外者だからこそ見える勝ち筋もあるから、そう高く評価しないでくれ」
「気に入った。
わらわも共に暮らしたい」
「そう来たか。
まあ良いけど、構ってやれないからな」
「時々、相手してくれれば良い。
わらわは遊び相手が居なくて退屈。
周りが気を使ってワザと負けているのがな……」

 持ち帰った本棚に、綺麗に本が収められている。
 空の本棚が3つ、全部キチキチに収められていたとは思えない。
 ある程度の隙間があったとしても、本棚2つ分ぐらいは持ち去られているだろう。

「それで欲しい本はあったのか?
ざっと見ても同人誌ばかりだけど……」
「ほれ、これこそ わらわの求めていた本。
刺激が強すぎて、驚きが隠せない」
 これって、あの隠し部屋のエロ本。
 青龍が見ていた物だ。
 
「まあ手に入ってよかった。
けどそれで竜人族の存亡に関わるとは思えない」
「この書を記したのは、ある竜人。
異界人に惚れて、誘惑するために用意したと伝えられている」
「はぁ……。
よくわからないけど、まあ人によってはドン引きするだろう」
「これを火竜の長老に持っていけば、良い交渉材料となる。
脅しの道具として外交手段として利用されれば、我らは従うしかない」
 弱みを握られたらお終いというわけか。
 長老が描いたとは思えないから、祖先の遺産なのだろう。
 それがこんな破廉恥な内容の本だったと思うと……。
 
 確かに取り戻したくなるな。
「取り返せてよかった。
不安要素も無くなって、本格的に玉国を奪還するんだろう?」
 ベリゼノアが真面目な顔で風太を見る。
「姉弟だけで話がしたいのだよ。
街の状況は、あらかた聞いている」
 恐らくだが生存者は居ない。
 あれほど残酷な事になるなんて、予想していなかった。
 いや、それは考えが甘かっただけ。
 捕らえて必要になったら生贄として殺すのだと先入観で考えていた。
 死体さえあれば異世界転生は出来るのだから殺しても何も問題ない。

「こんな事になるなら、急いで行動しておけば。
のんびりして呑気に……」
「ここで打ち止めにしようと考えているのだよ。
もう争う理由はない」
「故郷が失われて良いのか?
それに死んだ者達を供養することも出来ないだろう」
「守るだけの人口がいないのだよ。
領地を広げれば、それだけ守りに人手が割かれて衰退を加速させるだけ」
 何時までも竜人が守ってくれるわけではない。
 彼らも破壊された里の復興に人手が必要だ。
 管理できないなら切り捨てるのは仕方のないことだろう。

「ベリゼ姉が決めたことだろう。
姫はどう考えている?」
「解らない、男がいない。
田畑を耕す事もできない状態に陥っているのだよ。
同様の判断をするしかないと思う」
 確かに避難していた村人の多くは女だった。
 少年はいたかも知れないが、育つまでに数年は要するだろう。
 女子供だけで、しばらくは生活を支えなければならない。

「手を貸していいなら方法はある。
死霊術で働き手を……」
 農作業や防衛をさせた事もあり、実際に成功している。
 要塞都市の周辺を整備し、早いものでは収穫を迎えている頃だ。
 
「安易な方法で解決すれば、それが当たり前になるのだよ。
古代文明がどうして滅んだのか?」
「病で滅びたんだろう」
「それによって、機械を動かせる者が死んだのだよ。
今まで人々の代わりにしてくれていた仕事が止まるとどうなったか」
「別の人が動かせばいいだろう。
何でそんな簡単なことを……」
「それが出来なかった。
何故なら、利権となって一部の者しか伝えなかったからだよ」
 説明書や虎の巻みたいな物があるはずだ。
 それすら解らないほど愚かになっていたということか?
「それってまさか、箱の中のペットと同じなのか」
 蚕は木にしがつく能力すらなく、箱の中で餌を与えられることでしか生きられない。
 成虫になっても飛べない管理されなければ死んでしまう生き物である。
 人もそんな風に進化するのだろうか?
 何もかも、機械にすべてを任せた楽な世界。
 働かずとも、代わりに稼いでくれる。
 ……夢のような話だけど。

「そう自分達で解決できず、食料を確保することもできなくなったのだよ。
彼らは逃げることすら思いつかず、飢え衰弱し滅びた」
 問題に立ち向かうことで自分達を強くする。
 その手助けをする程度なら。

「程々に手を貸すなら良いだろう?
ある程度は自分達でなんとかする程度には仕事を残す形で」
「それは助かるのだよ。
けど戦いは終わらせる方向で動く」
「王国が停戦を飲むとは思えない。
死体が欲しくて起こした戦争だろう」
「違うのだよ。
彼らの真意は、難民を押し付ける為に行ったこと」
 難民は問題があるものの玉国で受け入れてた。
 王国に流れてくるのが嫌だったと言うことなのだろうか?
 それなら、別の国を狙えばよかった筈。
「どういう事?
それなら難民を排除すれば良かっただろう」
 殺さずとも追い出すだけで良いはずだ。
 それなら玉国の民を犠牲にしなくとも済む。

「彼らは魔族によって国を滅ぼされて逃げたきた者達だよ。
もし彼らを殺したら、自分達が魔族によって国を追われた時どんな目に遭うか」
 助けなかった者達を助ける理由はない。
 自分が助かるために切り捨ててもいいだろうと判断する。
 実際の所は、国の対応次第だが……。
「でも何で、帝国に行かなかったんだろうな。
難民達もここで止まらずに進めば……」
「帝国は戦力になるものしか受け入れなかったのだよ。
戦う意思が残っているものは王国で踏みとどまっている」
 確か、王国の南に位置した国から逃げてきたんだ。
 文化も何も違うから反発しているのだと思っていた。

「変だ。
今は争いに加担しているだろう」
「今思えば王国の仕掛けた罠はずっと昔から始まっていたのだよ。
両国を分断していた死者の森を開拓したのも」
「結婚が決まったから切り開いたんだろう?
未来予測出来る範囲を超えているはずだけど……」
 聖女から聞いた言葉が真実とは限らない。
 彼女が嘘を付く理由があるとしたら、王子と親密な……。
 もしそうだとしたら、女性不信になってしまうかも知れない。
 
「保険は幾らかけても良いのだよ。
死者の森を切り開くために、武装の搬入が行われ一部が難民達の手に渡っていた」
 それで王国兵の装備が出来たんだ。
 難民の不満を煽って、蜂起させたというわけか。
「いや、待ってくれ。
難民に仕事や支援はしていたんだろう?」
 感謝しても恨むなんてことはない筈だ。
 なんで怒り狂ったような虐殺に発展するのかわからない。
 
「突然、大量の人が来ても仕事を用意できるわけがなのだよ。
そこで議会は、自分達に富が入るような政策を行った」
「どんな酷い政策なんだ?
人道に外れるようなひどい扱いをしたのか」
「農地で働かせたのだよ。
低賃金で自分達がしたくないことを押し付ける形で」
「同じ様な待遇にしていれば、こんな事にならなかったのか。
たったそれだげで命を奪うなんて……」
「難民を優遇すれば、元々住んでいる者達が不満を持ってしまうのだよ。
誰もやりたがらないしんどい仕事を与えることで自分達の仕事を守った、ただそれだけ」
 難民に仕事を奪われれば今まで暮らしていた人々の仕事がなくなる。
 悪意があって、押し付けた訳ではないのか。
 だとしたら誰が悪いということも無い。

「言うほど酷いとは思えないけど。
何が問題なんだ?」
「元々、農地で働いていた者達の職が失われたのだよ。
地位があるものは大体が大地主であって安い労働が手に入り富を増やせた」
「んん?
住民も損害を受けているなら痛み分けじゃないのか」
「難民の言い分は違うのだよ。
自分達を不遇に扱い、富を得ていると」
「それは議会の偉い人だけだろう?」
「元々農地で働いていた者達は別の仕事を選ぶことになるのだよ。
難民にとっては、それが優遇に感じる何故だと思う」
 別の仕事についたからと言って、何の優遇でもないはずだ。
 いや自分達が就職できない仕事だったら……。
「楽な仕事だったからか?」
「その通りだよ。
実際には、そんなうまい話はないが、そう見えてしまった」
 確かに楽して儲かるならもっと早く転職しているだろう。
 隣の芝は青いということか。
「すれ違いと思い込みからの悲劇なのか。
どうしてこんな結果に成ったんだろう」
「王国の工作なのだよ。
一部の者が富を得ている事実を巧みに利用し、対立を生むように仕向けた」
 判断のつかない嘘、それに判断が付く真実を混ぜる。
 すると、真実で判断し嘘の部分も真実のように錯覚する。
 比較すれば不遇なのは明らか、それに乗っかる形である事ない事をを吹き込んだのだろう。

「それで争いがどうやって止められる?
遺恨が残って、再び争いが起きないか」
「それは未来の子達が決めることなのだよ。
私の目の黒い内は、争いを止めてみせる」
 復讐で動かずに、民が生き残ることを考えているのだろう。
 確かに死んでしまった人達は生き返られない。
 これ以上争いあっても、お互いに死者を出すだけだ。

「それなら俺は帰る。
ここにいても手助けできそうな事はないだろう?」
「そう慌てなくとも停戦するまでの間は居て欲しい。
これでもとても感謝しているのだよ」

 見張りがテントに入ってくる。
「王国からの使者が来ました。
早く逢いたいとの事です」
「少し待つように伝えて、またせておけば良いのだよ。
不愉快な者を使いに送ってきたに決まっている」
「ですが、早くしなければ死んでしまうかも知れません。
すぐに会われたほうが良いかと」
 何でそんな風に思ったのだろう。
 使者を待たせるだけで自殺するとは思えない。
 悪寒が走る。

「直ぐに会う。
連れて来てくれ」
「何を勝手なことをするのだね。
彼らが停戦を持ちかける訳が無い、何か裏があるに決まっている」
「いや、俺に任せて欲しい。
なにか嫌な予感がする」」
 その予感は的中していた。
 なんと、その使者はケーキづくりが好きなお婆さんだった。
  ラベーオの妻……と言っても生活を守るために一緒に暮らしているだけだが。
 手首から先が無くなっており、包帯が巻かれているが血がにじみ出ている。
「ううぅぅぅっ。
私が捕まってしまったばかりに、主人が……」
「落ち着いて話してくれ。
どんな協力でも惜しまないから」
 山賊狩りの時に、世話になったぐらいだがラベーオには好感が持てた。
 猫耳で可愛いからか。
 いや貴族として立派に務めを果たし、家族を養っていて立派だったからだ。

「主人が投降すれば、私達を解放すると約束したのに嘘だった。
主人は殺されて、ううぅぅぅっ」
 彼は死んだのか……。
 それで占領されていたのか。
 予想はしていたが、そんな方法で殺されるなんて。

「ここに来たのはそんな事を言うためではない筈だよ。
早く言い給え」
 
「皆殺しにするから待っていろと。
ううぅぅぅっ」
「解った仇は取る。
彼女を頼む」
 身体強化魔法をかけて飛び出していた。
 後ろで静止する声が聞こえた気がするが、もう止まるきは無い。
 おびき寄せるための罠。

 けどたった一人で向かってくるとは思わないだろう。
 
 王国兵は横陣を敷いて待っていた。
 そして先頭に、あの男が立っている。
 王子の右腕グーゼ。
 リアハを瀕死に追い込んだ騎士である。

 風太は、そんな彼の前で止まった。
「一騎打ちを受けてくれるか?
リアハ……、それにメイド達の仇」
「丁度退屈していた。
相手してやるから掛かってこい」
 グーゼの持つ、デスメイスは鎖が繋がった鉄球が付いている。
 スイカぐらいのバカでかい球体でトゲが生えていた。
 
 あれが爆発して、致命傷を受けたのか。
 なら試してみよう。

「剣よ来い!」 
 見えざる衣の形を剣状にし、中に力を満たす。
 それだけで光る電撃がほとばしる剣が出来上がる。
 作り出したのに、あたかも呼び出したかのように装うのは、単に格好良いと思っているからだ。

「そんな細い剣で相手しようというのか?
試しに切らせてやる」
「言葉に甘えて、一撃で決める。
閃光一文字ブレイブ・スラッシュ
 前世で遊んでいたゲームの技名だが、真似をしたわけではない。
 ただ叫んだだけである。

 素早く動き一瞬で間合いを詰めた。
 胴へ思いっきり振り切る。
 ガリッ! バチバチバチ……!

 剣が鎧を切り裂いた。
「おいおい、なんだその剣は。
ありえないほどの切れ味」
「受けてくれるって話だったのに、
避けるのか?」
「んま、直感でな。
切れる気がした、あのまままともに受けていたら真っ二つになっていた」
 剣先が触れただけで切り裂ける。
 鎧が紙切れ同然だった。
 だからといって、次もそうとは限らない。

「一つ教えてくれ、どうして婆さんの両手を切り落とした?」
「ゲリラ戦術で、かなり被害が出たから許せなかった。
個人的な恨みって奴だ」
 グーゼはデスメイスをぶん回し鉄球を放つ。
 大地がえぐれる。

 風太にはゆっくりと飛んでくる玉に見えていた。
 剣で切り倒すことも容易い。
 だが、地面に半分埋まった鉄球を踏みつけたかった。
 リアハがやったように。
「こんな物で俺に勝てると思っているのか?
それだけじゃ足りないか、その役に立たない鎧を脱ぐなら待っても良い」
「ふん、その大口が何時まで叩けるか試してやろう」
 激しく鉄球が飛んでくる。
 ドン! ドン!
 
 その時が来る。
 地面にめり込んだ鉄球を踏みつけた。
 掛けられている術式が一瞬に頭へ流れ込む。
 成る程、大地から活力を吸い上げて、溜まった力を一気に爆発させているのか。
 だったら、変更して……。
「踏みつけられたら、動かしようもないだろう。
諦めたらどうだ?」
「彼女がどうやって死んだのか知りたいだろう?
今教えてやる」
 爆発が起きた。
 グーゼの腕が吹っ飛んだのである。

「術式を変更しておいた。
君の手元が爆発するように」
「何でそんな真似を……。
痛てー」
「悪いな。
俺を怒らせるから、もう取り返しがつかないけど」
 グーゼの足首を切り落とす。
 バタンと倒れるが、まだ生きている。
 何か、言っているが、もう風太の耳には届かない。

「クロニャ、後は頼む……」
 兵士達の絶叫、悲鳴が響き渡る。
 それを背に戻って行く。

 最初から攻め込んで居ればよかった。
 それなら助けられた命もあったただろう。
「甘いからこんな事になるのか。
もう忘れよう」

 
 建国、難民たちが再び自領を手に入れた日。
 祝、宴に酔いしれる。
 そんなところへ、無人の馬車がやってくる。
 荷台には棺桶が一つ。

 不気味な贈り物だが、彼らは受け取り開いた。
 どうして燃やさなかったのか、後悔しただろう。
 目覚めさせてはならない美しい少女が微笑む。

 
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