【R15】ネクロマンサー風太 ~異世界転生 死霊術師のチート~

ぺまぺ

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6章 帝国編

53話 崩壊の予兆

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「では授業を始めようではないか」

 誰も居ない教室、亡霊マダグオが教鞭きょうべんを振るう。
「今日もまた遅刻するとは許せぬ。
罰を与えねば……」
 バシッ!
 革を束ねたムチがしなり床に痕跡を残す。
 何度も叩かれバツ印が色濃くなっていた。

 初めは干渉できずちりすら動かすことは出来なかった。
 だが怨念、怒りが増幅されていく内に変化が見られた。

 壁にかけてあった教鞭を持つ。
 以前ならば空を切り盛った気分になっていた。
 その進歩に当のマダグオは普段と変わりない認識で気づく様子はない。
 霊の記憶は既に止まり親母が無くなっていてた。

 録画した映像を繰り返すような、同じ振る舞いを延々と続ける。
 そして霊体の維持すらできなくなり消滅して消え去る。
 それが忘れられた霊の宿命。
 違ったのはそこが学園……迷宮ダンジョンの中だと言うことだ。

 ガラガラと扉を開き入ってくる女学園生アテリリがいた。
「すみません遅刻しました」
「早く座りなさい」
 空中に浮かぶ鞭。
 バシッと床を叩く音にアテリリは驚き部屋を出ようとした。
 ドンッ!
「痛っ……」
 あるはずの転送門が無く、壁となっている。
 間違えたのではない。
 迷い込んだのたと気づいたのである。

 そして彼女には霊の言葉聞こえない。
 どうして鞭が振るわれているのか解らない。

 バシッと背を叩かれる。
「キャアッ!」
「だから座れと言っておろう」
 だがその声は聞こえない。
 マダグオにとっては、学園生が遅刻したにも関わらず反抗的な態度をしているようにしか見えなかった。
 それ故に体罰を与えなければならない。
 
 再び鞭が振るわれる。
3重の強化盾術ライフシール!」
 アテリリは法術で防ごうとした。
 3重構造の盾がパリンッと砕け鞭が肩に直撃する。
 
「象の突撃すら防ぐほどの強度を持つ盾なのに。
こんなに容易く……」
「愚か者め!
まだ歯向かうというのか、着席し学ぶ姿勢を見せるのが学園生としての務めである」
(守りが無力なら破壊するしか無い。
一撃で壊す……)
 アテリリの安直な考えは直ぐに見破られ。
 構えた瞬間に、手を打ち付けられて集中が途切れる。
 
 術は不発となり、制御を失った精霊によって自らの身体に降り掛かった。
 全身から炎が巻き上がる。
「アアッ……」
 アテリリは倒れ火を消そうと転がるが消える様子はない。
「不用意な事をするからそうなる。
反省せよ」
 バシッ!

 鞭の一撃で炎が消え去る。
 瀕死のアテリリはかろうじて意識を保っていた。
 激痛が全身に走り焦げた匂いに気が狂いそうになる。
「ううっどうして……」
 そこに新たな訪問者が現れる。

「あれっ、間違えたか?」
 風太は管理人に会おうと転送門に入ったのだが、明らかに違う場所である。
  
 半透明でフワフワと浮かぶ老体の術師……マダグオに気づく。
 そして足元に倒れている丸焦げのアテリリにも。
「早く着席せんか!
授業の時間は始まっている」
「待って下さい。
彼女の手当をしたいです」
「ならば早く手当して席につきなさい」
 風太は彼女に回復薬ポーションを飲ませる。
 学園が配布している栄養剤に回復の術を付与した物だ。
 手軽に作れる割に効果は絶大で、飲むだけで少々の傷は消え去る。

 全身に負った火傷も痕跡すら無くなるほどに消えていた。
 焦げた髪は流石に元に戻らず、赤茶色の髪は一部を残すのみとなっている。
 眉やまつ毛が燃えて無くなりのっぺりした印象。
 もとに戻るまでは月日の経過をまたなくてはならない。
「ありがとう。
私はアテリリ」
「俺は風太。席につけるかい?
難しいなら肩を貸すけど」
「あの鞭が襲ってきたの。
二人なら撃破できる」
「いいから俺の言うことを聞いてくれるか?
君にも感じられるように……死神の感覚セプンセンス
 アテリリは、老体……亡霊の姿がはっきりと見えた。
 そして、亡霊の言葉もはっきりと消える。
「既に傷は治っている。
早く着席しなさい」

「あれが鞭を操っていた正体。
なら……」
「いや、言うことを聞いたほうが良い。
かなり凶悪な死霊だ」
 一度失敗し自滅した同じ失敗を繰り返すのは愚か。
 風太とアテリリは様子を見るために着席する。
 すると机の上にカードの束と教科書が出現した。
 
 迷宮ダンジョン核によって生成されたのだろう。
「生成があるってことは学園の意思って事?
学園長に抗議しないと気が収まらない」
「いや、違うと思う。
管理から外れている場所みたいだから」
「どうしてそんな事が言えるの?」
「管理外の場所に迷い込んだことがあって、
それ同じ様な嫌な気配がしている」
 漂っている冷たい悪意に満ちた空気感。
 誰かに見られているような視線を感じるものの、それが何処からかわからない。
 
「では、そこの者 術札スペルカードに術を付与してみせよ。
これまでの授業の成果を見せれば良い」
 アテリリは困惑した。
 術書に行うように手を当て、術付与スペルスタンプを行ったが何も起きなかったのである。
 流行り廃りがあり、術札スペルカードは淘汰され失われた術となっていた。
「こんな物をどうしろっていうの!」

「不良学園生は立って反省しなさい。
次、そこの者 手本を見せてやれ」
 術札に似たものを見た気がする。
 魔法の手紙だ。
 応用技術で出来るか?
 
 術札を手に取ると、そこに術式が込められていることに気づく。
 もしかして呪文を浮かべればいいだけなのか?
(だとしたら……舞い踊る鎮魂の蝶レクイエム

「発動! ……あれ?
何も起きない」
 術札を取り上げられてしまう。
「ほほぉこれは珍しい術式ではないか。
しかし、容量キャッパを考えておらんのは不合格である」
 廃れた理由が何となく解った気がした。
 必要とされる魔法の威力がどんどん上がっていくと共に消費か増える。
 術札の容量限界では足りなくなったのだろう。

 バシッ
 床に鞭が打ち付けられる。
 音の響きだけでも脳裏に焼きつけられた痛みが呼び起こされアテリリはビクッと怯えた。

 恐怖で洗脳していくのが学びというものだろうか?
 いや違う。
「大体解った。
もう一枚挑戦させてくれ」
「良いだろう。
それでこそ帝国法術師を目指す者に不可欠な志しである」
 失敗したのは制限やら調整等の不要な術式が入っていたからだ。
 何も考えず純粋であれば良い。
(死者は安らかに眠り大地へ帰り新たな生命を芽吹かせる……。
不浄な邪念を消し給え鎮魂ちんこん
 術札が光り輝く。
 マダグオは感激し、その術札を手にした。
「おお、素晴らしい これならば魔族共を撃退でき……」
 怨念をかき消す光によって霊体が霧状になり薄れて消え去る。
 
 ゴゴゴ……!
「何、何、この揺れ、……壁が迫っているわ」
「主が消滅したから閉鎖されているのかも知れない。
さてどうするか」
「はぁ? 何を落ち着いているの。
早く対処しないと押しつぶされてしまう」
 彼女の言う通り、何もしなければ壁に押しつ付されて圧死するだろう。
 強力な魔法で壁に穴を開けたら、向こう側に誰かが居た時が不味い。
「うーん。
取り敢えず、そそり立つ土の壁アースウォール
 ゴゴゴ……ゴン! ミシミシ……
 土壁を生成したが、圧が強く徐々に削られているようだ。
 余り時間稼ぎにも成らないのか。
「亀裂が入っているわ。
ああ、他に何かないの?」
「君は何もしないのか?」
「私の法術であの壁を貫けるものはない。
破賢王ソーサラーでもなければ無理です」
 学園の壁に向かって法術の練習を行うぐらい頑丈である。
 壁を破壊できたら称号を得られるために挑むものも居たが獲得できたのは唯一人だけ。
 
「試してみようか。
俺の知る中で最強で」
「無意味に消耗するだけ。
温存してもう一枚土壁を増やしたほうが長生き……」
「俺の呼びかけのに応じよ。
俺を殺した最強……」
 ドドドッ! 細かく激しい縦揺れ。
「なっ!」
(これは死ぬやつ。
一体何者なの……、急激に増幅されて……世界を破壊するつもり!)
 アテリリは後退り風太から離れる。
 逃げ場のないこんな場所でどんな破壊力の法術がせ発動するのか想像もできない。
 その片鱗が見える。
 床に展開した魔法陣から一気に放たれる殺意の気……。
 膨大な力を感じアテリリは死を悟り意識が消え崩れ落ちる。

 召喚口が開こうとしている。
 バチバチと電撃がはどしり、空間が歪んでいく。
 こんな狭い場所に比較にも成らない巨大な怪獣が出てこれるわけはない。
 小瓶の中に象を召喚するようなもので、学園という器は木っ端微塵に破壊されてしまうだろう。

 術が途切れ風太達は別の場所に転送されていた。
 翼人エムニアの部屋。
「魔王でも召喚するつもりですか!
あんな恐ろしい気配は初めてです」
「いや、そんな可愛いものじゃない。
怪獣、全てを脅かす天災みたいなもの」
 炎魔将を一撃で消滅させた怪獣である。
 誰もが恐れる最強。

「どういうつもり。
はぁ、幾ら貴方といえど学園を脅かすなら退学して貰います」
「君に感知して貰えれば転送して貰えると思って。
もし気づかなくとも壁を破壊すれば出られるし」
 迷宮核2つ説、それに迷い込ん場所が管理外だったこと。
 命の危機にさらされて止む得なかった。
 そんな事情をエムニアが知っても、頭を悩ませるだけでなんとも言えない。
「あー、どう報告すれば良いでしょう。
こんなことは前代未聞です」
「ありのままに話せばいいだろう」
「誰がそんな事を言って信じるというのですか。
怪獣なんて空想上の魔物でしょう」
 前世に確かに存在した。
 恐怖の対象であり生活の中に溶け込むほど当たり前の存在。
 どんなに時が経とうとも忘れられるはずもなかった。

「なら暴走事故ということにすれば良い。
君には真実を話したんだ、それだけ信用している」
 親密になる秘訣として、秘密の共有がある。
 秘密の価値が高いほど、守らなければならい気持ちが意識を強くさせる。
 既に惚れている彼女には守りたいという意識とそのために罪を犯してしまう後ろめたさ。

「暴走って、あらゆる事象は迷宮核によって制御されています。
異常が発生すれば記録に残る……」
「もしコアが2つあって、片方が暴走しているとしたら?
実際、管理で規定な場所があるだろう」
 エムニアはじっくりと考える。
 もし暴走を認めれば自分達の管理不足を指摘される。
 それだけなら良いが無能と判断されて排除もある。
 
 もし初めからコアが2つ設計されていたら、情報を与えて貰えなかった自分達には落ち度はない。
 なのに隠匿すれば、それこそが愚かな判断と見なされる。 
「仮説が正しければ、コアが2つあり。
片方が暴走している事は間違いないでしょう」
「ありがとう」
「調査は我々が行いますので、
貴方には勉学に集中してもらいます」
「頼ってきたのは君の方だろう」
「それは貴方が行方不明に成らないように気をつけてもらうための忠告です。
勘違いさせてしまって、ごめんなさい」
 エムニアは跪き風太に頭を下げた。
 嘘なのは解るが、立場上仕方のないのだろう。
「もしコアを見つけたら俺に譲ってくれないか?
繋ぎたい場所がある」
「私が良いですって答えると思って聞いている?
ならいいえ。公私混同はしないつもりです」
「そうだね。
勉学に励むことにする」
 今は色んな魔法にふれることが楽しい。
 それを手放す理由はない。





 今日の予定を全てこなし帰宅の時間となる。
 迎えの馬車が風太の前に停まった。
 兎耳セウファが手を差し出す。
「お迎えに上がりました」
 日替わりでメイド達が交代で来ている。
 風太にアピールする機会を与えるためだが、彼女にはその必要はない。
 妻として迎えているからだ。
「何かあったのか?」
「少し甘えようと。
パフパフしてもいいです」
 まっ平らなムフフではなく耳を触っても良いと言うことだ。
 その誘いはズルい。
 何故ならもふもふするのは最高に気持ちいいからだ。
 兎耳の柔らかでフワフワ感が……ああ至高……。

 馬車はゆっくりと遠回りして自宅へ戻る。
 後をつけられていないか警戒というより交流の時間を増やすためだ。
「最高に良い……、なんて幸せ」
「皇帝が帝都に帰還したらしいです。
それでアメジア姫が話をしたいと」
 風太は凍りついた。
 姉妹揃って狂人の資質を持つ、アメジア姫は一見真面目な女の子だがその狂気が垣間見えた時が怖い。
「出来れば会いたくない……という訳に行かないよな。
一体どんな要求をしてくるつもりか予測できるか?」
「皇帝への贈り物を考えています。
各地で防衛戦に参加するほどの武闘派ですから、武器を贈りたいのでしょう」
 帝国の防衛戦を支える為に皇帝自ら出陣しなければならない程に追い詰められていた。
 それは風太が現れるまではの話だ。
 知らず知らずの内に魔族の侵攻を食い止め、帝国の危機を何度も救っている。

「ふーん。
古代の武器はゴミみたいなものばかりだったから、あんな物を贈り物には出来ないよな」
 強度だけしか取り柄のない代物だ。
 おたまを献上したら、逆鱗に触れて追い出されるかも知れない。
 硬いから溶かして剣に加工すれば……。

「鉱山から採掘した希少な鉱石が溜まっています。
それで一振りの剣を作るのは如何でしょうか?」
 セウファの目が赤く輝く。
 洗脳の後遺症で攻撃的な人格に半分支配される。
 彼女は隠し持っていたナイフを手に風太に切りつけようとした。
 
 バシッと手首を掴みそれを止める。
「わざわざ聞くということは何か問題があるんだろう。
俺に解決できるのか?」
 そんな彼女を野放しにしているのは、被害者だからである。
 王国が施した洗脳によって人格が破壊されそうになり防衛本能によって人格が分離した。
 出来れば呪縛を完全に取り払いたい。
 風太は押し倒す形で彼女と唇を重ねる。
 
 セウファは驚いた様子で屈服しウットリした目になる。
 それは恋する乙女のような普段の彼女。
「感が良くて助かります。
精錬が出来ずに鉱石の状態で保管しています」
 鉱石から不純物を取り除かないと加工できない。
 そんな技術も知識もないのにどうしろというのだろう。
「魔法で解決できれば良いんだけど……。
何かあるのか?」
「錬金術なら、金属として取り出すことが出来ます。
ここに書物があって興味ありますか?」
「ある。
そんな物があるなら早く教えてくれればいいのに」
「問題が……。
術として未完成で副作用による被害が大きいです」
「欠陥品なのか?」
「物質は電子と呼ばれる非常に小さな組み合わせで出来ています。
それを術によって再構成し別の物質に作り変えようというのが錬金術です」
 前世科学でも粒子加速器によって、銀が金に変化したのは有名な話。
 ただ、それは一瞬のことで微量しか生成できずコストに見合わず錬金術とは程遠い金食い虫である。

 そんな界隈でしか知らない話を風太が知るはずもなく、原子が一番小さいと思っていた。
「それの何が問題なんだ?」
「再構築した時に余った物が、魔素として放出されてしまうのです。
錬金術を行っている間止まること無く」
 逆の現象は魔法を使った時に起きている。
 物質化。
 魔素を制御して形にしている。
 それは火の玉だったり石だったりと……。
 しかし、それは一時的なもので、崩壊して魔素に戻ってしまう。

「集めてたり再利用すれば……」
「高純度の魔素に触れるだけで肉体が変質してしまいます。
魔族化に近い現象で、記録によれば肌が結晶化したと」
「そんな危険を承知で俺に何をさせようとしているんだ?」
「解りません。
何かしらの発見があって解決できるのではと信じています」
 受け取った錬金術の書は、金属板で出来ていて開くことが出来ないほどに硬い。
 紙で出来たのを金属に変えてしまったのだろうか。
 これでは読むことはでないが……。

情報解析記録開示サーチスクリーン
 本に記された内容を映像を見るような感覚で表示する。
 錬金釜の製法が記されているようで、複雑な術式によって全てを分解し再生するのである。
 生成するには種となる一部が必要で、それを起点に復元されるようだ。
 つまり鍋で何でも放り込んで、最後に増やしたいものを入れれば生成させる。

 不要なものを全て魔素に変えてしまう為に副産物が見えない。
 だから大量に増殖させる画期的な生産方法として活用された歴史が書かれていた。
 それによって引き起こされた悲劇、奇病も。
 発展の裏に隠れた闇である。

「何か解りましたか?」
「危険な技術だから、封じたらしい。
でも参考になる事は幾つかあって、魔法の生成効率をよく出来そう」
 純粋な錬金術は使うことはないだろう。

 風太はふと窓の外に目を向ける。
 片腕の男が道の端に座り物乞いをしているのが見えた。
 何時も違う道を通って帰っているが、これは初めのことだ。
「止めてくれ」
「何かありましたか?
すくに対処します」
「いや、個人的なことだから」
 風太は馬車から降りる。
 右腕のない男はやつれ今にも死にそうなほど衰弱していた。
 それもその筈、悪霊が取り付き生命をすすっている。
 
 チャリンと男の前に置かれた器に硬化を入れた。
 悪霊を掴み捕らえる。
 その動きは素早く眼の前の男は気づく様子はない。
「これは金貨ですぜ。
間違って落とされたのでは?」
「いや、国の為に働いて傷ついた事と思うと、心が痛む。
それで少しでも良いものを食べると良い」
「貴族殿、ありがたや。
いや学園生の方ですか、お名前を聞かせて欲しい」
「俺のことは忘れてくれ」
 そう言うと風太は馬車に戻った。

「物乞いに金を与えるのは良くありません」
「俺もそう思う」
 死の近い者に近づく悪霊が見えなければ風景として見逃していたかも知れない。
 施しを積極的にするつもりはなかった。
 ただ近づく尤もらしい理由として寄付を選んだだけ。

「ならどうして」
「あのままだと命を落としてしまう。
それほど弱っていた」
「あのような者は酒に溺れて暴れるのか落ちです」
 味をしめて寄付をせがむだけの乞食として一生を終えるのは哀れだ。
 ふと故事を思い出す。
「魚を与えるのではなく釣り方を教えよか。
そんな都合の良い方法が有るのだろうか?」

「弱者は自然淘汰されて死ぬのが定めです。
彼も戦場で息絶えていれば生き恥を晒さずに済みました」
「冷たいな。
……」
 ザザザ……
 腕の再生移植を行う白黒な光景。
 まるで古い映像を見せられているような、淡々と詐欺用が行われているよ様子。
 過去の記憶、いや古代人が見せているのか。
 知識を得る代償に、伝承しなくてはならない。
 いつの頃から忘れていた。

「ん?
顔色が悪いです」
「助ける方法を見つけた」
「……転生、あるいはゾンビ化するのでしょうか?」
「違う。
治療する」
「それは興味深いです。
見てみたい」
 失った部位を再生する法術でも、腕一本は再生しない。
 人の再生能力の限界を超えて治癒できない為だ。
 傷が塞がるだけ。
 
「もし彼が腕を取り戻したいと望むなら俺の元に連れてきてくれ」
「それは恐ろしいですね。
だって彼の運命を変えてしまうのですから」
 自宅である館に到着する。
 ズラリと百人ほどのメイドが並んで待っていた。
 
 なっ、……また知らない顔。
 一気に増やすなんて聞いていない。
「これはどういう事?」
「人事を行っているのはリアハ殿です。
直接お尋ねに慣れば宜しい」
 雇うにも金が何処から出ているのだろうか?
 帝国から裏金でも貰っているのかと疑いたくなる。
 
「かえりなさいませ」
 新顔ばかりで、知っているものは誰ひとり立っていない。
 館を間違えたのかと思うぐらいだ。
 
 風太は直ぐにリアハのいる執務室へと向かった。
 すれ違うメイド達も知らない顔ばかり。
 不在の間に乗っ取られてしまったと錯覚しそう。
 総替えなんて事を普通はしない。
 引き継ぎや、それまで培ってきた物事が全て失われてしまうからだ。

 ドン!
 扉を勢いよく開き、部屋に入る。
「説明してもらおうか」
 リアハは書類に目を通している所だった。
 風太に視線を移すと笑みを浮かべる。
 なにか良いことが会ったのだと察せる程に笑みに溢れていた。
「おかえりなさい。
まあ、そこの椅子に座って」
「メイド達を増やしたのはどうしてだ?
今までも十分足りていた筈」
 いや多すぎて、仕事が足りないぐらいだ。
 10人居れば十分だと言うのに、その数倍も居るのだから……。
 更に増やす理由が解らない。

「自分の胸に手を当てて、何をしたのか思い出してご覧なさい。
思い当たる節があるでしょう?」
 風太は考えてみるが何も思い当たらない。
 そもそも学園で勉学に励み外出もなく、出会う機会がなかった。
 会ったこともない者達をどうやって勧誘するというのだろう。

「全く解らない。
俺がメイドを増やして欲しいなんて指示を出したと言いたいのか?」
「学園で論文が発表されて、高く評価された事をまだ聞いてないようね。
帝国に変革をもたらすとして、近々貴方に貴族の地位を与えるそうよ」
「えっ、何の話だ?
そんな事は何も聞いてない」
 貴族になっても何も得なことがあった記憶がない。
 へんな責任が伸し掛かるだけ。
 断りたいぐらいだが、拒絶は帝国との決別を意味する。
 亡命で助けられている訳だから、そんな恩を仇で返す真似はできない。
「クフフフ……。
アメジア姫と共に皇帝に謁見出来て嬉しいでしょう?」
 王国では国王から塩対応されて最悪だった。
 権力者は自分を脅かすかも知れないと妄想だけで排除するものだろう。
 風太にはそういう認識があり皇帝について何も知らないのに、嫌悪すらしていた。
 何が嬉しいことだ。
 最悪じゃないか。
 亡命を受け入れ、住む場所を与えてくれたことは感謝するけど。
「姫の護衛なら他に任せることが出来るだろう」
「貴方に会いたいと指名しているのに、
代理を送るなんて失礼極まりない行為です」
「逃げ道は塞いでいるってわけか。
行ったら突然襲われるってことはないよな?」
「さあ、皇帝は自ら戦場に指揮を取る程の戦好き。
卑劣な暗殺を使うとは考えられないけど、まさか何か隠していることがある?」
 学園で怪獣を召喚しようとして騒ぎを起こしたばかりだ。
 もみ消してくれると信じているが最悪、皇帝の耳に入ればどうなるかわからない。
 王国のように危険視して暗殺を企てるなんて事も。

「まあ、事故があって仕方なかった。
多分大丈夫とは思う」
「……ふーん。
目立つ行動は控えたほうが良いと言っても無理でしょうね」
「あはは……。
気をつけているつもりだけど、盲点なことが多くて」
 気をつけるのは危険だと認識できるから出来ることだ。
 普段通る道がいきなり陥するなんて考えたりしないように、警戒しても地面にまで意識はいかない。
 うっかりと言うよりも、違う価値観、常識にはまってしまう。
 
 前世の貴族が敵国のスパイを見分けるために会議中に食事をしたという話がある。
 普段の何気ない食事の習慣は誤魔化せない。
 一目で部外者だと判明したという。
 
「それよりも、どうして機嫌がいいのか解る?
クフフフ……」
 お腹をさするリアハの姿に風太は微笑む。
「命を宿したのか?
だとしたらお祝いをしないと」
「ええ、でもそれはまだ先に取っておいて。
不穏な動きがあるから、気づかれたくない」
「解った。
この事は二人だけの秘密だ」
 リアハは服をめくりお腹を出す。
 引き締まり鍛えられていて以前と変わりなく膨らんでいる気はしない。
 風太は耳を当てて見るが、鼓動は一つ。
「赤ちゃんの鼓動は聞こえる?」
「いや、解らない。
どうやって宿したって判断したんだ?」
「魂の女神象に触れだけ。
見せてあげましょう」
 机の引き出しから、両手を広げた白い女神象を出す。
 リアハは女神の頭に手をおいて念じる。
 女神像の周囲に大小の光球がグルグルと周り飛ぶ。
「2つ飛んでいるから、小さい方が赤ちゃんってことか?」
「ええ、そうよ。
優しく触って欲しい」
 スリスリ……。

「お茶をお持ちしました……。
これはお楽しみ中失礼します」
 入ってきたメイドは、二人の行動を見て勘違いしたようだ。
 慌てて部屋を出ようとして反転した時、勢い余りお茶が溢れ傾き床に落とすという失態をする。
 ガシャンッ!
 
 そのティーセットは風太がお土産でリアハに贈ったものだ。
 リアハのとてもお気に入りという事はメイドならば全員が知っているぐらい重要事項である。
 メイドは顔が青ざめ立ち尽くす。
 茶色の長い髪を後ろで一つに束ねている。
 風太が近づいても彼女は反応を示す様子はない。
「大丈夫か?
怪我がなくて良かった」
「……あっ、申し訳ありませんでした。
家族の命だけはお助け下さい」
「怯えることはない。
誰にだって失敗はある、君の安全は俺が保証するから」
「は、はい……」
「君の名前を聞いておこうか?」
「ティリアスです」
「この欠片は綺麗に洗って箱に入れて保管しておいてくれ。
修復できたら直したい」
「はい、今直ぐに」
 ティリアスは直ぐに割れたティーセットを片付け去っていく。


「優しいのは良いことですけど。
秩序を保つにはある程度の厳しさも必要です」
「厳しい罰則は、不正に手を染めるから程々がいい。
失態逃れで、もっと最悪な結末になるのは良くあることだ」
 オンラインゲームでの体験だ。
 最適解でない行動をするものを戦犯として叩く風習があった。
 そんなギスギスしたゲームなんて楽しめるものではない。
 報復にチートで荒らしまくるという事態が起きる。
 そこから先はもう滅茶苦茶でチート無しでは楽しめない魔境に……。
 そしてサービス終了という結末。
 優しさがあったらなら……、どうなっていたか。
 
「あれは私物だったから、良かったものの。
帝国から下賜された物も多くあります」
 貰った物だからといって、自由にできるものではない。
 大切に飾って管理するのが忠義の証となる。
 奪われたり破壊されるなんて恥であり、敬意が足りない証拠であった。

「新人にいきなり任せずに訓練してから……」
「それか出来れば良かったけど。
遠くから来た彼女達を無碍に追い返すのは忍びないと思って」
「ん?
遠くからって……」
「術師の権威、賢者の塔がある東から。
片道切符の簡易異界門クリスタル・テレポートでやって来たらしいの」
「初めから帰るつもりはないって事か?」
「ええ、ここでは手狭なので従来のメイド達で住む場所の手配している所です。
やはり追い返せば良かったようね」
「何の事情も知らずにごめん。
彼女達の決意は尊重しよう」
 リアハが人情だけで判断したとは思えない。
 何かしらの計算があって事だろう。





 再びティリアスが部屋にやってきたのは、話が途切れたときだった。
「旦那様、アテリリと名乗るお客が来ております。
客間にて待ってもらっています」
「解ったすぐに行く」
 確か……、助けようとしたけど召喚の前段階で気絶してそれ以降の事は何なも知らない筈。
 助けた礼なら良い。
 もしアレを説明しろと言われたら、どう答えれば良いのか。
 魔法の暴走事故で納得させるしか無い。

 アテリリはカツラを被っているのか、長い髪になっていた。
 化粧で眉を書いたのだろう、全く焼け焦げた後だと解らない。
「交渉がしたい。
私を助けて欲しい」
「面白い事を言う。
既に君を助け出しただろう」
「テヘヘ……。
そんな事を言って良い立場ではない」
 具体的な事を言うまでは曖昧な言葉で誤魔化すことすら不要だ。
 だが沈黙は何かを隠していると判断して疑念を抱かせる。
 だからここは逸らす。

「その髪は元に戻って良かったな。
俺が助けなかったら焼け死んでいただろう」
「貴方があの空間を作り、私を閉じ込めた。
そしてあの幻を見せて気を失っている間に……と推測するのはどう?」
 気を失っている間に何かされたと疑っているのか。
 これは厄介だ。
 していないという事を証明はできない。
 そして勝手に妄想して、被害者面でぶん殴ってくる。
「君に何かをしていれば、学園が調査に動き出しているだろう。
そもそも君にあったのは、あの時が初めてだ」
「つまり誰でも良かったと。
そうやって女達を誘惑して、こんなハレームを作り出している、そうでしょう!」
「違う。
それは君の妄想だ」
「無実の証明をしてくれる?」
 やってないと言う証拠は目撃者がいなければ出せない。
 二人しかいなかった時点で、それは不可能な話。

「君こそ、証拠を出してくれ。
けど不安に感じるのは仕方のない、君に危害を与えていないと誓う」
「私の名誉が傷つけられた。
貴方に弄ばれたと疑いの目で見られる、その責任を取ってくれる?」
「何を望む?」
「私をめとってくれる?
それで全て解決」
「君は俺を愛してはいないだろう。
なら断る」
 アテリリは風太の隣りに座ると、手を掴み胸を触らせた。
 恥ずかしいのか顔を赤らめ微笑む。
「嫌な相手が触って興奮したりはしない。
これが私の証明、これでどうよ」
 
「ここで全裸になるか?」
 覚悟を問われてアテリリは困惑した。
 幾ら命の恩人と言っても、まだ心の準備ができていない。
 見透かされていたのだと気づきアテリリは立ち上がる。
「……なら、裁判でも何でもする。
それで責任を取ってもらう事になるから覚悟しなさい」
「本当の悩みを話してくれたら、
協力しても良い」
 突き放してからの妥協。
 もし別のなにかを企んでいたら、話してくれるかも知れない。
 その予感は的中した。

「領地持ち貴族の義務を知っている?
帝国貴族になりたいなら常識だけど」
「いや知らない」
「領地の規模によって兵士を派遣する義務がある。
騎士団を結成できるほど力のない貴族は自ら領民を率いる事も多い」
「つまり君にその役目が来たってことか?」
「いいえ、兄よ。
数ヶ月前に水魔将によって都市が壊滅させられたのは知っている?」
 竜人の里が襲われた事とは別のことだろう。
 帝国でも暴れていたのか?
「いや、多分この頃には俺は帝国にいなかった」
「西の海洋国家を次々と壊滅させ帝国へと攻め込んできた。
街は瞬く間に海底に沈んだらしい、その防衛に父が派遣されていたの」
 そう言えば大量に水を発生させていたな。
 水攻めをされるようなものか。
 
「復讐か?」
 それならもう討ち取っているから叶っている訳だけど……。

「いいえ。
ただでさえ人口の少ない田舎、兵に志願す者が現れず途方に暮れてとの連絡が入ったのです」
「報酬を多くすればいいだろう」
「死んた兵の家族に少ない保証を与える為に借金をして領地を差し押さえられてしまった。
それを領民も知っていて命がけで戦っても報酬を得られないと拒否するのは当然」
「借金を返済するために近づいたってことか。
なら他をあたると良い」
 助けても良い。
 だけど無条件に与えては彼女を金食い虫に変えてしまう。
 それは哀れな人生だろう。

「兵を出せなければ莫大な罰則金が発生して、
領民まで重い税に苦しめられる事になる。
それを防ぐために手を貸して欲しい」
「兵力が欲しいというわけか。
で、その見返りは?」
「私自身です。
恥を忍んで全てを話した、情があるなら助けて欲しい」
「どんな術が使えるのか見せてくれ。
能力次第だ」
 アテリリが習得している魔法は、一般的な中距離支援型で無難な感じだ。
 ステータスを見ても1年生と考えればまずまずの評価で伸びしろに期待である。
 戦闘メイドと比べれば最下層、下の下であって足手まといなのは明らか。

 戦闘メイドは護衛と家事を兼任している。
 そんな中途半端な立ち位置の者にすら及ばない、法術専門職がどれほどの価値があるのだろうか。

「お願い。
……いずれ服も脱いでも良い」
 アテリリは頭を下げる。
 いまはそれぐらいしか出来なかった。
「君の故郷に行ってみるか。
何か打開策が見つかるかも知れない」
 
「にゃーん♥」
 黒猫……クロニャが風太の側で鳴く。
 甘えたいときにだけ現れる気まぐれは相変わらずだ。
 風太はクロニャを抱きかかえる。
「にゃー」
 水色の子猫と、茶色に黒の虎柄な子猫がやってくる。
(君もか……。
一体何処から連れてきたんだ)

「あっ可愛い……。
ネズミ対策で我が家でも飼っています」
 アテリリがクロニャの頭を撫でる。
 何気ない行動だった。
 ビビッ!
 
 衝撃が走り魂が囚われたのである。
『にゃはっ。
御主人様を利用しようととするとは万死に値する』
(何……、声が聞こえる?
もしかしてこの猫!)
『よく見るが良い。
解っている筈、ニャヒッ』
 クロニャには彼女など卵を踏み潰すぐらい容易く殺せる。
 それ程度の存在に過ぎない。
 
 ほんの鱗片を見せるだけでアテリリは恐怖し、同時に崇拝するような感情に襲われた。
(ああ、なんて素敵なのでしょうか……。
貴方様の下僕にして下さい)
 本心からそんな言葉が出るわけはない。
 クロニャの精神支配によって言わされているだけだ。
 それでも自分の意志だと錯覚するに十分だった。

 事情を知らない風太は不思議そうにアテリリを見つめた。
「ぼーとして、どうしたんだ?」
「この子を預かっても良いでしょうか?
とても気に入りました」
「別に良いけど。
普通の猫とは違う……」
「何となく分かります。
では失礼します」

 交渉は何だったのか?
 何かしたのだろうか。
 
 チリリーン♪
 ベルに反応してやって来たのはティリアスだった。
「君か……、彼女を監視して欲しい。
何か嫌な予感がする」
 出来ればサラが良かったのだが、今は不在なのだろう。
 新人に頼むには荷が重いかと思いつつもこうしている間に帰ってしまい後をつけるのが困難になる。
「はい、直ぐに付けてまいります」
「見ているだけで何かあったら直ぐに俺に報告してくれ。
これを渡しておく」
 魔法の手紙。
 鳩になって手紙を届けてくれる便利なもの。
 
 
 
 



 古びたレンガ造りの2階建て長屋、そこにアテリリが入っていくのが見えた。
 一般的な学園生が借りている住居。
 とくに不自然な所はなく、多くの学園生が暮らしている。
 ティリアスは呟く。
「旦那様は何を気にしていたのか解らない。
誰かに狙われている様もないですし……」
 孤独を紛らわし闇への恐怖心を取り除くには心細い一言だ。

 普段から日が落ち暗くなると人通りは無く、周囲を見ても誰も居ない。
 無事に帰ったと報告すべきかと迷った挙げ句、それだけでは失態を帳消しにできないと考えた。

 客間での会話は何かあった時、直ぐに駆けつけられるように筒抜け。
 脅しや誘惑に泣き落としと、小賢しい手を使っていたのが気に入らない。
 直接。乗り込んで話をすべきだと結論づける。
 
 コンコンコン!

 反応はない。
 不用心にも鍵はかかっておらず、扉は簡単に開いた。
「アテリリ殿、少し話がしたい。
いるなら返事をして下さい」
「アハハ……。
これが私の力……、これは素晴らしい」
 アテリリの声が聞こえ独り言を言っているのだろうか。
 そっと奥へ入り見てしまう。

 魔法陣の上に立ち魔術を操るアテリリの姿を……。
 腕に召喚された三つ目魔蛇マジックバイパーを巻き付けていた。
「魔族崇拝……っ!」
「にゃーん」
 足首を噛まれ視線を床の黒猫に向ける。
 視線を外した一瞬が命取りだった。

 首筋に三つ目魔蛇マジックバイパーの鋭い牙が突き立てられる。
「ううぅぅっ」
 声が出ない。
 力が抜けていく……、こんな所で死ぬのはいや……。

 次の瞬間、扉の前に立っていた。
 ノブを握るのが怖い。
 この先で待っている未来が見えたような気がした。

 恐怖で手が震えノブを握る手が拒絶反応を示す。
 ガタガタと体が震えが止まらない。
「居ないようね……」
 ティリアスは何も思い出さないように心がけて報告に戻る。


 そんな様子をアテリリは窓から見ていた。
「良かったのですか?
彼女は御主人様の下僕……」
「にゃはっ。
まだ知られたくないから」
 
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