(完結)夫の浮気を知ってしまったので調査します

アイララ

文字の大きさ
1 / 5

書かれていた内容は

しおりを挟む
~~~~~

愛しのリストナへ、貴方の本当の恋人より

貴方は浮気者だから私にするかナザリェスにするか、それとも他に付き合ってる女にするか悩んでいるかもしれないわ。

だけど何時かは私の方へ、貴方の気持ちを振り向かせてあげるからね。

~~~~~

ラスタノール男爵家の令嬢である私、ナザリェス・ラスタノールが呼んで来てくれたのは、ルーカナス伯爵家の夫人であるミスティノ・ルーカナス。

夫であるリストナ・ラスタノールと共に行った舞踏会で知り合い、それからは困った時に相談する仲になっている。

今日は彼女を家に招き、夫が浮気をしていた証拠である手紙を見せ、どうすればいいかを相談していた。

「それが夫の服に入っていたの?」

「えぇ、そうなのよ。昨日、使ってない夫の洋服たんすにある服を手入れしようとしたら、服の胸元に手紙があるのを見つけたの。中に何が書いてるの? と思って見たら……これよ」

「どれどれ……あらまぁ、これはとんでもない事が書かれてあるわね」

ミスティノ様は滑らかな手付きで受け取って、さらっと手紙を読み流す。

太陽の輝く庭園で見せる優雅な手付き、磨き上げられた大理石の様に光が輝かす美しい肌。

……田舎出の男爵令嬢である自分の日に焼けた姿と比べると、溜め息が口から出てしまう。

「けど、気にし過ぎよ。リストナは気難しいけど誠実な人だし、浮気なんてする筈ないでしょ? きっと誰かの悪戯よ、悪戯。それよりナザリェス、こんな話を聞いた事ある? 私の所に来た噂話なんですけど……」

何時もよりお喋りなミスティノ様の話を聞きながら、私はふと、夫の事を考えていた。


私の夫であるリストナとの結婚は、本心からの恋で婚約した訳ではない。

あくまで金や権威の絡んだ政略結婚でしかなく、夫婦の仲は冷めきっていた。

それでも夫婦は夫婦、これから長い時を共に過ごしていくのだから、彼と仲良くなれる様に努力してきた。

手紙を見つけた時だって、彼の部屋を念入りに掃除して喜ばせようとしたからなのに……。


「……それでね、結局は勘違いって分かったのよ。きっと、リストナの手紙も誰かの悪戯よ」

……それにしても今日の彼女は、本当によく喋るわね。どうかしたのかしら?
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ

Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。 理由は決まって『従妹ライラ様との用事』 誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。 「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」 二人の想いは、重なり合えるのだろうか …… ※他のサイトにも公開しています。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

冷遇された没落姫は、風に乗せて真実を詠う ─残り香の檻─

あとりえむ
恋愛
「お前の練る香など、埃と同じだ」 没落した名家の姫・瑠璃は、冷酷な夫・道隆に蔑まれ、極寒の離れに追いやられていた。夫の隣には、贅を尽くした香料を纏う愛人の明子。 しかし道隆は知らなかった。瑠璃が魂を削って練り上げた香は、焚く者の心根を映し出す「真実の鏡」であることを。 瑠璃が最後に残した香の種を、明子が盗み出し、手柄を偽って帝の前で焚き上げた瞬間。美しき夢は、獣の死臭が漂う地獄へと変貌する。 「この香りの主を探せ。これほど澄み切った魂が、この都に在るはずだ」 絶望の淵で放たれた一筋の香りに導かれ、孤独な東宮が泥の中に咲く白蓮を見つけ出す。 嘘と虚飾にまみれた貴族社会を、ひとりの調香師が浄化する、雅やかな逆転劇。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。

真実の愛は水晶の中に

立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。 しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。 ※AIイラスト使用 ※「なろう」にも重複投稿しています。

私は私で幸せになりますので

あんど もあ
ファンタジー
子爵家令嬢オーレリーの両親は、六歳年下の可憐で病弱なクラリスにかかりっきりだった。 ある日、クラリスが「オーレリーが池に落ちる夢を見た」と予言をした。 それから三年。今日オーレリーは、クラリスの予言に従い、北の果ての領地に住む伯爵令息と結婚する。 最後にオーレリーが皆に告げた真実とは。

処理中です...