1,213 / 1,557
第11章 奇妙な休日
隠れ家
しおりを挟む
「じゃあ……って、ここのUFOキャッチャーは商品がちょっとせこいのよね。それじゃあ次は私のお気に入りの店を紹介するわね」
そう言うとアメリアはそのまま誠の手を引いて歩き出した。周りの羨望のまなざしに誠は思わず酔いしれれていた。上司と部下と言う関係だけならこんなことにはならない。そう思うと、誠の心臓の鼓動が早くなっていく。
ベッドタウン東都豊川市の大通り。平日と言うこともあり、ベビーカーを押す若い女性の姿が多く見られる。彼女達もアメリアを見ると、少し複雑な表情で道を開ける。
アメリアは紺色のコートの下にはデニム地のジャケットにジーパンと言う姿である。その格好は彼女らしく地味な選択だと言うのに、誠の手を引いて歩く彼女の姿は明らかにこの豊川の町には掃き溜めに鶴といったように誠には思えた。
「ここよ」
そう言ってアメリアが立ち止まったのが、古めかしい建物の喫茶店だった。誠には意外だった。アメリアとはアニメショップやおもちゃ屋にかなめとカウラを連れて一緒に来ることはよくあった。しかし、こう言う町の穴場のような喫茶店を彼女が知っていると言うのはアメリアには誠の知らない一面もあるんだと思い知らされた。自然と誠の視線は周りの嫉妬に満ちた視線を忘れてアメリアに注がれた。
「じゃあ、入りましょ」
そう言うとアメリアは重そうな喫茶店の木の扉を開いた。
中はさらに誠のアメリアのイメージを変えるものだった。年代モノの西洋風の家具が並び、セルロイド製のフランス人形がケースに入って並んでいる。
「久しぶりじゃないか、アメリアさん」
そう言って白いものが混じる髭を蓄えたマスターが二人を出迎えた。客は誠達だけ、アメリアは慣れた調子でカウンターに腰をかける。
「ブレンドでいいんだね、いつもの」
そう言うマスターにアメリアは頷いてみせる。
「良い感じのお店ですね」
マスターに差し出された水を口に含みながら誠はアメリアを見つめた。
「驚いた?私がこう言う店を知ってるってこと」
そう言いながらいつものいたずらに成功した少女のような笑顔がこぼれる。
「もしかして彼が誠君かい?」
カウンターの中で作業をしながらマスターがアメリアに話しかけた。
「そうよ。それと外でこの店をのぞき込んでいるのが同僚」
その言葉に誠は木の扉の隙間にはめ込まれたガラスの間に目をやった。そこには中をのぞき込んでいるかなめとカウラの姿があった。
目が合った二人が頭を掻きながら扉を開く。だがそれだけではなかった。
「いつから気づいてた」
かなめはそう言いながらスタジアムジャンパーの袖で額を拭った。
「やっぱ気づくよな……私の髪が目立ったせいか?」
「違うわよ、物騒なの持ち歩いてる誰かさんの態度がデカいから」
「誰の態度がデカいんだよ」
かなめが反射的にそう叫んだ。隣には子供服を着ているランが肩で風を切って入ってくるなり誠の隣に座った。あまりに自然なランの動きに呆然と見守るしかなかったかなめとカウラだが、ようやく誠の隣の席を奪われたことに気づいて、仕方がないというようにお誕生日席に座る。
「ずいぶん友達がいるんだね。大歓迎だよ」
そう言いながらマスターは水の入ったコップを配った。
「パフェ無いんだな」
メニューを見ながらカウラは落ち込んだようにうなだれた。
「お嬢さんは甘いのが好きなんだね。まあ、うちはコーヒーとケーキだけの店だから」
淡々とマスタは優しい口調で話す。彼はそのまま手元のカップにアメリアと誠のコーヒーを注いだ。
「日本茶もねーんだな」
そう言いながらランが顔をしかめる。アメリアはにんまりと笑顔を浮かべながらランを見つめている。
「なんだよ!アタシの顔になんか付いてんのか?」
「ああ、鬼の教導官殿は好みが和風のようですねえ」
誠の隣の席を奪われた腹いせにかなめがつぶやいた。すぐさまランは殺気を帯びた視線をかなめに送る。
『なんだよ、これじゃあぜんぜん気分転換に……』
そう思いながら誠はアメリアを見つめた。そこにはコーヒーの満たされたカップを満足そうに眺めているアメリアがいた。まず、何も入れずにアメリアはカップの中のコーヒーの香りを嗅いだ。
「ちょっとこの前のより香りが濃いわね」
そう言うと一口コーヒーを口に含む。
「わかるかい、できるだけ遼州の豆で味が保てるか実験してみたんだけど」
「ええ、以前よりいい感じよ」
そう言うとアメリアは手元のミルクを少しだけカップに注いだ。誠もそれに習って少しだけミルクを注ぐ。カップの中ではミルクが白い螺旋を描いた。
「じゃあアタシもアメリアと同じブレンドで」
かなめがそう言いながら隣でじっとメニューとにらめっこしているカウラを見つめる。
「私もおなじでいい」
そんなカウラの言葉が落ち着いた室内に響いた。
「じゃあ、アタシもそれで」
諦めたようにランがそう言った。
「わかりました」
そう言うとマスターは忙しげに手元のカップを並べていく。
「いつから気づいていた?」
かなめがそう言ったので誠は少し驚いていた。考えてみればおせっかいを絵にかいて好奇心で塗り固めたような彼等がついてこないわけは無いことは誠にも理解できた。司法局とはそう言うところだと学習するには四ヶ月と言う時間は十分だった。愛想笑いを浮かべるかなめ達を誠は眺める。配属以降、誠が気づいたことと言えば司法局の面々は基本的にはお人よしだと言うことだった。
アメリアが悩んでいると聞けば気になる。ついている誠が頼りにならないとなれば仕事を誰かに押し付けてでもついてくる。
「まあ……どうせパーラの車に探知機でもつけてるんじゃないですか?」
そう言ってアメリアは珍しそうに室内を見回すランに声をかけた。
「まーな。でも実際は西園寺がアホだから見つかったんだろ?」
ランはそう言ってかなめを指差した。
「まあ、そうですね。あの二人がいつ突っかかってくるかと楽しみにしてましたから」
余裕の笑みと色気のある流し目をアメリアは送る。かなめもカウラもそんなアメリアにただ頭を掻きながら照れるしかなかった。
「話はまとまったのかな?」
そう言うとにこやかに笑うマスターがランの前にコーヒーの入ったカップを置いた。
「香りは好きなんだよな。アタシも」
そう言うとランはカップに鼻を近づける。
「良い香りだな」
カウラはそう言って満面の笑みでかなめを見つめた。
「まあな」
そう言うとかなめはブラックのままコーヒーを飲み始めた。
「少しは味と香りを楽しみなさいよ」
アメリアは静かに目の前に漂う湯気を軽くあおって香りを引き寄せる。隣のカウラはミルクを注ぎ、グラニュー糖を軽く一匙コーヒーに注いでカップをかき回していた。
恐る恐るランは口にコーヒーを含む。次の瞬間その表情が柔らかくなった。
「うめー!」
その一言にマスターの表情が緩む。
「中佐殿は飲まず嫌いをしていたんですね」
そう言って面白そうにアメリアはランの顔を覗き込む。
「別にいいだろうが!」
そう言いながら静かにコーヒーを飲むランにマスターは気がついたというように手元からケーキを取り出した。
「サービスですよ」
そう言ってマスターは笑う。
「これはすいませんねえ。良いんですか?」
「ええ、うちのコーヒーを気に入ってくれたんですから」
そう言って笑うマスターにランは、受け取ったケーキに早速取り掛かった。
「なんだ、ケーキもあるじゃん」
そう言いながらかなめはケーキのメニューを見回し始めた。
「それにしてもアメリアさん。本当に軍人さんだったんですね」
「軍籍はあるけど、身分としては司法機関要員ね……あの司法局実働部隊の隊員ですから」
「そーだな。一応、司法執行機関扱いだからな……つまり警察官?」
そう言いながらケーキと格闘するランはやはり見た通りの8歳前後の少女に見えた。
「チョコケーキ……にするかな」
「そうか……私はマロンで」
かなめとカウラの注文にマスターは相好を崩す。
「何しに来たんだよ、オメエ等」
誠は苦笑いを浮かべながらアメリアを見つめた。コーヒーを飲みながら、動かした視線の中に誠を見つけたアメリアはにこりと笑った。その姿に思わず誠は目をそらして、言い訳をするように自分のカップの中のコーヒーを口に注ぎ込んだ。
そう言うとアメリアはそのまま誠の手を引いて歩き出した。周りの羨望のまなざしに誠は思わず酔いしれれていた。上司と部下と言う関係だけならこんなことにはならない。そう思うと、誠の心臓の鼓動が早くなっていく。
ベッドタウン東都豊川市の大通り。平日と言うこともあり、ベビーカーを押す若い女性の姿が多く見られる。彼女達もアメリアを見ると、少し複雑な表情で道を開ける。
アメリアは紺色のコートの下にはデニム地のジャケットにジーパンと言う姿である。その格好は彼女らしく地味な選択だと言うのに、誠の手を引いて歩く彼女の姿は明らかにこの豊川の町には掃き溜めに鶴といったように誠には思えた。
「ここよ」
そう言ってアメリアが立ち止まったのが、古めかしい建物の喫茶店だった。誠には意外だった。アメリアとはアニメショップやおもちゃ屋にかなめとカウラを連れて一緒に来ることはよくあった。しかし、こう言う町の穴場のような喫茶店を彼女が知っていると言うのはアメリアには誠の知らない一面もあるんだと思い知らされた。自然と誠の視線は周りの嫉妬に満ちた視線を忘れてアメリアに注がれた。
「じゃあ、入りましょ」
そう言うとアメリアは重そうな喫茶店の木の扉を開いた。
中はさらに誠のアメリアのイメージを変えるものだった。年代モノの西洋風の家具が並び、セルロイド製のフランス人形がケースに入って並んでいる。
「久しぶりじゃないか、アメリアさん」
そう言って白いものが混じる髭を蓄えたマスターが二人を出迎えた。客は誠達だけ、アメリアは慣れた調子でカウンターに腰をかける。
「ブレンドでいいんだね、いつもの」
そう言うマスターにアメリアは頷いてみせる。
「良い感じのお店ですね」
マスターに差し出された水を口に含みながら誠はアメリアを見つめた。
「驚いた?私がこう言う店を知ってるってこと」
そう言いながらいつものいたずらに成功した少女のような笑顔がこぼれる。
「もしかして彼が誠君かい?」
カウンターの中で作業をしながらマスターがアメリアに話しかけた。
「そうよ。それと外でこの店をのぞき込んでいるのが同僚」
その言葉に誠は木の扉の隙間にはめ込まれたガラスの間に目をやった。そこには中をのぞき込んでいるかなめとカウラの姿があった。
目が合った二人が頭を掻きながら扉を開く。だがそれだけではなかった。
「いつから気づいてた」
かなめはそう言いながらスタジアムジャンパーの袖で額を拭った。
「やっぱ気づくよな……私の髪が目立ったせいか?」
「違うわよ、物騒なの持ち歩いてる誰かさんの態度がデカいから」
「誰の態度がデカいんだよ」
かなめが反射的にそう叫んだ。隣には子供服を着ているランが肩で風を切って入ってくるなり誠の隣に座った。あまりに自然なランの動きに呆然と見守るしかなかったかなめとカウラだが、ようやく誠の隣の席を奪われたことに気づいて、仕方がないというようにお誕生日席に座る。
「ずいぶん友達がいるんだね。大歓迎だよ」
そう言いながらマスターは水の入ったコップを配った。
「パフェ無いんだな」
メニューを見ながらカウラは落ち込んだようにうなだれた。
「お嬢さんは甘いのが好きなんだね。まあ、うちはコーヒーとケーキだけの店だから」
淡々とマスタは優しい口調で話す。彼はそのまま手元のカップにアメリアと誠のコーヒーを注いだ。
「日本茶もねーんだな」
そう言いながらランが顔をしかめる。アメリアはにんまりと笑顔を浮かべながらランを見つめている。
「なんだよ!アタシの顔になんか付いてんのか?」
「ああ、鬼の教導官殿は好みが和風のようですねえ」
誠の隣の席を奪われた腹いせにかなめがつぶやいた。すぐさまランは殺気を帯びた視線をかなめに送る。
『なんだよ、これじゃあぜんぜん気分転換に……』
そう思いながら誠はアメリアを見つめた。そこにはコーヒーの満たされたカップを満足そうに眺めているアメリアがいた。まず、何も入れずにアメリアはカップの中のコーヒーの香りを嗅いだ。
「ちょっとこの前のより香りが濃いわね」
そう言うと一口コーヒーを口に含む。
「わかるかい、できるだけ遼州の豆で味が保てるか実験してみたんだけど」
「ええ、以前よりいい感じよ」
そう言うとアメリアは手元のミルクを少しだけカップに注いだ。誠もそれに習って少しだけミルクを注ぐ。カップの中ではミルクが白い螺旋を描いた。
「じゃあアタシもアメリアと同じブレンドで」
かなめがそう言いながら隣でじっとメニューとにらめっこしているカウラを見つめる。
「私もおなじでいい」
そんなカウラの言葉が落ち着いた室内に響いた。
「じゃあ、アタシもそれで」
諦めたようにランがそう言った。
「わかりました」
そう言うとマスターは忙しげに手元のカップを並べていく。
「いつから気づいていた?」
かなめがそう言ったので誠は少し驚いていた。考えてみればおせっかいを絵にかいて好奇心で塗り固めたような彼等がついてこないわけは無いことは誠にも理解できた。司法局とはそう言うところだと学習するには四ヶ月と言う時間は十分だった。愛想笑いを浮かべるかなめ達を誠は眺める。配属以降、誠が気づいたことと言えば司法局の面々は基本的にはお人よしだと言うことだった。
アメリアが悩んでいると聞けば気になる。ついている誠が頼りにならないとなれば仕事を誰かに押し付けてでもついてくる。
「まあ……どうせパーラの車に探知機でもつけてるんじゃないですか?」
そう言ってアメリアは珍しそうに室内を見回すランに声をかけた。
「まーな。でも実際は西園寺がアホだから見つかったんだろ?」
ランはそう言ってかなめを指差した。
「まあ、そうですね。あの二人がいつ突っかかってくるかと楽しみにしてましたから」
余裕の笑みと色気のある流し目をアメリアは送る。かなめもカウラもそんなアメリアにただ頭を掻きながら照れるしかなかった。
「話はまとまったのかな?」
そう言うとにこやかに笑うマスターがランの前にコーヒーの入ったカップを置いた。
「香りは好きなんだよな。アタシも」
そう言うとランはカップに鼻を近づける。
「良い香りだな」
カウラはそう言って満面の笑みでかなめを見つめた。
「まあな」
そう言うとかなめはブラックのままコーヒーを飲み始めた。
「少しは味と香りを楽しみなさいよ」
アメリアは静かに目の前に漂う湯気を軽くあおって香りを引き寄せる。隣のカウラはミルクを注ぎ、グラニュー糖を軽く一匙コーヒーに注いでカップをかき回していた。
恐る恐るランは口にコーヒーを含む。次の瞬間その表情が柔らかくなった。
「うめー!」
その一言にマスターの表情が緩む。
「中佐殿は飲まず嫌いをしていたんですね」
そう言って面白そうにアメリアはランの顔を覗き込む。
「別にいいだろうが!」
そう言いながら静かにコーヒーを飲むランにマスターは気がついたというように手元からケーキを取り出した。
「サービスですよ」
そう言ってマスターは笑う。
「これはすいませんねえ。良いんですか?」
「ええ、うちのコーヒーを気に入ってくれたんですから」
そう言って笑うマスターにランは、受け取ったケーキに早速取り掛かった。
「なんだ、ケーキもあるじゃん」
そう言いながらかなめはケーキのメニューを見回し始めた。
「それにしてもアメリアさん。本当に軍人さんだったんですね」
「軍籍はあるけど、身分としては司法機関要員ね……あの司法局実働部隊の隊員ですから」
「そーだな。一応、司法執行機関扱いだからな……つまり警察官?」
そう言いながらケーキと格闘するランはやはり見た通りの8歳前後の少女に見えた。
「チョコケーキ……にするかな」
「そうか……私はマロンで」
かなめとカウラの注文にマスターは相好を崩す。
「何しに来たんだよ、オメエ等」
誠は苦笑いを浮かべながらアメリアを見つめた。コーヒーを飲みながら、動かした視線の中に誠を見つけたアメリアはにこりと笑った。その姿に思わず誠は目をそらして、言い訳をするように自分のカップの中のコーヒーを口に注ぎ込んだ。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
時き継幻想フララジカ
日奈 うさぎ
ファンタジー
少年はひたすら逃げた。突如変わり果てた街で、死を振り撒く異形から。そして逃げた先に待っていたのは絶望では無く、一振りの希望――魔剣――だった。 逃げた先で出会った大男からその希望を託された時、特別ではなかった少年の運命は世界の命運を懸ける程に大きくなっていく。
なれば〝ヒト〟よ知れ、少年の掴む世界の運命を。
銘無き少年は今より、現想神話を紡ぐ英雄とならん。
時き継幻想(ときつげんそう)フララジカ―――世界は緩やかに混ざり合う。
【概要】
主人公・藤咲勇が少女・田中茶奈と出会い、更に多くの人々とも心を交わして成長し、世界を救うまでに至る現代ファンタジー群像劇です。
現代を舞台にしながらも出てくる新しい現象や文化を彼等の目を通してご覧ください。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~
さとう
ファンタジー
生まれながらにして身に宿る『召喚獣』を使役する『召喚師』
誰もが持つ召喚獣は、様々な能力を持ったよきパートナーであり、位の高い召喚獣ほど持つ者は強く、憧れの存在である。
辺境貴族リグヴェータ家の末っ子アルフェンの召喚獣は最低も最低、手のひらに乗る小さな『モグラ』だった。アルフェンは、兄や姉からは蔑まれ、両親からは冷遇される生活を送っていた。
だが十五歳になり、高位な召喚獣を宿す幼馴染のフェニアと共に召喚学園の『アースガルズ召喚学園』に通うことになる。
学園でも蔑まれるアルフェン。秀な兄や姉、強くなっていく幼馴染、そしてアルフェンと同じ最底辺の仲間たち。同じレベルの仲間と共に絆を深め、一時の平穏を手に入れる
これは、全てを失う少年が最強の力を手に入れ、学園生活を送る物語。
完結 シシルナ島物語 少年薬師ノルド/ 荷運び人ノルド 蠱惑の魔剣
織部
ファンタジー
ノルドは、古き風の島、正式名称シシルナ・アエリア・エルダで育った。母セラと二人きりで暮らし。
背は低く猫背で、隻眼で、両手は動くものの、左腕は上がらず、左足もほとんど動かない、生まれつき障害を抱えていた。
母セラもまた、頭に毒薬を浴びたような痣がある。彼女はスカーフで頭を覆い、人目を避けてひっそりと暮らしていた。
セラ親子がシシルナ島に渡ってきたのは、ノルドがわずか2歳の時だった。
彼の中で最も古い記憶。船のデッキで、母セラに抱かれながら、この新たな島がゆっくりと近づいてくるのを見つめた瞬間だ。
セラの腕の中で、ぽつりと一言、彼がつぶやく。
「セラ、ウミ」
「ええ、そうよ。海」
ノルドの成長譚と冒険譚の物語が開幕します!
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載しております。
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる