20 / 80
第八章 『特殊な部隊』の宴会
第20話 分断と搾取と民族浄化
しおりを挟む
「でも、姐御。地球圏は所得税がねえんだぜ。法人税もねえ。株をいくら売り買いしても税金をとられねえ。アタシとしては地球圏の方が住みやすいね。アタシが甲武にいくら税金払ってると思ってんだ!まったく金持ちだからって馬鹿にしやがって!」
誠の酔った頭でもかなめの言っていることがいつも通り自分の事しか考えていない事だけは良く分かった。
「そのための国の財政を支えているのが間接税だ。地球圏では『努力した有能な人間がなんで無能で努力しない人間を支えなきゃいけないんだ?』という思想が当たり前になってる。アタシに会議の間ついてた通訳の奴も『日本語』なんて珍しいスキルを持ってるってことでアタシの数倍の金を貰ってて『努力の当然の報い』と称して直接税の無い地球を礼賛してた。間接税に税のすべてを依存する様にすれば金持ちも貧乏人も公平に社会を支える理想的社会が実現する。これが金持ちの作った政府の建前って奴だ」
ランは吐き捨てるようにそう言うと税制などにまるで疎い誠に視線を向けた。
「中佐。僕に国の税金について知識があると思ってます?確かに僕は税金で給料を貰ってる公務員ですけど……」
誠は蛇に睨まれた蛙のようににらみつけるランにそう言い返す事しか出来なかった。
「神前、あたしがいつも言ってる『社会常識講座』、聞いてなかったのか?地球の支配層の本音なんて、西園寺と変わらねえ。庶民がどうなろうが知ったこっちゃないってよ。別に庶民が死のうが飢えようが関係ねーんだ。金持ちは放射能とは無縁の環境で放射能の含まれない食事を食べ、仕事と言えば政治か企業の経営を代々続けている。一方、庶民は放射能まみれの空気の中で生き、放射能まみれの食い物を食い、与えられる仕事と言えばロボットが出来ないようなちまちました細かい軽作業ばかり。給料は一生上がらねー。子供達の夢はスポーツ選手になること。スポーツ選手になれば確かに放射能からは逃れられるが、それは現役選手の間だけだ」
ランはスポーツには全く興味が無いのでスポーツ選手をそう切って捨てた。
「スポーツ選手なんて要するに金持ちのご機嫌を取る太鼓持ちなんだ。使えなくなったらゴミ箱行きだ。まあ、そもそもほとんどのスポーツ選手は家代々が遺伝子操作されたスポーツ選手だから庶民がどう頑張ってもスポーツ選手になる事なんてできねーんだがな。落ちぶれて金持ちから見放された元スポーツ選手たちの多くはまた放射能まみれの庶民の街に戻る。庶民に一切希望なんかねー。あるとしたら……この遼州のようなより劣った知的生命体の住んでる惑星に移民してそこの住民を地球人お得意の『民族浄化』で皆殺しにすることくらいだ。『弱い者達は夕暮れ、さらに弱いものを叩く』。西園寺、オメエの好きな歌にそんな言葉があったな。地球はまさにそんな感じだ。弱いものを見つけ出しては叩き殺す。それが今の地球人だ」
ランは誠がこれまで見たことの無い殺気に満ちた眼光で周りを見回した。ランの口調は徐々に熱を帯びていたが、誠は完全に酔いの中にいて、『ディストピアって、SFの中だけの話じゃなかったのか……』とぼんやり考えていた。
「『民族浄化』ってなんです?」
酔っていた誠は黙りこむカウラとアメリアを差し置いてそう尋ねた。それに答えたのは嵯峨だった。
「ランには答えにくい話だから俺から言うわ。遼州発見以降、地球圏は遼州人以外の3つの地球外知的生命体と出会った。どれも文化レベルは地球で言う中世程度。まだ銃さえ開発できたかどうかというレベルだったらしい。そこで地球人は遼州で煮え湯を飲まされたことを思い出し、その地球外知的生命体を奴隷化することをはじめから諦めて行ったのが『民族浄化』だ」
嵯峨の口調は鋭く、悲しみに満ちていた。
「隊長、私も知っています。地球人達はその惑星の王朝をすべて滅ぼすと王族から順にガス室に送り込んだ。『この宇宙は地球人が神から与えられたはるかに続くフロンティア!そのフロンティアに地球人以外は不要!』ってのが地球圏の連中の宗教ですもの。だから今、地球圏が出会った地球外知的生命体で生き残っているのは遼州人だけ。他の異星人は全て地球人により皆殺しにされた」
アメリアは辛そうにそう語った。
「そんなこと……地球人は本当に人間なんですか?そんな残酷なこと……」
誠は酔いに支配されつつも地球人に対する怒りで打ち震えていた。そして自分も地球人に出会えば何をされるか分からないという恐怖に囚われた。
「なあに、地球に居座って贅沢三昧をしている支配階級にとってそうすることで庶民の不満が和らぐならそれもアリってことなんでしょ?それより連中にとって関心がある事は唯一の生き残った地球外知的生命体である遼州人に法術なんていう理解不能な能力があることが公になったことだ。まあ、地球圏のメディアは完全に支配階級の管理下にあるから法術の存在は地球の庶民は知らないだろうね。まあ、知っても『だったらあそことは関わらないでおこう』程度の他人事なんじゃない?」
嵯峨はそう言って苦笑いを浮かべつつ酒を飲んだ。
「他人事ねえ……まあ法術師の存在が明らかになったことで、遼州圏の国々が法術犯罪の取り締まりを始めたからな。遼州圏に点在している自国の基地が遼州人の法術師による人体発火の自爆テロで壊されなくなったから歓迎してるんじゃねえか?まあ、そのテロで死ぬような貧乏人出身の下士官どまりの兵隊はアタシが会った支配階級とは別世界の人間だということか。地球圏の分断もここに極まれりだな」
そう言いながらかなめは自分の目の前のレバーを誠の皿に移した。
「他人事でいてくれた方が私達としては都合がいいのは確かね。またこの遼州圏を侵略してきたときみたいに『地球圏至上主義』なんてまた持ち出されたら面倒だもの」
アメリアはトリ皮を手にしてそうつぶやいた。
「まー『地球圏至上主義』は今の米帝政権でははやらねーみたいだわな。保守系野党がどーだこーだ言ってるみてーだが……何しろ軍事的背景がねーと成り立たねー主義だかんな……遼州圏独立後地球圏から独立した元地球人の星系にはヤベーところが多いから関わってろくなことがねーことは第二次遼州戦争で身に染みてるはずだ。自分の殻に閉じこもって甘い蜜だけ吸えれば連中はそれで良―んだろ?」
気持ちよさげにそう言ってランは小夏が運んで来たさえずりの皿を受取っていた。
「神前……顔、真っ青だぞ」
カウラが心配そうに声をかけた頃には、誠の身体が左右に揺れていた。
「寝てな、バーカ」
ぶっきらぼうに言いながらも、かなめはそっと誠の頭を手で支えた。
「それより神前……大丈夫か?」
かなめがそう言いながらも、誠の頭がテーブルの端にぶつからないようそっと支える。
それを見たアメリアは、笑いながらそっと膝掛けを誠にかけた。
「あれだけ飲んだんだ……ってビールまで飲みやがって」
「飲ませたのはかなめちゃんじゃないの」
かなめが誠の身体を支えようとするのを見ながらアメリアは苦笑いを浮かべながら見つめている。
誠は空きっ腹に食らったラム酒のせいで完全に出来上がっていた。
「誠ちゃんは置いておいて……あ、誰か砂肝食べる人!」
アメリアは自分のテーブルの前に置かれた砂肝の皿を全員に見せる。パーラが手を挙げたのでアメリアは立ち上がってパーラのところにその皿を運んだ。
「それより……ランよ」
上座でホッピーを飲んでいた嵯峨がそれとなくランを見つめた。
「今日、神前が試射した兵器……ここだけの話、近く出番がありそうなんだわ」
嵯峨のやる気のない『駄目人間』らしい視線がランの鋭い視線と交差した。
「どこだ……ってベルルカンに決まってるか。あんな広域制圧兵器なんての甲武だの外惑星だのの近代兵器相手に通用するわけねーしな。しかも、あの兵器は特性上白兵戦を挑んでくるゲリラ相手には最適な兵器だ。となると、機動兵器を買う金のねーベルルカンで使うのが一番効率的って訳か」
ランはそう言ってグラスに手酌でビールを注いだ。
「詳しいことは言えねえ……でもまあ……本移籍になってからの最初の出動になりそうだわ……すまねえな」
そう言って嵯峨はいつの間にか運ばれていた鳥のささみの刺身を口に運んだ。
「仕事だかんな……仕方ねーだろ。それにベルルカンと言うことならば敵も最新鋭機が出て来るとは考えられねー。作戦としては一発あの大砲を撃っておしまい。簡単な任務なんだろ……と言いてーところだが、あそこは地下にレアメタルの鉱山がやたらとある。そこに利権を持つ国が最精鋭の部隊を送ってくることも考えられる」
ランの言葉にこの場にいる誠以外の表情は引き締まった。
「と、言うことだ。次回の出動はかなり時間との戦いになりそうだわ。それがネックなんだよな……05式はともかく機動性に欠けるから。これが07式みたいに速度命の機体だったら楽できたのに……俺も作戦を徹底的に練って練って練りまくらないといけないねえ……」
二人の会話を聞き入るアメリア達を知ってか知らずか、不敵な笑みを浮かべながら嵯峨はホッピーをグラスに注いだ。
「それより……神前は……大丈夫じゃ……無いよな」
嵯峨が目を向けた先にはゆらゆらと上体を揺らしている誠の姿があった。
「いつものことだろ?」
気にも留めないかなめの隣で誠はそのまま仰向けに倒れた。
「寝てろ……バーカ」
かなめの言葉を最後に聞いて誠はそのまま気を失っていった。
誠の酔った頭でもかなめの言っていることがいつも通り自分の事しか考えていない事だけは良く分かった。
「そのための国の財政を支えているのが間接税だ。地球圏では『努力した有能な人間がなんで無能で努力しない人間を支えなきゃいけないんだ?』という思想が当たり前になってる。アタシに会議の間ついてた通訳の奴も『日本語』なんて珍しいスキルを持ってるってことでアタシの数倍の金を貰ってて『努力の当然の報い』と称して直接税の無い地球を礼賛してた。間接税に税のすべてを依存する様にすれば金持ちも貧乏人も公平に社会を支える理想的社会が実現する。これが金持ちの作った政府の建前って奴だ」
ランは吐き捨てるようにそう言うと税制などにまるで疎い誠に視線を向けた。
「中佐。僕に国の税金について知識があると思ってます?確かに僕は税金で給料を貰ってる公務員ですけど……」
誠は蛇に睨まれた蛙のようににらみつけるランにそう言い返す事しか出来なかった。
「神前、あたしがいつも言ってる『社会常識講座』、聞いてなかったのか?地球の支配層の本音なんて、西園寺と変わらねえ。庶民がどうなろうが知ったこっちゃないってよ。別に庶民が死のうが飢えようが関係ねーんだ。金持ちは放射能とは無縁の環境で放射能の含まれない食事を食べ、仕事と言えば政治か企業の経営を代々続けている。一方、庶民は放射能まみれの空気の中で生き、放射能まみれの食い物を食い、与えられる仕事と言えばロボットが出来ないようなちまちました細かい軽作業ばかり。給料は一生上がらねー。子供達の夢はスポーツ選手になること。スポーツ選手になれば確かに放射能からは逃れられるが、それは現役選手の間だけだ」
ランはスポーツには全く興味が無いのでスポーツ選手をそう切って捨てた。
「スポーツ選手なんて要するに金持ちのご機嫌を取る太鼓持ちなんだ。使えなくなったらゴミ箱行きだ。まあ、そもそもほとんどのスポーツ選手は家代々が遺伝子操作されたスポーツ選手だから庶民がどう頑張ってもスポーツ選手になる事なんてできねーんだがな。落ちぶれて金持ちから見放された元スポーツ選手たちの多くはまた放射能まみれの庶民の街に戻る。庶民に一切希望なんかねー。あるとしたら……この遼州のようなより劣った知的生命体の住んでる惑星に移民してそこの住民を地球人お得意の『民族浄化』で皆殺しにすることくらいだ。『弱い者達は夕暮れ、さらに弱いものを叩く』。西園寺、オメエの好きな歌にそんな言葉があったな。地球はまさにそんな感じだ。弱いものを見つけ出しては叩き殺す。それが今の地球人だ」
ランは誠がこれまで見たことの無い殺気に満ちた眼光で周りを見回した。ランの口調は徐々に熱を帯びていたが、誠は完全に酔いの中にいて、『ディストピアって、SFの中だけの話じゃなかったのか……』とぼんやり考えていた。
「『民族浄化』ってなんです?」
酔っていた誠は黙りこむカウラとアメリアを差し置いてそう尋ねた。それに答えたのは嵯峨だった。
「ランには答えにくい話だから俺から言うわ。遼州発見以降、地球圏は遼州人以外の3つの地球外知的生命体と出会った。どれも文化レベルは地球で言う中世程度。まだ銃さえ開発できたかどうかというレベルだったらしい。そこで地球人は遼州で煮え湯を飲まされたことを思い出し、その地球外知的生命体を奴隷化することをはじめから諦めて行ったのが『民族浄化』だ」
嵯峨の口調は鋭く、悲しみに満ちていた。
「隊長、私も知っています。地球人達はその惑星の王朝をすべて滅ぼすと王族から順にガス室に送り込んだ。『この宇宙は地球人が神から与えられたはるかに続くフロンティア!そのフロンティアに地球人以外は不要!』ってのが地球圏の連中の宗教ですもの。だから今、地球圏が出会った地球外知的生命体で生き残っているのは遼州人だけ。他の異星人は全て地球人により皆殺しにされた」
アメリアは辛そうにそう語った。
「そんなこと……地球人は本当に人間なんですか?そんな残酷なこと……」
誠は酔いに支配されつつも地球人に対する怒りで打ち震えていた。そして自分も地球人に出会えば何をされるか分からないという恐怖に囚われた。
「なあに、地球に居座って贅沢三昧をしている支配階級にとってそうすることで庶民の不満が和らぐならそれもアリってことなんでしょ?それより連中にとって関心がある事は唯一の生き残った地球外知的生命体である遼州人に法術なんていう理解不能な能力があることが公になったことだ。まあ、地球圏のメディアは完全に支配階級の管理下にあるから法術の存在は地球の庶民は知らないだろうね。まあ、知っても『だったらあそことは関わらないでおこう』程度の他人事なんじゃない?」
嵯峨はそう言って苦笑いを浮かべつつ酒を飲んだ。
「他人事ねえ……まあ法術師の存在が明らかになったことで、遼州圏の国々が法術犯罪の取り締まりを始めたからな。遼州圏に点在している自国の基地が遼州人の法術師による人体発火の自爆テロで壊されなくなったから歓迎してるんじゃねえか?まあ、そのテロで死ぬような貧乏人出身の下士官どまりの兵隊はアタシが会った支配階級とは別世界の人間だということか。地球圏の分断もここに極まれりだな」
そう言いながらかなめは自分の目の前のレバーを誠の皿に移した。
「他人事でいてくれた方が私達としては都合がいいのは確かね。またこの遼州圏を侵略してきたときみたいに『地球圏至上主義』なんてまた持ち出されたら面倒だもの」
アメリアはトリ皮を手にしてそうつぶやいた。
「まー『地球圏至上主義』は今の米帝政権でははやらねーみたいだわな。保守系野党がどーだこーだ言ってるみてーだが……何しろ軍事的背景がねーと成り立たねー主義だかんな……遼州圏独立後地球圏から独立した元地球人の星系にはヤベーところが多いから関わってろくなことがねーことは第二次遼州戦争で身に染みてるはずだ。自分の殻に閉じこもって甘い蜜だけ吸えれば連中はそれで良―んだろ?」
気持ちよさげにそう言ってランは小夏が運んで来たさえずりの皿を受取っていた。
「神前……顔、真っ青だぞ」
カウラが心配そうに声をかけた頃には、誠の身体が左右に揺れていた。
「寝てな、バーカ」
ぶっきらぼうに言いながらも、かなめはそっと誠の頭を手で支えた。
「それより神前……大丈夫か?」
かなめがそう言いながらも、誠の頭がテーブルの端にぶつからないようそっと支える。
それを見たアメリアは、笑いながらそっと膝掛けを誠にかけた。
「あれだけ飲んだんだ……ってビールまで飲みやがって」
「飲ませたのはかなめちゃんじゃないの」
かなめが誠の身体を支えようとするのを見ながらアメリアは苦笑いを浮かべながら見つめている。
誠は空きっ腹に食らったラム酒のせいで完全に出来上がっていた。
「誠ちゃんは置いておいて……あ、誰か砂肝食べる人!」
アメリアは自分のテーブルの前に置かれた砂肝の皿を全員に見せる。パーラが手を挙げたのでアメリアは立ち上がってパーラのところにその皿を運んだ。
「それより……ランよ」
上座でホッピーを飲んでいた嵯峨がそれとなくランを見つめた。
「今日、神前が試射した兵器……ここだけの話、近く出番がありそうなんだわ」
嵯峨のやる気のない『駄目人間』らしい視線がランの鋭い視線と交差した。
「どこだ……ってベルルカンに決まってるか。あんな広域制圧兵器なんての甲武だの外惑星だのの近代兵器相手に通用するわけねーしな。しかも、あの兵器は特性上白兵戦を挑んでくるゲリラ相手には最適な兵器だ。となると、機動兵器を買う金のねーベルルカンで使うのが一番効率的って訳か」
ランはそう言ってグラスに手酌でビールを注いだ。
「詳しいことは言えねえ……でもまあ……本移籍になってからの最初の出動になりそうだわ……すまねえな」
そう言って嵯峨はいつの間にか運ばれていた鳥のささみの刺身を口に運んだ。
「仕事だかんな……仕方ねーだろ。それにベルルカンと言うことならば敵も最新鋭機が出て来るとは考えられねー。作戦としては一発あの大砲を撃っておしまい。簡単な任務なんだろ……と言いてーところだが、あそこは地下にレアメタルの鉱山がやたらとある。そこに利権を持つ国が最精鋭の部隊を送ってくることも考えられる」
ランの言葉にこの場にいる誠以外の表情は引き締まった。
「と、言うことだ。次回の出動はかなり時間との戦いになりそうだわ。それがネックなんだよな……05式はともかく機動性に欠けるから。これが07式みたいに速度命の機体だったら楽できたのに……俺も作戦を徹底的に練って練って練りまくらないといけないねえ……」
二人の会話を聞き入るアメリア達を知ってか知らずか、不敵な笑みを浮かべながら嵯峨はホッピーをグラスに注いだ。
「それより……神前は……大丈夫じゃ……無いよな」
嵯峨が目を向けた先にはゆらゆらと上体を揺らしている誠の姿があった。
「いつものことだろ?」
気にも留めないかなめの隣で誠はそのまま仰向けに倒れた。
「寝てろ……バーカ」
かなめの言葉を最後に聞いて誠はそのまま気を失っていった。
10
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』
月神世一
SF
【あらすじ】
「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」
坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。
かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。
背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。
目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。
鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。
しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。
部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。
(……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?)
現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。
すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。
精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。
これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる




