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『特殊な部隊』で始まる新たな日常
第176話 その名は『ダグフェロン』
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「でだ、実は05式特戦の愛称が決まったんだわ」
突然話題を変えた嵯峨に全員が丸い目を向けた。
「なんだ?愛称って」
かなめは明らかにやる気が無いようにそう尋ねた。
「あってもいいだろうな。その方が親しみが持てる」
カウラはうなづきつつ嵯峨の言葉に耳を貸した。
「面白い奴だといいわよね」
アメリアと言えば、とりあえずギャグになるかと言うことばかり考えているようだった。
「僕のせいですか?」
誠はおずおずとそう言った。誠が遼州人にしかない能力である『法術』を使用してしまったために遼州同盟の『特殊な部隊』の使用アサルト・モジュールに変な名前がついてしまうことに少し気後れしているのは事実だった。
「まあな。あんな化け物みたいな力を出したってんで、前々から決まってた名称の正式決定が出たのは事実だから」
嵯峨はそう言うといかがわしい雑誌の下から長めの和紙を取り出す。
「じゃーん」
相変わらず『駄目人間』らしいやる気のない言葉の後に嵯峨はその和紙に書かれたカタカナを見せびらかした。
『ダグフェロン?』
全員が合わせたようにそう叫んだ。
「『ダグ』は古代リャオ語で『始まり』の意味。『フェ』は……ようするに日本語の『の』って感じの意味。そして『ロン』は『鎧』って意味なんだ。この遼州星系にやってきたと言う神が乗ってた『始まりの鎧』って意味。わかる?」
嵯峨の出来の悪い子供に教え諭すような言葉に誠達は大きく首を横に振った。
「まあいいや。どうせこんなおかみが決めた名前なんて浸透するわけねえんだから……これまで通り05式でいいじゃん」
身もふたもない嵯峨の言葉を聞いてかなめ達は飽きたというように隊長室を出て行った。
『脳ピンク』な嵯峨と取り残された誠はただ茫然と嵯峨の持っている『ダグフェロン』と書かれた和紙を眺めていた。
「お役所仕事ね」
「まあ、我々は公務員だからな」
アメリアとカウラは納得したようにうなづく。
「なんでもカタカナにすりゃあいいってもんじゃねえだろうが……姐御は知ってんのか?」
かなめはそう言って嵯峨に詰め寄った。
「アイツは別にどうでもいいんだって。どうせ自分の機体は『紅兎』って呼ぶんだからってことらしいよ」
嵯峨のめんどくさそうな返答にかなめは口をへの字にゆがめてうなづいた。
「『ダグフェロン』……」
誠は嵯峨の書いた文字を見つめて感慨深げにそうつぶやいた。
突然話題を変えた嵯峨に全員が丸い目を向けた。
「なんだ?愛称って」
かなめは明らかにやる気が無いようにそう尋ねた。
「あってもいいだろうな。その方が親しみが持てる」
カウラはうなづきつつ嵯峨の言葉に耳を貸した。
「面白い奴だといいわよね」
アメリアと言えば、とりあえずギャグになるかと言うことばかり考えているようだった。
「僕のせいですか?」
誠はおずおずとそう言った。誠が遼州人にしかない能力である『法術』を使用してしまったために遼州同盟の『特殊な部隊』の使用アサルト・モジュールに変な名前がついてしまうことに少し気後れしているのは事実だった。
「まあな。あんな化け物みたいな力を出したってんで、前々から決まってた名称の正式決定が出たのは事実だから」
嵯峨はそう言うといかがわしい雑誌の下から長めの和紙を取り出す。
「じゃーん」
相変わらず『駄目人間』らしいやる気のない言葉の後に嵯峨はその和紙に書かれたカタカナを見せびらかした。
『ダグフェロン?』
全員が合わせたようにそう叫んだ。
「『ダグ』は古代リャオ語で『始まり』の意味。『フェ』は……ようするに日本語の『の』って感じの意味。そして『ロン』は『鎧』って意味なんだ。この遼州星系にやってきたと言う神が乗ってた『始まりの鎧』って意味。わかる?」
嵯峨の出来の悪い子供に教え諭すような言葉に誠達は大きく首を横に振った。
「まあいいや。どうせこんなおかみが決めた名前なんて浸透するわけねえんだから……これまで通り05式でいいじゃん」
身もふたもない嵯峨の言葉を聞いてかなめ達は飽きたというように隊長室を出て行った。
『脳ピンク』な嵯峨と取り残された誠はただ茫然と嵯峨の持っている『ダグフェロン』と書かれた和紙を眺めていた。
「お役所仕事ね」
「まあ、我々は公務員だからな」
アメリアとカウラは納得したようにうなづく。
「なんでもカタカナにすりゃあいいってもんじゃねえだろうが……姐御は知ってんのか?」
かなめはそう言って嵯峨に詰め寄った。
「アイツは別にどうでもいいんだって。どうせ自分の機体は『紅兎』って呼ぶんだからってことらしいよ」
嵯峨のめんどくさそうな返答にかなめは口をへの字にゆがめてうなづいた。
「『ダグフェロン』……」
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