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ちっちゃくてかわいい子に与えられた『勤務地』と『任務』
第17話 広大な『特殊な部隊』の駐屯地
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工場の建物が途切れた先に、コンクリートの高い壁が左右の視界の果てまで続く。
「見えたぞ。あれが、まー、うちの駐屯地だ」
誠は窓の外を眺めた。
左右に視界が続く限り、壁のようなものは、果てしなく続いていた。
「広いんですね、本当に」
誠はそう言って心から感心した。
ランの表情をうかがおうとバックミラーに目をやった。ランは相変わらず笑っていた。
「当たり前のことしか言えねーんだな。『特殊な部隊』の活動拠点だから広くて当然だ。東和陸軍の教導隊の基地に比べたら『猫の額』程度のもんだ」
東和陸軍の基地は確かに大きいのは誠も知っていた。そのトップエースであるランの率いる教導隊基地もまた巨大だろうとは想像できた。
「今時、大型ジェット機を飛ばす訳じゃねーんだけどな。うちの所有で『運用艦』ってのがあるんだ。そいつを最大3隻置ける土地を確保しようとしたんだと。どこの間抜けがそんなこと言いだしたかは知らねーけどさ」
ランは頭を掻きながらそう言った。
「運用艦ですか?専用の船があるなんて……凄いですね」
誠の言葉にランは再び頭を掻く。そして、しばらく考えた後、口を開いた。
「んなの、凄かねーよ。それを西東都の密集した住宅街の上空を飛ばそうとしたから大問題になったわけだ。最終的にこの土地を菱川重工から譲ってもらう契約を結ぶ条件に『運用艦』はよそに配備するって条文が加わって、その計画は没になった。アタシ等の機体も、その他の使い慣れた機材も、『運用艦』のある港まで、えっちらおっちらトレーラーやコンテナで運ぶんだ……」
そう言うとランは車を左折させる。そこにあるゲートの前で車を一時停止させて、運転席の窓を開けた。
「見えたぞ。あれが、まー、うちの駐屯地だ」
誠は窓の外を眺めた。
左右に視界が続く限り、壁のようなものは、果てしなく続いていた。
「広いんですね、本当に」
誠はそう言って心から感心した。
ランの表情をうかがおうとバックミラーに目をやった。ランは相変わらず笑っていた。
「当たり前のことしか言えねーんだな。『特殊な部隊』の活動拠点だから広くて当然だ。東和陸軍の教導隊の基地に比べたら『猫の額』程度のもんだ」
東和陸軍の基地は確かに大きいのは誠も知っていた。そのトップエースであるランの率いる教導隊基地もまた巨大だろうとは想像できた。
「今時、大型ジェット機を飛ばす訳じゃねーんだけどな。うちの所有で『運用艦』ってのがあるんだ。そいつを最大3隻置ける土地を確保しようとしたんだと。どこの間抜けがそんなこと言いだしたかは知らねーけどさ」
ランは頭を掻きながらそう言った。
「運用艦ですか?専用の船があるなんて……凄いですね」
誠の言葉にランは再び頭を掻く。そして、しばらく考えた後、口を開いた。
「んなの、凄かねーよ。それを西東都の密集した住宅街の上空を飛ばそうとしたから大問題になったわけだ。最終的にこの土地を菱川重工から譲ってもらう契約を結ぶ条件に『運用艦』はよそに配備するって条文が加わって、その計画は没になった。アタシ等の機体も、その他の使い慣れた機材も、『運用艦』のある港まで、えっちらおっちらトレーラーやコンテナで運ぶんだ……」
そう言うとランは車を左折させる。そこにあるゲートの前で車を一時停止させて、運転席の窓を開けた。
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