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悲劇の代償
第77話 減俸二か月とフォロー
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「じゃあ僕の責任は……」
恐る恐る誠はそう言ってみた。嵯峨は顔色一つ変えずに語り始めた。
「聞いてなかったのか?そもそもお前さんは、あそこに自分で突入したって言うことで口裏あわせも済んでるんだ。警察の連中もそれで書類が作れるって喜んでるんだから問題無いだろ?まあどうせ東和警察の連中には、俺は信用なんてされてないんだから、お前が責任云々言う話じゃないよ。まあここの上部組織の司法局の本局には報告義務があるから、それなりの書類出して処分を待つ形だが……『中佐殿』……。さすがに今度は『減俸二ヶ月』は食らうかな?俺もお前さんも無茶しすぎたわ」
『減俸二か月』
その言葉に誠は思わず背筋に緊張が走るのを感じて隣のランに目をやった。
ランは全く動じるそぶりもなく、話を向けられたランは頭を掻きながら嵯峨に対する言葉を探っていた。
「まあ、うちらの無茶で迷惑をかけた、『関係各所』の苦労を考えっとそんくらいが妥当じゃねーですか?西園寺の馬鹿が同盟に非協力的な国の大統領に『発砲』しかけた時は、半期のボーナス全額カットだったし」
ランがさらりとそういってのけたのを見て、誠はただ驚きに目を白黒させるだけだった。
『こいつ等本当に『特殊な部隊』だ!』
誠は危険度においてもここは『特殊な部隊』であることを再確認した。
「じゃあ神前。報告書も何もいらないから。まあしばらく頭冷やしてじっとしてろや」
そう言うと嵯峨は目の前の書類に目を墜とした。
「行くぞ」
いつもの小さな8歳ぐらいの女の子にしか見えない体から、『殺気』が放たれる。
ランは誠の腰をかわいい手で叩いて、誠に隊長室から出ていくように合図した。
「それじゃあ失礼します!」
誠はランに続いて勢い良く扉を開けて出て行った。その様子を見送りながら嵯峨はひじを机の上についてその上に顔を乗せてランを見つめる。
「『偉大なる中佐殿』。ちったあ、フォローしてやれよ。一応、お前さんの直下の部下だろ?機動部隊の隊長はお前さんってことになってるんだから」
ランは頭を掻きながら嵯峨を正面からにらみつけた。
沈黙を続ける幼女に、嵯峨は諦めたように視線を落とした。
「俺の負けだよ。そうだな、起きちゃったことはどうにもならねえが、問題はこれからのフォローだな。機動部隊隊長さんには苦労かけるが、よろしく頼むよ」
「しゃーねーなー……了解しました!」
手で謝罪の意図を表明している嵯峨の言葉を背に、ランはめんどくさそうに頭を掻きながら部隊長室を後にした。
恐る恐る誠はそう言ってみた。嵯峨は顔色一つ変えずに語り始めた。
「聞いてなかったのか?そもそもお前さんは、あそこに自分で突入したって言うことで口裏あわせも済んでるんだ。警察の連中もそれで書類が作れるって喜んでるんだから問題無いだろ?まあどうせ東和警察の連中には、俺は信用なんてされてないんだから、お前が責任云々言う話じゃないよ。まあここの上部組織の司法局の本局には報告義務があるから、それなりの書類出して処分を待つ形だが……『中佐殿』……。さすがに今度は『減俸二ヶ月』は食らうかな?俺もお前さんも無茶しすぎたわ」
『減俸二か月』
その言葉に誠は思わず背筋に緊張が走るのを感じて隣のランに目をやった。
ランは全く動じるそぶりもなく、話を向けられたランは頭を掻きながら嵯峨に対する言葉を探っていた。
「まあ、うちらの無茶で迷惑をかけた、『関係各所』の苦労を考えっとそんくらいが妥当じゃねーですか?西園寺の馬鹿が同盟に非協力的な国の大統領に『発砲』しかけた時は、半期のボーナス全額カットだったし」
ランがさらりとそういってのけたのを見て、誠はただ驚きに目を白黒させるだけだった。
『こいつ等本当に『特殊な部隊』だ!』
誠は危険度においてもここは『特殊な部隊』であることを再確認した。
「じゃあ神前。報告書も何もいらないから。まあしばらく頭冷やしてじっとしてろや」
そう言うと嵯峨は目の前の書類に目を墜とした。
「行くぞ」
いつもの小さな8歳ぐらいの女の子にしか見えない体から、『殺気』が放たれる。
ランは誠の腰をかわいい手で叩いて、誠に隊長室から出ていくように合図した。
「それじゃあ失礼します!」
誠はランに続いて勢い良く扉を開けて出て行った。その様子を見送りながら嵯峨はひじを机の上についてその上に顔を乗せてランを見つめる。
「『偉大なる中佐殿』。ちったあ、フォローしてやれよ。一応、お前さんの直下の部下だろ?機動部隊の隊長はお前さんってことになってるんだから」
ランは頭を掻きながら嵯峨を正面からにらみつけた。
沈黙を続ける幼女に、嵯峨は諦めたように視線を落とした。
「俺の負けだよ。そうだな、起きちゃったことはどうにもならねえが、問題はこれからのフォローだな。機動部隊隊長さんには苦労かけるが、よろしく頼むよ」
「しゃーねーなー……了解しました!」
手で謝罪の意図を表明している嵯峨の言葉を背に、ランはめんどくさそうに頭を掻きながら部隊長室を後にした。
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