特殊装甲隊 ダグフェロン『廃帝と永遠の世紀末』② 海と革命家、時々娘

橋本 直

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休日の終わり

第74話 追跡者

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「おい、カウラ」 

 ふざけていたかなめの目が急に光を失ってにごったような表情を浮かべた。

「わかっている。後ろのセダン」 

 信号につかまって、止まった車。誠が振り向けばその運転席と助手席にサングラスをした男の姿が映っていた。

「どこかしらね」 

 アメリアは小突かれた頭をさすっている。

「まくか?」 

「いや、どうせ行き先はご存知だろうからな。アメリアはこれを使え」 

 そう言うとかなめは自分のバッグからコンパクトなサブマシンガンを取り出した。

「あきれた。こんなの持ち歩いてたわけ?」 

 アメリアは受け取ったサブマシンガンにマガジンを差込んで眺めている。

「ケダールサブマシンガン。とりあえず持ち歩くには結構便利なんだぜ」 

「私はこう言うのは持ち歩かないの」 

 そう言いながらもアメリアはボルトを引いて初弾を装填する。

「神前、ダッシュボードを開けてくれ」 

 運転中のカウラの指示に従って、ダッシュボードに入っているカウラの愛用のアストラM903ピストルを取り出す。

「西園寺、どこで仕掛けるつもりだ」 

「次のコンビニのある交差点を左だ。ウィンカーは直前で出せよ。まこうとする振りだけしとけ」 

 かなめはそう言いながら、昼間弾を撃ちきった愛銃XD40のマガジンに一発、また一発とS&W40弾を装填している。

 カウラは急にウィンカーを出し、すばやくハンドルを切る。後ろのセダンは振り切られまいと、タイヤで悲鳴を上げながらそれに続く。

 細い建売住宅の並ぶ小道。カウラはこの道には似合わない速度で車を走らせる。後ろのセダンは振り切られまいと速度を上げるが、カウラはすばやくさらに細い小道に入り込む。

 一瞬、タイミングをずらされてセダンは行き過ぎた。その間にもスポーツカーはくねり始めた時にねぎ畑の見える道を爆走する。

「この道だと行き止まりますよ!」 

 誠が叫んだ。しかし、三人はそれぞれ手にした銃を眺めながら、まるでこれから起きることがわかっているかのように正面を見つめていた。
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