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【最終章①】廃界突入編
第175話 いざ廃界へ
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※3月21日(水)~26日(月)は作者不在のため投稿をお休みします。
次回投稿は27日(火)のAM7:00~8:00を予定しています。
廃界へ向けてダステニアを発った連合竜騎士団。
ハルヴァ竜騎士団が集結した、レイノア王都での交渉団も迫力のある陣容であったが、今回の廃界遠征は規模がまるで違った。
遠征騎士団は東西南北あらゆる方面からの襲撃にすぐさま対応できるよう、ダイヤモンド型に広がっており、そこに戦闘特化能力を持つ竜人族を配置している。さらに空からも翼の生えた空戦型ドラゴンたちがにらみを利かせていた。
「これはまた凄いな……」
「これだけの竜騎士と竜人族、それにドラゴンがいればどんな相手だろうと負ける気がしないわね」
興奮気味の颯太とブリギッテ。だが、同乗するダステニアのオーバ竜医は冷静だった。
「そうであることを願うが……やはり何かと曰くのある廃界だ。ペルゼミネ調査団もそれを見越して他国へ協力を仰ぎ、4大国家の同盟を進めたくらいだからな」
「そうでしたね……俺たちも気を引き締めないと」
「油断大敵ってわけね」
勇壮な騎士たちの行進に舞い上がっていた気持ちを静めて、心を落ち着かせた。
ちなみに、颯太たちの乗る場所の周囲はイリウス、リート、パーキースのリンスウッド組で守られていた。
ノエルたち竜人族は遠征団の四方を囲むように配置されているためこの場にはいないが、イリウスたちは「慣れた者の近くの方がこいつらもヤル気が出るだろう。俺もおまえの近くにいた方が安心して守れる」というハドリーの計らいにより実現した。
ダステニア王都を出る前、颯太はオーナーとしてイリウスたちとも言葉を交わしていた。
「そういえば、イリウスたちと何を話していたの?」
「オーナーとして激励したいんだよ」
リートとパーキースは緊張した面持ちだったので、それを解すために笑顔を心がけて「訓練通りにやれば大丈夫だ」と励ました。
一方、経験豊富なイリウスには特に気負いは見られず、「うっかり馬車から顔出して魔族に食われねぇようにしろよ」と逆に注意されたくらいだった。
「イリウスはハドリーさんと何度も死線をくぐっているベテランだから心配はいらないんだろうけど、リートとパーキースはちょっと緊張しているようだったな」
「ふむ……ドラゴンと会話ができると、正確に心理状態を把握できていいな」
「私たち竜医はドラゴンの気持ちに寄り添うため、ドラゴン専用の心理学とか学びましたもんね」
「そうだったな」
ダステニアにあるアークス学園の卒業生であるふたりには懐かしい話題なのだろう。しみじみと過去を振り返っている。
遠征団はダステニア王都を発ったあと、メアとエルメルガが戦闘した森を突破し、レスター川を渡り切ったその先が、
「ここからが廃界だ」
オーバの言った通り――いよいよ廃界へと足を踏み入れる。
「すでに先頭はかなり先まで進んでいますね」
馬車の窓から身を乗り出して先頭を確認しようとするが、すでに肉眼では確認できないほど先へと進行していた。
「場慣れしているペルゼミネ竜騎士団で先頭集団を固めているからな。彼らにとっては慣れたものなのだろう。だからといって、油断や慢心をしているわけではないだろうが」
「……ですよね」
颯太もその辺りに関しては心配していない。
これまでの交流から、ペルゼミネ竜騎士団――に関わらず、ダステニアもガドウィンも、竜騎士団の人間は信用できると確信していた。
「しかし……廃界とやらは随分と殺風景なところだね」
オーバの抱く第一印象と、颯太の抱く廃界の第一印象はまったく同じだった。
砂漠とまではいかないが、草木の生えていない荒れ果てた赤い土に覆われた地面が果てしなく続いている。
「まさに荒野って感じですね」
「話ではもう少し先へ進むと森があるそうだ。とはいえ、規模はかなり小さく、枯れ木ばかりだというが」
廃界という言葉から思い浮かぶイメージ通りの光景が広がっていた。
とはいえ、かつてはここにも国があったのだ。
それも、話に聞く限りでは4大国家のどの国よりも進んだ文明を持っていた魔法大国だったという。
そんな大国――オロムの破滅のきっかけになった「魔族」と呼ばれる生物。
そして、竜王選戦が始まったことでここ数日一気に活発化した竜人族たちの動き。
そのすべての結末が――この廃界にある。
しかし、廃界入りしてから30分ほどが経つと、
「それにしても……ここまでまだ魔族を1匹も見ていないわね」
「他の場所で交戦している様子もないようだ」
拍子抜けしてしまうほど遠征は順調だった。
代わり映えのしない風景が延々と続き、穏やかな陽気も手伝って眠気さえ感じてしまうほどであった。
「……静かね」
「魔族はオロム王都周辺に数多く生息しているらしいが……さすがにここまで大人しいと逆に不安を覚えるな」
「そうですね」
何か変化はないか――そう思った颯太が馬車の窓から顔をのぞかせた時だった。
「うん?」
何か、違和感があった。
それは、前方およそ50m先にある木にあった。
「何かいる?」
背の高い木のてっぺんに、何やら人影がある。
一体誰だ――なんて暢気な思考は一瞬で消え去った。
「敵だぁ!」
遠くの方で、騎士の誰かが叫んだ。
影の正体は人――ではなく、
「! 敵の竜人族が出たぞ!」
「う、嘘っ!?」
「いよいよ来たか」
動揺するブリギッテ。
対照的に、腹を括ったのか、驚くほど冷静なオーバ。
敵は一体どの竜人族なのか。
確認しようとした矢先、
ズドォン!
「うわっ!?」
凄まじい衝撃が、颯太たちの乗る馬車を襲う。
あまりにも強過ぎて、馬車がひっくり返ってしまうほどだった。
周りの騎士やドラゴンたちも、奇襲に面食らっていてすぐに対応できないでいる状況であった。
「ぐ、ぐぅ……」
なんとかひっくり返った馬車から這い出てきた颯太だったが、その直後に強烈な突風が襲いかかって来る。
「こ、今度はなんなんだ!?」
ブリギッテとオーバの無事を確認したいところだが、突風で巻き上げられた赤い土が颯太の視界を遮る。
そして、
「また会ったな、わが父レグジートに認められた竜の言霊を持つ者よ」
聞き覚えのある声だった。
というより、忘れるわけのない声だった。
「……エルメルガ」
「名前を憶えてもらえていたとは光栄じゃな」
メアと死闘を繰り広げたエルメルガが立っていた。
「少しお主と話がしたくてな。悪いが、同行願おうか」
「……応じると思うか? ここはおまえにとって敵陣のど真ん中だぞ」
「じゃな。ゆえに、この赤土の煙幕が晴れるまでしか待てぬ。断れたら――やるべきことはひとつじゃ」
バチン!
エルメルガの手から放たれた雷撃が、足元の小石を吹き飛ばした。
次はおまえだ。
そんなメッセージ性を感じるパフォーマンスだ。
ついて行かなければダメか――颯太が覚悟を決めた時だった。
「ソータァァァ!」
煙幕を引き裂いてエルメルガに飛びかかったのは――ハドリーを背に乗せたイリウスだった。
次回投稿は27日(火)のAM7:00~8:00を予定しています。
廃界へ向けてダステニアを発った連合竜騎士団。
ハルヴァ竜騎士団が集結した、レイノア王都での交渉団も迫力のある陣容であったが、今回の廃界遠征は規模がまるで違った。
遠征騎士団は東西南北あらゆる方面からの襲撃にすぐさま対応できるよう、ダイヤモンド型に広がっており、そこに戦闘特化能力を持つ竜人族を配置している。さらに空からも翼の生えた空戦型ドラゴンたちがにらみを利かせていた。
「これはまた凄いな……」
「これだけの竜騎士と竜人族、それにドラゴンがいればどんな相手だろうと負ける気がしないわね」
興奮気味の颯太とブリギッテ。だが、同乗するダステニアのオーバ竜医は冷静だった。
「そうであることを願うが……やはり何かと曰くのある廃界だ。ペルゼミネ調査団もそれを見越して他国へ協力を仰ぎ、4大国家の同盟を進めたくらいだからな」
「そうでしたね……俺たちも気を引き締めないと」
「油断大敵ってわけね」
勇壮な騎士たちの行進に舞い上がっていた気持ちを静めて、心を落ち着かせた。
ちなみに、颯太たちの乗る場所の周囲はイリウス、リート、パーキースのリンスウッド組で守られていた。
ノエルたち竜人族は遠征団の四方を囲むように配置されているためこの場にはいないが、イリウスたちは「慣れた者の近くの方がこいつらもヤル気が出るだろう。俺もおまえの近くにいた方が安心して守れる」というハドリーの計らいにより実現した。
ダステニア王都を出る前、颯太はオーナーとしてイリウスたちとも言葉を交わしていた。
「そういえば、イリウスたちと何を話していたの?」
「オーナーとして激励したいんだよ」
リートとパーキースは緊張した面持ちだったので、それを解すために笑顔を心がけて「訓練通りにやれば大丈夫だ」と励ました。
一方、経験豊富なイリウスには特に気負いは見られず、「うっかり馬車から顔出して魔族に食われねぇようにしろよ」と逆に注意されたくらいだった。
「イリウスはハドリーさんと何度も死線をくぐっているベテランだから心配はいらないんだろうけど、リートとパーキースはちょっと緊張しているようだったな」
「ふむ……ドラゴンと会話ができると、正確に心理状態を把握できていいな」
「私たち竜医はドラゴンの気持ちに寄り添うため、ドラゴン専用の心理学とか学びましたもんね」
「そうだったな」
ダステニアにあるアークス学園の卒業生であるふたりには懐かしい話題なのだろう。しみじみと過去を振り返っている。
遠征団はダステニア王都を発ったあと、メアとエルメルガが戦闘した森を突破し、レスター川を渡り切ったその先が、
「ここからが廃界だ」
オーバの言った通り――いよいよ廃界へと足を踏み入れる。
「すでに先頭はかなり先まで進んでいますね」
馬車の窓から身を乗り出して先頭を確認しようとするが、すでに肉眼では確認できないほど先へと進行していた。
「場慣れしているペルゼミネ竜騎士団で先頭集団を固めているからな。彼らにとっては慣れたものなのだろう。だからといって、油断や慢心をしているわけではないだろうが」
「……ですよね」
颯太もその辺りに関しては心配していない。
これまでの交流から、ペルゼミネ竜騎士団――に関わらず、ダステニアもガドウィンも、竜騎士団の人間は信用できると確信していた。
「しかし……廃界とやらは随分と殺風景なところだね」
オーバの抱く第一印象と、颯太の抱く廃界の第一印象はまったく同じだった。
砂漠とまではいかないが、草木の生えていない荒れ果てた赤い土に覆われた地面が果てしなく続いている。
「まさに荒野って感じですね」
「話ではもう少し先へ進むと森があるそうだ。とはいえ、規模はかなり小さく、枯れ木ばかりだというが」
廃界という言葉から思い浮かぶイメージ通りの光景が広がっていた。
とはいえ、かつてはここにも国があったのだ。
それも、話に聞く限りでは4大国家のどの国よりも進んだ文明を持っていた魔法大国だったという。
そんな大国――オロムの破滅のきっかけになった「魔族」と呼ばれる生物。
そして、竜王選戦が始まったことでここ数日一気に活発化した竜人族たちの動き。
そのすべての結末が――この廃界にある。
しかし、廃界入りしてから30分ほどが経つと、
「それにしても……ここまでまだ魔族を1匹も見ていないわね」
「他の場所で交戦している様子もないようだ」
拍子抜けしてしまうほど遠征は順調だった。
代わり映えのしない風景が延々と続き、穏やかな陽気も手伝って眠気さえ感じてしまうほどであった。
「……静かね」
「魔族はオロム王都周辺に数多く生息しているらしいが……さすがにここまで大人しいと逆に不安を覚えるな」
「そうですね」
何か変化はないか――そう思った颯太が馬車の窓から顔をのぞかせた時だった。
「うん?」
何か、違和感があった。
それは、前方およそ50m先にある木にあった。
「何かいる?」
背の高い木のてっぺんに、何やら人影がある。
一体誰だ――なんて暢気な思考は一瞬で消え去った。
「敵だぁ!」
遠くの方で、騎士の誰かが叫んだ。
影の正体は人――ではなく、
「! 敵の竜人族が出たぞ!」
「う、嘘っ!?」
「いよいよ来たか」
動揺するブリギッテ。
対照的に、腹を括ったのか、驚くほど冷静なオーバ。
敵は一体どの竜人族なのか。
確認しようとした矢先、
ズドォン!
「うわっ!?」
凄まじい衝撃が、颯太たちの乗る馬車を襲う。
あまりにも強過ぎて、馬車がひっくり返ってしまうほどだった。
周りの騎士やドラゴンたちも、奇襲に面食らっていてすぐに対応できないでいる状況であった。
「ぐ、ぐぅ……」
なんとかひっくり返った馬車から這い出てきた颯太だったが、その直後に強烈な突風が襲いかかって来る。
「こ、今度はなんなんだ!?」
ブリギッテとオーバの無事を確認したいところだが、突風で巻き上げられた赤い土が颯太の視界を遮る。
そして、
「また会ったな、わが父レグジートに認められた竜の言霊を持つ者よ」
聞き覚えのある声だった。
というより、忘れるわけのない声だった。
「……エルメルガ」
「名前を憶えてもらえていたとは光栄じゃな」
メアと死闘を繰り広げたエルメルガが立っていた。
「少しお主と話がしたくてな。悪いが、同行願おうか」
「……応じると思うか? ここはおまえにとって敵陣のど真ん中だぞ」
「じゃな。ゆえに、この赤土の煙幕が晴れるまでしか待てぬ。断れたら――やるべきことはひとつじゃ」
バチン!
エルメルガの手から放たれた雷撃が、足元の小石を吹き飛ばした。
次はおまえだ。
そんなメッセージ性を感じるパフォーマンスだ。
ついて行かなければダメか――颯太が覚悟を決めた時だった。
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