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【10】Be with you

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 田村の手が、気持ちイイ。
 もちろん、アレ触ってる手が気持ちイイのは、絶対なんだけど。
 じゃなくて。
 ただこうして、ベッドの上で抱き合って、田村のあったかい手が俺の体中、ずっと触ってんのが。
 ぎゅって抱きしめられて。
 肩、ゆっくり撫でて。
 唇で喉、擽られて。
 舌で乳首、弄られて。
 そーゆー、セックスの一個ずつの手順、丁寧に辿って。
 田村が、俺を昂らせる。
 俺も。
 当たり前に、キスでスイッチ入っちゃってるし。
 なんならもう、ベッドで見つめ合った瞬間から、オンになってしまうくらい。
 欲しいって気持ち、いっぱいなんだけど。
 田村の耳たぶの噛み心地とか。
 腕を背中に回して触れる肩甲骨の手触りとか。
「志麻さん」
 俺のこと呼ぶ声の、甘さとか。
 絡む舌の、熱さとか。
「やっぱ、目、閉じないよね?」
「え?」
「志麻さん、ちゅーしてても目、あんま、閉じなくない?」
 唇の間で、そんなこと言い出した。
「かなあ?」
「うん、いつも丸い目うっとりさせてくれてる」
「てことは、おまえだって目、開けてんじゃん」
「だって、見てたいし」
 ストレートな答えが返ってきて、思わず笑ってしまう。
「俺が今、抱いてんのが志麻さんだっての、すっごい幸せだから。目閉じたら消えてたとかって、やだし」
「消えねーわ」
「わかんないじゃん。も、夢見てるみたいだもん、俺にとっては」
 そう言って、ほんとに幸せそうな顔して、目を開けたままキス。
 夢とは思わないけど、俺も多分、ずっと見てたいんだろうな、田村のこと。
 二人して、笑いながら口ん中、味わう。
 硬くなってるお互いのモノが、擦れ合って、それが気持ち良くて身じろぎして。
 なんか、その感覚がまた、楽しくて。
「志麻さん、口でシたげるから、脚拡げて」
 言われて素直に、M字開脚。
 ぱく、って頭の部分口に入れて、根元を掌で扱いて。
 もっそい美味しそうに、俺のを食ってる田村の小さい頭を、撫でる。
 そんで、ぐぷぐぷって唇で抽挿してるトコは、もうただただひたすらエロいから、イきたくなってしまう。
「や……も、……出るから、放して」
 言うと、わざと激しく動く。
「やだってば……んあっ……やっ……」
 掌で激しく扱き、先端を吸い上げるようにして舌でぐちゅぐちゅして。
 そんなこと、されるから。
 結局、口ん中に出してしまって。
「あっ……も……」
 くたって、脱力したら、そのまま俺の出したヤツ、今度は後ろの孔に塗ったくる。
 そうやって、抵抗できなくしてから、田村は孔を攻めるから。
 ずるい。
「やんっ……も、田村っ……」
「こっちも、気持ちイイでしょ?」
 も、何度もソコ、弄られてて。
 入る瞬間はちょっと、怖くて田村の腕、ぎゅって掴んでしまうけど。
 結局のとこ、中でぐちゅぐちゅ指動かされて、一番気持ちイイトコをぐりぐりされたら、も、たまんなくなってイったこと、忘れてしまうくらい勃っちゃって。
 俺は仰け反ってその掻きまわされてる指、感じまくってんだけど。
 そしたら、今日は。
 田村がふっと動いて。
「ちょっとだけ、目、閉じてて」
 耳元で、囁かれた。
 そんなこと、言われても。逆に目瞑ってらんないんだけど?
「もお」
 しょーがないな、って感じで田村が俺の目を左手で塞いだ。
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