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61 番外編 リョーシィ姫の結婚2
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翌日、リョーシィ姫とニェーバの結婚式が執り行われた。
金と真紅の糸で刺繍されたスターリを着た姫はまるで女神のように美しく、会場に集まった客たちは「ほう」と溜め息をもらした。
新郎のニェーバは男性用のスターリを身にまとい、すらりと長い脚で優雅に歩く。姫の手を取り、ゆっくりと神官に向かって進む姿には確かな愛が感じられた。
神官の前で愛を誓った彼らは社から出て、沿道に集まった人々に手を振る。ルルシェとイグニスはパレードに向かう二人を見送った。夕方からは祝宴だ。
宴の席でルルシェは酒を出されないかと怯えていた。大勢の前で酔っぱらうのが怖いのである。しかしイグニスは酔った妻がどうなるか知っているので、いつものように毒見役に徹して妻を守り続けた。
日が沈みあたりが薄闇に包まれる頃、新郎新婦は退場する。いよいよ初夜を迎えるのだ。ルルシェは祈るような気持ちでリョーシィとニェーバの後ろ姿を見送った。
「へえ、かなり飲みやすいな。でも強い酒だ……。こんなもんをぐびぐび飲んだら、そりゃ酔っぱらうだろう」
夜になり、ルルシェとイグニスも宛がわれた部屋に戻っている。イグニスは侍女に頼んで神水を運んでもらい、味を確かめるように飲んでいた。
ルルシェは彼の言葉を聞いてホッと安堵した。やはり強い酒だったのだ。自分が酒に弱いわけではなく、神水が飲みやすくしかも強い酒だったから、酔っぱらってしまっただけだ。
テーブルの上を見ると、神水だけでなく色んな酒が置いてある。リョーシィが侍女に命じて用意してくれたようだ。ルルシェはラベルを見ながら、なるべく弱そうな酒を調べた。どうやら白ワインのほうが度数が低いらしい。グラスに少しだけ注ぎ、口にする。
「……すっぱ!」
「ぷっ。無理するなよ」
隣に座った夫が、ニヤニヤしながらこちらを見ている。ルルシェはふん、と鼻を鳴らしてグラスをテーブルに置いた。こんなもの飲まなくても生きていける。普通に葡萄を食べればいいじゃないか。葡萄のほうが美味しいし。
ことん、とグラスを置く音がして、後ろから長い腕がのびてきた。腕はルルシェを閉じ込めるように交差し、うなじに熱い吐息がかかる。
「な、なんですか? 酔ったんですか?」
「いや……おまえに頼みたいことがあって」
(頼みたいことって――まさか、一緒に神水を飲めとか言わないよね?)
イグニスは体を横にずらし、真摯な瞳でルルシェを見つめている。神水の件ではなさそうだ。首をかしげながら言葉を待つと、彼はぽつりと言った。
「俺に、もうひとり娘を与えてくれ」
「…………はい?」
頼みごとが予想外すぎて、一瞬なにを言われたのか分からなかった。
娘? 娘を与えてくれ?
「それはつまり、私に娘を産んでほしいって事ですか?」
「うん。あと五年したら、ノエルはおまえの父の養子になるだろ。スタレートンに行ってしまったら、簡単には会えなくなる……」
イグニスはぼそぼそと言い、肩を落としてうつむく。明らかに「落ち込んでます」という状態に、ルルシェは溜め息を漏らした。
イグニスは妻によく似た娘ノエルを溺愛している。ノエルを見ていると、子供の頃のルルシェを思い出すのだろう。ノエルは文武両道タイプで、確かにルルシェそっくりである。
剣の稽古も親子でやっているし、目に入れても痛くないような可愛がり方なので、レイオスも「ちちうえ、でれでれしすぎだよ」と素直な意見をぶつけていた。
ちなみにレイオスは叔父アイオンによく懐き、自分のことも「ぼく」と呼ぶ。見た目はイグニスそっくりなのに、喋り方はアイオンという不思議な状態である。
(まあ、仕方ないか……)
夫の気持ちはよく分かる。可愛い娘と過ごすのがたった八年というのは、可哀相かもしれない。
ルルシェは腕を伸ばし、イグニスの体をそっと抱きしめた。
「……しょうがないなぁ。産んであげますよ。でも男の子かもしれないですけど」
「男でもいい。男でも、もちろん可愛いからな。子供は何人でも産みたくなるぐらい可愛いんだろう?」
(……んん?)
ルルシェは夫の肩に乗せていた顔を上げ、彼のほうを見た。おかしい。どうして風呂場での話を知っているのだろう。
「なんでその話を……」
「おまえ達が入っていた浴場のすぐ横に、男用の浴場があるんだ。だから当然、おまえとリョーシィの話も聞こえていた。初夜がどうだの、子供がどうだの……男は気持ちが良さそうって話も」
「ええ!? ちょ、なんですぐに教えてくれないの!」
「あんな生々しい話の途中で、『俺は横にいるぞ』なんて言えるわけないだろ。おまけに、何回もやってたら男も上手くなるなんて話まで聞かされて……俺はニェーバの隣で、かなり気まずい思いをした」
ルルシェは小声でごめんなさいと謝った。まさかすぐ横に男たちがいたなんて知らなかった。リョーシィは知って――いや、確実に知っていただろう。姫は分かっていてそういう話をしたのだ。面白いことが大好きな彼女らしい。
考え事をしているうちに、いきなりソファに押し倒された。寝間着のリボンをほどかれて、露になった乳房がふるんと揺れる。ルルシェは驚き、イグニスの腕を掴んで言った。
「やぁっ……ま、待って。明かりを消してから……」
「明るい方がいい。色っぽいおまえの顔がよく見える」
熱を孕んだ声で囁き、乳房に顔を寄せてくる。ルルシェはその端正な顔をがしりと掴んだ。
「ちょ、ちょっと待って! く……口で、してあげますから……」
何でこんな恥ずかしいことを――。
恥辱で赤くなりながら、半ば睨むようにして夫を見上げる。自分だってこんな淫らな提案をしたくはない。でもイグニスとの行為はとにかく長く激しいので、少しでも彼の欲望を解放しておかないと体がもたない。
金と真紅の糸で刺繍されたスターリを着た姫はまるで女神のように美しく、会場に集まった客たちは「ほう」と溜め息をもらした。
新郎のニェーバは男性用のスターリを身にまとい、すらりと長い脚で優雅に歩く。姫の手を取り、ゆっくりと神官に向かって進む姿には確かな愛が感じられた。
神官の前で愛を誓った彼らは社から出て、沿道に集まった人々に手を振る。ルルシェとイグニスはパレードに向かう二人を見送った。夕方からは祝宴だ。
宴の席でルルシェは酒を出されないかと怯えていた。大勢の前で酔っぱらうのが怖いのである。しかしイグニスは酔った妻がどうなるか知っているので、いつものように毒見役に徹して妻を守り続けた。
日が沈みあたりが薄闇に包まれる頃、新郎新婦は退場する。いよいよ初夜を迎えるのだ。ルルシェは祈るような気持ちでリョーシィとニェーバの後ろ姿を見送った。
「へえ、かなり飲みやすいな。でも強い酒だ……。こんなもんをぐびぐび飲んだら、そりゃ酔っぱらうだろう」
夜になり、ルルシェとイグニスも宛がわれた部屋に戻っている。イグニスは侍女に頼んで神水を運んでもらい、味を確かめるように飲んでいた。
ルルシェは彼の言葉を聞いてホッと安堵した。やはり強い酒だったのだ。自分が酒に弱いわけではなく、神水が飲みやすくしかも強い酒だったから、酔っぱらってしまっただけだ。
テーブルの上を見ると、神水だけでなく色んな酒が置いてある。リョーシィが侍女に命じて用意してくれたようだ。ルルシェはラベルを見ながら、なるべく弱そうな酒を調べた。どうやら白ワインのほうが度数が低いらしい。グラスに少しだけ注ぎ、口にする。
「……すっぱ!」
「ぷっ。無理するなよ」
隣に座った夫が、ニヤニヤしながらこちらを見ている。ルルシェはふん、と鼻を鳴らしてグラスをテーブルに置いた。こんなもの飲まなくても生きていける。普通に葡萄を食べればいいじゃないか。葡萄のほうが美味しいし。
ことん、とグラスを置く音がして、後ろから長い腕がのびてきた。腕はルルシェを閉じ込めるように交差し、うなじに熱い吐息がかかる。
「な、なんですか? 酔ったんですか?」
「いや……おまえに頼みたいことがあって」
(頼みたいことって――まさか、一緒に神水を飲めとか言わないよね?)
イグニスは体を横にずらし、真摯な瞳でルルシェを見つめている。神水の件ではなさそうだ。首をかしげながら言葉を待つと、彼はぽつりと言った。
「俺に、もうひとり娘を与えてくれ」
「…………はい?」
頼みごとが予想外すぎて、一瞬なにを言われたのか分からなかった。
娘? 娘を与えてくれ?
「それはつまり、私に娘を産んでほしいって事ですか?」
「うん。あと五年したら、ノエルはおまえの父の養子になるだろ。スタレートンに行ってしまったら、簡単には会えなくなる……」
イグニスはぼそぼそと言い、肩を落としてうつむく。明らかに「落ち込んでます」という状態に、ルルシェは溜め息を漏らした。
イグニスは妻によく似た娘ノエルを溺愛している。ノエルを見ていると、子供の頃のルルシェを思い出すのだろう。ノエルは文武両道タイプで、確かにルルシェそっくりである。
剣の稽古も親子でやっているし、目に入れても痛くないような可愛がり方なので、レイオスも「ちちうえ、でれでれしすぎだよ」と素直な意見をぶつけていた。
ちなみにレイオスは叔父アイオンによく懐き、自分のことも「ぼく」と呼ぶ。見た目はイグニスそっくりなのに、喋り方はアイオンという不思議な状態である。
(まあ、仕方ないか……)
夫の気持ちはよく分かる。可愛い娘と過ごすのがたった八年というのは、可哀相かもしれない。
ルルシェは腕を伸ばし、イグニスの体をそっと抱きしめた。
「……しょうがないなぁ。産んであげますよ。でも男の子かもしれないですけど」
「男でもいい。男でも、もちろん可愛いからな。子供は何人でも産みたくなるぐらい可愛いんだろう?」
(……んん?)
ルルシェは夫の肩に乗せていた顔を上げ、彼のほうを見た。おかしい。どうして風呂場での話を知っているのだろう。
「なんでその話を……」
「おまえ達が入っていた浴場のすぐ横に、男用の浴場があるんだ。だから当然、おまえとリョーシィの話も聞こえていた。初夜がどうだの、子供がどうだの……男は気持ちが良さそうって話も」
「ええ!? ちょ、なんですぐに教えてくれないの!」
「あんな生々しい話の途中で、『俺は横にいるぞ』なんて言えるわけないだろ。おまけに、何回もやってたら男も上手くなるなんて話まで聞かされて……俺はニェーバの隣で、かなり気まずい思いをした」
ルルシェは小声でごめんなさいと謝った。まさかすぐ横に男たちがいたなんて知らなかった。リョーシィは知って――いや、確実に知っていただろう。姫は分かっていてそういう話をしたのだ。面白いことが大好きな彼女らしい。
考え事をしているうちに、いきなりソファに押し倒された。寝間着のリボンをほどかれて、露になった乳房がふるんと揺れる。ルルシェは驚き、イグニスの腕を掴んで言った。
「やぁっ……ま、待って。明かりを消してから……」
「明るい方がいい。色っぽいおまえの顔がよく見える」
熱を孕んだ声で囁き、乳房に顔を寄せてくる。ルルシェはその端正な顔をがしりと掴んだ。
「ちょ、ちょっと待って! く……口で、してあげますから……」
何でこんな恥ずかしいことを――。
恥辱で赤くなりながら、半ば睨むようにして夫を見上げる。自分だってこんな淫らな提案をしたくはない。でもイグニスとの行為はとにかく長く激しいので、少しでも彼の欲望を解放しておかないと体がもたない。
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