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19 お出かけ
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最近アイリスの様子がおかしい。いや、正確に言えばおかしくなったのは最近ではない。ひと月前から不審なところはあった。以前はキスしようとすると過敏に反応して強がったり恥ずかしがったりしていたのに、先月ぐらいからヨシュアのなすがままに受け入れている。
いじらしくて可愛いがアイリスらしくはないので、少しイジメてしまおうかと口付けながら乳房に触れたらもの凄いしかめっ面でブルブル震えていた。あれはやりすぎだった。自分でも反省している。
数日前には夕食も取らずに休み、その翌日からさらに挙動不審になってしまった。ヨシュアの補佐もレッスンも精力的にこなしているように見えるが、やる事を抱えすぎて夕食までに仕事が終わらないこともしばしばある。
そして何故か、無理をするなと気遣うと一瞬悲しそうな顔をし、ぎこちなく笑うのだ。ヨシュアが優しくすればするほど、アイリスは傷ついたような顔を見せる。
確かに優しいことを言ってアイリスの油断を誘うような真似はしてきたが、どうも狙っている方向とはズレているように思う。
「一体なにがあったんだ」
午後の執務室で、ヨシュアはため息まじりに呟いた。室内には彼と護衛がいるだけだ。今の時間、アイリスはパトラと語学を学んでいるので不在である。
ティオは書類を仕分けながら主に答えた。
「多分ですけど、お茶会の時にメリンダ嬢に何か言われたんだと思いますよ。あの時のアイリス様、めちゃくちゃ顔がこわばってましたから」
「メリンダだと?」
「はい。んで、その数日後に図書館に行ったあと、夕食もとらずに寝ちゃってます。余程ショックなことでもあったんでしょう。僕が思うに、王族の秘密に気付いたんじゃないかと」
「……女狐め、余計なことを」
地を這うような低い声でぼそりと言うと、護衛の「怖っ」という呟きが聞こえた。
本当に腹立たしい。ヨシュアは自分の影響によってアイリスを変えたいと望んでいるのに、余計な横槍を入れるなと言いたい。
執務をこなしながら頭の隅でアイリスのことを考える。もしティオが言うように彼女がこの目の秘密に気付いたとして、ここ数日の異変とどんな関係があるというのか。
ヨシュアは以前、アイリスに対して「何の得もないから婚約者に選んだ」という酷い説明を聞かせている。彼女が精神的な強さを持っているのか試すためだったが、あの時アイリスは貴族の反対を受けてもくじけなかった。
それがなぜ今、瞳の力によって選ばれたと知って傷ついているのだろう。
―――分からん……。
アイリスに好かれているという自覚のないヨシュアには難問すぎた。そもそもアイリスは、ヨシュアに好意を持っていると伝えてもいない。だから彼は「とりあえず嫌われてはいないだろう」という認識でいたのだ。嫌われているのなら、キスなんてさせてもらえないはずだから。
一人で考えても埒が明かないと考えたヨシュアは、アイリスに「気晴らしに外へ出かけよう」と誘った。彼女が挙動不審になってから六日目のことだった。
二人は馬に乗って王宮を出た。一応お忍びなので、護衛はティオだけを連れている。
午前中の涼しい内に王都の北門を抜け、北方にある丘を目指すことにした。ヨシュアとアイリスの顔はすでに人々に知れ渡っているので、服装を変えても「国王様とアイリス様だ」と叫ぶ声が度々聞こえた。あまりお忍びの意味がない。
王都を抜ける際にはたくさんの人が集まり、ヨシュアもアイリスもにこやかに手を振った。ふと思いつき、ヨシュアは前に座るアイリスの顔を手ですくうように上向かせる。
きょとんとする愛しい人に軽くキスをすると、若い娘たちがきゃあっと甲高い悲鳴を上げた。アイリスが真っ赤な顔をして口をぱくぱくさせ、やがて何かを諦めたようにしぶしぶ前を向いた。
今なにを言いかけたのだろう。明らかに文句を言いたそうな顔だったのに。
ヨシュアは不思議に思う。数ヶ月前のアイリスだったらヨシュアを突き飛ばしていたに違いない。それが今や、大勢の人の前でキスをしても耐え切っている。震えてはいるが。
この可憐な娘にどんな心境の変化があったというのか、今日は絶対に聞き出そうと思っていた。今から向かう場所はアイリスが子供の頃によく遊んでいたところである。
ヨシュアは彼女の緊張がほぐれるよう、花や鳥の話を聞かせた。今日ぐらいは王と姫という立場を忘れ、本心で語り合いたい。
王宮の外で育ったアイリスは花の名前に詳しかった。ヨシュアが「撫子と桔梗は薬草でもある」と言うと、へえ、と目を丸くしている。
「ヨシュア様は薬草に詳しいんですね」
「隣国にいた頃、兵士として戦争に参加していたからな。戦場では薬が不足することもあるし、薬草を見分けられると便利なんだ」
「ああ、それで……」
急にアイリスの声が暗くなった。どうしたのかと後ろから覗き見ると、しょぼんと肩を落とし俯いている。
今の話にアイリスが落ち込む要素があっただろうか。しかし実際に、ヨシュアが戦争に参加していた事をアイリスは気に病んでいる様子である。
もしかしてこの娘は、俺の体の傷に対して責任でも感じているのか?
突然ひらめいたことではあるが、この思いつきは当たっているような気がした。
最近は屋内でも暑いので、ヨシュアはシャツをまくって執務をこなす事もある。だけど彼の腕を見たアイリスはいつも辛そうな顔をするから、傷跡を目にするのが怖いのかと思っていた。
王子として生まれついたヨシュアにとって戦争は避けられないものであるし、彼の側近たちも傷だらけの体をしているから深く考えたことはなかった。
だがアイリスにとっては違うのだ。彼女はヨシュアの傷に対して、後ろめたさを感じていたのだろう。王子を隣国へ追いやったのは自分の父親だから。
―――だから、俺を拒むのをやめたのか。申し訳ないと思っているから、優しくされると辛いのか。
その心情は理解できなくはない。しかしヨシュアとしては複雑である。父親の悪事の責任を取るために大人しく婚約を受け入れると言われても……まるで生け贄のようで多少そそられるものはあるが、愛情がないまま婚約者のふりをされても嬉しくない。
罪悪感からではなく、ヨシュアが王だからという理由でもなく、一人の男として愛してほしい。ヨシュアがアイリスに抱いているこの異常な――自分で異常というのもどうかと思うが――異常で奇妙な執着と、同等の想いをいだいてほしい。そう望んでいる。
傷に関しては何となく分かった。だが番いのことはどうして挙動不審になるほどショックを受けたのかよく分からない。
この問題は本人に尋ねたほうが良さそうだ。ヨシュアはどう話を切り出そうかと考えながら馬を走らせて行った。
いじらしくて可愛いがアイリスらしくはないので、少しイジメてしまおうかと口付けながら乳房に触れたらもの凄いしかめっ面でブルブル震えていた。あれはやりすぎだった。自分でも反省している。
数日前には夕食も取らずに休み、その翌日からさらに挙動不審になってしまった。ヨシュアの補佐もレッスンも精力的にこなしているように見えるが、やる事を抱えすぎて夕食までに仕事が終わらないこともしばしばある。
そして何故か、無理をするなと気遣うと一瞬悲しそうな顔をし、ぎこちなく笑うのだ。ヨシュアが優しくすればするほど、アイリスは傷ついたような顔を見せる。
確かに優しいことを言ってアイリスの油断を誘うような真似はしてきたが、どうも狙っている方向とはズレているように思う。
「一体なにがあったんだ」
午後の執務室で、ヨシュアはため息まじりに呟いた。室内には彼と護衛がいるだけだ。今の時間、アイリスはパトラと語学を学んでいるので不在である。
ティオは書類を仕分けながら主に答えた。
「多分ですけど、お茶会の時にメリンダ嬢に何か言われたんだと思いますよ。あの時のアイリス様、めちゃくちゃ顔がこわばってましたから」
「メリンダだと?」
「はい。んで、その数日後に図書館に行ったあと、夕食もとらずに寝ちゃってます。余程ショックなことでもあったんでしょう。僕が思うに、王族の秘密に気付いたんじゃないかと」
「……女狐め、余計なことを」
地を這うような低い声でぼそりと言うと、護衛の「怖っ」という呟きが聞こえた。
本当に腹立たしい。ヨシュアは自分の影響によってアイリスを変えたいと望んでいるのに、余計な横槍を入れるなと言いたい。
執務をこなしながら頭の隅でアイリスのことを考える。もしティオが言うように彼女がこの目の秘密に気付いたとして、ここ数日の異変とどんな関係があるというのか。
ヨシュアは以前、アイリスに対して「何の得もないから婚約者に選んだ」という酷い説明を聞かせている。彼女が精神的な強さを持っているのか試すためだったが、あの時アイリスは貴族の反対を受けてもくじけなかった。
それがなぜ今、瞳の力によって選ばれたと知って傷ついているのだろう。
―――分からん……。
アイリスに好かれているという自覚のないヨシュアには難問すぎた。そもそもアイリスは、ヨシュアに好意を持っていると伝えてもいない。だから彼は「とりあえず嫌われてはいないだろう」という認識でいたのだ。嫌われているのなら、キスなんてさせてもらえないはずだから。
一人で考えても埒が明かないと考えたヨシュアは、アイリスに「気晴らしに外へ出かけよう」と誘った。彼女が挙動不審になってから六日目のことだった。
二人は馬に乗って王宮を出た。一応お忍びなので、護衛はティオだけを連れている。
午前中の涼しい内に王都の北門を抜け、北方にある丘を目指すことにした。ヨシュアとアイリスの顔はすでに人々に知れ渡っているので、服装を変えても「国王様とアイリス様だ」と叫ぶ声が度々聞こえた。あまりお忍びの意味がない。
王都を抜ける際にはたくさんの人が集まり、ヨシュアもアイリスもにこやかに手を振った。ふと思いつき、ヨシュアは前に座るアイリスの顔を手ですくうように上向かせる。
きょとんとする愛しい人に軽くキスをすると、若い娘たちがきゃあっと甲高い悲鳴を上げた。アイリスが真っ赤な顔をして口をぱくぱくさせ、やがて何かを諦めたようにしぶしぶ前を向いた。
今なにを言いかけたのだろう。明らかに文句を言いたそうな顔だったのに。
ヨシュアは不思議に思う。数ヶ月前のアイリスだったらヨシュアを突き飛ばしていたに違いない。それが今や、大勢の人の前でキスをしても耐え切っている。震えてはいるが。
この可憐な娘にどんな心境の変化があったというのか、今日は絶対に聞き出そうと思っていた。今から向かう場所はアイリスが子供の頃によく遊んでいたところである。
ヨシュアは彼女の緊張がほぐれるよう、花や鳥の話を聞かせた。今日ぐらいは王と姫という立場を忘れ、本心で語り合いたい。
王宮の外で育ったアイリスは花の名前に詳しかった。ヨシュアが「撫子と桔梗は薬草でもある」と言うと、へえ、と目を丸くしている。
「ヨシュア様は薬草に詳しいんですね」
「隣国にいた頃、兵士として戦争に参加していたからな。戦場では薬が不足することもあるし、薬草を見分けられると便利なんだ」
「ああ、それで……」
急にアイリスの声が暗くなった。どうしたのかと後ろから覗き見ると、しょぼんと肩を落とし俯いている。
今の話にアイリスが落ち込む要素があっただろうか。しかし実際に、ヨシュアが戦争に参加していた事をアイリスは気に病んでいる様子である。
もしかしてこの娘は、俺の体の傷に対して責任でも感じているのか?
突然ひらめいたことではあるが、この思いつきは当たっているような気がした。
最近は屋内でも暑いので、ヨシュアはシャツをまくって執務をこなす事もある。だけど彼の腕を見たアイリスはいつも辛そうな顔をするから、傷跡を目にするのが怖いのかと思っていた。
王子として生まれついたヨシュアにとって戦争は避けられないものであるし、彼の側近たちも傷だらけの体をしているから深く考えたことはなかった。
だがアイリスにとっては違うのだ。彼女はヨシュアの傷に対して、後ろめたさを感じていたのだろう。王子を隣国へ追いやったのは自分の父親だから。
―――だから、俺を拒むのをやめたのか。申し訳ないと思っているから、優しくされると辛いのか。
その心情は理解できなくはない。しかしヨシュアとしては複雑である。父親の悪事の責任を取るために大人しく婚約を受け入れると言われても……まるで生け贄のようで多少そそられるものはあるが、愛情がないまま婚約者のふりをされても嬉しくない。
罪悪感からではなく、ヨシュアが王だからという理由でもなく、一人の男として愛してほしい。ヨシュアがアイリスに抱いているこの異常な――自分で異常というのもどうかと思うが――異常で奇妙な執着と、同等の想いをいだいてほしい。そう望んでいる。
傷に関しては何となく分かった。だが番いのことはどうして挙動不審になるほどショックを受けたのかよく分からない。
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