2 / 51
2 徳をつもう
しおりを挟む
見た目だけで嫌われてきたルシーにとって、天真爛漫なティナは目障りだったのだろう。階段から突き落としたり、ヒロインの頭上を狙って二階から鉢植えを落としたり。仕舞いには裏庭に呼び出して落とし穴にはめ、生き埋めにしようとする。
やけに落ち系の罠が多いのはルシーの性癖ゆえなのか、その辺は不明だ。とにかく嫌がらせのたびにヒロインを取り巻く男たち――いわゆる攻略対象から嫌われ、落とし穴事件の直後にお縄につき、王太子から死罪を宣告される。
『醜い顔でひとを恐怖に陥れ、か弱い乙女を殺そうとする極悪人め! 死んで善人に生まれ変わるがいい!』
とか言われて。まぁ結構、悪どいことやっちゃったから仕方ないけどさぁ。
だいたいルシーフェルという名前もどうかと思う。ルシーフェルってほとんどルシフェルじゃない? 堕天使ですか。
そういえばルシフェルって、地獄に落ちたあとサタンになったんだっけ。
なるほど、だから友人は魔王って呼んでたわけか――って、納得できるか!
ゲームは本当にヒロインのための世界なのだ。見た目どころか名前からして差が出ている。
「今後も私にとって厳しい状況が続くんだろうな……」
叩きまくった絨毯の上にごろんと寝転がり、ふと前世を思い出す。彼氏に振られた直後に事故に会い、コワモテ令嬢に転生するなんて……本当に男運がない。
私の家はごく一般的な四人家族で、父と母、私と弟で仲良く暮らしていた。社会人になってからは一人暮らしをしていたけど、仕事ひと筋だった(というよりモテないので仕事に生きるしかなかった)私に、二十ウン年にして生まれて初めて彼氏ができて。
やった、これで私も喪女卒業よ!と喜んだのも束の間、三十路手前となったときに「ごめん。やっぱおまえとは結婚できねーわ」とアッサリ振られた。
あれは落ち込んだっけな。この世の終わりかと思った。
しかし最後となったデートの帰宅中、道路に飛び出した小さな男の子を助けようとして――その後の記憶がない。男の子の代わりに、車に轢かれてしまったんだろうか?
たくさんの人に迷惑をかけただろうな……。お父さん、お母さん、雄介……ごめんね。
「せめて今から善人になってみようかな。まだ14歳なんだし、諦めるのは早すぎるよね。誰にも迷惑をかけない子になって、今の家族を幸せにしてあげよう」
この世界での両親も、私を心から愛してくれている。愛すがゆえに甘やかし、ルシーの横暴を見逃した結果さらに性格が極悪になったわけだが、私はまだ14歳。半年後のゲーム開始(入学)までに、いくらでも挽回のチャンスはあるはずだ。
攻略対象なんてどうでもいい。ヒロインの周囲だけで勝手に恋愛してればいい。私の男運は尽きたみたいだし、今後は奉仕の精神で生きて参ります。
そうと決まれば……!
ベッドから降りた瞬間、お腹がぐう~と鳴った。時刻は夕方、今から晩餐のはずである。私は決意を胸に食堂へ向かった。
実家の食堂とは比べようがないほど広い部屋。二十畳のリビングが二つぐらい入るかもしれない。凄いな、ガイゼル侯爵家。さすが代々国境を任されてきた、由緒正しき名家だ。
「ルシー、大丈夫かい。婚約の件で寝込んでしまったと聞いたが……」
侯爵であるお父さまに話しかけられ、私はにこやかに返事をする。
「大丈夫です、お父さま。すっかり立ち直りました」
「おや、そうかい? いつもは回復に時間がかかるのに、ルシーも大人になったんもんだ。にしても、なぜ婚約がうまく行かないんだろうなぁ。こんなに可愛いのに……。そうだ、今度お父さまと一緒に王都に行ってみないか? 私と一緒であれば、うまく行くような気がするんだ」
お父さまはそう言って、ムキムキの筋肉だるまのような体に殺気を漲らせた。眉毛のないコワモテの顔は裏社会のドンそのものだ。一般人は恐らく、目にしただけで道をゆずるだろう。
なにを隠そう――いや、全く隠れていないが、私の赤い瞳と眉毛ナシはお父さま遺伝である。彼の頭にあるのは国境防衛と、家族を含む領民を幸せにすることのみ。ほとんどの事は筋肉で解決できると思っている、いわゆる脳筋タイプ。
「あなたったら、また顔で脅す気ですのね。いけませんよ。偽りの婚約なんてしても、ルシーは幸せになれませんわ」
脳筋のお父さまをやんわりと叱りつける、美しいお母さま。伯爵家出身であり、立てば芍薬、座れば牡丹――という言葉を体現したかのような美女だ。もちろん、歩く姿は百合の花。
私の姿と顔はお母さまに似たものの、なぜかピンポイントで瞳と眉毛だけお父さまから遺伝した。二人の髪は亜麻色なのに私だけ隔世遺伝で真っ黒だし、ゲーム会社の悪意をひしひしと感じる。
「あれ? セラフィスは部屋から出てないんですか?」
私が質問すると、二人は気まずそうに視線を逸らした。
セラフィスというのは今年6歳になる私の弟だ。
「え、ええ。ちょっと遊びに夢中になりすぎて、お部屋で片付けしてるみたいなの。時間がかかりそうだから、先に食べておきましょう」
お母さまは苦笑しながら言うが、私には真の理由が分かっていた。
セラフィスは私を嫌っている。何故かって、顔が怖くてすぐキレる姉だから。そりゃ確かに怖いよね、家の中にチンピラがいるようなもんだからね……。
だがしかし、記憶を取り戻して新・ルシーとなった私には弟をほうっておけない事情があるのだ。ずっと怖い姉に怯えながら育ったセラフィスは極度の女性恐怖症となって引きこもり、私の不祥事によって王の信用を失ったガイゼル侯爵家は没落する。
仮に私が善行を積んで処刑されなかったとしても、彼の女性恐怖症を治さないかぎり侯爵家に明るい未来はない。
「ご馳走さまでした。私、厨房へ行って参ります」
「あら、ルシーが厨房に行くなんて珍しいわね」
「とても美味しかったので、料理長にお礼を伝えたいんです」
「ルシー……! なんていい子なんだ!」
「本当に。生まれ変わったかのように、淑女になって……! お母さまはあなたを誇りに思いますよ」
涙ぐむ両親にお辞儀をし、食堂を出て厨房へ向かう。ごめんなさい、お礼というのは嘘です。食事は美味しかったけど、目的は別にあるので。
厨房へ入ると、使用人たちが「ひいっ」と小さく叫んで左右にざざっと別れた。まるで極道の世界。でも私、組長でも極妻でもないんだけど。
「お、お嬢さま。どのようなご用件で?」
「忙しいところごめんなさい。かまどと鍋を使ってもいいかしら? あと、お砂糖も」
「はっ、はい! すぐに用意いたします!」
私よりもずっと年上の料理長が怯えている。手が震えすぎて、口元に生えたヒゲまで揺れるほどだ。思うに、私が怖がられてるのはお父さまの影響もあるような気がするんだよね。筋骨隆々のコワモテ軍人の娘だから、使用人たちも我慢するしかなかったのだろう。
「あの~、今まで理不尽に暴れてごめんなさいね。今度から怒らないように頑張るから」
「へっ? は、はい……?」
料理長は首をかしげながら私から離れた。半径3mの距離感で使用人たちが私をじっと見守っているが、時おり「どうなさったんだ」だの「別人みたいだ」だの聞こえてくる。
ふふ、私は生まれ変わったのよ。今の私は魔王ではなく、生ける者すべてに対して奉仕する――そう、目指すは菩薩。体から後光が溢れるまで、世のため人のために尽くす所存です。
……何だっけ。
そうだ、私は弟にあげるオヤツを作りにきたのよ。
やけに落ち系の罠が多いのはルシーの性癖ゆえなのか、その辺は不明だ。とにかく嫌がらせのたびにヒロインを取り巻く男たち――いわゆる攻略対象から嫌われ、落とし穴事件の直後にお縄につき、王太子から死罪を宣告される。
『醜い顔でひとを恐怖に陥れ、か弱い乙女を殺そうとする極悪人め! 死んで善人に生まれ変わるがいい!』
とか言われて。まぁ結構、悪どいことやっちゃったから仕方ないけどさぁ。
だいたいルシーフェルという名前もどうかと思う。ルシーフェルってほとんどルシフェルじゃない? 堕天使ですか。
そういえばルシフェルって、地獄に落ちたあとサタンになったんだっけ。
なるほど、だから友人は魔王って呼んでたわけか――って、納得できるか!
ゲームは本当にヒロインのための世界なのだ。見た目どころか名前からして差が出ている。
「今後も私にとって厳しい状況が続くんだろうな……」
叩きまくった絨毯の上にごろんと寝転がり、ふと前世を思い出す。彼氏に振られた直後に事故に会い、コワモテ令嬢に転生するなんて……本当に男運がない。
私の家はごく一般的な四人家族で、父と母、私と弟で仲良く暮らしていた。社会人になってからは一人暮らしをしていたけど、仕事ひと筋だった(というよりモテないので仕事に生きるしかなかった)私に、二十ウン年にして生まれて初めて彼氏ができて。
やった、これで私も喪女卒業よ!と喜んだのも束の間、三十路手前となったときに「ごめん。やっぱおまえとは結婚できねーわ」とアッサリ振られた。
あれは落ち込んだっけな。この世の終わりかと思った。
しかし最後となったデートの帰宅中、道路に飛び出した小さな男の子を助けようとして――その後の記憶がない。男の子の代わりに、車に轢かれてしまったんだろうか?
たくさんの人に迷惑をかけただろうな……。お父さん、お母さん、雄介……ごめんね。
「せめて今から善人になってみようかな。まだ14歳なんだし、諦めるのは早すぎるよね。誰にも迷惑をかけない子になって、今の家族を幸せにしてあげよう」
この世界での両親も、私を心から愛してくれている。愛すがゆえに甘やかし、ルシーの横暴を見逃した結果さらに性格が極悪になったわけだが、私はまだ14歳。半年後のゲーム開始(入学)までに、いくらでも挽回のチャンスはあるはずだ。
攻略対象なんてどうでもいい。ヒロインの周囲だけで勝手に恋愛してればいい。私の男運は尽きたみたいだし、今後は奉仕の精神で生きて参ります。
そうと決まれば……!
ベッドから降りた瞬間、お腹がぐう~と鳴った。時刻は夕方、今から晩餐のはずである。私は決意を胸に食堂へ向かった。
実家の食堂とは比べようがないほど広い部屋。二十畳のリビングが二つぐらい入るかもしれない。凄いな、ガイゼル侯爵家。さすが代々国境を任されてきた、由緒正しき名家だ。
「ルシー、大丈夫かい。婚約の件で寝込んでしまったと聞いたが……」
侯爵であるお父さまに話しかけられ、私はにこやかに返事をする。
「大丈夫です、お父さま。すっかり立ち直りました」
「おや、そうかい? いつもは回復に時間がかかるのに、ルシーも大人になったんもんだ。にしても、なぜ婚約がうまく行かないんだろうなぁ。こんなに可愛いのに……。そうだ、今度お父さまと一緒に王都に行ってみないか? 私と一緒であれば、うまく行くような気がするんだ」
お父さまはそう言って、ムキムキの筋肉だるまのような体に殺気を漲らせた。眉毛のないコワモテの顔は裏社会のドンそのものだ。一般人は恐らく、目にしただけで道をゆずるだろう。
なにを隠そう――いや、全く隠れていないが、私の赤い瞳と眉毛ナシはお父さま遺伝である。彼の頭にあるのは国境防衛と、家族を含む領民を幸せにすることのみ。ほとんどの事は筋肉で解決できると思っている、いわゆる脳筋タイプ。
「あなたったら、また顔で脅す気ですのね。いけませんよ。偽りの婚約なんてしても、ルシーは幸せになれませんわ」
脳筋のお父さまをやんわりと叱りつける、美しいお母さま。伯爵家出身であり、立てば芍薬、座れば牡丹――という言葉を体現したかのような美女だ。もちろん、歩く姿は百合の花。
私の姿と顔はお母さまに似たものの、なぜかピンポイントで瞳と眉毛だけお父さまから遺伝した。二人の髪は亜麻色なのに私だけ隔世遺伝で真っ黒だし、ゲーム会社の悪意をひしひしと感じる。
「あれ? セラフィスは部屋から出てないんですか?」
私が質問すると、二人は気まずそうに視線を逸らした。
セラフィスというのは今年6歳になる私の弟だ。
「え、ええ。ちょっと遊びに夢中になりすぎて、お部屋で片付けしてるみたいなの。時間がかかりそうだから、先に食べておきましょう」
お母さまは苦笑しながら言うが、私には真の理由が分かっていた。
セラフィスは私を嫌っている。何故かって、顔が怖くてすぐキレる姉だから。そりゃ確かに怖いよね、家の中にチンピラがいるようなもんだからね……。
だがしかし、記憶を取り戻して新・ルシーとなった私には弟をほうっておけない事情があるのだ。ずっと怖い姉に怯えながら育ったセラフィスは極度の女性恐怖症となって引きこもり、私の不祥事によって王の信用を失ったガイゼル侯爵家は没落する。
仮に私が善行を積んで処刑されなかったとしても、彼の女性恐怖症を治さないかぎり侯爵家に明るい未来はない。
「ご馳走さまでした。私、厨房へ行って参ります」
「あら、ルシーが厨房に行くなんて珍しいわね」
「とても美味しかったので、料理長にお礼を伝えたいんです」
「ルシー……! なんていい子なんだ!」
「本当に。生まれ変わったかのように、淑女になって……! お母さまはあなたを誇りに思いますよ」
涙ぐむ両親にお辞儀をし、食堂を出て厨房へ向かう。ごめんなさい、お礼というのは嘘です。食事は美味しかったけど、目的は別にあるので。
厨房へ入ると、使用人たちが「ひいっ」と小さく叫んで左右にざざっと別れた。まるで極道の世界。でも私、組長でも極妻でもないんだけど。
「お、お嬢さま。どのようなご用件で?」
「忙しいところごめんなさい。かまどと鍋を使ってもいいかしら? あと、お砂糖も」
「はっ、はい! すぐに用意いたします!」
私よりもずっと年上の料理長が怯えている。手が震えすぎて、口元に生えたヒゲまで揺れるほどだ。思うに、私が怖がられてるのはお父さまの影響もあるような気がするんだよね。筋骨隆々のコワモテ軍人の娘だから、使用人たちも我慢するしかなかったのだろう。
「あの~、今まで理不尽に暴れてごめんなさいね。今度から怒らないように頑張るから」
「へっ? は、はい……?」
料理長は首をかしげながら私から離れた。半径3mの距離感で使用人たちが私をじっと見守っているが、時おり「どうなさったんだ」だの「別人みたいだ」だの聞こえてくる。
ふふ、私は生まれ変わったのよ。今の私は魔王ではなく、生ける者すべてに対して奉仕する――そう、目指すは菩薩。体から後光が溢れるまで、世のため人のために尽くす所存です。
……何だっけ。
そうだ、私は弟にあげるオヤツを作りにきたのよ。
27
あなたにおすすめの小説
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?
ぽんぽこ狸
恋愛
仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。
彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。
その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。
混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!
原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!
ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。
完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる