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16 色々光ってる入学式
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王立ディオン学園の入学式は9月だ。日本のゲームなのに4月じゃないのは、世界観に合わせた結果かもしれない。とにかく9月入学で、新学期開始も当然ながら9月。
入学式は新入生だけで行うが、在校生代表として生徒会長と副会長が出席する。広い講堂にずらっと並ぶ新入生の横に椅子が二つあり、座っているのは金と赤のふたり。あの人たち、生徒会に入ってたんだっけ。
顔のいい二人なだけに、新入生の令嬢たちがさわさわと噂話をしている。「殿下は本当にお美しいわ」だの、「カイラー様すてき」だの。腹黒と脳筋じゃないか。目を覚ませと言ってやりたい。
私はどうもあの二人に対しては菩薩になれぬ。リア充さが憎々しく感じるためだろうか。
学園長はハゲがまぶしいオジ様で、彼の挨拶が終わったあと二人の少年が壇上へ移動した。殿下が中心、カイラーは彼の斜め後ろ。そうか、騎士って言ってたから常に一緒なんだな。
「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。不安や期待を胸に故郷を出てこられたと思いますが、心配はいりません。分からないことがあれば、僕たちに遠慮なく尋ねてください」
いったん言葉を切った王太子がにこりと笑うと、私の周囲で「きゃあああ!」と凄まじい悲鳴が上がった。至近距離の甲高い悲鳴は鼓膜に突き刺さるようだ。ぐああ、つらい……! 助けて鬼塚さん!
早く演説を終えろとばかりに壇上に目を向けると、なぜか青い目と視線が合う。いや、気のせいだ。宝石みたいにキラッキラしてるから、乱反射してそう見えただけかも。さすが光り物である。
「あー、凄い声だった……」
「ルシーフェル様! お久しぶりです!」
「え?」
入学式を終えて講堂を出ると、ガイゼルの令嬢たちが私を呼んでいる。アリシア達だ。
「まあ、皆さんお久しぶり! ハサミを広めてくださって、ありがとうございます。かなり頑張ってくれたのでしょう?」
「うふふっ。わたくしたち、家族や友人に自慢したんです。みんな意外とお顔のこと気にしてたみたいで、興味津々でしたわ」
「でもこっそり買いたいみたいで、お店には行きにくいって仰る人も多かったですよ」
ああ、やっぱりそうなのか。どうりで手紙の注文が多いと思った。
私たちは一緒に寮へ戻り、夕食までの時間は私の部屋で過ごした。四人でテーブルを囲み、故郷では誰と誰がくっ付いただの、あの令嬢はあの人が好きだのガールズトークで盛り上がる。
「そう言えばルシーフェル様。6月のお茶会のあと、王太子殿下とカイラー様が来られたのでしょう?」
「わたくしも聞きましたわ。なんのご用事でしたの?」
「お茶会をしていると聞いて、挨拶に来たのだと仰ってました。それだけです。特別なことは何も……」
「羨ましいですわ! あたくしも間近であのお二人を見たかった……!」
「わたくしも! 見とれるぐらい素敵なおふたりですものね。ほとんどの生徒は在学中に婚約が決まるんですもの、素敵な男性を射止められるように頑張らなきゃ!」
えっ、何その話。在学中に婚約?
「あ、あの……。婚約って、在学中に決めないといけないのでしたっけ?」
私が質問すると三人はきょとんとし、一斉に私を見た。
おおう、ちょっと怖い。
「ルシーフェル様ったら、忘れてしまったのですか? アンディオン王国では、幼少時から婚約が決まっている方はひと握りなのですよ。ほとんどの方はこの学園で相手を探すのです。交流を深める絶好のチャンスですし、清いお付き合いなら学園も認めていますからね」
「そうそう。顔だけで婚約者を決めるより、お互いに話し合った上で結ばれた方が幸せになれますし」
顔だけで6回も婚約を断られた女がここにいるよ~。私だよぉ。悲しい。
ってことは、お父さまは本当に私の顔を可愛いと思ってくれてるわけだ。たとえ眉がなかろうと、コワモテだろうといけると判断しちゃったんだな。
そしてコイツならと決めた令息にアタックし、無残に(6回も)砕け散ったと。よく分かりました。
「わたし、卒業生の方に聞いたんですけど。最後の卒業パーティでは婚約者同士で踊るので、余った人は悲惨らしいですよ。ずっと壁の花になっていたとか」
「……そのパーティ、休んだら駄目でしょうか?」
「卒業式のようなものですからね……。まず休む人はいないかと」
そっかー、駄目か。もう壁の花でもいいかな。ひとりで食事してりゃいいよね。
しばしお喋りを楽しんだ私たちは部屋を出て、みんなで食堂へ向かった。そろそろ夕食の時間である。
食堂は男子寮と女子寮の中央にあり、数百人がいちどに入れるほど広い空間だった。ショッピングモールにあるフードコートのような雰囲気だが、貴族用とあって壁の装飾やテーブルセットはかなり豪華だ。
「結構、色んなメニューがありますわね」
「そうですね……」
壁の上部にあるメニュー一覧表を見るも、やはりうどんやラーメンは無い。あ~ラーメン食べたい。豚骨しょう油のラーメンが食べたい!
フードコートといえばラーメン系があって当たり前なのに、ここにはスパゲッティしかないのだ。中世ヨーロッパ風の世界だからなのか。確かにラーメンをすする令嬢っておかしいけどさぁ。
私は仕方なくクリーム系のパスタを注文し、トレイを持って席に座った。ファミレスにあるような四人用のテーブルを使うことにする。
お喋りしながら食事を楽しんでいると、食堂の一部分に目が引き寄せられた。他の人たちの髪は茶色系なのに、そこだけピンクや紫、緑といったド派手な色彩でやけに目立っている。
「す、すごい色合いだわ……」
思わず呟くと、他の三人も視線を向けて「ああ」と納得したように言う。
「中心にいるピンクの髪の方は、わたくし達と同じ新入生ですわ。確か男爵家のご令嬢で、お名前は――」
「ティナ、と仰るのかしら?」
ピンクの髪の少女なんて、ヒロインしかあり得ない。
私が訊くと、イレーヌは頷いた。
「そう、そのようなお名前で」
「キターーー!!」
「えっ? ルシーフェル様?」
「あ、ごめんなさい。あまりにも可愛らしいお顔の方なので、驚いてしまいましたの。オホホ」
改めてティナ嬢の周辺に目を走らせる。なるほど、ヒロインと攻略対象はひと目でそれと分かる派手な色を持っているわけか。さすが選ばれし者たちだ。私の髪色(真っ黒)だって一人だけなのに、自慢する気になれないのは何故だろう。
しかし入学初日ですでに二人も攻略しているとは仕事の早いヒロインである。小さな顔に、くりくりした円らで大きな目。少女マンガに出てくるような正統派ヒロインだ。めちゃくちゃモテそう。
入学式は新入生だけで行うが、在校生代表として生徒会長と副会長が出席する。広い講堂にずらっと並ぶ新入生の横に椅子が二つあり、座っているのは金と赤のふたり。あの人たち、生徒会に入ってたんだっけ。
顔のいい二人なだけに、新入生の令嬢たちがさわさわと噂話をしている。「殿下は本当にお美しいわ」だの、「カイラー様すてき」だの。腹黒と脳筋じゃないか。目を覚ませと言ってやりたい。
私はどうもあの二人に対しては菩薩になれぬ。リア充さが憎々しく感じるためだろうか。
学園長はハゲがまぶしいオジ様で、彼の挨拶が終わったあと二人の少年が壇上へ移動した。殿下が中心、カイラーは彼の斜め後ろ。そうか、騎士って言ってたから常に一緒なんだな。
「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。不安や期待を胸に故郷を出てこられたと思いますが、心配はいりません。分からないことがあれば、僕たちに遠慮なく尋ねてください」
いったん言葉を切った王太子がにこりと笑うと、私の周囲で「きゃあああ!」と凄まじい悲鳴が上がった。至近距離の甲高い悲鳴は鼓膜に突き刺さるようだ。ぐああ、つらい……! 助けて鬼塚さん!
早く演説を終えろとばかりに壇上に目を向けると、なぜか青い目と視線が合う。いや、気のせいだ。宝石みたいにキラッキラしてるから、乱反射してそう見えただけかも。さすが光り物である。
「あー、凄い声だった……」
「ルシーフェル様! お久しぶりです!」
「え?」
入学式を終えて講堂を出ると、ガイゼルの令嬢たちが私を呼んでいる。アリシア達だ。
「まあ、皆さんお久しぶり! ハサミを広めてくださって、ありがとうございます。かなり頑張ってくれたのでしょう?」
「うふふっ。わたくしたち、家族や友人に自慢したんです。みんな意外とお顔のこと気にしてたみたいで、興味津々でしたわ」
「でもこっそり買いたいみたいで、お店には行きにくいって仰る人も多かったですよ」
ああ、やっぱりそうなのか。どうりで手紙の注文が多いと思った。
私たちは一緒に寮へ戻り、夕食までの時間は私の部屋で過ごした。四人でテーブルを囲み、故郷では誰と誰がくっ付いただの、あの令嬢はあの人が好きだのガールズトークで盛り上がる。
「そう言えばルシーフェル様。6月のお茶会のあと、王太子殿下とカイラー様が来られたのでしょう?」
「わたくしも聞きましたわ。なんのご用事でしたの?」
「お茶会をしていると聞いて、挨拶に来たのだと仰ってました。それだけです。特別なことは何も……」
「羨ましいですわ! あたくしも間近であのお二人を見たかった……!」
「わたくしも! 見とれるぐらい素敵なおふたりですものね。ほとんどの生徒は在学中に婚約が決まるんですもの、素敵な男性を射止められるように頑張らなきゃ!」
えっ、何その話。在学中に婚約?
「あ、あの……。婚約って、在学中に決めないといけないのでしたっけ?」
私が質問すると三人はきょとんとし、一斉に私を見た。
おおう、ちょっと怖い。
「ルシーフェル様ったら、忘れてしまったのですか? アンディオン王国では、幼少時から婚約が決まっている方はひと握りなのですよ。ほとんどの方はこの学園で相手を探すのです。交流を深める絶好のチャンスですし、清いお付き合いなら学園も認めていますからね」
「そうそう。顔だけで婚約者を決めるより、お互いに話し合った上で結ばれた方が幸せになれますし」
顔だけで6回も婚約を断られた女がここにいるよ~。私だよぉ。悲しい。
ってことは、お父さまは本当に私の顔を可愛いと思ってくれてるわけだ。たとえ眉がなかろうと、コワモテだろうといけると判断しちゃったんだな。
そしてコイツならと決めた令息にアタックし、無残に(6回も)砕け散ったと。よく分かりました。
「わたし、卒業生の方に聞いたんですけど。最後の卒業パーティでは婚約者同士で踊るので、余った人は悲惨らしいですよ。ずっと壁の花になっていたとか」
「……そのパーティ、休んだら駄目でしょうか?」
「卒業式のようなものですからね……。まず休む人はいないかと」
そっかー、駄目か。もう壁の花でもいいかな。ひとりで食事してりゃいいよね。
しばしお喋りを楽しんだ私たちは部屋を出て、みんなで食堂へ向かった。そろそろ夕食の時間である。
食堂は男子寮と女子寮の中央にあり、数百人がいちどに入れるほど広い空間だった。ショッピングモールにあるフードコートのような雰囲気だが、貴族用とあって壁の装飾やテーブルセットはかなり豪華だ。
「結構、色んなメニューがありますわね」
「そうですね……」
壁の上部にあるメニュー一覧表を見るも、やはりうどんやラーメンは無い。あ~ラーメン食べたい。豚骨しょう油のラーメンが食べたい!
フードコートといえばラーメン系があって当たり前なのに、ここにはスパゲッティしかないのだ。中世ヨーロッパ風の世界だからなのか。確かにラーメンをすする令嬢っておかしいけどさぁ。
私は仕方なくクリーム系のパスタを注文し、トレイを持って席に座った。ファミレスにあるような四人用のテーブルを使うことにする。
お喋りしながら食事を楽しんでいると、食堂の一部分に目が引き寄せられた。他の人たちの髪は茶色系なのに、そこだけピンクや紫、緑といったド派手な色彩でやけに目立っている。
「す、すごい色合いだわ……」
思わず呟くと、他の三人も視線を向けて「ああ」と納得したように言う。
「中心にいるピンクの髪の方は、わたくし達と同じ新入生ですわ。確か男爵家のご令嬢で、お名前は――」
「ティナ、と仰るのかしら?」
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「そう、そのようなお名前で」
「キターーー!!」
「えっ? ルシーフェル様?」
「あ、ごめんなさい。あまりにも可愛らしいお顔の方なので、驚いてしまいましたの。オホホ」
改めてティナ嬢の周辺に目を走らせる。なるほど、ヒロインと攻略対象はひと目でそれと分かる派手な色を持っているわけか。さすが選ばれし者たちだ。私の髪色(真っ黒)だって一人だけなのに、自慢する気になれないのは何故だろう。
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