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22 決意
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腕に白い包帯を巻いたティナが医務室のベッドに寝ている。どうしてこうなったんだろう。もっと早く対処してれば良かったのかな……。後悔で目に涙がにじんだ。
「ルシーフェル嬢、心配いりませんよ。診察しましたけど、腕以外は怪我をしていない様子ですから」
「先生……。ありがとうございました」
ぺこりと頭を下げると、優しそうな女性の先生は微笑んで寝室から出て行った。医務室の中には休むための専用スペースがあるのだ。もちろん男女に別れており、鍵付きの安心設計である。
ティナが階段から落ちたとき、たまたま通りがかった殿下とカイラーに彼女を運んでもらった。階段おちのイベントだったから、二人も居合わせたのだろう。ティナは気を失ったまま医務室へ運ばれ、今は青白い顔で寝ている。
六時間目の授業は中止になり、他の女子生徒は寮に戻ったはずだ。ティナの目が覚めるまで一緒にいようかと思ったけど、暗くなってきたから私も戻ろう。
医務室を出ると、廊下に殿下とカイラーが立っていた。私はふたりに頭を下げ、お礼を告げる。
「殿下、カイラー様。ティナを助けていただき、ありがとうございました」
「大した怪我じゃなくて良かったじゃん」
「落ちた原因はこれから調査するよ。でもティナ嬢が落ちたとき、なぜか誰も彼女を見ていなかったらしい。突き落とされたように見えたが、不思議なこともあるものだね」
ゲーム内でルシーがティナを突き落とした時も、結局犯人は分からないという描写だった。でも私は何もしていない。だから階段おちのイベントも起こらないと思っていたのに……。
「あ、そうだ。新学期の日に私を医務室へ連れて行ってくださり、ありがとうございました。驚きすぎて、お礼を言い忘れてしまって……」
「驚きすぎ? 何に驚いたの?」
「……いえ、別に。些細でちっぽけで、どうでもいい事です。殿下が気になさるようなことでは……」
「大いに気になる。ぜひ聞かせてほしい。何に驚いたのかな?」
くっ、余計なことを言わなければよかった。殿下だって聞き流せばいいのに!
後ろでニヤつくカイラーの顔がやけに癇にさわり、足を思いっきり踏んでやりたくなる。
「……父以外の男性に抱っこされたのが初めてで……。頭が真っ白になって、お礼を言い忘れてしまいました」
「初めてだったのか! それは良かった」
なんも良くねーわ!
私は喪女ですって自虐してるようなもんだわ!
「何が良いのでしょうか? 引きこもりで男性に慣れていないことが、良いと言えますでしょうか。殿下は女性を横抱きにするのも手馴れた様子で、大変結構でございますね!」
噛み付くように一気にまくし立てると、キラキラ殿下はがくりと肩を落とした。
「伝わらない…………」
「わっははは! そりゃ殿下の自業自得だろ~! いでぇっ!」
「僕は母上から、女性は大切にしなければならないと教わったんだ。粗雑なおまえと一緒にするな」
「いきなり足ふむなよ!」
ふたりが子供っぽいケンカを始めたので、私は寮へ戻ることにした。勝手にやってください。
「ルシー嬢、待ってくれ。送っていくから」
「け…………では、よろしくお願いします」
結構ですと断りかけたが、殿下の眉毛がへにゃっと悲しげに垂れたのでやめた。飼い主に叱られた犬のような顔で、厳しく言いにくい。
なるほど、これが手練手管ってやつですね。よく分かりました、ありがとうございます。
女子寮の門でふたりと別れ、部屋に戻ってから悶々と考えた。ティナのことをどうしよう。私が何もしなければイベントは起こらないと思っていたが、やはりゲームの強制力はしっかり働くのかもしれない。
次は鉢植え落としで、最後は落とし穴のはずだけど。一体だれが犯人なんだ?
――コンコン!
ドアがノックされ、ほそく開けると廊下にアリシア達が立っていた。私は彼女たちを部屋に招きいれ、四人でテーブルを囲む。ちょうどいいタイミングだ。皆に相談しよう。
「ルシーフェル様、ティナ嬢の様子はいかがでしたか?」
「腕を少し痛めたようですけど、大きな怪我はありませんでしたよ」
「よ、良かったですわ……。階段から落ちたのですもの、皆で心配してましたの」
ティナに対して怒りはあるものの、三人とも心配してくれたようだ。
この中に犯人はいないと信じたい。
「実は、皆さまにお願いがあります」
「お願いですか?」
「何でしょう?」
私はアリシア、イレーヌ、ウェンディの顔を一人ずつしっかり見た。そして口を開く。
「私は今後、ティナ嬢と行動をともにしようと思います。皆さまの迷惑になるかもしれませんから、私とは距離を置いてくださっても構いません」
「ええっ!? どうしてですの?」
「あの方と一緒にいたら、ルシーフェル様も危険かもしれませんのに!」
「階段から落ちたのは、誰かに突き落とされたからじゃないんですか?」
三人は予想どおりの反応を見せた。
私は慌てることなく、話を続ける。
「私は侯爵令嬢ですから、一緒にいることによってティナが狙われにくくなるのではと思います。確かに彼女はいきすぎた行動をとっていましたけど、階段から突き落とすのはやりすぎです。誰かがティナを守らなければ」
「お、お話は分かりますけど……。なにも、ルシーフェル様がおやりにならなくても」
「男子生徒に護衛を頼んだらどうでしょう?」
「いいえ。男子生徒を近づけた場合、逆効果になると思います。ティナには貴族の令嬢として相応しい振る舞いを知ってもらうべきです。私が教えようと思います」
「ルシーフェル様……」
カッコいい事を言ってるが、私はただ単にティナを助けたいだけだ。ティナは紗里奈でもあるから。私にはどうしても、紗里奈を見捨てることが出来ない。もう十年以上も友人として付き合ってきて、異世界にも一緒に転生したんだから……。
「分かりました。あたくし、ルシーフェル様とご一緒しますわ!」
「えっ」
驚いて顔を上げると、三人とも私をじっと見ている。み、みんな……。
「わたくしも! 皆でお二人を守りましょう!」
「頑張りましょうね!」
「み、皆さま……。ありがとうございます……!!」
ありがとう! 本当にありがとう!
私は泣きながらお礼を言い、皆とかたい握手を交わした。う、うれしい。前世ではとにかく冴えない女で友達も少なかったけど、コワモテ転生後でも友人が出来るなんて……感激だ。
その後は作戦会議を開き、明日の朝にみんなでティナを迎えに行く事になった。待ってなよ、ティナ。必ず守ってあげるからね。
「ルシーフェル嬢、心配いりませんよ。診察しましたけど、腕以外は怪我をしていない様子ですから」
「先生……。ありがとうございました」
ぺこりと頭を下げると、優しそうな女性の先生は微笑んで寝室から出て行った。医務室の中には休むための専用スペースがあるのだ。もちろん男女に別れており、鍵付きの安心設計である。
ティナが階段から落ちたとき、たまたま通りがかった殿下とカイラーに彼女を運んでもらった。階段おちのイベントだったから、二人も居合わせたのだろう。ティナは気を失ったまま医務室へ運ばれ、今は青白い顔で寝ている。
六時間目の授業は中止になり、他の女子生徒は寮に戻ったはずだ。ティナの目が覚めるまで一緒にいようかと思ったけど、暗くなってきたから私も戻ろう。
医務室を出ると、廊下に殿下とカイラーが立っていた。私はふたりに頭を下げ、お礼を告げる。
「殿下、カイラー様。ティナを助けていただき、ありがとうございました」
「大した怪我じゃなくて良かったじゃん」
「落ちた原因はこれから調査するよ。でもティナ嬢が落ちたとき、なぜか誰も彼女を見ていなかったらしい。突き落とされたように見えたが、不思議なこともあるものだね」
ゲーム内でルシーがティナを突き落とした時も、結局犯人は分からないという描写だった。でも私は何もしていない。だから階段おちのイベントも起こらないと思っていたのに……。
「あ、そうだ。新学期の日に私を医務室へ連れて行ってくださり、ありがとうございました。驚きすぎて、お礼を言い忘れてしまって……」
「驚きすぎ? 何に驚いたの?」
「……いえ、別に。些細でちっぽけで、どうでもいい事です。殿下が気になさるようなことでは……」
「大いに気になる。ぜひ聞かせてほしい。何に驚いたのかな?」
くっ、余計なことを言わなければよかった。殿下だって聞き流せばいいのに!
後ろでニヤつくカイラーの顔がやけに癇にさわり、足を思いっきり踏んでやりたくなる。
「……父以外の男性に抱っこされたのが初めてで……。頭が真っ白になって、お礼を言い忘れてしまいました」
「初めてだったのか! それは良かった」
なんも良くねーわ!
私は喪女ですって自虐してるようなもんだわ!
「何が良いのでしょうか? 引きこもりで男性に慣れていないことが、良いと言えますでしょうか。殿下は女性を横抱きにするのも手馴れた様子で、大変結構でございますね!」
噛み付くように一気にまくし立てると、キラキラ殿下はがくりと肩を落とした。
「伝わらない…………」
「わっははは! そりゃ殿下の自業自得だろ~! いでぇっ!」
「僕は母上から、女性は大切にしなければならないと教わったんだ。粗雑なおまえと一緒にするな」
「いきなり足ふむなよ!」
ふたりが子供っぽいケンカを始めたので、私は寮へ戻ることにした。勝手にやってください。
「ルシー嬢、待ってくれ。送っていくから」
「け…………では、よろしくお願いします」
結構ですと断りかけたが、殿下の眉毛がへにゃっと悲しげに垂れたのでやめた。飼い主に叱られた犬のような顔で、厳しく言いにくい。
なるほど、これが手練手管ってやつですね。よく分かりました、ありがとうございます。
女子寮の門でふたりと別れ、部屋に戻ってから悶々と考えた。ティナのことをどうしよう。私が何もしなければイベントは起こらないと思っていたが、やはりゲームの強制力はしっかり働くのかもしれない。
次は鉢植え落としで、最後は落とし穴のはずだけど。一体だれが犯人なんだ?
――コンコン!
ドアがノックされ、ほそく開けると廊下にアリシア達が立っていた。私は彼女たちを部屋に招きいれ、四人でテーブルを囲む。ちょうどいいタイミングだ。皆に相談しよう。
「ルシーフェル様、ティナ嬢の様子はいかがでしたか?」
「腕を少し痛めたようですけど、大きな怪我はありませんでしたよ」
「よ、良かったですわ……。階段から落ちたのですもの、皆で心配してましたの」
ティナに対して怒りはあるものの、三人とも心配してくれたようだ。
この中に犯人はいないと信じたい。
「実は、皆さまにお願いがあります」
「お願いですか?」
「何でしょう?」
私はアリシア、イレーヌ、ウェンディの顔を一人ずつしっかり見た。そして口を開く。
「私は今後、ティナ嬢と行動をともにしようと思います。皆さまの迷惑になるかもしれませんから、私とは距離を置いてくださっても構いません」
「ええっ!? どうしてですの?」
「あの方と一緒にいたら、ルシーフェル様も危険かもしれませんのに!」
「階段から落ちたのは、誰かに突き落とされたからじゃないんですか?」
三人は予想どおりの反応を見せた。
私は慌てることなく、話を続ける。
「私は侯爵令嬢ですから、一緒にいることによってティナが狙われにくくなるのではと思います。確かに彼女はいきすぎた行動をとっていましたけど、階段から突き落とすのはやりすぎです。誰かがティナを守らなければ」
「お、お話は分かりますけど……。なにも、ルシーフェル様がおやりにならなくても」
「男子生徒に護衛を頼んだらどうでしょう?」
「いいえ。男子生徒を近づけた場合、逆効果になると思います。ティナには貴族の令嬢として相応しい振る舞いを知ってもらうべきです。私が教えようと思います」
「ルシーフェル様……」
カッコいい事を言ってるが、私はただ単にティナを助けたいだけだ。ティナは紗里奈でもあるから。私にはどうしても、紗里奈を見捨てることが出来ない。もう十年以上も友人として付き合ってきて、異世界にも一緒に転生したんだから……。
「分かりました。あたくし、ルシーフェル様とご一緒しますわ!」
「えっ」
驚いて顔を上げると、三人とも私をじっと見ている。み、みんな……。
「わたくしも! 皆でお二人を守りましょう!」
「頑張りましょうね!」
「み、皆さま……。ありがとうございます……!!」
ありがとう! 本当にありがとう!
私は泣きながらお礼を言い、皆とかたい握手を交わした。う、うれしい。前世ではとにかく冴えない女で友達も少なかったけど、コワモテ転生後でも友人が出来るなんて……感激だ。
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