33 / 51
33 バレた
しおりを挟む
その後もクラリッサの不調は続くかに思えたが、彼女は意外と冷静だった。授業中にぼけっとすることもなく、相変わらず淑女の鑑のように過ごしている。
でもスキマ時間にお茶を持ってサイモンの研究室を訪れているようなので、やはり惚れたと見て間違いなさそうだ。クラリッサはもともと欠席した子にノートを貸したり、朝早くきて教室に花を飾ったりする面倒見の良さがあった。だからこそ、サイモンのようなズボラ男子に惹かれたのかもしれない。
サイモンは研究に没頭すると寝食を忘れるらしく、クラリッサは勉強会のときに「困ったものですわ」と愚痴をこぼしていた。完全に世話焼き女房である。
『いや~、本当に意外でしたね。まさかクラリッサがサイモン氏に惚れるとは……。どう思いますか、ティナさん』
『確かに意外ですが、落ち着くべきところに落ち着いたとも言えるでしょう。彼女は母性豊かなタイプですから、サイモン氏のような男性にはお似合いかと思いますねぇ』
今日は自習室で刺繍の練習をしている。周囲にはひと気がなく、私とティナだけだ。だからふざけて日本語でお喋りしていたのだが、突然うしろから別の声が響いた。
「やっぱり、こいつら変だろ?」
「そうだな。いまの言語は聞いたことがない」
ぎくっ!
私とティナは硬直し、そろってギギギ……とぎこちなく後ろを振りかえる。
予想通り、カイラーと――
「で、殿下……」
金の髪の少年が立っていた。
殿下の口元はほのかに笑っていたものの、目は冷たい海のようである。怖ぁ。
「ど、どうして? 自習室のドアはずっと閉じてたのに」
ティナが青ざめながらつぶやくと、カイラーがにやっと笑った。
「自習室には図書館からも入れるんだよ。でも図書館がわのドアには鍵がかかってて、その鍵は生徒会室で保管してるってわけ。ドアは本棚の影になってるから、開いたとこも見えないだろ?」
カイラーが指差す方向には天井につくほど大きな本棚がある。なるほど、あの巨大な本棚のうしろにもう一つドアがあったのか。知らなかった……。
殿下はゆっくりと歩みより、私の横に座った。カイラーはティナの横。私たちは完全に包囲され、逃げ場のないねずみのような気分だった。窮鼠は猫を噛めるんだろうか。雰囲気的に無理です。
「以前から不思議に思っていたんだ。ルシー嬢は変なハサミを作ったり、ブランコを作ったりしていたよね。あれはどこから得た知識なんだ?」
「えっ。ブランコって――あ、ヤバッ」
「お、ティナもブランコに反応するのか。やっぱり知り合いなんだな? しかも、ずっと前から知り合いだったみたいな感じでさ……おまえら、変だぞ」
カイラーの言葉に、私は思わず唇を噛んだ。くっ、脳筋かと思ってたのに意外と鋭いじゃないか。
逆の方向から殿下も言葉を畳みかけてくる。
「ティナ嬢が階段から落ちた日、きみは泣きながら看病していたよね。それまで親しくもなかったのに。少し違和感があったよ」
「そうそう。おまけに鉢植えが落ちるってのも知ってたし、変な言葉しゃべってるし。おまえら何者なんだ?」
だらだらと汗が垂れてくる。ちらっと横のティナを見ると、彼女の目も激しく泳ぎまくっていた。かなり動揺している様子だ。もう打ち明けてしまった方がいいかもしれない。
「話してもいいですけど、あまりに荒唐無稽な話なので信じて貰えないかもしれません」
「は、話すの!?」
「もう隠し通せるような雰囲気じゃないし、話した方がいいと思う。私たち別に、悪いことしてるわけじゃないでしょ? まあ、頭がおかしいと思われるかもしれないけど……」
「いいよ、話してごらん。頭がおかしいなんて思わないから」
「そーそー。俺と殿下は心が広いからな!」
本当に? その言葉を信じるからね。
私とティナはお互いに言葉を補いながら殿下とカイラーに今までのことを説明した。「前世」の単語が出た時点で二人は変な顔をしていたが、話すように脅した責任を感じているのか、最後まで黙って聞いてくれた。
――でも。
「前世……日本という国…………。この世界がゲームだと……?」
「いくらなんでも、信じろって言うほうが無理だぜ!――っていいたいとこだけどな。くそぉ、どうして俺は心が広いなんて言っちまったんだ……!」
話すようにせっついたくせに、二人は頭を抱えて唸っている。だから言ったのに。
「でも辻褄は合っているな。未来に起こることを知っていたから、先に動けたわけだ。しかしすでにゲーム通りではなくなっているんだろう? 今後はどうなるんだ?」
「ええと……。ゲームのシナリオでは、殿下がティナに惚れたあとに落とし穴が作られます」
「……ん? なんだって?」
「殿下がティナに恋をしたあと、誰かが落とし穴を掘るはずなんです。で、その穴にティナが落ちて殿下が犯人を断罪します」
「ああ、それで前に落とし穴って言ってたのかぁ」
「僕がティナ嬢に……。でも僕は、好きな人は自分で選びたいんだ。ゲームだの何だの関係なく、自分の意思で……」
そう言うと殿下は体の向きを変え、真っすぐに私の目を見つめた。
僕を見てくれオーラをびしばし感じる。
「殿下。あまりに露骨なやり方はどうかと思います。私はぐいぐいくるタイプは苦手です」
「……でもきみ、引いて待ってたら、これ幸いとばかりに僕を忘れるだろう?」
「よくご存知で」
「…………。少しの可能性もないのか? 僕はきみを諦めないといけない?」
ご主人様を待つ犬のような目をされて、少しばかり心がグラッとゆれ動く。確かに殿下にはお世話になってるけどさ。抱っこしてもらったり、サイモンを紹介してもらったり、サイモンに指輪を作るように言ってもらったり……今、ちょっとだけサイモンに同情した。
「す、少しは可能性、あります…………けど」
「それは良かった! 頑張るよ!」
握手を交わす私と殿下のうしろで、ティナが不満そうにブツブツ言う。
「ふんだ。わたしもう、ヒロインなんかやめてやるもんね。好きに生きてやるんだから」
「すねんなよ。おまえだって充分、可愛い顔してるんだからさ」
わしわしとティナの頭をなでるカイラー。しかし効果は微妙だったらしい。
「チッ」
「だから舌打ちすんなって!」
これで良かったんだろうか。ほっとしたような、不安なような……変な気持ちだ。
殿下とカイラーを巻き込んじゃって悪いなぁと思ったり、でもこれで落とし穴が掘られても私のせいにはならないかもと安心したり。
まさか二人が私たちの仲に気づくとは思わなかった。今後はカイラーを脳筋だと侮らないようにしよう。
でもスキマ時間にお茶を持ってサイモンの研究室を訪れているようなので、やはり惚れたと見て間違いなさそうだ。クラリッサはもともと欠席した子にノートを貸したり、朝早くきて教室に花を飾ったりする面倒見の良さがあった。だからこそ、サイモンのようなズボラ男子に惹かれたのかもしれない。
サイモンは研究に没頭すると寝食を忘れるらしく、クラリッサは勉強会のときに「困ったものですわ」と愚痴をこぼしていた。完全に世話焼き女房である。
『いや~、本当に意外でしたね。まさかクラリッサがサイモン氏に惚れるとは……。どう思いますか、ティナさん』
『確かに意外ですが、落ち着くべきところに落ち着いたとも言えるでしょう。彼女は母性豊かなタイプですから、サイモン氏のような男性にはお似合いかと思いますねぇ』
今日は自習室で刺繍の練習をしている。周囲にはひと気がなく、私とティナだけだ。だからふざけて日本語でお喋りしていたのだが、突然うしろから別の声が響いた。
「やっぱり、こいつら変だろ?」
「そうだな。いまの言語は聞いたことがない」
ぎくっ!
私とティナは硬直し、そろってギギギ……とぎこちなく後ろを振りかえる。
予想通り、カイラーと――
「で、殿下……」
金の髪の少年が立っていた。
殿下の口元はほのかに笑っていたものの、目は冷たい海のようである。怖ぁ。
「ど、どうして? 自習室のドアはずっと閉じてたのに」
ティナが青ざめながらつぶやくと、カイラーがにやっと笑った。
「自習室には図書館からも入れるんだよ。でも図書館がわのドアには鍵がかかってて、その鍵は生徒会室で保管してるってわけ。ドアは本棚の影になってるから、開いたとこも見えないだろ?」
カイラーが指差す方向には天井につくほど大きな本棚がある。なるほど、あの巨大な本棚のうしろにもう一つドアがあったのか。知らなかった……。
殿下はゆっくりと歩みより、私の横に座った。カイラーはティナの横。私たちは完全に包囲され、逃げ場のないねずみのような気分だった。窮鼠は猫を噛めるんだろうか。雰囲気的に無理です。
「以前から不思議に思っていたんだ。ルシー嬢は変なハサミを作ったり、ブランコを作ったりしていたよね。あれはどこから得た知識なんだ?」
「えっ。ブランコって――あ、ヤバッ」
「お、ティナもブランコに反応するのか。やっぱり知り合いなんだな? しかも、ずっと前から知り合いだったみたいな感じでさ……おまえら、変だぞ」
カイラーの言葉に、私は思わず唇を噛んだ。くっ、脳筋かと思ってたのに意外と鋭いじゃないか。
逆の方向から殿下も言葉を畳みかけてくる。
「ティナ嬢が階段から落ちた日、きみは泣きながら看病していたよね。それまで親しくもなかったのに。少し違和感があったよ」
「そうそう。おまけに鉢植えが落ちるってのも知ってたし、変な言葉しゃべってるし。おまえら何者なんだ?」
だらだらと汗が垂れてくる。ちらっと横のティナを見ると、彼女の目も激しく泳ぎまくっていた。かなり動揺している様子だ。もう打ち明けてしまった方がいいかもしれない。
「話してもいいですけど、あまりに荒唐無稽な話なので信じて貰えないかもしれません」
「は、話すの!?」
「もう隠し通せるような雰囲気じゃないし、話した方がいいと思う。私たち別に、悪いことしてるわけじゃないでしょ? まあ、頭がおかしいと思われるかもしれないけど……」
「いいよ、話してごらん。頭がおかしいなんて思わないから」
「そーそー。俺と殿下は心が広いからな!」
本当に? その言葉を信じるからね。
私とティナはお互いに言葉を補いながら殿下とカイラーに今までのことを説明した。「前世」の単語が出た時点で二人は変な顔をしていたが、話すように脅した責任を感じているのか、最後まで黙って聞いてくれた。
――でも。
「前世……日本という国…………。この世界がゲームだと……?」
「いくらなんでも、信じろって言うほうが無理だぜ!――っていいたいとこだけどな。くそぉ、どうして俺は心が広いなんて言っちまったんだ……!」
話すようにせっついたくせに、二人は頭を抱えて唸っている。だから言ったのに。
「でも辻褄は合っているな。未来に起こることを知っていたから、先に動けたわけだ。しかしすでにゲーム通りではなくなっているんだろう? 今後はどうなるんだ?」
「ええと……。ゲームのシナリオでは、殿下がティナに惚れたあとに落とし穴が作られます」
「……ん? なんだって?」
「殿下がティナに恋をしたあと、誰かが落とし穴を掘るはずなんです。で、その穴にティナが落ちて殿下が犯人を断罪します」
「ああ、それで前に落とし穴って言ってたのかぁ」
「僕がティナ嬢に……。でも僕は、好きな人は自分で選びたいんだ。ゲームだの何だの関係なく、自分の意思で……」
そう言うと殿下は体の向きを変え、真っすぐに私の目を見つめた。
僕を見てくれオーラをびしばし感じる。
「殿下。あまりに露骨なやり方はどうかと思います。私はぐいぐいくるタイプは苦手です」
「……でもきみ、引いて待ってたら、これ幸いとばかりに僕を忘れるだろう?」
「よくご存知で」
「…………。少しの可能性もないのか? 僕はきみを諦めないといけない?」
ご主人様を待つ犬のような目をされて、少しばかり心がグラッとゆれ動く。確かに殿下にはお世話になってるけどさ。抱っこしてもらったり、サイモンを紹介してもらったり、サイモンに指輪を作るように言ってもらったり……今、ちょっとだけサイモンに同情した。
「す、少しは可能性、あります…………けど」
「それは良かった! 頑張るよ!」
握手を交わす私と殿下のうしろで、ティナが不満そうにブツブツ言う。
「ふんだ。わたしもう、ヒロインなんかやめてやるもんね。好きに生きてやるんだから」
「すねんなよ。おまえだって充分、可愛い顔してるんだからさ」
わしわしとティナの頭をなでるカイラー。しかし効果は微妙だったらしい。
「チッ」
「だから舌打ちすんなって!」
これで良かったんだろうか。ほっとしたような、不安なような……変な気持ちだ。
殿下とカイラーを巻き込んじゃって悪いなぁと思ったり、でもこれで落とし穴が掘られても私のせいにはならないかもと安心したり。
まさか二人が私たちの仲に気づくとは思わなかった。今後はカイラーを脳筋だと侮らないようにしよう。
12
あなたにおすすめの小説
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?
ぽんぽこ狸
恋愛
仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。
彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。
その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。
混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!
原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!
ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。
完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる