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第一章 運命の始まり
第1話 由紀
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その日登校すると、お目当ての人がいた。私の席の2つ右、3つ後ろ、の席に座っている。
私は朝の支度が済むと、一つ考え事をした。正直怖かった。無視されるかもしれない。怒られるかもしれない。でも、と考え直す。
もしかしたら、仲直りできるかもしれない。一か八かやってみよう。
そうやって、自身に勇気づけると、思い立ったように勢いよく立ち上がり、その人に向かって歩いていく。そして、声を振り絞って言う。
「ねえ、由紀ちゃん」
その人、近衛由紀は、顔を上げた。
何があったのか、きちんと説明しなければならない。あの日、私達は完全に思いがすれ違った。
元々、私と由紀ちゃんこと、近衛由紀はとても仲がよく毎日のように一緒に遊んだ。お泊まり会もしたし、映画にも行ったし、遊園地、更には福井の恐竜博物館も一緒に見に行った。あれだけ仲良くしてたのに、あれだけ、親友だと思っていたのに。
仲違いの始まりは、中学に入ってからだ。同じクラスになって、お互い喜んでいたところ。
「矢代さん、うちに入らない」
藤堂、という女子クラスメートが、私を女子グループに誘った。断る理由もないので、イエスと言った。たくさんの人がいて、個性があって面白い組合だ。
しかし、由紀ちゃんと遊ぶのが困難になった。藤堂さんは、行動が速い。遊ぼうといったら、次の日ぐらいを予定日にするし、全員を巻き込む。たとえそれが、藤堂さん一人に向けた提案や、誘いであっても。私が巻き込まれたのも、二度や三度ではない。その度に、由紀ちゃんとの約束がキャンセルになった。そして、丁度一ヶ月とちょっと前ぐらいに、しびれを切らしたのか、強制的に私を呼んだ。
雨の日だった。
冷たい空気が、冷めた心の由紀ちゃんを包むことでさらに冷たくなった。
由紀ちゃんはやはり冷めた声で言う。
「加奈さあ、私ともちゃんと遊んでよ。いつまでアイツらとふざけてんの」
「私だって、予定合わせてるよ!遊べるように!でもっ・・・急にああ言うから仕方ないよ」
次の瞬間、彼女は私を突き飛ばした。
その時の目。確かに私に対する静かな怒りを感じた。
「私は許さないから」
そう言い放ち、あるき去っていく。
「ごめん。ごめん!由紀ちゃん、ごめん!行かないでよ。うわああああん」
その日、真っ暗になるまで私はうずくまっていた。
雨粒が、私を虐めるように打ち付けていった。
あれから、一ヶ月ちょっと。
彼女は覚えているだろうか。あの日のことを。
由紀ちゃんは、私を見た。それからすぐに怪訝そうにする。
「あの、この、間の事でさ、はな、し」
だめだ。言葉がたどたどしい。
「ちょっとでいいから、ゆっくり」
その言葉を打ち消すようにごめん、と返ってきた。
そして。
「委員会行く」
とだけ言ってクラスを出ていく。
胸に、なにか熱いものが残っていた。
私は朝の支度が済むと、一つ考え事をした。正直怖かった。無視されるかもしれない。怒られるかもしれない。でも、と考え直す。
もしかしたら、仲直りできるかもしれない。一か八かやってみよう。
そうやって、自身に勇気づけると、思い立ったように勢いよく立ち上がり、その人に向かって歩いていく。そして、声を振り絞って言う。
「ねえ、由紀ちゃん」
その人、近衛由紀は、顔を上げた。
何があったのか、きちんと説明しなければならない。あの日、私達は完全に思いがすれ違った。
元々、私と由紀ちゃんこと、近衛由紀はとても仲がよく毎日のように一緒に遊んだ。お泊まり会もしたし、映画にも行ったし、遊園地、更には福井の恐竜博物館も一緒に見に行った。あれだけ仲良くしてたのに、あれだけ、親友だと思っていたのに。
仲違いの始まりは、中学に入ってからだ。同じクラスになって、お互い喜んでいたところ。
「矢代さん、うちに入らない」
藤堂、という女子クラスメートが、私を女子グループに誘った。断る理由もないので、イエスと言った。たくさんの人がいて、個性があって面白い組合だ。
しかし、由紀ちゃんと遊ぶのが困難になった。藤堂さんは、行動が速い。遊ぼうといったら、次の日ぐらいを予定日にするし、全員を巻き込む。たとえそれが、藤堂さん一人に向けた提案や、誘いであっても。私が巻き込まれたのも、二度や三度ではない。その度に、由紀ちゃんとの約束がキャンセルになった。そして、丁度一ヶ月とちょっと前ぐらいに、しびれを切らしたのか、強制的に私を呼んだ。
雨の日だった。
冷たい空気が、冷めた心の由紀ちゃんを包むことでさらに冷たくなった。
由紀ちゃんはやはり冷めた声で言う。
「加奈さあ、私ともちゃんと遊んでよ。いつまでアイツらとふざけてんの」
「私だって、予定合わせてるよ!遊べるように!でもっ・・・急にああ言うから仕方ないよ」
次の瞬間、彼女は私を突き飛ばした。
その時の目。確かに私に対する静かな怒りを感じた。
「私は許さないから」
そう言い放ち、あるき去っていく。
「ごめん。ごめん!由紀ちゃん、ごめん!行かないでよ。うわああああん」
その日、真っ暗になるまで私はうずくまっていた。
雨粒が、私を虐めるように打ち付けていった。
あれから、一ヶ月ちょっと。
彼女は覚えているだろうか。あの日のことを。
由紀ちゃんは、私を見た。それからすぐに怪訝そうにする。
「あの、この、間の事でさ、はな、し」
だめだ。言葉がたどたどしい。
「ちょっとでいいから、ゆっくり」
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そして。
「委員会行く」
とだけ言ってクラスを出ていく。
胸に、なにか熱いものが残っていた。
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