褐色ショタを犯しても宇宙人なら合法だよな?

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落

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第5話

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「うわー! 高いね!」

 すでに傾いてきた陽を浴びる観覧車の中で、ダイキがはしゃぎ声をあげている。

 俺のほうはというと、眠い。

 きのう土曜日、会社では上司の許可を得て、家ではダイキの承諾を得て……徹夜をした影響だ。
 理由は、日曜日、つまり今日を休みにして遊園地にダイキを連れていくためだった。

 ただ、この眠気。
 落ち着きのある観覧車に座った今になって、ようやくそれを思い出したという気がする。

「今日はホント楽しかったなあ。タケトさんは楽しかった?」

 そう言われ、ややハッとなった。
 休日に出かける。しかも遊戯施設。いったい何年ぶりだったのだろう。

 電車に乗って、遊園地に着いて、チケットを買って。
 彼と一緒にジェットコースターに乗って、お化け屋敷に入って、ゴーカートを運転して、コーヒーカップを回して、ランチを食べて。
 最後の〆に、観覧車へ乗って。

 遊園地は興味がある場所ではなかったが、子どもの頃を思い出して、懐かしくもあった。

「俺も楽しかったよ」
「よかった」

 本当によかったと思っていそうな彼の満面の笑みを見て、俺としてはさらに付け加えざるをえない。

「でも俺なんかより、ダイキが楽しんでくれたのがよかった」

 これも、本音。
 深夜から早朝にかけてしか家にいられない俺の代わりに、身の回りのことをいろいろ代わりにやってくれるダイキ。そんな彼に何かしてやれることはないか――。
 そう考えて企画した遊園地行きではあったが、無事に喜んでもらえたのは何よりだ。

「えへへ。うれしいなあ」
「ああ、あと――」
「ん?」
「正直に言う。こうやって人の多いところだと、お前を見ていても変な気分にならなくて済む。それもありがたかった」

 これもまた、本音。
 彼がニターっと笑う。

「でも、この観覧車に乗っている間は二人だけだよね」

 彼が向かいの椅子からこちらに移動し、カップル座りをしてくる。
 それだけならよいのだが、手を回して体重をかけてきて密着状態にしてくるのでたちが悪い。

「なぜそうやって我慢の難易度を上げようとする」
「だってタケトさんにくっつくの好きだもん。いい匂いするし」
「思わず手を出してしまいそうで怖いんだよ」

 そう言うと、彼がニターっとしてくる。

「オレが別にいいって言ったら、ここで襲っちゃいそう?」
「眠いし、やってしまいそうだな」
「へへ。ダメだよ」
「わかっている」

 観覧車を下りると、俺は腰と背中の境目くらいにに両手の親指を当て、体を反らした。

「まーた背中押さえてる」
「またこった」
「もうトシかなー?」
「かもな。二十五歳だが」

 慣れとは不思議なもので、今のところ性欲のほうはなんとか我慢できている。

 彼に出会ってから始まった、今年の奇妙な夏。
 それはまだしばらく続けられるのだろうと思っていた。



(続く)
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