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棄
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屋上で御手洗陽菜と知り合ってから、三ヶ月が過ぎようとしている。この三ヶ月間ほど、僕の学生生活の中で充実していた時期は無かっただろう。
毎週月曜と木曜の昼休みは図書室へ行くのが、いつのまにか僕の習慣になっていた。そして読書をしながら、貸し出しカウンター席に座っている彼女をときどき見る。たまに目が合う。ちなみに僕が図書室で読む本は、いずれも彼女にメールで薦められた本だ。図書室では、彼女と直接会話はしない。僕もそうだが、彼女も人と直接会話をするのは苦手なようだ。なのでやりとりは、家に帰ってからのメールのみだ。そういう関係が、三ヶ月続いた。彼女との関係は、メル友といったところだろう。しかしお互い、あまり立ち入った会話はしていない。今日の晩御飯はカレーだったことや、テレビの音楽番組に好きな歌手が出ていたことなど、毎日そのような内容のメールばかりだった。自分の悩みを打ち明けたりなど、そういうことはお互い無かった。ただ毎日似たような会話内容。さすがにそれが三ヶ月も続くと、だんだんと飽きてきた。彼女と、なにかしら進展が欲しい。
そう思っていると、ある日突然、彼女からこんなメールが送られてきた。
『私とのメール、迷惑?』
毎週月曜と木曜の昼休みは図書室へ行くのが、いつのまにか僕の習慣になっていた。そして読書をしながら、貸し出しカウンター席に座っている彼女をときどき見る。たまに目が合う。ちなみに僕が図書室で読む本は、いずれも彼女にメールで薦められた本だ。図書室では、彼女と直接会話はしない。僕もそうだが、彼女も人と直接会話をするのは苦手なようだ。なのでやりとりは、家に帰ってからのメールのみだ。そういう関係が、三ヶ月続いた。彼女との関係は、メル友といったところだろう。しかしお互い、あまり立ち入った会話はしていない。今日の晩御飯はカレーだったことや、テレビの音楽番組に好きな歌手が出ていたことなど、毎日そのような内容のメールばかりだった。自分の悩みを打ち明けたりなど、そういうことはお互い無かった。ただ毎日似たような会話内容。さすがにそれが三ヶ月も続くと、だんだんと飽きてきた。彼女と、なにかしら進展が欲しい。
そう思っていると、ある日突然、彼女からこんなメールが送られてきた。
『私とのメール、迷惑?』
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