<竜騎傭兵> ナイン・スペード・ドラグドライブ

蒲生たかし

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第12話 バトル・ロワイアル

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「サッソのやつは?」
「なんでも
 沢山の女の人に命を狙われているとかで数日は姿を消す
 だそうです」
「何やってんだ
 まったく」

ナインはいつもの様に傭兵ギルドに来ていた
「たまにはサッソ以外から依頼を受けてみるかな
 何かあるかい?
 えーと君は?」
「ジムです
 ジム・ベンジャミンです!
 私でいいんですか?」
「ああ頼むよ」
「光栄です
 あのナインさんに仕事を斡旋できるなんて
 早速しらべますので少々お待ちを!」
若い職員は張り切って取り掛かる
「サッソにも
 あれくらい俺を敬う気持ちがあればなー」

数分後
「申し訳ありません
 ★5ランクのナインさん向けの仕事は
 現在の所ございませんでした
 直近である依頼は★2まで限定ってのですね」

傭兵は傭兵ギルドに登録をして
はじめて正規の依頼が受けられる
各傭兵はその功績や信用によりランク付けされ
★1の駆け出しから★5の最高ランクまで設定されている
ちなみにトランプ傭兵団だった構成員は
全員★5に格付けされていた

「★2まで?
 なんだそりゃ」
「【★2まで10人希望:要人警護】だそうです」
「素人かよ?
 ★2を10人並べるより
 ★3を2人にあたらせた方が安心だろうが」
「質より量を優先したんでしょうか」
「きな臭いな
 いいぜ
 その依頼
 俺が乗ってやるよ」
「ですが★2までなので」
「問題無いって
 その様子だと
 どうせちゃんとした身分照会もなさそうだろうし」

翌日
再び傭兵ギルド

ナインの偽名での登録は
申請後あっさりと受理された
「これでろくでもない依頼だって確定だな」
「大丈夫でしょうか」
「問題ない
 なんせ俺★5だから
 あらかたの事には対応できる」


ナインは一応ちょっとしたは変装はして
指定の場所に向かった
そこには船があり
既に他の9人の傭兵は船上にいた

一晩船が進んだ頃に島に到着
上陸ししばらく歩き
古い屋敷にたどり着いた

広間で待っている
執事と思わしき老人が現れた
「ようこそおいでくださいました」
すると一人の傭兵が口を開く
「おいじーさん
 俺たちが警護するっていう要人ってのはどこだい」
「そーだぜ
 俺たちをこんな辺鄙なところまで連れてきてよ」
別の傭兵も賛同する

ナインはため息をつく
★2程度の連中の洞察力ってのはこんなもんか
この違和感に気づかないのかね
内心でそう思い
そっと銃に手をかける

「我が主よりメッセージがございます
 私の方からお伝えいたします」
執事は紙を取り出し読み上げる

「今から皆さんには殺し合いをして頂きます」
その瞬間皆が一斉に銃に手をかける

銃声9発

ナイン一人を残して9人の傭兵がその場に倒れる

「さて
 終了だけど?」

執事はあまりの出来事に呆けている
「早速報酬をもらいたいだけど」
「しょ
 少々お待ちを
 確認致しますので」
執事は倒れた傭兵に近づき
首筋に手を当てる
すると脈がある
「死んでいない!?」
「そう
 そっちは全員麻酔弾」
ナインは執事の背後に回り
こめかみに銃を突きつけている
「んで
 こっちはほんとの鉛弾」
「あ
 あなたは?」
「あんたは黙って俺を雇い主に引き合わせればいい」
「わかりました
 連絡を入れます」

ナインは案内され海岸まで移動する
そこには黒塗りの竜騎傭兵1個小隊が待ち構えていた
隊長らしき男が口を開く
「残念だったな
 報酬は大量の鉛弾だ」
「あんたランクは?」
「ランク?」
想定していなかった質問だったのが
「知ってどうする
 ★2程度のお前じゃ★4の俺など雲の上の存在だぞ」
「★4か
 じゃあ
 あんたならこれ分かるか?」
ナインは首元の9♠のタトゥーを見せる
「なんだ?
 スペードマークに数字の9?
 !
 お前トランプ傭兵団か!」
「知ってるかい
 じゃあこの後どうなるかもわかるよな」
「本物の訳がない!」
それを聞いて
ナインは一瞬で小隊全員の銃を撃ちにく

「ご覧の通り
 本物だと思うよ」
隊長は銃を捨て両手を上げる
「なんで★5のあんたがこんなところにいる」
「隊長さん
 あんた名前は」
「ウッドゲイト」
「よし
 ウッドゲイトさん
 今から雇い主の所に連れてって行ってもらおうか」

立派なお屋敷の中
ナインは今回の依頼主のとある富豪と対峙していた
「ベイツさん
 なんで
 こんなことしたの?」
「傭兵風情が生意気に」
ナインはその男の右足を撃ち抜く
「っ!!!」
「なんで会話が成立しないかなー
 これだけ金持ってんなら
 それなりに学もあるでしょうが
 ちゃんと質問に答えなさいよ」
「お前たち傭兵など使い捨ての道具だ
 賭けの対象にして何の問題がある」
はー
ナインはため息を漏らす
「想像通り過ぎる回答を
 ただね
 やり方がセコイ
 本来こういった催しは
 参加者全員の合意を得て
 それなりの報酬を用意してやらなきゃだなのよ」
ナインは紙をペンを机の上に投げる
「賭けの参加者名全員そこに書いて」
「断る」
すぐさまナインは左足を撃ち抜く
「ふぐっ!!!!!」
「出来れば利き腕撃たれる前に
 書いてもらいたいんだけど」
「ク
 クソっ」」
男はしぶしぶと名前を書いた
ナインは受け取りつつ
「リストに一人でも抜けがあったら
 あんたを殺しに戻ってくるけど
 これでほんとに大丈夫?」
「それで全部だ」
「あっそ
 答え合わせが楽しみだね」

ナインは紙に書かれた9人の所に行き
同じ事をした

そして再びベイツの元へ戻って来た

「よかったね
 全員同じ答えだった
 この件では
 あんたを殺さなくてもよさそうだ」
「だから言っただろう」
「ただね
 これはこれ
 それはそれってやつだ」
ナインはベイツの額を撃ち抜く
「人の命で遊ぶなら
 それなりの覚悟はしとくんだったね」

ナインは執事から今回の依頼料を受け取り
屋敷から出て行った
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