<竜騎傭兵> ナイン・スペード・ドラグドライブ

蒲生たかし

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第27話 ディール

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ナインとサッソの二人は人の居ない路地裏で
向き合っている

「姫さんを殺すってどういう了見だ?」

「王政派でしたっけ
 ナインさん?」
「聞いてるのはこっちだ」
「怖いなー
 本当に殺せとは言いませんよ
 殺す芝居をしてください
 って話です」
「話が見えない」

サッソが説明する
ヴィトーリア姫は数日後に公務の外遊として
このスパニアにやってくる
そこでの演説中に射撃をしてくれとの事だ

「ナインはテロ組織に関して
 どれくらいの理解がある?」
「何とかの爪ってのは最近イラついてる」
「竜爪の旅団ね
 実は姫は少なくとも3つのテロ組織の標的にされている
 一つ目がドラゴン開放派
 それがその『竜爪の旅団』
 二つ目が王政廃止派、
 そしてパルサ地方を中心とする対エウロペ連合派
 このスパニアはそれらのテロ組織の
 活動拠点があると言われている」
「なんで
 狙われてるのにわざわざ来るんだよ
 あの姫さんは」
「自分を囮とするためだよ
 マイア―さんからの依頼でね
 ヴィトーリア姫が暗殺されたとなれば
 その手柄を奪い合おうと各組織が活性化する
 その後
 機が熟した際に
 姫は復活
 女王への道を進む
 というシナリオさ」
「そう単純に行くとは思えないけどな
 つーかマイア―先生は王室にそこまで協力的なのか」
「現イリアス王室のメインの後ろ盾さ」
「あの現実主義の先生がね」
「実はさっき言った3つ以外で
 動く可能性の高い連中がいる」
「それは」
「女王反対派の国内貴族だ
 リチャード王の遠縁にあたる人間がしきっているとか
 それに対して
 姫を絶対的な存在とする演出が求められる
 って訳さ」
「政治事に巻き込まれるのはごめんなんだけどな」
「マイヤーさんは当然ジュダの行方を追っています
 ですが
 今は最も頭を悩ましている問題が
 女王の王位継承問題なんです
 イリアスは長く男性が王位を務めてきましたが
 現リチャード王の代は王子が全て死去
 残っているのがヴィトーリア姫だけです
 リチャード王は王女に王位を継いでもらいたいのですが
 それに反対する勢力がある
 元々は何の力も持たなかったその反対派が
 現在では大きな力を持ち始めた
 それを裏で糸を引いているのが
 ジュダである可能性が高い」
「奴の狙いは何なんだよ」
「だからそれを知りたければ
 今回の姫暗殺計画に協力してくださいよ」
サッソはまっすぐナインを見つめる
ナインは根負けして頷く
「ち
 分かったよ
 正直こっちも手がかりが欲しいところだ」

ポンとサッソは手を叩く
「いやーよかったー
 正直一人では骨だなーって思ってた所だったんです
 まさに渡りに船だ」
「で
 何を
 協力すりゃいいんだろ」
「では明日の19時にバレンヌの噴水広場で」
「バレンヌ?
 ココじゃないのか」
「計画はそこから始めます
 では」
サッソは言うなり通りに進み人込みに消えた

ナインはサイたちのところに戻る
「師匠
 どこ行ってたんですか?」
「今すぐバレンヌに向かうぞ」
バレンヌとは首都マジュードから東へにある都市
スパニアでは第3の規模だ
オレンジが有名な土地だ

ナインたちは竜列車でバレンヌに向かった

そこでナインは懐かしい人間と再開する
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