鏡の中から覗くのは

鏡上 怜

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2.もうじき四半世紀の人生だが

わからないこと

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 1日1回で更新したい……そう思って始めて即座にそれをおじゃんにしてしまっていた身ですが、改めて更新します! という心積もりで第3話目を書いてみようと思う。

 そろそろ四半世紀生きてはいるが、わからないことだらけである。
 というよりも、昔はわからないことすら自覚していなかったことを「わからない」と自覚した……というべきだろうか。
 遥かな昔――といってもほんの数千年ほど前のことではあるが、どこかの哲学者が『無知の知』ということについて何事か語っていたが、まさにその通りというもの。それを自覚するに至ったのにはある出来事があったからであり、それについては私個人だけの話ではなくなってしまうため、少なくともこのエピソードで語ることではないと思われる。

 ただ、人の気持ちがわかった気になるというのは危険なことだと今更ながら学んだし、それに、人と直接関わったりすることはやはり大切なことだということを学べた貴重な機会ではあるため、そういう気持ちにさせてくれた某氏には感謝の言葉もないというのが本音であったりするわけである。

 人の気持ちというのは、完全には理解できない。
 それは考えてみれば当たり前のことなのだろう。
 あなたが誰かの悩みを聞いていたとしよう。
 しかし、あなたとその相手は完全に同一の存在ではないのだ。どれほど寄り添いたいと願っても、相手の境遇に胸を痛めても、どうしたって乗り越えられないとしての壁は確かに存在する。どれほど距離が近付いているように感じたとしても。
 むしろそういう風に距離が近付いたのを感じているときこそ、それですら埋められない壁の存在に打ちひしがれるときがあるのかも知れない。

 最終的には「互いに別人なのだから、完全に理解できない部分があるのは仕方ない」と開き直るしかないとは思っているのだが、それでも、それを受け入れるのにもそれなりに苦労はあるというものである。無責任な慰めの言葉など送りたくはないし、かといって何か言葉を返さなければ……。
 そういう経験を経て、私の中でまだ結論など出てはいないのだけれど、敢えて言うのなら「人の心を完全に理解することは難しいから、とにかく話そう」というわりとシンプルな考えを持つようになった。勝手な推測でものを言うと却って的外れなことを言ってしまったりするので、とにかく根気よく話を聞くことから対話であったり人の関係は始まるのかも知れないな、と。

 この文章は、そんな作者の思ったことを書き綴っていくエッセイ・ノンフィクション話である。
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