天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす!

yoshikazu

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第93話 ハインド王国 バースside

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『バース様!!!魔物の大群が押し寄せています!!お逃げください!!
冒険者達が向かいましたが絶望的です!!』

バースが立ち上がる!
『魔物だと?!どうして・・・?
ま、まさか・・・封印が・・・』

『セイル!お前達は避難の用意をしろ!俺は確かめる事がある!急げ!!』

『はい!かしこまりました』
セイルは部屋を出て行く。

すると入れ違いに息子のセルゲがボロボロになって部屋に入って来る。

『はぁ、はぁ、はぁ、親父!魔物が!魔物が溢れて来た!!』

息子の姿に驚き駆け寄る。
『大丈夫か?!何があった?!』

セルゲは俯き、おどおどしながら話す。
『さ、祭壇の剣を試しに抜いたんだ・・・
そしたら・・・・ま、魔物が・・・』

バースの顔がみるみる鬼の形相に変わっていく。
『この大馬鹿者がぁぁぁぁ!!!!なんて事をしてくれたんだぁぁぁぁぁ!!』

バースは息子のセルゲの頬を拳で殴り飛ばす!

どがしゃぁぁぁん!!!

『あれほど近付くなと言ってあっただろうがぁぁぁ!!!
お前のせいでハインド王国は滅ぶんだぞ!』

『だって!!近付くなと言われたら近付くだろう?剣があったら抜くだろう?仕方ないだろ?』
セルゲは開き直り言い放つ!

バースは怒りで顔を歪めてセルゲの髪を鷲掴みにする。
『貴様ぁぁぁぁ!!開き直るとはどう言う了見だぁぁぁぁ!!!』
セルゲをそのまま扉に叩き付ける。
『貴様は勘当だぁぁぁぁぁ!!!』

『ぐげぇぇぇぇ!!!』

しかしバースは掴んだセルゲを離す。
『お前を勘当したところで奇跡でも起こらない限りハインド王国は滅ぶんだ・・・。』
そして床に座り込む。

既に城壁の外には魔物で溢れて数百人規模で犠牲者も出ている。

『セルゲ、俺は責任を取って自害する。
お前は勘当した・・・逃げろ・・・』
バースは剣を抜く。

セルゲはやっと自分のした事の重大さを理解した。
『お、親父!!逃げよう!!一緒に逃げよう!!』
セルゲはバースの顔を覗き込む。

バースはセルゲの顔を見据えて
『我がエドラス家は代々封印を守る役割を担っていた。
それが果たせなかったのなら責任を取らねばならん!!
お前の様な甘い考えでは済まんのだ!!
早く行けぇぇぇ!!!』

セルゲは動け無かった。ここで逃げたら絶対後悔する・・・。
『親父・・・俺も残るよ・・俺のした事だ・・・。』跪いて短剣を抜く。

バースは最後に息子の覚悟を見て微笑む。
『分かった・・・ついて来い・・・』
目を瞑り覚悟を決めた瞬間!
突然部屋の扉が開けられ執事が転がりながら部屋に入って来る!

『バース様!!奇跡です!!奇跡が起きています!!城壁の外を見てください!!』

バースとセルゲは焦り剣を止める。
『なんだ!?何があった?!』

執事は驚きと嬉しさが混ざった様な顔をしている。
『とにかく来てください!!救世主です!!』

バースは訳も分からず城壁を駆け上がり、城壁の上から見ると理解不能な光景が広がっていた。

魔物達が数ヵ所で巻き上がり、門の前に立ちはだかった男が槍を振るうと、魔物達が両断されていく光景だった。
バース達は呆気に取られ眺めるだけだった。

『な、何なんだあの男は?!何だあの力は?!何故あんな所にいる?!
いかん!!あの男を助けなくては!!』

バースは門へと走り出す。

バースは門番に詰め寄る!
『おい!門を少し開けろ!!今なら大丈夫だ!!早くしろ!!』

門番は恐る恐る門を開けると男が言う。

『ここは俺が時間を稼ぐ!ファイデル王国に援軍を要請しろ!撃漏らした魔物を迎撃して欲しいと言え!2日もあれば着くはずだ!
俺はファイデル王国のジンだ!急げ!!死ぬ気で走れ!!』

バースは頷くしか無かった。この男に全てを託すしか無かった。

『分かった!!言う通りにする!!水や食料は用意する!!恩に着るぞ!!!!!』

バースはお付きの用心棒を連れ戦馬に跨り無我夢中で全力でファイデル王国に向かうのであった。

『バース様!!目の前に魔物が溢れて居ます!!』
用心棒達が叫ぶ!!

城門の反対側とは言え、撃ち漏らした魔物は少なくはない。
だが行くしかない!!バースは覚悟を決める!!

『構わん!!突っ切れ!!邪魔な奴だけ相手をしろ!!国の存亡が掛かっているんだ!!
ジン殿がくれたこのチャンスを無駄にするなぁぁぁ!!急げぇぇぇ!!死ぬ気で走れぇぇぇ!!!』

バース達は魔物の群れの中に突っ込んで行く!!
用心棒3人を推型の陣に構えその後ろにバースが走る!
頭を低くして剣を抜く!

『どけぇぇぇぇ!!!』

レベル200を越える用心棒達が剣を振りかざし道を切り開く!!
しかし、多勢に無勢である。切り傷、刺し傷、打撲と傷が増えて行く。

用心棒リーダーのザウスが叫ぶ。
『お前ら!!例え誰が欠けても躊躇するな!!突っ走れ!!
何としてもバース様をファイデルまで届けるんだ!!!』

『ふん!!分かっている!!まだまだやれるぜ!意地でもやってやるぜぇぇぇぇ!!』

『あぁ、俺だってやってやるぜぇぇぇぇ!!!道をあけろぉぉぉ!!』

バース達はハインド王国の運命を背負いファイデル王国へ命懸けで駆け抜けるのであった。
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