前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!

yoshikazu

文字の大きさ
17 / 101

第17話 抗戦

しおりを挟む
ゴルドが町の入口へ到着するとガベル・セルバン子爵と妻のユフィリアが既に待機していた。

「ガベル!!状況はどうなってる?!」

ガベルはゴルドの声に振り向くと渋い顔で門の外に目をやる。

「うむ・・・はっきり言って厳しい状況だ・・・魔物の数は約300。偵察によれば先頭に魔族らしい奴がいるらしい。それにゴブリン、オーク、コボルトの上位種を筆頭に統率がとれた軍団だ。その上魔物達が凶暴化しているようだ。今は町に居る冒険者を募ったが高ランク冒険者はほとんどがダンジョンに行っているんだ。ここに居るのはこのCランク冒険者5組と後は駆け出し冒険者ばかりだ。」

見れば自信なさ気な冒険者達が40人程が集まっていた。

「はぁ。簡単な話・・・どうしたって私達がやらなきゃこの町は廃墟になるって事よ。上位種以外は雑魚よ!さっさと雑魚を倒して上位種に集中出来るようにするのよ!!」

四属性魔導士ユフィリアは白髪のショートヘアーに赤と青を基調としたロングのローブを着こなしている。その佇まいは歳は感じるものの眼光鋭くS級冒険者に恥じぬ魔力を滲ませていた。そして赤、青、緑、茶色のオーブを先端にはめ込んだ四属性を想像させる杖をやる気満々で杖を一振りする。

「おう!ユフィリアの言う通りだ!!よし!町の入口を閉めて籠城するぞ!救難信号を見てダンジョンから帰って来る冒険者に期待するしかねぇな!」

「そうだな。それしかあるまい。それなら町に近付く前に出来るだけ数を減らすぞ!ふっ・・まさかアレを使う時が来るとはな。」

するとユフィリアが冒険者達に振り返る。

「そうね!君達の中で魔法が使える人は私に付いてきて!外壁の上から魔法でできる限り殲滅するわ!」

「は、はい。で、でも大丈夫でしょうか・・・」

「ま、まさか・・こんな事になるなんて・・」

冒険者達が突然の危機的状況に不安を口にし出した。するとユフィリアは腰に手を添えて杖を敷き石に勢いよく立てる!

「ふん!」

ごぉぉん!!

「ひぃ!!」

あまりの音に冒険者達がびっくりしてドン引きする。

「はぁ!!あんた達は冒険者でしようが!!いつもぬるま湯みたいな冒険ばかりじゃないのよ!!時にはこんな危機的状況もあるの!!それを理解して冒険者になったんでしょうが!!死にたくなかったら死ぬ気で切り抜けなさい!!いいわね?!」

S級冒険者ユフィリアの檄が新米冒険者達の鼓膜と闘志に痛いほど響いた・・・

「は、はい!!私行きます!!」

「ほ、僕も行くよ!!やってやる!!」

「そ、そうだ!こうなったらやるしか無いよな!」

若い冒険者達から声が上がるとユフィリアも頬を緩め杖を高らかに掲げる!

「それじゃあ気合い入れなさいよ!!行くわよ!!」

「はい!!」

気合の入った冒険者達とユフィリアは急足で外壁へと向かって行った。

そんな光景をガベルとゴルドが顔を見合わせふふっと肩をすくめる。

「ふっ・・変わらねぇな・・・」

そしてゴルドが残った部下の男達と冒険者達に振り返る!

「よぉし!!冒険者は俺とガベルに付いて来い!!入口の門の死守と町へ入ってきた魔物の殲滅だ!!テメェらは練習通り魔撃砲の準備だ!さっき救難信号を打ち上げた!数時間で援軍が来るはずだ!!それまで気合い入れろ!!」

「はい!!!」
「了解!!」

そしてゴルド達は皆で頷き合い急いで持ち場へと向かって行くのであった。


ゼノア達が〈港食堂〉の扉を開けると既に避難が始り焦って走る人々が我先にと濁流のように人の流れが出来ていた。

「こ、これは・・・」

シーラはゼノアの手を引いて外に出ようとしたが人の流れが速過ぎて戸惑っていた。

「シーラさん!これじゃあ危ないよ!暫くここで様子を見た方がいいよ!!」

すると女将のジーンがゼノアの頭の上に優しく手を置く。

「そうね。ゼノアちゃんの言う通りね。これじゃあ魔物にやられる前に怪我するよ!暫くここで様子を見た方がいいね。」

ジーンが食堂内をぐるりと見渡し食堂内に居る客達に頷くと皆も了解したように頷く。

「ゴルドさん達は大丈夫かな・・・」

ポツリとゼノアが呟くとジーンがしゃがみゼノアの両肩に手を置く。

「心配しなくても大丈夫!この町の外壁はゴルドさん達が昔の経験から造ったの!だから高くて頑丈なんだよ!それに空を飛ぶ魔物にも攻撃出来るように武器も用意してあるの!援軍が来るまで耐えれば大丈夫!きっと大丈夫よ!」

ジーンが笑顔を作りゼノアの頭をわしわしと撫でる。

「・・う、うん・・・」

取り敢えず返事はしたもののゼノア胸に引っ掛かる物があった。

(・・・さっきから身体が落ち着かない・・何かが変だ・・・お願いだから皆んな無事でありますように・・・)



四属性魔導士ユフィリアが外壁の上から自慢の杖を掲げる!

「さあ!遠慮は要らないわ!ここで殲滅するつもりで撃ちなさい!!こんな風にね!!〈インフェルノ〉!!!」

ずっどぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!

ユフィリアが火属性上級魔法を放つと圧倒的熱量の火柱が迫り来る魔物の群の中央で顕現する!魔物達は突然現れた絶望的な熱量に成す術無く焼かれ舞い上がって行く!

冒険者達は詠唱する事も忘れてその光景を唖然と見つめていた。

「・・す、すごい威力・・それに無詠唱・・」
「ま、マジか・・・こ、これが上級魔法・・」
「た、ただのおばさんじゃなかった・・・」

ごぉん!!

ユフィリアの杖が若い男の冒険者の頭を襲う!

「おぐっ!!」

「・・・あんた今、何か言った?」

「・・・い、いえ!!な、何でもありません!い、いつまでもお若いと!!」

「ふ、ふん・・・そんな事はどうでもいいからさっさと撃ちなさい!!ここは戦場よ!!」

「は、はいぃぃぃぃ!!!」

そう言われて慌てて冒険者達は全力で初級魔法を放つ。

外壁の上で対スタンピード用武器である魔撃砲の確認をしていたゴルドが立ち昇る火柱に手を止める。

「ひゅう・・・流石ユフィリアだな!これなら何とかなりそうだ!!よし!テメェらぁ!!!魔法隊の援護をたのんだぞ!!

「了解!!!」

魔撃砲は全長2メートルの固定式の大砲である。砲弾には魔法が付与されており着弾すれば中級魔法程度の威力があるのだ。そして激鉄には風魔法が付与され発射速度が強化されている。更に対空であれば砲弾の代わりに魔法付与された鋼の矢を束ね打ち出す事もできるのだ。

ゴルドの部下達は二人一組みで外壁の上に設置された二台の魔撃砲の発射台に各自陣取り魔物の群れを見据える!

「よし!空を飛んでくる奴はいなさそうだな!それじゃあ一丁ぶちかますぜぇぇ!!うおりぁぁ!!!」

ずどぉぉぉん!!どぉぉん!!どおぉおん!どどぉぉぉん!!

男達が勢いに乗って発射レバーを引くと衝撃と共に外壁の二箇所から砲弾が打ち出される!そして魔物の集団に着弾すると赤い爆炎を撒き散らし魔物達を吹き飛ばした。

「はんっ!!どんなもんだぁぁ!!まだまだ弾はあるんだ!!どんどん行くぜぇぇぇ!!」


そしてその様子を外壁の上から初級魔法を必死に放つ冒険者達が唖然として見ていた・・

「な、何だよアレは・・・まるでこの日の為に用意してあったみたいじゃないか・・」

「わ、私達の魔法なんかより・・・凄いよね・・・」

「う、うん・・・なんか・・自信無くなるよ・・・」

冒険者達が項垂れる。

「何をいっているの?!あんた達に何の自信があるって言うの?!あんた達はまだまだひよっこでしょうが!!今は余計な事を考えずに町を護る事だけを考えなさい!!」

「あっ・・は、はい!!」

冒険者達はユフィリアの檄に肩を跳ね上げ再び魔法を放ち始める。Cランクに上がり自分達の力に自信を持ち始めていた冒険者達は己の未熟さを痛感するのだった。



「へぇーー・・・人間の癖に頑張るじゃん・・・でもなんかムカつく・・僕は人間がもがいて足掻いて絶望しながら死んでいく姿が見たいんだよ。・・・ふふん・・じゃあちょっと絶望してもらおうかな・・・」

木の枝に腰掛けた黒いフードの男の子が不適に笑う。そして立てた人差し指の先に拳大の黒い魔力の塊を浮かべるのであった・・・
しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!

yoshikazu
ファンタジー
橘 涼太。高校1年生。突然の交通事故で命を落としてしまう。 しかしそれは神のミスによるものだった。 神は橘 涼太の魂を神界に呼び謝罪する。その時、神は橘 涼太を気に入ってしまう。 そして橘 涼太に提案をする。 『魔法と剣の世界に転生してみないか?』と。 橘 涼太は快く承諾して記憶を消されて転生先へと旅立ちミハエルとなる。 しかし神は転生先のステータスの平均設定を勘違いして気付いた時には100倍の設定になっていた。 さらにミハエルは〈光の加護〉を受けておりステータスが合わせて1000倍になりスキルも数と質がパワーアップしていたのだ。 これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“  瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  だが、死亡する原因には不可解な点が…  数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、 神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

処理中です...