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なんとか日常に戻った気がする?
しおりを挟む「ごちそうさまでした!」
「ごちそうさま!」
「ごちそうさまでした」
……で、スーパーに行って今に至るってわけなの。
夕飯は、いつもより賑やかなものになったわ。
瑞季と要が学校の様子を話すたび、青葉くんが楽しそうに相槌を打つの。やっぱり、聞き上手なのね。感心しちゃった。
「鈴木さん、ありがとうございます。美味しかったです」
「よかった。遅くまで引き止めちゃってごめんなさい」
「え、今何時ですか?」
瑞季と要がテーブルから離れると、青葉くんが話しかけてきた。ちょうど向かいに座っていた彼は、急いでスマホを確認してる。革のケースが、これまた高そう……。
「19時20分かな。何か予定あった感じですか?門限?」
「門限はないです。予定、まだ大丈夫でした」
「そう。子どもたちが喜ぶから、もしよかったらゆっくりしていって」
「あ、手伝います」
「いいわよ、座ってて」
「いえ、作ってもらったのに」
あまり引き止めてもあれよね。
私は、青葉くんの返答を待ってから机の上のお皿を片付け始める。すると、慌てて彼も立ち上がって目の前の食器をかき集め始めた。本当、律儀だなあ。
うちでは、瑞季と要には後片付けはさせないんだ。もう少し経ったらやらせるつもり。今は、準備だけやってくれれば大助かりだもの。これ以上、家事をお願いするわけには行かない。
「いいのよ。誘ったのは私なんだから」
「あれ、そうでしたっけ……。あ、そうか」
「ふふ。青葉くんって面白いね、知らなかった」
「あはは。良く、抜けてるって言われます。……油物と違うやつ、分けますか?」
「ご飯茶碗とコップだけ分けてもらって良いですか?あとは油物でまとめて洗うので」
「わかりました」
青葉くんは、慣れていないのか危なっかしい足取りでキッチンへと食器を運んでくれた。ちゃんと、油物と分けて置いてくれて大助かり。
「ありがとう。あとはやるから、適当にくつろいでて」
「……手伝ってもいいですか?」
「えー!にいちゃんはぼくと遊ぶ!」
「わたしも遊びたい!」
「……だって。遊んでもらえる?」
「……わかりました。要くん、瑞季ちゃん、何して遊ぶ?」
「わーい!」
「ゲームする!」
「ゲームは1時間までよ!」
賑やかだなあ。
いつもこうやって遊んであげられればいいんだけど。
私は、青葉くんの面倒見の良さに感謝しながら、お皿を洗うためにエプロンを被る。
……にしても、夜の予定ってなんだろう?
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