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第三章
サブイベントによくあるやつ
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曖昧だけれど妙に居心地がいい関係のまま、時間だけが過ぎていった。
あれからもオレとルークは変わらない。毎日似たような生活を繰り返し、たまに入手難度の高い素材を取りにいき、休みは好きなように過ごす。
そこに体の関係が加わったくらいで、他の変化はない。
とても穏やかな日々だ。世界もすっかり平和になって、聖女と稀代の悪女との闘いが少し前の出来事だと、そう街の人たちが思えるようになったくらいに穏やかだ。
店の経営も順調で、ルークもアイテムの調合ができるようになったおかげで欠品に怯えることもなくなった。
そうつまり、懐がそれなりに潤ったのだ。
そしてそんな時、街の運試し大会でオレがなぜか頂点に輝いた。
「おめでとうございます~! ユウの街、温泉旅行にご招待~~!」
突如頭の中に蘇る記憶。そうだ、これサブイベントだ。
ゲームの中にはサブイベントというものが発生する。迷子猫の捜索であったり、魔物から町を守ったりと様々だがこれもその中の一種だ。
本来ならゲーム本編中に回収されるはずのサブイベントだが、オレが転生したことでエスタに最短距離攻略をさせてしまったせいで未回収なのだ。だってこのイベント、本編とは関係ないし。
というわけで、オレは温泉旅行のチケットを手に入れた。
「温泉行きたい人―」
家に帰って突然そう言ったオレを見てルークが首を傾げた。
「なんだ」
「運試しで勝った。ユウの街の温泉旅行にタダで行けんだけど、一緒に行く?」
「行かないと言ったらお前は一人で行くのか?」
「ペアでって言われてるからもう一人探す。オレ温泉行きてえし」
「……行こう」
ルークが眉間に皺を寄せたまま低く呟いた。
どう見ても乗り気ではない顔に瞬きをして首を傾げる。
「嫌なら別に無理してこなくても」
「無理はしていない。ただお前が選ぶ俺以外の男が気掛かりなだけだ」
「なんで男なんだよ。エスタ誘うし」
「聖女が護衛も付けずに遊び歩けるはずがないだろう」
そう言われてそれもそうかと頷いた。
ゲーム中は割と好き勝手にフィールドを飛び回れるから忘れていたが、今のエスタたちにはしっかりとした立場があって、もうおいそれと近付ける相手ではなくなっていたのだ。
「やっぱ変わっていくな、色々」
「変化のない時を過ごす方が困難だ」
「ルークでもそう思うんだ?」
そう聞くと、ルークはオレを見ながら呆れたように息を吐いた。
「なんだよ」
眉を寄せながら問うとまた溜息を吐かれる。
「俺の人生に最大の変化を起こした男がよく言うなと思ってな」
呆れ半分、あとはどこかおかしそうに。そんな顔でルークが笑って、オレは目を瞬かせた。
あれからもオレとルークは変わらない。毎日似たような生活を繰り返し、たまに入手難度の高い素材を取りにいき、休みは好きなように過ごす。
そこに体の関係が加わったくらいで、他の変化はない。
とても穏やかな日々だ。世界もすっかり平和になって、聖女と稀代の悪女との闘いが少し前の出来事だと、そう街の人たちが思えるようになったくらいに穏やかだ。
店の経営も順調で、ルークもアイテムの調合ができるようになったおかげで欠品に怯えることもなくなった。
そうつまり、懐がそれなりに潤ったのだ。
そしてそんな時、街の運試し大会でオレがなぜか頂点に輝いた。
「おめでとうございます~! ユウの街、温泉旅行にご招待~~!」
突如頭の中に蘇る記憶。そうだ、これサブイベントだ。
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本来ならゲーム本編中に回収されるはずのサブイベントだが、オレが転生したことでエスタに最短距離攻略をさせてしまったせいで未回収なのだ。だってこのイベント、本編とは関係ないし。
というわけで、オレは温泉旅行のチケットを手に入れた。
「温泉行きたい人―」
家に帰って突然そう言ったオレを見てルークが首を傾げた。
「なんだ」
「運試しで勝った。ユウの街の温泉旅行にタダで行けんだけど、一緒に行く?」
「行かないと言ったらお前は一人で行くのか?」
「ペアでって言われてるからもう一人探す。オレ温泉行きてえし」
「……行こう」
ルークが眉間に皺を寄せたまま低く呟いた。
どう見ても乗り気ではない顔に瞬きをして首を傾げる。
「嫌なら別に無理してこなくても」
「無理はしていない。ただお前が選ぶ俺以外の男が気掛かりなだけだ」
「なんで男なんだよ。エスタ誘うし」
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