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第三章
臆病者
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それ以上何も言えず、オレは促されるままにかぼちゃを買ってすごすごと家に帰った。外の景色は変わらない。いつもの下町の風景だ。
でもオレの環境は随分と変わった。今ようやく人生が始まったんじゃないかってくらい変わってしまった。
ゲームの中でルークを見ている時、そして転生した時、こんなことになるなんて全く予想していなかった。
ルークを助けたいと思っていたし、助けるって決めてここまできた。
ルークを助けるためにオレは文字通り手段を選ばなかった気もする。本来ゲームでは、リアスはエスタの旅についていかない。
この世界には教会にいけば遠くの人とも話せる通話機能がある。ゲーム中はそこでエスタがリアスに色々な情報を聞くのだ。
けれどオレは違った。より確実性を上げるために、エスタの後を追ったのだ。
ゲームに出てくる道具屋の顔全部一緒、あれをオレは地でやってのけてみせた。
そして結果としてルークを助けることはできたけれど、こんな未来は本当に予想してなかった。だって、接点ができるとも思っていなかったんだ。
「ただいま」
家に戻るとルークがソファで本を読んでいた。
ゲームの中では見たことがないゆったりとした部屋着だ。長かった髪だってもう短いし、仮面だって着けていない。
「おかえり、リアス。早かったな」
本を閉じて立ち上がったルークが側にくる。そのまま髪にキスされて、オレはかぼちゃを持ったまま抱き締められた。
「もう帰れって追い出された」
「八百屋か」
「うん。マリリンがこれ美味いって」
抱擁が終わるとかぼちゃをキッチンに置きに行く。するとルークが付いてくるのだが、この光景ももう慣れた。
振り返って見上げると、ルークが甘い顔で笑っている。オレのことが大切ですって書いてあるみたいな顔だから、その表情を見る度にオレは照れ臭くて堪らなくなる。
「何を照れる?」
「ルークは顔のよさを自覚してくれよマジで」
「お前の好みの顔でよかったとは思うがな」
また心臓が騒ぐ。
ルークとの距離が縮まって、また抱き締められる。胸元に頭を寄せるとルークから心臓の音が聞こえた。一定のリズムのそれと違って、オレの心臓は随分早いように思う。
「……なあルーク」
「ん?」
「ルークはさ」
オレのこと好きなの? そう聞こうと思ったら、急に声が出なくなる。
だって怖いのだ。もし違うと言われたら、オレは多分立ち直れない。恥ずかしいとか自惚れとかそういうのじゃなく、本当に無理だと思う。
オレは毎日ルークのことが好きになってる。多分これから先、どんな姿を見せられても、オレはルークのことが好きだ。
でもルークがオレと同じとは限らない。
さらに困ったことに、オレはルークがオレと同じ気持ちじゃないと嫌なんだ。同じくらいの気持ちでオレのことを好きでいてほしいと思う。だけどこれは、あまりにも分不相応な願いだ。
「……なんでもない」
そう言って曖昧に笑って胸元に顔を埋めた。
いつものルークの匂いがする。優しくて、でもどこか色気のある、オレの大好きな匂いだ。
でもオレの環境は随分と変わった。今ようやく人生が始まったんじゃないかってくらい変わってしまった。
ゲームの中でルークを見ている時、そして転生した時、こんなことになるなんて全く予想していなかった。
ルークを助けたいと思っていたし、助けるって決めてここまできた。
ルークを助けるためにオレは文字通り手段を選ばなかった気もする。本来ゲームでは、リアスはエスタの旅についていかない。
この世界には教会にいけば遠くの人とも話せる通話機能がある。ゲーム中はそこでエスタがリアスに色々な情報を聞くのだ。
けれどオレは違った。より確実性を上げるために、エスタの後を追ったのだ。
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そして結果としてルークを助けることはできたけれど、こんな未来は本当に予想してなかった。だって、接点ができるとも思っていなかったんだ。
「ただいま」
家に戻るとルークがソファで本を読んでいた。
ゲームの中では見たことがないゆったりとした部屋着だ。長かった髪だってもう短いし、仮面だって着けていない。
「おかえり、リアス。早かったな」
本を閉じて立ち上がったルークが側にくる。そのまま髪にキスされて、オレはかぼちゃを持ったまま抱き締められた。
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「うん。マリリンがこれ美味いって」
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振り返って見上げると、ルークが甘い顔で笑っている。オレのことが大切ですって書いてあるみたいな顔だから、その表情を見る度にオレは照れ臭くて堪らなくなる。
「何を照れる?」
「ルークは顔のよさを自覚してくれよマジで」
「お前の好みの顔でよかったとは思うがな」
また心臓が騒ぐ。
ルークとの距離が縮まって、また抱き締められる。胸元に頭を寄せるとルークから心臓の音が聞こえた。一定のリズムのそれと違って、オレの心臓は随分早いように思う。
「……なあルーク」
「ん?」
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