7 / 105
第一章 北の国の美味しいもの編
食いしん坊二人
「何度でも言いますが、まさかリヴィが方向音痴だなんて思いませんでした」
「これはいいな」
『うん! 美味い!』
ステラの小言なんて聞こえていないのか広場のベンチに腰掛けてフロストベアの串焼きを食べているリヴィウスとてぷは単調だが実感の篭った感想を言い合っていた。
ここは世界に大きく分けて四つある大陸のうちの一つ、グラソン。その首都に当たるネジュノ。年間通して雪の降る寒い地域で、今も空からはちらちらと小さな雪が舞っていて、石畳や建物の傾斜のある屋根に落ちていく。
街並みの色合いは全体的に灰色や黒系統と落ち着いていて、地面や尖った三角屋根に積もった雪の白がよく映えていてそれだけで絵画のような切なさがあった。けれど首都というだけあって人は沢山いて街は賑わっている。今も広場に設置してあるベンチに寒空の中座っているのはステラたちだけでは無く、少し離れた場所や比較的近い場所でも誰かが座っているし、大体酒を飲むか何かを食べるかしている。
そんな街の人の様子を見てステラはほう、と息を吐いた。その息すら瞬く間に白く染まる程の気温なのにそこまで寒いと感じないのは座っているベンチが暖かいおかげだろう。
ネジュノのように寒い地域では至る所に火の精霊の恩恵があるのだが、その恩恵を受けるのは初めてだとかつてここを訪れた時のことを思い出していた時だ。
「ステラ、食わないのか」
聞こえた言葉にはっとし、ステラは手にしたままの串焼きに視線を落とす。ベンチには恩恵があっても食べ物には当然無い。つまりこの串焼きは今急速に冷めていっている。
「食べます。でも全部は多いので残りは二人で分けてください」
『ステラもっと食べないと大きくなれないぞ!』
「この食事量で慣れているんです」
子供の姿に変身したてぷはドラゴンの姿と変わらないままのつぶらな柔らかな紫色の目でステラを見上げる。人の姿になってもぷっくりとした質感はそのまま肌に反映されていて、肉を頬張っているほっぺがもきゅもきゅと動いている様がなんとも可愛らしい。
リヴィウスはステラよりもずっと背が高く体も大きい為よく食べるのだが、それはなんとてぷも同じだった。リヴィウスに負けるとも劣らない食欲に驚いたのは旅を始めてすぐの頃だったなとまた思い出に耽りそうになったところで「いけないいけない」と首を振ってようやくフロストベアの串焼きにかぶりつく。
まず感じるのは見た目のワイルドさとは反する肉の柔らかさと、その直後にガツンとやってくる香辛料の香りだ。少し冷めてしまっているがそれでも噛めば難なく噛みちぎれる肉は口内で咀嚼しているとじわりと肉汁が滲み出てきてとても美味しい。
これは確かにしみじみと感想を言いたくなる気持ちもわかるなと思いながらもう一口と頬張ると、視線を感じて隣を見るとステラをじっと見るリヴィウスがいた。否、正確に言えばステラの持っている串を見ているのだが。
「もうちょっと待って下さいリヴィ」
「俺は何も言ってない」
「目がすごくおしゃべりです」
『わかるぞリヴィ。ボクも人間のご飯がこんなに美味しいなんて思わなかったからな。どれだけでも食べられる気がする』
てぷの串にはあと一つ肉が残っているがリヴィウスの串には既に何も残っていない。
「これも美味しかったですか、リヴィ?」
「ああ。すごいな、人は」
リヴィウスの素直な言葉にステラは笑みを深めた。
二人と一匹の旅が始まってからそれなりの日数が経過している。二人が一度命を落とした日からもう半年程は経っているだろうか。
魔王が消え、魔族が生まれる反転世界も消滅したことによって世界から魔族が消えた。ということはなく、地上に残った魔族は今も数は少ないが生息している。それらの討伐をしながら世界はゆっくりとではあるが復興の道を辿っているのだな、というのがいくつかの街を旅したステラの感想だ。
「はい、残りはお二人でどうぞ」
数回に分けて一つの塊を食べ終えたステラはその串をそのままリヴィウスに渡す。表情には出ていないが嬉しそうな雰囲気で串を受け取った彼はそのまま大きく肉に齧り付き、てぷと同じように頬をもきゅもきゅと動かす。
これがかつて世界を恐怖の底に陥れた魔王だなんて誰も思わないだろうなと、ステラは改めて思う。そう、改めてそう思うのだ。
満足そうな顔で肉を頬張る姿を見ながらステラは思い出す。あれは初めての旅のことだ。二人と一匹は旅に出る前にそれなりに真剣に話し合っていた。
まず出来るだけ目立たず旅の目的である美食を堪能すること。騒ぎを起こさないこと。一人での行動はせず、何かをする場合は必ずステラの指示を仰ぐこと。これだ。
何せ魔王だったリヴィウスは千年間反転世界の均衡を保つために地上へ出たことは無いし、闇の精霊であるてぷも似たようなものだ。つまり人間の常識がわかるのはステラしかおらず、ステラがいなければ買い物の仕方もわからない一人と一匹なのだ。
それなのにだ。問題行動を起こしたのはまさかのリヴィウスだった。
少し目を離せば忽然と姿を消し、その街のガラの悪い連中に絡まれ、娼婦たちに絡まれ、商人に絡まれ、お金も持っていない癖に気になったからと屋台の飯を買う。直近での出来事で言うなら普通に迷子になって地元の子供たちに慰められていたというものだろうか。
リヴィウスの見た目は目立つ。白髪に赤目というのもあるが背も高ければ顔立ちも神の最高傑作かと言わんばかりに整っている。普通なら行き過ぎた美貌や巨躯は畏怖の対象になるというのに、人間初心者で初めての人間世界に好奇心マシマシの無防備な目が他者を惹きつけてしまうのだろう、とステラは推測している。
『おいリヴィ! ボクのも残しといてよ!』
「……」
『その不満そうな顔やめろぉ! ステラが二人で分けろって言っただろ!』
旅をするにあたり不都合がないようにと軽く人間の子供に変身して見せたてぷはしれっと全ての肉を平らげようとしていたリヴィウスにビシっと指を差した。言われなければ食べるつもりだったのかそこまで表情は変わっていないのに全身のオーラで不満を放つ姿があまりに幼くて堪えきれず吹き出すとてぷはやれやれと肩を竦め、リヴィウスはぱちりと瞬きをした。
ステラとリヴィウスの間に座るてぷ、という構図は側から見れば完全に家族や親密な関係に見えるだろうし二人で子供の世話をしているふうに捉えられるだろうが、逆である。ステラとてぷでリヴィウスの世話を焼いているのだ。
想定もしていなかった事態だが、あの黒と紫の世界しか知らなかったリヴィウスがこうやって人間の世界に興味を持ってくれていることにステラは安堵と喜びを感じていた。
元聖女と元魔王、それに闇の精霊という奇妙な組み合わせの旅だが、ステラは何故だか勇者一行と世界を飛び回っていた時よりも随分と自分の心が穏やかなことを知る。それはきっと世界を救うという大き過ぎる役目から解放されたから。それと、自分の好きに生きてもいいと迷いなく思えているから。
聖女の時は何をするにしても「聖女として」という使命感があったが、今のステラに背負うべきものは何もない。きっと、というか絶対に教会に戻った方がいいのだろうと思うけれど、今現在ステラは全くその気にはなっていなかった。
『うまーい!』
無事に残りの肉を手に入れたてぷが嬉しそうに目を細めている。それにやはり不満そうなリヴィウスにまた息が漏れた。
「この街には何泊かしますから、また食べにきましょう」
「! ああ」
見るからに嬉しそうなリヴィウスの姿を見て、ステラはやはり教会には戻らないでおこうと改めて思うのであった。
「これはいいな」
『うん! 美味い!』
ステラの小言なんて聞こえていないのか広場のベンチに腰掛けてフロストベアの串焼きを食べているリヴィウスとてぷは単調だが実感の篭った感想を言い合っていた。
ここは世界に大きく分けて四つある大陸のうちの一つ、グラソン。その首都に当たるネジュノ。年間通して雪の降る寒い地域で、今も空からはちらちらと小さな雪が舞っていて、石畳や建物の傾斜のある屋根に落ちていく。
街並みの色合いは全体的に灰色や黒系統と落ち着いていて、地面や尖った三角屋根に積もった雪の白がよく映えていてそれだけで絵画のような切なさがあった。けれど首都というだけあって人は沢山いて街は賑わっている。今も広場に設置してあるベンチに寒空の中座っているのはステラたちだけでは無く、少し離れた場所や比較的近い場所でも誰かが座っているし、大体酒を飲むか何かを食べるかしている。
そんな街の人の様子を見てステラはほう、と息を吐いた。その息すら瞬く間に白く染まる程の気温なのにそこまで寒いと感じないのは座っているベンチが暖かいおかげだろう。
ネジュノのように寒い地域では至る所に火の精霊の恩恵があるのだが、その恩恵を受けるのは初めてだとかつてここを訪れた時のことを思い出していた時だ。
「ステラ、食わないのか」
聞こえた言葉にはっとし、ステラは手にしたままの串焼きに視線を落とす。ベンチには恩恵があっても食べ物には当然無い。つまりこの串焼きは今急速に冷めていっている。
「食べます。でも全部は多いので残りは二人で分けてください」
『ステラもっと食べないと大きくなれないぞ!』
「この食事量で慣れているんです」
子供の姿に変身したてぷはドラゴンの姿と変わらないままのつぶらな柔らかな紫色の目でステラを見上げる。人の姿になってもぷっくりとした質感はそのまま肌に反映されていて、肉を頬張っているほっぺがもきゅもきゅと動いている様がなんとも可愛らしい。
リヴィウスはステラよりもずっと背が高く体も大きい為よく食べるのだが、それはなんとてぷも同じだった。リヴィウスに負けるとも劣らない食欲に驚いたのは旅を始めてすぐの頃だったなとまた思い出に耽りそうになったところで「いけないいけない」と首を振ってようやくフロストベアの串焼きにかぶりつく。
まず感じるのは見た目のワイルドさとは反する肉の柔らかさと、その直後にガツンとやってくる香辛料の香りだ。少し冷めてしまっているがそれでも噛めば難なく噛みちぎれる肉は口内で咀嚼しているとじわりと肉汁が滲み出てきてとても美味しい。
これは確かにしみじみと感想を言いたくなる気持ちもわかるなと思いながらもう一口と頬張ると、視線を感じて隣を見るとステラをじっと見るリヴィウスがいた。否、正確に言えばステラの持っている串を見ているのだが。
「もうちょっと待って下さいリヴィ」
「俺は何も言ってない」
「目がすごくおしゃべりです」
『わかるぞリヴィ。ボクも人間のご飯がこんなに美味しいなんて思わなかったからな。どれだけでも食べられる気がする』
てぷの串にはあと一つ肉が残っているがリヴィウスの串には既に何も残っていない。
「これも美味しかったですか、リヴィ?」
「ああ。すごいな、人は」
リヴィウスの素直な言葉にステラは笑みを深めた。
二人と一匹の旅が始まってからそれなりの日数が経過している。二人が一度命を落とした日からもう半年程は経っているだろうか。
魔王が消え、魔族が生まれる反転世界も消滅したことによって世界から魔族が消えた。ということはなく、地上に残った魔族は今も数は少ないが生息している。それらの討伐をしながら世界はゆっくりとではあるが復興の道を辿っているのだな、というのがいくつかの街を旅したステラの感想だ。
「はい、残りはお二人でどうぞ」
数回に分けて一つの塊を食べ終えたステラはその串をそのままリヴィウスに渡す。表情には出ていないが嬉しそうな雰囲気で串を受け取った彼はそのまま大きく肉に齧り付き、てぷと同じように頬をもきゅもきゅと動かす。
これがかつて世界を恐怖の底に陥れた魔王だなんて誰も思わないだろうなと、ステラは改めて思う。そう、改めてそう思うのだ。
満足そうな顔で肉を頬張る姿を見ながらステラは思い出す。あれは初めての旅のことだ。二人と一匹は旅に出る前にそれなりに真剣に話し合っていた。
まず出来るだけ目立たず旅の目的である美食を堪能すること。騒ぎを起こさないこと。一人での行動はせず、何かをする場合は必ずステラの指示を仰ぐこと。これだ。
何せ魔王だったリヴィウスは千年間反転世界の均衡を保つために地上へ出たことは無いし、闇の精霊であるてぷも似たようなものだ。つまり人間の常識がわかるのはステラしかおらず、ステラがいなければ買い物の仕方もわからない一人と一匹なのだ。
それなのにだ。問題行動を起こしたのはまさかのリヴィウスだった。
少し目を離せば忽然と姿を消し、その街のガラの悪い連中に絡まれ、娼婦たちに絡まれ、商人に絡まれ、お金も持っていない癖に気になったからと屋台の飯を買う。直近での出来事で言うなら普通に迷子になって地元の子供たちに慰められていたというものだろうか。
リヴィウスの見た目は目立つ。白髪に赤目というのもあるが背も高ければ顔立ちも神の最高傑作かと言わんばかりに整っている。普通なら行き過ぎた美貌や巨躯は畏怖の対象になるというのに、人間初心者で初めての人間世界に好奇心マシマシの無防備な目が他者を惹きつけてしまうのだろう、とステラは推測している。
『おいリヴィ! ボクのも残しといてよ!』
「……」
『その不満そうな顔やめろぉ! ステラが二人で分けろって言っただろ!』
旅をするにあたり不都合がないようにと軽く人間の子供に変身して見せたてぷはしれっと全ての肉を平らげようとしていたリヴィウスにビシっと指を差した。言われなければ食べるつもりだったのかそこまで表情は変わっていないのに全身のオーラで不満を放つ姿があまりに幼くて堪えきれず吹き出すとてぷはやれやれと肩を竦め、リヴィウスはぱちりと瞬きをした。
ステラとリヴィウスの間に座るてぷ、という構図は側から見れば完全に家族や親密な関係に見えるだろうし二人で子供の世話をしているふうに捉えられるだろうが、逆である。ステラとてぷでリヴィウスの世話を焼いているのだ。
想定もしていなかった事態だが、あの黒と紫の世界しか知らなかったリヴィウスがこうやって人間の世界に興味を持ってくれていることにステラは安堵と喜びを感じていた。
元聖女と元魔王、それに闇の精霊という奇妙な組み合わせの旅だが、ステラは何故だか勇者一行と世界を飛び回っていた時よりも随分と自分の心が穏やかなことを知る。それはきっと世界を救うという大き過ぎる役目から解放されたから。それと、自分の好きに生きてもいいと迷いなく思えているから。
聖女の時は何をするにしても「聖女として」という使命感があったが、今のステラに背負うべきものは何もない。きっと、というか絶対に教会に戻った方がいいのだろうと思うけれど、今現在ステラは全くその気にはなっていなかった。
『うまーい!』
無事に残りの肉を手に入れたてぷが嬉しそうに目を細めている。それにやはり不満そうなリヴィウスにまた息が漏れた。
「この街には何泊かしますから、また食べにきましょう」
「! ああ」
見るからに嬉しそうなリヴィウスの姿を見て、ステラはやはり教会には戻らないでおこうと改めて思うのであった。
あなたにおすすめの小説
不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です
新川はじめ
BL
国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。
フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。
生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!
ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。
【完結】異世界から来た鬼っ子を育てたら、ガッチリ男前に育って食べられた(性的に)
てんつぶ
BL
ある日、僕の住んでいるユノスの森に子供が一人で泣いていた。
言葉の通じないこのちいさな子と始まった共同生活。力の弱い僕を助けてくれる優しい子供はどんどん大きく育ち―――
大柄な鬼っ子(男前)×育ての親(平凡)
20201216 ランキング1位&応援ありがとうごございました!
処刑エンドの悪役公爵、隠居したいのに溺愛されてます
ひなた翠
BL
目が覚めたら、やり込んだBLゲームの悪役公爵になっていた。
しかも手には鞭。目の前には涙を浮かべた美少年。
——このままじゃ、王太子に処刑される。
前世は冴えない社畜サラリーマン。今世は冷徹な美貌を持つ高位貴族のアルファ。
中身と外見の落差に戸惑う暇もなく、エリオットは処刑回避のための「隠居計画」を立てる。
囚われのオメガ・レオンを王太子カイルに引き渡し、爵位も領地も全部手放して、ひっそり消える——はずだった。
ところが動くほど状況は悪化していく。
レオンを自由にしようとすれば「傍にいたい」と縋りつかれ、
カイルに会えば「お前の匂いは甘い」と迫られ、
隠居を申し出れば「逃げるな」と退路を塞がれる。
しかもなぜか、子供の頃から飲んでいた「ビタミン剤」を忘れるたび、身体がおかしくなる。
周囲のアルファたちの視線が絡みつき、カイルの目の色が変わり——
自分でも知らなかった秘密が暴かれたとき、逃げ場はもう、どこにもなかった。
誰にも愛されなかった男が、異世界で「本当の自分」を知り、運命の番と出会う——
ギャップ萌え×じれったさ×匂いフェチ全開の、オメガバース転生BL。
薄幸な子爵は捻くれて傲慢な公爵に溺愛されて逃げられない
くまだった
BL
アーノルド公爵公子に気に入られようと常に周囲に人がいたが、没落しかけているレイモンドは興味がないようだった。アーノルドはそのことが、面白くなかった。ついにレイモンドが学校を辞めてしまって・・・
捻くれ傲慢公爵→→→→→貧困薄幸没落子爵
最後のほうに主人公では、ないですが人が亡くなるシーンがあります。
地雷の方はお気をつけください。
ムーンライトさんで、先行投稿しています。
感想いただけたら嬉しいです。
兄様の親友と恋人期間0日で結婚した僕の物語
サトー
BL
スローン王国の第五王子ユリアーネスは内気で自分に自信が持てず第一王子の兄、シリウスからは叱られてばかり。結婚して新しい家庭を築き、城を離れることが唯一の希望であるユリアーネスは兄の親友のミオに自覚のないまま恋をしていた。
ユリアーネスの結婚への思いを知ったミオはプロポーズをするが、それを知った兄シリウスは激昂する。
兄に縛られ続けた受けが結婚し、攻めとゆっくり絆を深めていくお話。
受け ユリアーネス(19)スローン王国第五王子。内気で自分に自信がない。
攻め ミオ(27)産まれてすぐゲンジツという世界からやってきた異世界人。を一途に思っていた。
※本番行為はないですが実兄→→→→受けへの描写があります。
※この作品はムーンライトノベルズにも掲載しています。
【完結】星に焦がれて
白(しろ)
BL
気付いたら八年間囲われてた話、する? わんこ執着攻め×鈍感受け
「お、前、いつから…?」
「最初からだよ。初めて見た時から俺はお前のことが好きだった」
僕、アルデバラン・スタクにはどうしても敵わない男がいた。
家柄も、センスも、才能も、全てを持って生まれてきた天才、シリウス・ルーヴだ。
僕たちは十歳の頃王立の魔法学園で出会った。
シリウスは天才だ。だけど性格は無鉄砲で無計画で大雑把でとにかく甘えた、それに加えて我儘と来た。それに比べて僕は冷静で落ち着いていて、体よりも先に頭が働くタイプだったから気が付けば周りの大人たちの策略にはめられてシリウスの世話係を任されることになっていた。
二人組を作る時も、食事の時も、部屋だって同じのまま十八で学園を卒業する年まで僕たちは常に一緒に居て──そしてそれは就職先でも同じだった。
配属された辺境の地でも僕はシリウスの世話を任され、日々を慌ただしく過ごしていたそんなある日、国境の森に魔物が発生した。それを掃討すべく現場に向かうと何やら魔物の様子がおかしいことに気が付く。
その原因を突き止めたシリウスが掃討に当たったのだが、魔物の攻撃を受けてしまい重傷を負ってしまう。
初めて見るシリウスの姿に僕は動揺し、どうしようもなく不安だった。目を覚ますまでの間何をしていていも気になっていた男が三日振りに目を覚ました時、異変が起きた。
「…シリウス?」
「アルはさ、優しいから」
背中はベッドに押し付けられて、目の前には見たことが無い顔をしたシリウスがいた。
いつだって一等星のように煌めいていた瞳が、仄暗い熱で潤んでいた。とても友人に向ける目では、声では無かった。
「──俺のこと拒めないでしょ?」
おりてきた熱を拒む術を、僕は持っていなかった。
その日を境に、僕たちの関係は変わった。でも、僕にはどうしてシリウスがそんなことをしたのかがわからなかった。
これは気付かないうちに八年間囲われて、向けられている愛の大きさに気付かないまますったもんだする二人のお話。
【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。
白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。
僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。
けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。
どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。
「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」
神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。
これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。
本編は三人称です。
R−18に該当するページには※を付けます。
毎日20時更新
登場人物
ラファエル・ローデン
金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。
ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。
首筋で脈を取るのがクセ。
アルフレッド
茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。
剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。
神様
ガラが悪い大男。