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第一章 北の国の美味しいもの編
同じ色のスープ
深夜の出来事を思い出しながらステラは苦笑した。あの後目覚めた二人を懇々と問い詰めて事情を聞き出した結果、贖罪の意味も兼ねてここで働くのはどうだろうかと提案したのだ。もちろん二人は渋っていたし、翌日相談しに行った店主も渋っていたけれど事情を説明するとなんとか納得してくれた。
それから体制が整うのに一日程要して、レストランは事件が解決した一日後には営業を再開していた。その時からブラザーズは従業員として働いているし、なんともぐらのおかげで畑の土の質が良くなっているらしく今ではもぐらたちも立派な従業員として畑を守っているらしい。
「さあさあ座ってくれ! あんたたちは救世主様だからな、店一番のメニューをご馳走様するべ!」
席に案内されて待つこと数分、そうして出てきたのは白磁の更に盛り付けられた赤に紫が少し混ざったようなスープだ。
「!」
その見た目にリヴィウスは驚いたように目を丸くし、てぷは目を輝かせた。
『すごい! 本当にリヴィの目と同じ色だな!』
「でしょう?」
思った通りのリアクションをしてくれる二人にステラはどこか得意気に笑っていた。
「……またお前たち二人だけが何か知っているのか」
低い声に二人は目を瞬かせた。
『違うぞリヴィ。ステラはお前を驚かせたくて内緒にしてたんだぞ』
「…俺を?」
眉を顰めたリヴィウスがステラを見る。その視線に少し恥ずかしそうに頬をかいた。
「はい。この国の郷土料理なんですが、スープの色がリヴィの目の色と同じなので実際に見て貰うまで内緒にしておこうって思って」
「……お前たちは俺を驚かせようとし過ぎじゃないか?」
「…言われてみれば…」
『そうかも…?』
一拍置いてステラとてぷが顔を見合わせて神妙に頷く。
「リヴィは初心者なので、色々伝えたくなるのかもしれません」
その呟きにてぷも確かにと頷いた。当のリヴィウスがどこか納得していないような顔をしたけれどスープの次に運ばれてきた出来立てのパンを見て興味がそちらに移る。どれだけ感情表現が乏しくても、食事に関することだけはとてもわかりやすい姿にステラの口許が緩む。
「じゃあ食べましょうか。いただきます」
『いただきます!』
ビーツと玉ねぎ、にんじんキャベツにフローズンベアの肉。そして香草を一緒に煮込んだ家庭的なスープ、その上に酸味のあるクリームを乗せると家庭的なスープが少しだけ高級感のある見た目になる。けれどこのクリームも含めての郷土料理だ。
磨き上げられた銀製のスプーンを沈めれば鮮やかな赤が浮かび、それを口に運べば沢山の野菜が煮込まれた優しい味わいが口の中に広がった。色が色だからか口に運ぶのを少し戸惑っていたリヴィウスだが、ステラが迷わず食べたのを見て意を決したようにスプーンを口に運ぶと僅かに目を丸くした。
『どうだ? リヴィ』
「……」
ぱくぱくとスープを食べ進めていたてぷが手を止め、期待を込めた目でリヴィウスを見た。その輝きを見てぐ、と言葉に詰まったリヴィウスだったがやがて観念したように息を吐いた。
「…うまい」
その言葉にてぷが顔いっぱいに笑った。
それから体制が整うのに一日程要して、レストランは事件が解決した一日後には営業を再開していた。その時からブラザーズは従業員として働いているし、なんともぐらのおかげで畑の土の質が良くなっているらしく今ではもぐらたちも立派な従業員として畑を守っているらしい。
「さあさあ座ってくれ! あんたたちは救世主様だからな、店一番のメニューをご馳走様するべ!」
席に案内されて待つこと数分、そうして出てきたのは白磁の更に盛り付けられた赤に紫が少し混ざったようなスープだ。
「!」
その見た目にリヴィウスは驚いたように目を丸くし、てぷは目を輝かせた。
『すごい! 本当にリヴィの目と同じ色だな!』
「でしょう?」
思った通りのリアクションをしてくれる二人にステラはどこか得意気に笑っていた。
「……またお前たち二人だけが何か知っているのか」
低い声に二人は目を瞬かせた。
『違うぞリヴィ。ステラはお前を驚かせたくて内緒にしてたんだぞ』
「…俺を?」
眉を顰めたリヴィウスがステラを見る。その視線に少し恥ずかしそうに頬をかいた。
「はい。この国の郷土料理なんですが、スープの色がリヴィの目の色と同じなので実際に見て貰うまで内緒にしておこうって思って」
「……お前たちは俺を驚かせようとし過ぎじゃないか?」
「…言われてみれば…」
『そうかも…?』
一拍置いてステラとてぷが顔を見合わせて神妙に頷く。
「リヴィは初心者なので、色々伝えたくなるのかもしれません」
その呟きにてぷも確かにと頷いた。当のリヴィウスがどこか納得していないような顔をしたけれどスープの次に運ばれてきた出来立てのパンを見て興味がそちらに移る。どれだけ感情表現が乏しくても、食事に関することだけはとてもわかりやすい姿にステラの口許が緩む。
「じゃあ食べましょうか。いただきます」
『いただきます!』
ビーツと玉ねぎ、にんじんキャベツにフローズンベアの肉。そして香草を一緒に煮込んだ家庭的なスープ、その上に酸味のあるクリームを乗せると家庭的なスープが少しだけ高級感のある見た目になる。けれどこのクリームも含めての郷土料理だ。
磨き上げられた銀製のスプーンを沈めれば鮮やかな赤が浮かび、それを口に運べば沢山の野菜が煮込まれた優しい味わいが口の中に広がった。色が色だからか口に運ぶのを少し戸惑っていたリヴィウスだが、ステラが迷わず食べたのを見て意を決したようにスプーンを口に運ぶと僅かに目を丸くした。
『どうだ? リヴィ』
「……」
ぱくぱくとスープを食べ進めていたてぷが手を止め、期待を込めた目でリヴィウスを見た。その輝きを見てぐ、と言葉に詰まったリヴィウスだったがやがて観念したように息を吐いた。
「…うまい」
その言葉にてぷが顔いっぱいに笑った。
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