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8話
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翌日の朝、学校のHRで俺の矛盾は解消されてしまう。
「えー非常に残念なお知らせです。3年生の山田彩さんが亡くなりました。詳しい事情は教えられませんが、事件性が高いので、皆さんも十分に気を付けてください。しばらくの間は、部活動は禁止です。また、下校は必ず複数人で行ってください。人通りが少ない所は避け、何かあったら必ず学校に連絡すること」
担任の先生は、大人らしく淡々と言葉を並べていった。
俺の中にまず湧き上がってきた感情は――殺意。
相手に対して負の感情を抱くことは今までもあった。しかし、今回のこの気持ちはそれらと明らかに一線を画している。
憎い。あの男が憎い。殺してやりたい。
彩を失ったという感覚がないせいか、涙は出てこない。でも、彼女の教室に向かうこともしなかった。いや、できなかった。
彼女の顔を思い浮かべようとする――ができない。笑った顔も、悲しそうな顔も全く映し出されない。
………くそっ。
時間の経つと共に、俺の中に生まれた殺意がしっかりと確実に膨張していく。
学校を終えると、俺はすぐに家に帰った。親にバレないように果物ナイフを取り、自分の部屋へ行く。だめ元で彼女に電話を掛けるが、虚しい呼び出し音が響くだけ。
人が誰かを殺める時、どんな心情で行うのだろう。そういうことを嗜好とする人はともかく、一般的に冷静でいられる人はどのくらいいるのだろうか。
俺はとてもじゃないが落ち着いていられない。果物ナイフを見ては、本当にできるのか不安になる。
しかし、あの男の声が因循な自分を払拭する。見たこともない男の顔はもちろん想像できない。しかし、こんなことをする男だ。きっと陰湿なやつに違いない。
いや、それは違うか。あいつは人殺しを楽しんでいるように感じた。たまにニュースで見かける殺人快楽者の類かもしれない。
だとしたらなおさら今あいつを始末するべきだ。それが俺に課せられた使命にさえ感じてきた。
そうこうしているうちに時刻は18時30分を回っていた。あのビルならここから20分もかからないだろう。
俺は自分に一喝入れて、スマホと果物ナイフを持って家を出る。
「えー非常に残念なお知らせです。3年生の山田彩さんが亡くなりました。詳しい事情は教えられませんが、事件性が高いので、皆さんも十分に気を付けてください。しばらくの間は、部活動は禁止です。また、下校は必ず複数人で行ってください。人通りが少ない所は避け、何かあったら必ず学校に連絡すること」
担任の先生は、大人らしく淡々と言葉を並べていった。
俺の中にまず湧き上がってきた感情は――殺意。
相手に対して負の感情を抱くことは今までもあった。しかし、今回のこの気持ちはそれらと明らかに一線を画している。
憎い。あの男が憎い。殺してやりたい。
彩を失ったという感覚がないせいか、涙は出てこない。でも、彼女の教室に向かうこともしなかった。いや、できなかった。
彼女の顔を思い浮かべようとする――ができない。笑った顔も、悲しそうな顔も全く映し出されない。
………くそっ。
時間の経つと共に、俺の中に生まれた殺意がしっかりと確実に膨張していく。
学校を終えると、俺はすぐに家に帰った。親にバレないように果物ナイフを取り、自分の部屋へ行く。だめ元で彼女に電話を掛けるが、虚しい呼び出し音が響くだけ。
人が誰かを殺める時、どんな心情で行うのだろう。そういうことを嗜好とする人はともかく、一般的に冷静でいられる人はどのくらいいるのだろうか。
俺はとてもじゃないが落ち着いていられない。果物ナイフを見ては、本当にできるのか不安になる。
しかし、あの男の声が因循な自分を払拭する。見たこともない男の顔はもちろん想像できない。しかし、こんなことをする男だ。きっと陰湿なやつに違いない。
いや、それは違うか。あいつは人殺しを楽しんでいるように感じた。たまにニュースで見かける殺人快楽者の類かもしれない。
だとしたらなおさら今あいつを始末するべきだ。それが俺に課せられた使命にさえ感じてきた。
そうこうしているうちに時刻は18時30分を回っていた。あのビルならここから20分もかからないだろう。
俺は自分に一喝入れて、スマホと果物ナイフを持って家を出る。
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