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3章
18話
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7度目の9月11日。少女は下から僕を覗くように聞いてきた。
「私と初めて会った日の事覚えてますか?
「なに、その『記念日覚えてるか』みたいな質問。僕試されてるの?」
「いいから答えてください」
「もちろん覚えてるよ。時系列で言うと昨日の出来事だよね。それがどうかした?」
「私がどんな表情してたか覚えていますか?」
「1度目の時はしっかり見なかったけど、初めて見た時は素敵な笑顔だと思ったよ。忘れられないくらいのね」
「1度目から私は笑っていましたよ」
「そういえばどうしてあんなに笑っていたの?」
「私が一通りあなたの記憶を辿った後、直接会ってみたいと思いました。するとこれもお姉ちゃんの予言通り、あなたはすぐに現れてくれました。すごく嬉しかったんです。お姉ちゃんの大切である、そして私の大切になったあなたに会えたことに」
……あの可憐な笑顔はそういうことだったのか。それにしてもよく恥ずかしげもなくサラッと言えるな。
「どうして聞いた僕が赤面になって、君が平気な顔してるんだよ」
「言いたいことは言える時に言っておかないと、後悔するじゃないですか?」
「あなたもその一人ですか?」
「……まあ、そうだね」
「仕方ないですね。私直々にコツをお教えしましょう」
「コツ?」
「はい、コツです。まず相手がいつまでもいてくれるとは思わないことです。永遠なんて普通はあり得ませんからね。
次に、自分に正直になることです。自分が伝えたい言葉は、伝えるべきだから浮かんでくるんです。それがどんな言葉であっても、あなたが考えたことに変わりはないのですから。だから相手を傷つける言葉でない限り、躊躇わずに言うべきです。
そして最後に、そういうのは初めに言ったもの勝ちです。誰かが言った後に重ねて言うのは簡単ですが、あなたが仰った通り、初めの一言は恥ずかしさが邪魔して、なかなか出しづらいものです。だからこそ、一番最初の言葉が最も光り輝き、心に残るのだと私は思っています。だから私は、伝えたいことははっきり言うようにしてるんです」
「君は本当に小学生?年齢偽ってない?」
「私は永遠の小学生です」
「アイドルの謳い文句みたいだね」
「えっ⁉私アイドルじゃなかったんですか⁉」
「握手会でもしてみる?」
「私の独壇場になっちゃいますよ」
「そりゃ一人だからね」
「あなたもするんですよ?」
「誰がこんな可愛らしい少女の横にいる冴えない男子高校生に握手求めるんだよ」
少女は少しかおを赤くした。
「……あなたもなかなかのやり手ですね。それとも学習能力が高いのですか?」
「ん?なにがやり手なの?それと僕は何度も反復しないと覚えられないよ?」
「……天然でやってるなら相当ですね。ここに博士課程修了の宣言をいたします」
……わけの分からない博士号取得しちゃったよ。でも悪くないな、博士。
僕は少女に出会ってからもらってばかりだ。まだ何一つ返せていない気がする。
でも何もない僕に今すぐ少女の喜ぶものをあげることはできない。
だからせめて。せめて今この時間を大切にしよう。少女が笑って過ごせるように。少女がいつまでもここに存在できるように。
光が規則正しく並んだ道は、僕らの永遠を約束するかのようにどこまでも長く、遠く続いていた。
「私と初めて会った日の事覚えてますか?
「なに、その『記念日覚えてるか』みたいな質問。僕試されてるの?」
「いいから答えてください」
「もちろん覚えてるよ。時系列で言うと昨日の出来事だよね。それがどうかした?」
「私がどんな表情してたか覚えていますか?」
「1度目の時はしっかり見なかったけど、初めて見た時は素敵な笑顔だと思ったよ。忘れられないくらいのね」
「1度目から私は笑っていましたよ」
「そういえばどうしてあんなに笑っていたの?」
「私が一通りあなたの記憶を辿った後、直接会ってみたいと思いました。するとこれもお姉ちゃんの予言通り、あなたはすぐに現れてくれました。すごく嬉しかったんです。お姉ちゃんの大切である、そして私の大切になったあなたに会えたことに」
……あの可憐な笑顔はそういうことだったのか。それにしてもよく恥ずかしげもなくサラッと言えるな。
「どうして聞いた僕が赤面になって、君が平気な顔してるんだよ」
「言いたいことは言える時に言っておかないと、後悔するじゃないですか?」
「あなたもその一人ですか?」
「……まあ、そうだね」
「仕方ないですね。私直々にコツをお教えしましょう」
「コツ?」
「はい、コツです。まず相手がいつまでもいてくれるとは思わないことです。永遠なんて普通はあり得ませんからね。
次に、自分に正直になることです。自分が伝えたい言葉は、伝えるべきだから浮かんでくるんです。それがどんな言葉であっても、あなたが考えたことに変わりはないのですから。だから相手を傷つける言葉でない限り、躊躇わずに言うべきです。
そして最後に、そういうのは初めに言ったもの勝ちです。誰かが言った後に重ねて言うのは簡単ですが、あなたが仰った通り、初めの一言は恥ずかしさが邪魔して、なかなか出しづらいものです。だからこそ、一番最初の言葉が最も光り輝き、心に残るのだと私は思っています。だから私は、伝えたいことははっきり言うようにしてるんです」
「君は本当に小学生?年齢偽ってない?」
「私は永遠の小学生です」
「アイドルの謳い文句みたいだね」
「えっ⁉私アイドルじゃなかったんですか⁉」
「握手会でもしてみる?」
「私の独壇場になっちゃいますよ」
「そりゃ一人だからね」
「あなたもするんですよ?」
「誰がこんな可愛らしい少女の横にいる冴えない男子高校生に握手求めるんだよ」
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「ん?なにがやり手なの?それと僕は何度も反復しないと覚えられないよ?」
「……天然でやってるなら相当ですね。ここに博士課程修了の宣言をいたします」
……わけの分からない博士号取得しちゃったよ。でも悪くないな、博士。
僕は少女に出会ってからもらってばかりだ。まだ何一つ返せていない気がする。
でも何もない僕に今すぐ少女の喜ぶものをあげることはできない。
だからせめて。せめて今この時間を大切にしよう。少女が笑って過ごせるように。少女がいつまでもここに存在できるように。
光が規則正しく並んだ道は、僕らの永遠を約束するかのようにどこまでも長く、遠く続いていた。
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