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その七七
シカクマメ、み~つけた!
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シカクマメ。
そんな名前のマメの種をホームセンターで見つけた(袋の表記は『四角豆』)。
数あるインゲンの袋に並んで一袋だけ、ポツンと置いてあった。
袋に印刷されている莢の姿はなんというかもう、マメの莢とは思えない。ギザギザのヒレが飛びだしていて細長いサボテンというか、緑色の毛虫というか、そんな感じ。
しかし、このシカクマメ。
なかなかに侮れない。
『マメな豆の話 世界の豆食文化をたずねて』(吉田よし子著 角川ソフィア文庫)によれば『柔らかくてジューシーでおいしい』とのこと。『豆が小さくて莢肉が厚いので野菜として優れる』という点は、マメとして食べたい身には微妙だが『高温に強くて生育旺盛』という特徴は、マメを緑のカーテンとして使いたい身にはありがたい。ネットでも調べてみたら実際、緑のカーテンとしても人気だとのこと。
ちなみに、ネット上の記事には薄切りにされた莢も載っているのだが……これがまたなんというか、四隅から飛びだしているヒレが手足のようで、まるで『ドラゴンクエスト』シリーズに出てくる踊る炎の魔物のよう。
スープに浮かせて踊らせれば大喜びする『大きなお友だち』がたくさんいそうだ。
さらに、このマメ、イモも作るとか。
「マメがイモ?」
そう思った人もいるだろう。
私自身、『マメな豆の話』を読むまで知らなかったが、マメのなかには根っ子を太らせてイモを作る種類もけっこうあるのだそうだ。
さすが、マメ科。植物世界で三番目に大きなグループだけのことはあって(一位と二位はキク科とラン科だそうである)様々な種類がある。
それで、このシカクマメ。
パプアニューギニアではイモとして食べられていて、現地の人々はイモを太らせるためにマメをつけない。花が咲くとすべて摘んでしまう。そうすることで、葉の作った栄養をすべて根っ子にまわす。花も野菜として食べられるので無駄にはならない。
しかも、このシカクマメのイモ。現地の村では肉などと並んで村中で平等にわけて食べなければならない貴重品だそうである。その理由はイモのなかに含まれるタンパク質。サツマイモなどに比べて数倍ものタンパク質を含んでおり、貴重なタンパク源なのだそうだ。
以上すべて『マメな豆の話』からだが、著者である吉田よし子氏自身、自分でシカクマメを栽培してイモを食べてみたそうだ。
『茶色い皮のなかの白い肉は、ホクホクして香ばしいナッツのような香りでおいしかった』
とのこと。
それはぜひ、試してみたい。
まあ、そうはいってもこちらは狭いプランターでの栽培だし、マメとして利用するのだから当然、マメをつけさせる。となれば、『イモ』と言えるほど根っ子が太ることはないだろう。そもそも、日本で売っているのはイモを食べるための品種ではないだろうし。
それでも、細い根っ子でも食べられないことはないわけだし、細いニンジンぐらいならプランターでも作れるわけだから試食ぐらいはできるかも知れない。
ともあれ、緑のカーテン役も兼ねてなかなかに興味深いマメである。
と言うわけで、さっそく種を買って蒔いてみることにした。
日本では冬の寒さで枯れるので一年草扱いだが、本来は多年草とのことだし、昨今の温暖化によって冬越しできるようになれば毎年まいとし種を蒔きなおす必要もない。
うまくいけば、マメが食べられて、緑のカーテンになって、しかも、イモまで試食できるというなんともありがたいことになる。
実際、どうなるかは育ってみなければわからないが……要注目! である。
そんな名前のマメの種をホームセンターで見つけた(袋の表記は『四角豆』)。
数あるインゲンの袋に並んで一袋だけ、ポツンと置いてあった。
袋に印刷されている莢の姿はなんというかもう、マメの莢とは思えない。ギザギザのヒレが飛びだしていて細長いサボテンというか、緑色の毛虫というか、そんな感じ。
しかし、このシカクマメ。
なかなかに侮れない。
『マメな豆の話 世界の豆食文化をたずねて』(吉田よし子著 角川ソフィア文庫)によれば『柔らかくてジューシーでおいしい』とのこと。『豆が小さくて莢肉が厚いので野菜として優れる』という点は、マメとして食べたい身には微妙だが『高温に強くて生育旺盛』という特徴は、マメを緑のカーテンとして使いたい身にはありがたい。ネットでも調べてみたら実際、緑のカーテンとしても人気だとのこと。
ちなみに、ネット上の記事には薄切りにされた莢も載っているのだが……これがまたなんというか、四隅から飛びだしているヒレが手足のようで、まるで『ドラゴンクエスト』シリーズに出てくる踊る炎の魔物のよう。
スープに浮かせて踊らせれば大喜びする『大きなお友だち』がたくさんいそうだ。
さらに、このマメ、イモも作るとか。
「マメがイモ?」
そう思った人もいるだろう。
私自身、『マメな豆の話』を読むまで知らなかったが、マメのなかには根っ子を太らせてイモを作る種類もけっこうあるのだそうだ。
さすが、マメ科。植物世界で三番目に大きなグループだけのことはあって(一位と二位はキク科とラン科だそうである)様々な種類がある。
それで、このシカクマメ。
パプアニューギニアではイモとして食べられていて、現地の人々はイモを太らせるためにマメをつけない。花が咲くとすべて摘んでしまう。そうすることで、葉の作った栄養をすべて根っ子にまわす。花も野菜として食べられるので無駄にはならない。
しかも、このシカクマメのイモ。現地の村では肉などと並んで村中で平等にわけて食べなければならない貴重品だそうである。その理由はイモのなかに含まれるタンパク質。サツマイモなどに比べて数倍ものタンパク質を含んでおり、貴重なタンパク源なのだそうだ。
以上すべて『マメな豆の話』からだが、著者である吉田よし子氏自身、自分でシカクマメを栽培してイモを食べてみたそうだ。
『茶色い皮のなかの白い肉は、ホクホクして香ばしいナッツのような香りでおいしかった』
とのこと。
それはぜひ、試してみたい。
まあ、そうはいってもこちらは狭いプランターでの栽培だし、マメとして利用するのだから当然、マメをつけさせる。となれば、『イモ』と言えるほど根っ子が太ることはないだろう。そもそも、日本で売っているのはイモを食べるための品種ではないだろうし。
それでも、細い根っ子でも食べられないことはないわけだし、細いニンジンぐらいならプランターでも作れるわけだから試食ぐらいはできるかも知れない。
ともあれ、緑のカーテン役も兼ねてなかなかに興味深いマメである。
と言うわけで、さっそく種を買って蒔いてみることにした。
日本では冬の寒さで枯れるので一年草扱いだが、本来は多年草とのことだし、昨今の温暖化によって冬越しできるようになれば毎年まいとし種を蒔きなおす必要もない。
うまくいけば、マメが食べられて、緑のカーテンになって、しかも、イモまで試食できるというなんともありがたいことになる。
実際、どうなるかは育ってみなければわからないが……要注目! である。
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