ソードオブマジック 異世界無双の高校生

王国編

弟子ができました。

「そもそも火の働きってなんだと思う？」
ニルヴァーナに向かって俺はそう言う。
「燃やすこと？」
おぉ。本質を理解している。それなら
「さっきの空中にあった火はどうやって燃えてたと思う？」
そう言ったらニルヴァーナははっ！とした表情になり
「考えたことも無かった。」
そうなのだ。
この世界では魔法が発達し過ぎている。
だから化学の分野ではこのようにお粗末な結果になる。
「さっきの火は空気中にある見えない物体によって燃やされている。」
まぁ正確に言えば酸素そのものが燃えているというよりは
燃えるのを助けているだけだが。
いいか。
「俺がさっきやったのはウインドで火を囲んでその中にある空気を出して真空という状態を作り出しのんだ。」
俺がそこまで説明するとニルヴァーナは
「なるほど。燃える媒体を無くした火は燃えることができなくなった。」
そう言った。
1回の説明でよくここまで理解できるな。
他の生徒を見るとうぅん..と頭を抱えている。
っておい。クリアーノ。なんでお前まで頭を抱えているんだ。
ニルヴァーナは俺の目を真っ直ぐにみつめ
「貴方は私の知らないことを知っているのね。」
そんなニルヴァーナに
「あぁ。だがそれは知識の差でしかない。お前にやる気があればまだまだ教えてあげれることがあるがどうする？」
俺がそう言うと
「本当に？ならお願いする！」
初めて見た笑顔はとても明るく可愛いものだった。
思わず見とれてしまった。
「浮気...?」
雪の言葉で俺は膝がガクガクと震えだしたのだった。
怖いよ雪さん....。